SOLIDWORKSを導入したけれど、初めての操作に苦戦しているという方も多いのではないでしょうか。また、どこに何の機能があるのかわからないとお悩みの人も多いはずです。
そこでこの記事では、SOLIDWORKSのチュートリアルをわかりやすくまとめました。
基本操作はもちろん、画面構成やコマンドが配置されている位置などをチュートリアル形式で解説しているので、わからないと悩んでいる項目をチェックしてみてください。
SOLIDWORKSの画面構成チュートリアル
まずはSOLIDWORKSを起動して、メニューや画面がどのように構成されているのかを把握していきましょう。
SOLIDWORKSを起動すると、最初に上画像と同じ画面が表示されます。
参考としていかに、各画面構成の項目と用途を整理しました。
画面構成の名称 | 目的・用途 |
メニューバー | データ管理や各機能が整理されている項目であり、主にデータ管理や表示変更などに利用する |
コマンドマネージャー | コマンドがまとまった項目であり、作図や修正などに利用する |
デザインツリー | コマンドの細かな設定などをに利用する |
ヘッズアップビューツールバー | ワークスペースの表示方法を調整する |
ワークスペース(グラフィック領域) | 2D図面の作成や、3Dモデリングのデータを画面上に反映する |
SOLIDWORKS初心者はまず、画面構成を覚えることが重要です。
次項から説明するチュートリアルにおいても、こちらで説明した用語が登場するので、できる限り暗記しておきましょう。
SOLIDWORKSの基本操作チュートリアル
SOLIDWORKSを効率よく操作するために、マウス操作および、キーボードを使ったショートカットキーのチュートリアルをまとめました。
把握できていない基本操作のチュートリアルを見つけた方は、ぜひSOLIDWORKSを起動して実際に操作してみてください。
マウス操作のチュートリアル
SOLIDWORKSでは、マウスの全機能を使って作図を実施していきます。
マウスの基本操作 | 概要 |
左クリック | コマンドやオブジェクト |
右クリック&ドラッグ | オブジェクトの選択範囲 |
右クリック | オプション・編集ウィンドウの表示 |
ホイール | 拡大・縮小・画面の平行移動・360度回転など |
クリックは作図や修正、ホイールはビュー操作のために利用するのが一般的です。
基本的な使い方は他の3DCADと同じですが、表示されるウィンドウの項目がほかのソフトウェアとは違うので事前に確認しておくことをおすすめします。
ショートカット機能のチュートリアル
SOLIDWORKSには操作を効率化する方法として、ショートカット機能が搭載されています。
ショートカット機能 | 起動できる項目 |
Ctrl+S | プロジェクトの保存 |
Ctrl+I | モデル・部品をインポート |
Ctrl+Z | 作業の取り消し |
Ctrl+C | コピー |
Delete | 削除 |
上記のように、キーボードの特定のボタンを押すことで、すばやくコマンドを起動できます。
チュートリアルでは詳細な起動方法を解説していますが、覚えたショートカット機能が使えそうなシーンがあれば、ぜひ活用してみてください。
なおショートカット機能は「ツール>ユーザー定義>キーボード」から自由にカスタマイズできます。よく使うコマンドがある場合には、ぜひ覚えやすいショートカットキーを設定してみましょう。
より詳しくSOLIDWORKSの基本操作チュートリアルを学びたい方は、以下の記事がおすすめです。初心者向けの使い方をわかりやすく解説しています。
SOLIDWORKSのコマンドチュートリアル
SOLIDWORKSの作図・修正作業で利用するのがコマンドです。
参考として、頻出する「スケッチ」「フィーチャー」「シミュレーション」のチュートリアルをまとめました。
スケッチのチュートリアル
スケッチは、SOLIDWORKSの2D図面を作図する際に利用するコマンドの項目です。
後述する3Dモデルを作成する前準備として必須の機能であり、次の方法でスケッチができます。
- 線
- 円
- 曲線
- 四角
- 楕円
またスケッチをするときには、デザインツリーに表示されている正面・平面・右側面など、作図する方向を選ぶ必要があります。
選択する面によってXYZの方向が変わるので、作図の前準備として忘れないように気を付けてください。
フィーチャーのチュートリアル
フューチャーは、2D図面を3Dモデル化する際に利用する項目です。
スケッチで作成した面を押し出したのち、次のような方法でモデル形状を変形できます。
- 押し出しのカット
- 穴あけ
- 回転カット
- フィレット
- リブ
- シェル
モデルをくぼませたり、端部を曲線化したりと自由自在に形状を変えられるのが魅力です。
後述する作図チュートリアルでも複数の機能を使うので、ぜひ各コマンドに触れてみてください。
シミュレーションのチュートリアル
SOLIDWORKSのシミュレーションは、作成した3Dモデルの安全性や強度を確認するために利用する項目です。「SOLIDWORKS アドイン」の項目にある「SOLIDWORKS Simuration」をクリックすることで、新たにSimulationという項目が追加されます。
またSOLIDWORKSのシミュレーションでは、以下に示す一般的な解析のほか、専門的な解析にも対応しています。
