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3Dプリンターとは? 3Dプリンターの種類や仕組みを徹底解説

3Dプリンター de ものづくり

公開日:2019.05.15 最終更新日 : 2019.09.02

数年前に比べメディアで見聞きする機会は減ったように感じますが、依然として3Dプリンターは手軽に立体モデルを作れる装置として注目を集めていますね!
関連記事:次世代3Dプリンターが勢揃い!展示会で最新技術を体感レポート!
近年Amazonなどのネット通販サイトでも3Dプリンターの購入が可能になり、益々人気が高まっている印象です。
家庭用にもたくさんの商品が発売されており、3Dプリンターはより身近な存在となりました。

今回は、「そもそも3Dプリンターってどんなもの?」という基本のお話です。

住宅を3Dプリンターで建てたというニュースでみて、3Dプリンターという名前は知っているけど、どんな仕組みで立体が作られるのか、どの材料に対応しているのか、何を作ることができるのか……。

意外と知らない3Dプリンターの情報をまとめてみます!

3Dプリンターとは?

3Dプリンターとは?

何もない空間に立体モデルの材料を断面状に積層し、3Dデータに基づいて立体モデルを完成させる技術を3Dプリンティングといいます。
3Dプリンターとは、この3D プリンティングを使った新しい造形方法の製造装置の総称です。

紙に印刷する2次元プリンターのようにインクジェット方式を採用したものがあったり、それまでのRP(Rapid Prototyping=高速試作)装置に比べて小型で扱いやすい点をアピールするために、馴染みやすい「3Dプリンター」という名前が使われるようになったとも言われています。

3Dプリンターを使うメリット

3Dプリンターを使うメリット

開発期間と試作品製造コストの削減

今まで部品製作をするためには、まず金型が必要でしたが、3Dプリンターを使用すれば、その必要もなくなります。
試作品を社内で作成することで、外注コストなどを削減することができ、スピーディーな製造やデザインの検証が可能になります。

品質・デザインの向上

前述の金型や従来の製造技術ではむずかしかった形状の造形が作成できるようになります。
モデリングや出力の設定次第で、今までにない形状の造形も可能といえるでしょう。

アイディアをすぐに造形することができる

従来は思いついたアイディアがあっても、すぐ手軽に造形することができませんでした。
ですが、3Dプリンターを使えばアイディアの具現化を簡単に行うことができます。


こちらは「XYZプリンティング」のダヴィンチという商品です。150 x 150 x 150mmまで印刷することができます。

実際にプリントした立体モデルを手にとって様々な角度から観察したり、組み合わせることで、新しい創造につながる機会も増えると思います!

3Dプリンターの造形方法

3Dプリンターの造形方法は1つに限らず、国際標準化団体のASTM Internationalでは、その方法を大きく7つに分類しています。

①. 材料押出法(FDM /FFF法)

材料押出法(FDM /FFF法)

FDMとはFused Deposition Modeling=熱溶解積層方式の造形方法の事で、業務用でも使われている熱に溶ける樹脂を、一層ずつ積み上げていき造形していく造形方法になります。

FFF(=Fused Filament Fabricationの略)とも呼ばれますが、これらは呼び方が異なるだけで同じ造形方法を指しています。

溶けた樹脂はすぐに冷えて固まるため、危険性が少なく扱いやすいのが特徴です。
試作品や治具、簡易型の造形などに適しています。

ただ、素材を溶かして積み上げていくため 断層が目立ちやすいというデメリットがあり、表面の滑らかさが求められる造形物の出力には向いていません。

使用可能な主な素材: 熱可塑性樹脂(ABS、PLA、ナイロンなど)

②. 光造形(SLA法)

光造形(SLA法)

光造形方式は最も歴史が古く、世界で最初に1987年に3Dシステムズ社で実用化されたものがこの方式の3Dプリンターです。

そのため製造業などでは、3Dプリンターという言葉よりも「光造形」や「RP(Rapid Prototyping)」といった言葉の方が浸透している会社もあります。

光造形方式で使用する樹脂は、光硬化性のものになります。
液体状の光硬化性樹脂を、紫外線レーザーで一層ずつ硬化させて積層していき造形します。

タンクに貯めた樹脂の液面から光を照射する「自由液面法」と、タンクの底のガラス板など透明な面を通して光を当てる「規制液面法」があります。

FDMに比べ、高精細かつ表面の滑らかな造形物を作成することが可能です。

使用可能な主な素材: エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂など

③. 粉末焼結(SLS法)

粉末焼結(SLS法)

