こんにちは!Chisatoです。
本日のtopicsは、XYZプリンティングジャパン株式会社が開設した、3Dプリンター用材料の品質検証環境機能を兼ね備えたショールームをご紹介します。
XYZプリンティングジャパン株式会社は、2021年9月6日、東京都板橋区のオフィス内に3Dプリンター用材料の品質検証環境機能を兼ね備えたショールームを開設しました。2022年中に13種類まで拡大する粉末焼結用(SLS)材料検証をはじめ、化学メーカーとの材料開発協業を加速化させることが狙いです。
開設背景
近年、3Dプリンター市場における使用用途は多岐に渡り、自社純正3Dプリント材料のみで市場ニーズに全て対応することは困難となってきました。そのため現在XYZ社は国内市場で求められる材料の開発で、専門的なノウハウを持つ企業との協業を積極的に進めています。
材料品質検証環境の概要
今回の環境構築では国内AM需要の高まりに伴って注目が集まるSLS(粉末焼結)のほか、高速出力タイプの光造形機やスーパーエンプラ対応FFF機などを設置しました。自社で開発した純正素材の検証を行いながら、並行して化学メーカーの3Dプリント素材の開発支援も積極的に行っています。
具体的には化学メーカーからの要望に応え、XYZ社ならびに関係企業で市場ニーズを調査します。検証環境をご案内し、パラメーター情報提供を行いながら、化学メーカーの材料開発を強力に後押しします。
開発完了後は、XYZ社ブランドとして採用し、EUやアメリカ、中国などグローバルでの展開も視野に入れていく予定です。
ショールーム開設と今後のビジョン
ショールーム開設に伴って、XYZ社は産業用3Dプリンターの保守プランを大幅に変更します。従来の保守プランでは、SLS機のレーザーなど、保証対象外となるパーツが一部ありましたが、2021年9月6日よりすべてのパーツを保証対象へと変更しました。XYZ社が認めた材料であれば、他社材料を使用して発生した不具合であっても、同一の保証が適用されます。
その理由として、ユーザーにご利用いただける環境提供はもちろん、オープンマテリアルプロジェクトを推進するためです。3Dプリンター国内普及における最重要課題である材料選択肢の少なさを、XYZは一刻も早く解消したいと考えています。
3Dプリンターの設置環境構築サービスについて
またXYZ社は3Dプリンターの設置環境構築サービスも開始しました。主に粉末材料を使用するSLS機「MfgPro230 xS」とBJ機「PartPro350 xBC」を対象とし、設置環境構築そのものをパッケージ商材としてお客様に提供することを決定しました。
SLS機やBJ機をはじめとする大型3Dプリンター導入時の課題の1つが、数百万円規模の費用が発生する設置環境構築です。XYZ社のパッケージサービスであれば100万円以下に抑え、一般的なオフィス内でも設置が可能となります。設置場所に制限が多かったSLS機の裾野が大きく広がると期待されています。
今後の支援のビジョン
さらにXYZ社は、3Dプリンターを新たに導入する企業向けを支援する施策として「3Dデータ作成支援」、「補助金申請支援」の2サービスも年内に開始予定です。ショールーム機能を活用し、3Dプリンター導入時に際して浮上するお客様の課題解決につながるソリューションサービスを随時拡大させていく予定です。
日本のものづくり市場にとって最適な材料、サービスを提供するオープンマテリアルプロジェクトとして、XYZプリンティングジャパン株式会社が開設した、3Dプリンター用材料の品質検証環境施設に注目です!