- 静解析
- 固有値
また、シミュレーションのチュートリアルを以下にまとめました。
- 3Dモデルを作成する
- 解析方法を選択する
- 材料・応力・拘束・荷重を設定する
- 許容値や安全率を満たすまでモデルを調整をしつつトライアル計算する
材料・応力・拘束・荷重の設定で解析結果が変化するので、予想される外力などを考慮しながらシミュレーションを実施してみてください。
SOLIDWORKSの作図チュートリアル
実際に設計業務の流れを理解するために、SOLIDWORKSの作図チュートリアルをまとめました。チュートリアルでは2D図面のスケッチ~データ出力までの手順を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2D図面をスケッチする
最初のチュートリアルとしてSOLIDWORKSのプロジェクトを新規作成したら、3Dモデルの下書きである2D図面をスケッチします。まずはデザインツリーにある「平面」を右クリックして「スケッチ」を起動してください。
今回は初心者向けチュートリアルとして、線ツールを使ったシンプルな面を作成しました。
線を閉じれば円ツール・四角形ツールでも面を作成できるので、好きな方法で2D図面を作成してみましょう。
3Dモデルを作成する
2D図面のスケッチが完了したら、次に3Dモデルのチュートリアルに移ります。
3Dモデルを作成する際には、まず「フィーチャー>押し出し」を使ってスケッチで作成した面を立体的に押し出すことからスタートします。
今回はデザインツリーで10mmと設定し、上画像の3Dモデルを作成しました。
また3Dモデルの形状を変更するため、端部をなめらかにする「フィレット」、モデルに穴あけをする「穴」を利用してみます。
まずフィレットを起動したら、3Dモデルの端部をクリックしましょう。
デザインツリーで丸める半径を設定できるため、今回は3mmで反映してみました。
次に穴を起動したら、3Dモデルの任意箇所をクリックしてください。
デザインツリーでは穴の形状や種類を選択できるので、任意の種類を設定したらチェックボタンをクリックしましょう。
これで3Dモデルのデザインが完成しました。
本チュートリアルで説明したコマンド以外にもさまざまな機能が用意されているので、気になるコマンドにチャレンジしてみてください。
データを出力する
最後にSOLIDWORKSで作成した3Dモデルを、PDFや3Dプリント用のデータとして出力するチュートリアルを解説します。
データの出力はSOLIDWORKSの「ファイル>印刷もしくはPrint3D」から実施が可能です。
紙に出力したい方は印刷、3Dプリンターで直接出力したい方はPrint3Dを活用しましょう。
SOLIDWORKSのチュートリアルを探す方法
SOLIDWORKSは本記事で紹介したチュートリアル以外にも、次のようなチュートリアルを利用できます。
- SOLIDWORKSの公式チュートリアルを活用する
- 参考書を購入して作図の手順を学ぶ
- Webコンテンツを使ってわからない部分をリサーチする
ただし、上記のSOLIDWORKSのチュートリアルは、自身で最適な情報を見つけ出さなければならないことに注意が必要です。なかには個人の方が共有している関係で、誤ったチュートリアルを勉強してしまう可能性もあるので、独学を始める際には気を付けて教材を選びましょう。
またSOLIDWORKSは、独学以外にも研修などが開催されています。
すぐにチュートリアルを学べる研修を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
チュートリアルの不明点はセミナー講習で解決しよう
もしSOLIDWORKSのチュートリアルを勉強しても使い方を覚えきれないとお悩みなら、プロの講師から知識や操作方法を学べるセミナー講習に参加するのがおすすめです。
例えば「SOLIDWORKSセミナー講習」では、SOLIDWORKSの初心者向けのチュートリアルを学べます。プロの講師が直接アドバイスをくれるほか、操作している様子を見ながら学習することで、ひとつずつ納得しながらSOLIDWORKSをマスターできるのが魅力です。
会場参加はもちろんウェビナーも開催してあるため、SOLIDWORKSのチュートリアルを学びたい方は、ぜひ受講してみてください。
参加方法 | ・会場受講 ・ライブウェビナー ・eラーニング |
受講費用(税込) | ・会場参加58,300円 ・ライブウェビナー58,300円 ・eラーニング41,800円 |
会場 | 東京・名古屋・大阪 |
SOLIDWORKSの公式チュートリアル動画
実はSOLIDWORKS JAPANが公式で簡単なSOLIDWORKSのチュートリアル動画を出しています。
記事ではあまり想像ができない、分からない部分があるという人はこちらの動画も見てみると良いでしょう。
ただかなり内容が限られているので、この動画の操作に慣れてきたらさまざまなチュートリアルを参考にしてみてください。
SOLIDWORKSのチュートリアルについてまとめ
SOLIDWORKS初心者は、まずソフトウェア全体の使い方や操作方法といったチュートリアルを学ぶことからスタートすべきです。
現在ではさまざまなチュートリアルがあるので、初心者の人もすぐにSOLIDWORKSの学習を始めることができるでしょう。
