Markforged(マークフォージド)が製造現場を変える?!造形技術を徹底紹介【3Dプリンター】

3Dプリンター de ものづくり

こんにちは。
今回は、話題の3Dプリンター「Markforged(マークフォージド)」について掘り下げてみます。
世界中で活躍の場を広げている3Dプリンターなので、名前を知っている方も多いかもしれませんね!

実は、私がMarkforgedの3Dプリンターを記事にするのは今回で2度目。
以前に日本3Dプリンターさんで見せてもらったことがあります。
(そのときのレポートは、「壊れない最強3Dプリント?! 最新最強の3Dプリンターを見学してきた」で読むことができます。)

Markforged-1度目に見学したときの様子

このときは、オフィスに置ける最新最強の3Dプリンターがあるぞ! という風な感じで軽く紹介をさせてもらいました。

今回、改めて日本3Dプリンターさんに詳しく取材することができたので、その特徴と魅力を余すことなく紹介したいと思います!

Markforged(マークフォージド)社とは

Markforgedは、米国を拠点に3Dプリンターの開発などを行う会社です。
マサチューセッツ工科大学出身の航空宇宙エンジニア、グレック・マーク氏により2013年に設立されました。

Markforged社とは

世界で唯一のカーボンファイバーを造形できる3Dプリンターの開発に成功し、わずか3年間に米国内だけで数千台の販売実績を作りました。
2017年には、アルミ、チタン等金属造形を可能としたメタル3Dプリンターを発表しています。

Markforgedの3Dプリンター:Mark Two・Mark X7

今回紹介する3Dプリンターは「Mark Two」と「Mark X7」です。

Markforged-Mark Two/Mark X7

Mark Twoはデスクトップ型の小型モデル、さらに機能がグレードアップした大型モデルがMark X7です。

2機種とも造形方式は、FDM(FFF)法とCFF法を採用しています。
(詳しくはこちら(圧倒的な強度を実現するMarkforgedの素材)で説明します。)

大きな場所を取らず安全に使用できるので、どちらもオフィスに置くことができます。

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どんなものが造れるの?

Markforgedは高い強度と精度を備えた造形が特徴です。実際の治具・工具や試作品づくりに活躍しています。

自動車業やロボット製作、ドローン関係でも用いられているそうです。
色が必要なければ、形状確認のための造形ととても相性が良いそうです。

日本3Dプリンターさんのショールームで造形物を見ることができます。

例えば、このブレーキレバーの造形時間は、ひとつ約8時間20分、材料費は12,000円程度だそうです。(※使用する材料によって変わります。)

Markforged-ブレーキレバー-1

Markforged-ブレーキレバー-2

材料の組み合わせでバリエーションのある造形ができます。

Markforged-造形バリエーション

途中で造形を止めて、中にナットや磁石を埋め込むこともできます。
Markforgedが高精度だから成せる技ですね!

Markforged-磁石やネジを組み合わせた様子

オリジナルで作られたという工具の収納ラック。

Markforged-収納ラック

本来はこんな風にX7本体に取付けるものだそうです。(取付けが保留にされていたので、手でセルフイメージを作っていただきました。笑)

Markforged-収納ラック-2

写真左がX7、右がMark Twoです。プリンター本体の横幅が同じなので、X7もそこまで大きく感じません。

Markforged-X7とMarkTwo

Markforgedの魅力1:カーボンファイバーを造形できる世界で唯一の3Dプリンター

Markforgedは、世界で初めて短繊維および長繊維のカーボンファイバーマテリアルを開発し、独自の技術によって3Dプリンターで造形ができるようにしました。

Markforgedは独自の造形プロセスを採用しています。
樹脂素材(オニキス・ナイロンなど)をベース材として、強化ファイバー素材を織り込むことで強度を補強しています。

言葉だけだとイメージがむずかしいですね。(汗)
メーカーがわかりやすく図解をしています!

Markforged-独自の造形プロセス

このように強化ファイバー素材で内部の構造をつくるため、通常より圧倒的に強度の高いパーツが実現できます。外側を樹脂で固めます。
ベース材と強化ファイバー素材の組み合わせは自由に設定でき、用途に応じて強度に変化がつけられるそうです。

Markforgedの最大の魅力とも言える「強度」は、複合素材での造形プロセスがあって実現しているんですね。

また、特徴的なのが、ラフトをつくらないで造形できるところです。その分の時間短縮が見込めます。

従来品と比較してみると、その製作時間の速さが一目瞭然です!