粉末焼結方式は、レーザー光線により粉末の材料を焼結させる造形方式です。

粉末焼結方式は光造形法と似たような方式で、ステージ上にある粉末をレーザー光線を照射させて焼結させます。
粉末が硬化したらステージを下げ、この作業をモデルが完成するまで繰り返し行います。

耐久性のある造形物を製作でき、また、金属素材も使用可能なので最終製品や鋳型の製造にも用いられます。

現状、金属材料を造形できる3Dプリンターはこの方式を採用するものがほとんどです。

使用可能な主な素材: ナイロン樹脂、セラミック、エストラマー、ポリプロピレン、金属など

④. 材料噴射(インクジェット方式)

材料噴射(インクジェット方式)

インクジェット方式というと、家庭やオフィスで普段使用している紙のプリンターを思い出すかもしれません。

紙のインクジェットプリンターの場合には、印刷用氏の上に、液状のインクをヘッドから細かい粒子にして吹き付けて文字を印刷していきます。

3Dプリンターの場合には、インクの代わりに液状の樹脂を吹き付けていきます。
液状の紫外線硬化樹脂を噴射して、それを紫外線などの特定の波長の光で照らすことにより硬化させ積層させる方法です。

この方式は、一般に積層ピッチがFDM方式より薄くより細かい造形をすることが可能で、表面の仕上がりも滑らかに仕上がる特徴があります。

そのため、出力したいパーツに対して細かい造形がある場合などに向いています。

また、高速に造形できることも特徴のひとつです。

使用可能な主な素材: アクリル系、ABSライク、PPライク、ポリプロピレンライク、ラバーライク

⑤. 結合材噴射(インクジェット方式)

結合材噴射(インクジェット方式)

材料噴射法と同じくインクジェット・ノズルを使う方法ですが、造形材料ではなく、材料を固めるための結合材(バインダ)を噴射します。

造形エリア全体に敷き詰められた粉末状の造形材料に対して、上からバインダを吹き付けることで断面を硬化させ、1層分ができあがったら、その上に次の層の粉末を供給して同じプロセスを繰り返す方法です。

粉末状であればどのような材料でも使用できるそうで、石膏や砂、セラミックス、金属などの他にも、チョコレートなど食品を造形できる3Dプリンターも開発が進められています。

使用可能な主な素材: 石膏、デンプン、セラミックなど

⑥. シート積層法

シート積層法

薄いシート状の材料を断面形状で切断し、隣り合う層を接合しながら積層していく方法です。
シート材の厚さが、そのまま積層ピッチになります。

シート状であれば、どのような材料でも使用できることが特徴で、金属や樹脂の他にも、紙を用いた3Dプリントなどが話題になったことがあります。

あらかじめ紙に色を着けておけば、立体モデルのフルカラー化も可能です。

使用可能な主な素材: 紙、樹脂(PVC)、金属

⑦. 指向性エネルギー堆積(レーザーデポジション)

指向性エネルギー堆積(レーザーデポジション)

レーザービームを照射した位置に、粉末材料を吹き付けることで肉盛溶接する技術(レーザークラッディング)をベースにした方法です。

レーザー照射と粉末材料の吐出を行う加工ヘッドの位置を制御することで積層造形します。

原理上は、複数の材料が混在した立体モデルを一体造形することが可能ですが、金属材料の仕組みから、サポート部が必要になる形状を造形するには不向きです。

使用可能な主な素材: 金属粉属

初心者はどの造形方法を選べば良い?

3Dプリンターの造形方法で主流となっているのは、材料押出法(FDM /FFF法)光造形(SLA法)で、この2つの造形方法を用いた家庭向けの3Dプリンターも登場しています。
材料の調達も容易にできるため、初心者でも安心です。

作りたいものにも左右されますが、第一にコストを考えるならFDMがおすすめです。

安価なものなら5万円以下で機械が買えますし、ABS・PLAといったベーシックな材料のほとんどが1万円以下で手に入ります。
積層痕が目立つという問題も、メーカーの努力で徐々に改善されていて、年々クオリティが上がってきています。

全く3Dプリンターを使ったことが無い方は、まずは手頃な価格の評判良い機種を買って、使い倒してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ひと言で「3Dプリンター」といっても、造形方法は1つだけではなく、大きく7つに分けられることを紹介しました。

7種類すべて紹介しましたが、趣味で使うぶんには、材料押出法(FDM /FFF法)と光造形(SLA法)の違いを知っておけば不足はないと思います。

自分が作りたいものに合った3Dプリンターで、理想のものづくりを実現してください!

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