世の中は色々な音で溢れていますが、その音が騒音問題になることはよくあります。
騒音の問題を解決するためには、騒音対策が必要です。
ただ、どのような形で騒音対策をすれば良いか、知らないという人もいるでしょう。
そこで、具体的にどのような騒音対策があるのか、ご紹介していきます。
音が伝わることを防ぐ騒音対策
騒音対策とは、周囲に伝わる音や、外から入ってくる音を抑えることです。自宅での楽器演奏や子どもの笑い声などが騒音になる場合、近所迷惑にならないように騒音対策を行います。
工事などで企業が出す音も同様に、騒音対策が必要です。
また、近隣の家から伝わる音や、近くで行われている工事の音が騒音となり、自らを不快にさせることもあります。その場合は、自らを守るために騒音対策をしなければなりません。
騒音対策の仕組みは多種多様
ひと口で騒音対策と言っても、具体的な仕組みは方法ごとに異なります。
音は空気の振動によって伝わるため、その振動を抑える方法が代表的な対策です。
そして、柔軟性のある素材に、音を吸収させるという対策もあります。また、騒音の原因を突き止め、発生する音を小さくするというのも、騒音対策としては効果的です。
おすすめの騒音対策6選！
騒音対策として実践できる具体的な方法は、数が非常に多いです。その中でも高い効果が期待できるおすすめの方法を、家庭向けと企業向けを合わせて6つ紹介していきます。
高音域の騒音を遮断しやすい防音カーテンの使用
家庭で実践できる防音対策としては、防音カーテンの使用が挙げられます。
一般的な住宅の場合、音は窓から出入りすることが多いです。
窓を閉め切っていたとしても、薄いガラスでは大きな騒音を遮ることができません。
防音カーテンを使用すれば、そのような窓から出入りする騒音を抑えることが可能です。
防音カーテンは、一般的なカーテンよりも、高い密度で織り込まれています。
隙間がなく、空気を通さないことで、音の振動が伝わるのを抑える形です。
特に、子どもや女性の声など、高音の騒音に対して効果が期待できます。
使用するためには、普段使っているカーテンと交換するだけで済むため、手軽に騒音対策をしたいという人におすすめです。
遮音テープで窓やドアの隙間を埋める
騒音は、住宅の窓やドアの狭い隙間を通ることも多いです。そのような音を防ぐためには、遮音テープを使用すると良いでしょう。窓またはドアの縁に貼り付けるテープです。
遮音テープに使用されている素材には、色々な種類があります。スポンジ製や毛足が並んでいるタイプは、隙間を通る音を吸収させることが目的です。硬めのゴムでできている素材も、多少音の吸収はできますが、空気の振動を抑えることが主となります。
どのような形で騒音対策をしたいかに応じて、最適な素材を選びましょう。
防音パネルまたは吸音パネルを壁に取り付ける
大きすぎる騒音は、壁を振動させて伝わります。そのような大きな騒音を抑える対策としては、防音パネルあるいは吸音パネルの使用が効果的です。防音パネルは、壁から伝わる音を分散させる仕組みとなっています。
吸音パネルは、柔らかい素材でできていて、騒音を取り込みます。それぞれ仕組みが異なるため、防音パネルと吸音パネルを重ねて、より高い騒音対策をするということも可能です。
防音シートで現場全体を囲う
企業が工事現場などで出してしまう騒音への対策としては、防音シートの使用が効果的です。
現場の周囲に柱を設けて、全体を防音シートで囲ってしまいます。
防音シート本体は、非常に薄いです。
けれど、その中に音を分散させたり、吸収したりする素材が組み込まれています。そのため、現場で発生する騒音を、問題のないレベルまで小さくすることは不可能ではありません。
また、現場の中で、特に音が大きい範囲だけを防音シートで加工という方法もあります。
振動する機械に防振材を使用する
工事現場では、重機やコンプレッサーなどの振動が原因で、騒音が出ることが多いです。
その振動を抑えるためには、防振材を使用すると良いでしょう。
工事で使用する機材は、振動が地面を伝わって大きな音を出します。よって、機材の下に柔軟性のある防振材を敷けば、振動が分散吸収されることで、発生する音そのものを小さくできます。
音ウォッチャーで騒音の原因を探る
企業が工事現場で出す騒音は、何が原因なのかがわからないことがあります。
その場合は、騒音対策を実施しにくいです。工事現場が広すぎると、防音シートを使って、全体に騒音対策をすることは難しいでしょう。
そこで活用できるのが、音ウォッチャーというツールです。
マイクが付いている道具で、常時音を拾うことができます。
複数台を工事現場の中に設置させれば、どの部分の音が大きいのかが把握可能です。
そうして、騒音の原因を突き止めることで、他の騒音対策を行えるようになります。
音ウォッチャーは、充電池で稼働する上に、無線通信を行えるのが特徴です。
よって、事前の電源工事や通信工事が必要ありません。
また、防水使用であるため、屋外でも問題なく使用可能です。
音ウォッチャーを使用した簡単な騒音対策の方法
企業が簡単に騒音対策を行える音ウォッチャーですが、効果を発揮させるためには使い方を知っていなければなりません。
では、音ウォッチャーは具体的にどのように使用するのか、確認していきましょう。
騒音が発生する現場に音ウォッチャーを複数設置
音ウォッチャーは、単体ではなく複数を使用するのが基本です。
騒音が発生する工事現場に、分散させる形で設置します。
工事現場の周辺を囲うように、等間隔でまんべんなく設置すると良いです。
また、騒音が出そうな場所や、音の通り道になっている場所ごとに、ピンポイントで設置していくという手もあります。音ウォッチャーは電池で稼働するので、電力供給のための配線を考える必要はありません。フェンスやポールなど任意の場所に、結束バンドなどで固定しましょう。
スマートフォンやパソコンで騒音の状況を確認
音ウォッチャーが稼働状態になっていれば、スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使用して、リアルタイムで騒音の状況を確認できます。
確認のためには、ブラウザアプリやソフトを使用して、音ウォッチャーの管理画面にアクセスしましょう。管理画面では、工事画面を俯瞰で見た画像と共に、音ウォッチャーが個別に拾っている音の強さを把握可能です。
音の大きさは、数字だけでなく色でも分けられます。よって、場所ごとの比較も容易でしょう。
また、特定の音ウォッチャーを選択すれば、過去の騒音記録も確認できます。
そうして、工事現場のどの部分で、いつ大きな騒音が出ているのかを調べましょう。
騒音の元になっている作業を改善
音ウォッチャーを使用する目的は、騒音の原因を突き止めることです。
工事現場の中で特定の部分だけ、騒音が大きくなっているのであれば、そこの作業に音の原因があります。作業員が荒い機械操作をしていることが原因で騒音が出ているのであれば、注意によって騒音を抑えられるでしょう。
特別な機械が騒音を出している場合は、制振シートや吸音材の使用などの対策ができます。
アラート機能で素早い騒音対策ができる
音ウォッチャーには、アラート機能が備わっています。
拾っている音が一定のレベルを超えたら、アラートメールを送信する機能です。
音ウォッチャーに近い場所にいる作業員が持っているスマートフォンに、アラートメールを送るということも可能です。そうして、騒音が発生する原因をいち早く改善できるでしょう。
大きな問題になる前に適切な騒音対策を
家庭や工事現場などで出る音は、放置しておくと周囲の人の迷惑になり、大きなトラブルに発展してしまう恐れがあります。また、外から入ってくる音は、ストレスの原因になり、心身に負担をかけてしまうでしょう。
そういった問題を未然に防ぐために、早めに騒音対策を実践することが大切です。