Markforged-製作における比較グラフ

Markforgedの魅力2:圧倒的な強度を実現する素材に対応

独自の造形プロセスで紹介したとおり、Markforgedの3Dプリンターは樹脂素材と強化ファイバー素材を使います。

各材料の特徴を簡単に説明すると以下のとおりです。

樹脂素材

ONYX(オニキス) 強靭なナイロンに微小なカーボンを加えて強化した素材。ABSの2倍の強度を持ち、寸法精度に優れる。Markforgedの3Dプリンターで核となる材料。
ナイロン 柔軟性と耐衝撃性を兼ね備える。ファイバー素材で強化することが可能だが、強化素材を用いなくても使用できる汎用性に富んだ3Dプリント用材料。

オニキスをさらに強力にした難燃性のオニキスFRという材料もあります。(※Mark Twoは非対応)

強化ファイバー素材

カーボンファイバー Markforgedの強化繊維の重量比に対して最も高い強度を持つ。オニキスよりも6倍強く18倍の剛性がある。
ケブラー 最高水準の耐摩耗性を備える。Markforgedの繊維材料の中で最も高い柔軟性がある。
ファイバーグラス エントリークラスのファイバー素材。オニキスより2.5倍強くて7倍の剛性を持つ。
高耐熱ファイバーグラス 高温環境下での使用を想定して独自に設計された素材。射出整形の型など強度と耐熱性が求められるパーツ造形に最適。

3Dプリンター本体には、樹脂素材用と強化ファイバー素材用の2つのノズルが搭載されていて、それぞれにフィラメントをセットして使います。

強化ファイバー素材もフィラメント式になっています。
(画像左がカーボンファイバーの150cm3サイズ、右がファイバーグラスの50cm3サイズです。)

Markforged-フィラメント

一方のノズルからフィラメントを溶解積層(FDM法)で排出して、もう一方のノズルから長繊維ファイバーを織り込みながら造形(CFF法)していきます。

強化ファイバー素材のみでは造形できないので注意してください。
造形の際は、必ずベース材となる樹脂素材が必要になります。(樹脂のみか、ファイバー+樹脂で造ります。)

それと専用フィラメントのみ対応するものなので、他社製の汎用フィラメントを使うことができないそうです。

フィラメントは付属の防湿ボックスに入れて保管します!
一見するとごついですが、持ってみるとそこまで重たくないです。

Markforged-フィラメント保管ボックス-1

Mark X7だと3Dプリンター下部に収納ができるので、見た目もスマートです。

Markforged-フィラメント保管ボックス-2

Mark Twoには収納場所がないので自由なところに置きます。
日本3Dプリンターさんは、本体の後ろがベストポジションのようです。

Markforged-フィラメント保管ボックス-3

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Markforgedの魅力3:失敗知らず?!直感的な操作で簡単に設定ができる

独自の造形プロセスや、他の3Dプリンターにはない強化ファイバー素材を使うことなどから、話を聞いていると、すごく操作がむずかしい3Dプリンターなのでは? という疑問がわきました。メンテナンスも大変そう。

Markforged-操作感イメージ

しかし実際は、全く心配には及ばないということがわかりました!

基本的にノズル詰まりは起こらない

3Dプリンターを使用しているうえで頭を悩ませるのが、フィラメントの「ノズル詰まり」。

FDM法の3Dプリンターは温めて溶かしたフィラメント樹脂をノズルから供給します。温められた材料は冷えると固まるため、これがノズルに残ってしまうと詰まりが発生します。

造形している途中でノズル詰まりが起こると、造形失敗に繋がってしまいます。

FDM法3Dプリンターの図解

Markforgedの3Dプリンターは、樹脂素材なら基本的にノズル詰まりしないそうです。
詰まりが生じるのは本当に稀なんだとか。
もし生じても、自分の手で簡単にメンテナンスが行えるそうです。

Markforged用に最適に加工された専用フィラメントを使用するため、ノズル詰まりしない工夫が施されているみたいですね。

劣化によるノズル交換も1年に1回行う程度で良いそうです。

レーザーセンサー搭載で調整要らず

X7のプリントヘッドにはレーザーセンサーが搭載されています。
このレーザーセンサーがプリントベッド(造形エリア)を1umの精度でスキャンして、自動でX,Y,Z軸の位置出しを行います。

実際にレーザーセンサーが作動している様子を動画に撮りました!

まずはキャリブレーションを行う様子から。

赤くチカチカ光っているのがレーザーです。
細かな動きでプリントベッドを検査して、基準となる造形物をテスト出力します。

動画の中でテスト出力していたものがこちらです。

Markforged-テスト出力造形物

両端で太さが違う理由は、フィラメント量を変えているためです。
わずかな量の差を機械が自動で調整し、テストを行っています。

ステッピングモーターにエンコーダーがついているため、位置ずれが起きないそうです。
レーザーセンサーが全て自動で設定してくれるため、誰が操作しても造形精度に誤差が出ず、造形のクオリティーを常に一定に保つことが可能です。

また造形中もレーザーセンサーがパーツを測定していて、常に寸法の精度を確認することができます。
スキャンされたデータを元に、より完璧な造形に近づくように修正を行うことができます。

どこを修正したら良いか数値で判断できるため、全体の製作時間の短縮に繋がります。

とても便利なレーザーセンサーですが、Mark Twoは非搭載なので気をつけてください。

Mark Twoはレーザーセンサーが無いので、一部を手動で設定します。
そのため設定する人の技量によって、ほんのわずかに造形精度に誤差が出ます。

と言っても他の一般的な3Dプリンターも同様なので、ものすごく精度を高めたいとか、毎度同じ設定を保ちたい、ということでなければレーザーセンサーが無くても充分な造形結果を得られると思います。

つくりたいものによって機能が必要かどうかを見極めることが大切ですね!

