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AutoCAD(2DCAD)からOnshapeへの移行する時のポイントまとめ

3DCADは、製造業やインテリア業、自動車業界など幅広い分野で活用され、近年における需要は世界的に加速化しています。
そのため、「2DCADから3DCADソフトへ移行したい」と思っている人も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、AutoCADなどの2DCADから人気の高い3DCADソフト・Onshapeへの移行の仕方や注意点について解説します。

AutoCADとは

アメリカのオートデスク社が提供しているAutoCADは、世界でトップシェアを誇る人気の高いCADソフトです。
建築や土木現場で用いられることが多いソフトで、視認性の高い画面構成とシンプルで分かりやすい操作性から「初心者向けのCADソフト」「CADの登竜門」とも言われています。

もちろん、製造業向けの機能も充実しているため、2DCADといえばAutoCADと呼ばれるほどデファクトスタンダードとなっています。

AutoCADは、国内で最も活用されている汎用2DCADとして有名ですが、3DCADの作成をすることもできます。
拡張性が高いソフトなので、クライアントのニーズに合わせて自由に機能を追加することも可能。
充実のアドオンソフトを活用すれば、自分好みの仕様にカスタマイズもできる魅力的なCADソフトです。
ユーザー数が多いことから、情報を共有しやすいこと、不明点が出たときに解決方法を入手しやすいこともメリットと言えるでしょう。

Onshapeとは

アメリカのソフト会社・PTCがリリースしているOnshapeは、全ての作業をインターネット上で実行できるフルクラウド仕様の3DCADソフトです。公式サイトにアクセスし、アカウントを作成したらWebブラウザ上ですべての機能を使用することができます。
SOLIDWORKSを手掛けた開発者によって造られたソフトであるために、SOLIDWORKSならではの優れた操作性を残したソフトとなっています。

AutoCADは2D機能に3D機能が搭載されていますが、Onshapeは3DCADのため、3D機能がメインで、3D形状をもとに2D図面を作成していくことになります。

近年は自動車や装置設計、医療機械などの機械設計分野で用いられています。

Onshapeは個人利用では無料のソフトなので、「3DCADの勉強をしたい」という学生や、「試しに利用してみたい」という方に最適なソフトといえます。
ただし、無料で使う際にはデータを公開(パブリック)に設定されるため、世界中から作成したデータにアクセスできてしまいます。
「データをネット上に流さずに非公開にしたい」「実務の設計で使いたい」という人には有料版がおすすめです。

AutoCAD(などの2DCAD)からOnshapeへの移行方法

「AutoCADなどの2DCADからOnshapeへ移行したい」という人のために、今からOnshapeの使用方法を解説します。
AutoCADのような2DCADからOnshapeへ移行する場合は、現在使用しているAutoCADはそのままで、別途Onshapeの使用をスタートするという方法をおすすめします。

またOnshapeは前述したとおりにクラウドサービスであるため、ソフトをインストールするという手間もなく簡単に使用をスタートすることが可能です。
Onshapeを導入する場合、まずは無料トライアル版からスタートすると良いでしょう。

Onshapeの無料トライアル版とは

Onshapeの無料トライアル版とは、基本的には有料版の「Professional版」と同じ機能を搭載しています。
異なる点はデータの保存先がプライベートであるか否かです。
Professional版であればデータが公開されませんが、プライベートな場所に保管しない無料版であれば、Onshapを利用している世界中のユーザーが閲覧し、編集することが可能な「パブリック」というスペースに保存されます。

もし、Onshapeを業務で使用するために実際に試したいという場合は、試行版を申請するのがよいでしょう。
販売代理店に申請することで、トライアル版として、2週間「Professional版」を使用することが可能です。

2週間を経過したらそのまま無料でフリー版として継続利用しても良いですし、新たに有料版を購入して利用することもできます。

Onshapeの無料試行版導入方法

Onshapeの無料試行版を導入する方法は、まずこちらのサイトにアクセスします。
すると必要事項を入力するフォーム画面が開くので、「Onshape Professionalライセンス」にチェックを入れて送信しましょう。

