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これだけ覚えればOK!知っておきたい3Dプリンター用語

以前は、高価で、かつ、高度な知識や技術が必要だった3Dプリンター。
今では、「ダヴィンチminiMaker」などが発売され、初心者でも購入しやすく、さらに十分な機能を持ちながら操作しやすいパーソナル3Dプリンターが出ています。
しかし、その性能を活かすには、いくつかの専門用語を理解する必要があります。
そこで、最低限知っておきたい3Dプリンター用語について解説します。

3Dプリンターを自由に操れる「5つの専門用語」

3Dプリンターは、手で刃物を扱う旋盤などとは違い、初心者でも簡単に取り扱える機器ですが、その性能を最大限に引き出し、出力の失敗を防ぐためには、3Dプリンター特有の専門用語を知る必要があります。
最低限知っておきたいFDM方式の3Dプリンターに関する用語は、

  1. 積層ピッチ
  2. サポート
  3. ラフト
  4. 充填密度
  5. シェル

の5つです。
順番に解説していきましょう。

①積層ピッチ

積層する際の1層分の厚さのことです。
例えば、0.4mmと0.2mmでは後者のほうがより細かく積層することになり、造形品質が向上しますが、その分、出力時間が延びてしまいます。
テスト出力では、積層ピッチを大きめにして出力し、形状に満足できたら、ピッチを小さくするのがおすすめです。
積層ピッチはレイヤーと呼ばれることもあります。

②サポート

そのままでは積層できない形状を下から支える支柱のことです。
最終的には不要部分となるため、出力終了後は除去する作業が発生します。
ノズルが1つしかない3Dプリンターの場合、サポートも同じ素材で出力されますので、サポートの付き具合によっては、除去に手間がかかることがあります。
モデリングや積層方向を工夫することで、サポートが不要になることもあります。
造形物の形状に応じて、サポートの有無を選択しましょう。

③ラフト

サポートと似ていますが、造形物の下につくる土台のことです。
こちらも不要部分ですので、出力終了後、除去する必要があります。
造形物とプラットフォームの接触面積が小さい場合、出力途中でプラットフォームから造形物が剥がれてしまうことがありますが、ラフトを付けることによって、造形物の剥がれを防ぐことができます。

④充填密度

FDM方式の3Dプリンターでは、通常、造形物の内部をすべて樹脂で埋めるのではなく、ハニカム状あるいは格子状のパターンで充填していきます。
この密度のことを充填密度と呼びます。
充填密度を高くすれば、造形物の強度が上がりますが、出力に時間がかかるようになり、フィラメントの消費量も増えます。
充填密度は、インフィルと呼ばれることもあります。

⑤シェル

造形物の外壁の厚さのことです。
こちらも厚くすればするほど、造形物の強度は上がりますが、出力に時間がかかるようになります。
また、シェルをあまり厚くすると、薄い板状の部分が正しく出力できなくなることがあります。

5つの専門用語

3Dプリンター制御用ソフトの設定画面の例です。
ラフトやサポートの有無、レイヤーの高さ(積層ピッチ)、 充填密度、シェルなどの設定が可能となります。

3Dプリンターの多くは、推奨設定がプリセットとして登録されており、それを選択するだけで出力できるようになっていますが、造形物の強度をさらに高めたい場合や、出力時間を短縮したいというときには、設定をカスタマイズしてみることをおすすめします。

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