《レーザーセンサーの機能まとめ》
・自動で位置調整を行ってくれる
・誰が使っても誤差がなく同じ設定にすることができる
・造形中も常に寸法精度を確認することができる
・スキャンによる厳密な数値化で造形物のクオリティーを高めることができる

直感的でわかりやすいタッチパネルインターフェース

X7、Mark Twoともに3Dプリンターの操作は内蔵のタッチスクリーンで行います。
表示言語は英語のみですが、使っていくうちに直感的に操作ができるようになるそうです。

試しに強化ファイバー素材のフィラメントをX7にセットしてもらいました!

Markforged-フィラメントのセット方法-1

使用するフィラメントは、ケブラーの150cm3サイズです。

Markforged-フィラメントのセット方法-2

最初のメニュー画面はこんな感じ。

Markforged-フィラメントのセット方法-3

上段真ん中の[ Materials ]を選択すると、材料についてのメニュー画面に切り替わります。

Markforged-フィラメントのセット方法-4

今回使用するケブラーは、強化ファイバー素材なので[ Load Fiber ]を選択します。

ファイバー素材の種類を聞かれるので、[ Kevlar ]を選びます。

Markforged-フィラメントのセット方法-5

ボタンが色分けされているのでわかりやすいですね!

材料を選ぶと、フィラメントのサイズと容量を聞かれます。

Markforged-フィラメントのセット方法-6

今回は150cm3サイズなので、[ 150cc Partial ]を選択。新しいものをセットする際は、Fullを選びます。

Markforged-フィラメントのセット方法-7

入力エリアをタッチすると数字キーが出現するので、事前に測っておいたグラム数「296」を入力します。

Markforged-フィラメントのセット方法-8
Markforged-フィラメントのセット方法-9

あとは機械にフィラメントをセットしたら終わりです!

慣れてしまったら5分もかからずにできそうですね。

ちなみに3Dプリンターに材料が無いときは、センサーが反応して途中で造形を止めてくれます。(ただしMark Twoは樹脂素材のみで、ファイバー素材は感知しないそうです。X7は両方を感知します。)

他のメニューもかなりわかりやすくつくられているので、機械の操作や英語が苦手という方もあまり悩まず操作できると思いました!

Markforgedの魅力4:専用ソフトウェア – Eiger(アイガー)

Markforgedの3Dプリンターは、独自に開発された専用ソフトウェア「Eiger」を採用しています。

Eigerは図面のインポートや高強度の造形のためのスライスを、使用しているブラウザ上で簡単に行うことができます。
造形の強度や品質の設定もとても簡単にできるそうです。

またクラウドベースで操作するため、離れた場所でもどこからでも造形を管理することができます。

EigerでMarkforgedプリンターのネットワークを管理するため、1台であろうと20台あろうと、3Dプリンターの動作と空き状況がいつでも監視可能だそうです。

Markforgedの魅力5:様々な企業が実際の現場に導入している

Markforgedの3Dプリンターを実際に導入している企業を一部紹介します。

Markforged-導入企業

これだけの有名企業がMarkforgedでものづくりを行っているんですね!
Markforgedの性能の高さが評価されている証だと思います。

まとめ

今回は業界で話題となっている3Dプリンター「Markforged」について紹介しました。

世界で唯一カーボンファイバーを造形できる3Dプリンターってすごいですよね!
頑丈で強度のある造形物を、最初から最後まで3Dプリンター1台で造れてしまうというのには驚きました。

これだけの性能を備えた機械なので、値段は張ります。X7より機能が少し制限されていて小型ということもあり、Mark Twoのほうがお求めやすい価格です。

Mark Two、Mark X7のどちらを選べば良いかというのは、造りたいものや求めるクオリティーによって様々です。

X7を1台持つよりも、Mark Twoを複数台持つほうが効率的だったり、またその逆だったり……

悩まれた際は、今回のように日本3Dプリンターさんで実際に機械を見学することをおすすめします!

Fabmart(ファブマート)でもMark Two、Mark X7の取扱いを始めました!
気になる方は特設紹介サイトを見てみてください。

Markforged特設サイト

見積依頼だけでなく、先ほどおすすめした実機見学のお問い合わせも受け付けてます!

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