フォームを送信したら、ライセンスの利用環境が準備でき次第メールでライセンス発行通知が届きます。
メールの送付にかかる時間は申し込み後最大10営業日です。状況によっては長くかかる可能性もありますが、10営業日を過ぎても届かない場合は迷惑メールフォルダーを確認したほうが良いかもしれません。
また、試用版利用ライセンス数を複数申し込んだ場合は、申込者のメールに人数分のライセンスが届くシステムとなっています。

ライセンス発行通知が届いたら、再びOnshapeの公式サイトにアクセスし、画面右上に緑で表示されている「SIGN IN」をクリックしてください。フォームに登録したメールアドレスとパスワードを入力してサインインをしましょう。
これでOnshape試行版の導入は完了です。

Onshapeの試行版を使用できる期間はサインインした画面左上に残り日数が表示されます。
期限切れとなり無料版に移行した場合や、有料版を購入した場合には表示が消えているのでチェックしておきましょう。

Onshapeの有料版を使用する場合

Onshapeの有料版には3つのコースがあります。コースは、個人で用いるのに適したスタンダードタイプ(177,650円)と企業に最適なプロフェッショナルタイプ(248,710円)、最も高額なエンタープライズタイプ(355,300円)です。
有料版を使用する際には、まずそれぞれの内容や金額をチェックして目的に合ったコースを選択するようにしましょう。
ちなみに、上記のライセンス料はすべて一年間の金額です。

有料版を利用するときは、試行版から移行することができます。無料トライアルを利用した場合、Onshapeが提携している販売代理店を経由して購入するシステムとなっています。
有料版購入時はOnshapeライセンス販売サイトにアクセスし、上記で紹介した希望のコースに表示してある「ライセンス購入ボタン」をクリックしてください。注文フォーム上に必要事項を入力して送信したら完了です。
その後送付されてくる請求書に記載された金額を支払い、完了通知が届いたら有料ライセンスが発行されます。

移行する際の注意点やポイント

AutoCADなどの2DCADから立体的な設計ができる3DCADソフト・Onshapeに移行する際は、取引先の企業が使っている3DCADとの互換性を調べておくことや3Dデータと部品表の連携をチェックしておくことが重要です。

また、Onshapeが現状稼働しているパソコン上で問題なく使用できるかをチェックしておくこと、今まで使ってきた2DCADで制作してきた図面をOnshapeに取り込んで確実に修正できるのか確認しておくことも必要です。

さらに、Onshape導入台数が多いのであれば、導入する前に社内における人材育成などもあらかじめ計画しておかなければいけません。
加えて、生産を調整するなど通常とは異なる生産計画を立てて、企業にとってより負担がかからないタイミングで導入することが大切です。

人材育成には、短時間で実務で使用できるようになる教育セミナーも提供されていますので、活用するとよいでしょう。eラーニングでも学べるため、スキマ時間も有効活用できますね。おすすめのセミナーはこちらですので是非チェックしてみてください。

OnshapeはCADソフトの中でも珍しいフルクラウド型のソフトです。
そのため、図面の作成だけではなく、データの保存や管理などもクラウド上で実施するので、あらかじめOnshapeの操作方法をしっかり把握しておくようにしましょう。

また、AutoCADからOnshapeに移行する場合、通常の2DCADのようにダウンロードやインストールを行う必要はありません。
このようなOnshapeならではの特性を知っておくことが大切です。

Onshapeの特性を知ってAutoCADから移行しよう

近年、様々な業界から注目を集めているOnshapeですが、AutoCADなどの2DCADから移行する場合はOnshapeならではの特性を知ってから移行することが大切です。
通常のソフトとは異なりブラウザ上で完結するソフトなので、まずはトライアルを利用して操作方法を知った上で移行することをおすすめします。

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