こんにちは!キャド研の斎藤です。
今回は、Solidworksのライセンスの価格と機能を比較していきます!
Solidworkとはどんなソフトウェア?
Solidworksは3次元CADソフトウェアの一つで、高いパフォーマンスを有していることから多くの人に注目されています。
3次元での製品設計や2次元での図面作成ができるだけでなく、コミュニケーションツールとしての機能も兼ね備えているなど、使いやすくするための工夫が多数施されているのが特徴です。
業務効率化に向けたソフトウェアのアップデートも毎年おこなわれてきていて、ワークフローを明確かつ効率よく設計できるようになっているのも特色です。
開発設計から製品製造に至るまで一貫して取り扱えるプラットフォームとして活用できるソフトウェアとして人気があります。
Solidworksの使い方を学びたい方はSolidWorksセミナーもおすすめです。
Solidworksの種類
Solidworksにはファミリー製品も多く存在し、その連携によって多岐にわたる業務に活用することが可能です。
3次元CADによる設計や開発が必要とされるさまざまな現場に特化した機能を搭載しているソフトウェアが多くなっています。
Solidworks electrical
Solidworks electricalは電気設計や制御システムの構築に特化しているソフトウェアで、二次元の電気回路の作成も直感的に行えるのが特徴です。
Solidworks plastics
Solidworks plasticsではプラスチック製品の製品デザインに適していて、樹脂の流動性解析についても簡単におこなえます。
Solidworks flow simulation
Solidworks flow simulationでは流体のシミュレーションをするためのソフトウェアでSolidworksに完全に統合されています。
熱伝導率や流体力などについても速やかに計算できる有用なツールです。
この他にもSolidworksによる開発を支援するSOLiShie for Solidworksといったツールも利用できるなど、関連ツールが豊富にあります。
ファミリー製品まで上手に使いこなすことができれば多様な種類の製品の設計をスムーズにおこなえるようになるでしょう。
Solidworksの機能を確認しよう
Solidworksには3種類のラインナップがあり、それぞれで価格と利用できる機能が異なっています。
最も機能が優れているのがSolidworks premium、その下位に位置しているのがSolidworks professional、最も標準的な機能のみが揃えられているのがSolidworks standardです。
Standard版の機能
3次元でも使用できるCADソフトウェアとしての基本機能に加えてSolidworksオリジナルの機能がいくつか搭載されているのが特徴です。
インポートモデルの自動フィーチャー機能や生産性向上機能が代表的なものです。
また、部品の簡易静解析や流体簡易解析などの解析ツールも含まれています。まずはSolidworksの使い勝手の良さを確認したいというときにも候補にできるバージョンですが、より高度な設計をしたいという場合には上位バージョンを選ぶ必要が生じるでしょう。
なお、サブスクリプションにも申し込めばCNC加工プログラミングも利用可能です。
Professional版の機能
使用できる機能が大幅に拡張されています。
特に業務フローを改善させるための機能やツールが豊富に搭載されているのが特徴です。
デザインコミュニケーション、や簡易データ管理、タスクスケジューラーが典型例でしょう。
部品の加工コスト検証やフォトリアリスティックレンダリング、電気系CADと機械系CADの連携なども可能になっています。
標準部品ライブラリも入っているので使い方次第で効率的に業務をこなせるようになるでしょう。
設計や図面の自動チェック機能もあるのでミスを減らせる点でも優れています。
Premium版の機能
さらに機能が拡張されていて、高度な技術を持っているエンジニアでも満足して使える仕上がりになっています。
ルーティングや局面サーフェスの平坦化、線型静解析やモーションシミュレーションといった機能が新たに搭載されています。
配管設計や配線設計などがとてもやりやすくなっているため、プロとして使いこなせるソフトウェアが欲しいというときに適しているバージョンです。
機能一覧
パッケージ別の機能一覧です。
機能 | Standard版 | Professional版 | Premium版 |
---|---|---|---|
CADの基本機能 | ○ | ○ | ○ |
デザインコミュニケーション | ○ | ○ | |
フィーチャー認識 | ○ | ○ | |
標準部品ライブラリ | ○ | ○ | |
フォトリアリスティックレンダリング | ○ | ○ | |
設計標準チェック | ○ | ○ | |
生産向上ツール | ○ | ○ | |
タスクスケジューラー | ○ | ○ | |
簡易CADデータ管理 | ○ | ○ | |
スキャンデータ利用 | ○ | ||
ルーティング(配管・ハーネス・チューブ) | ○ | ||
電気系CADと機械系CADの連携 | ○ | ||
公差スタックアップ解析 | ○ | ||
部品の簡易静解析(ソリッド要素・パートのみ) | ○ | ○ | ○ |
流体簡易シミュレーション | ○ | ○ | ○ |
持続可能性の簡易検証 | ○ | ○ | ○ |
線形静解析(ビーム・シェル・ソリッド要素サポート、アセンブリのサポート) | ○ | ||
モーションシミュレーション | ○ |
Solidworksの価格を確認しよう
Solidworksの価格には、ライセンス価格とサブスクリプションサービス価格の2種類があります。
ライセンス価格とは
Solidworks本体の価格です。
パッケージ | 価格(税込) |
---|---|
Standard版 | 1,138,500円 |
Professional版 | 1,362,900円 |
Premium版 | 1,824,900円 |
サブスクリプションサービス価格とは
通常サブスクリプションと言えば、「決められた期間のみ利用する」というライセンス契約のことですが、Solidworksのサブスクリプションは「年間保守契約」を意味します。
年間保守契約をすると様々な特典が付いてきます。
サブスクリプションサービス価格
年間保守契約料は、毎年更新時に支払うこととなります。
価格はパッケージとソフトのライセンスによって違います。
パッケージ | サブスクリプションサービス価格(税込) |
---|---|
Standard版 | 224,400円 |
Professional版 | 224,400円 |
Premium版 | 356,400円 |
サブスクリプションサービスの特典
サブスクリプションサービス契約に加入することで、以下の特典を受けることが出来ます。
- 最新バージョンの利用
- 最新サービスパックのダウンロード
- Solidworks製品に関する機能強化要求の提出
- 次期バージョンのプレリリース版のダウンロード
- 認定試験の無償受験
- ソリッドワークス本社のサポートWebページへのアクセスと情報閲覧
- Solidworks Visualize、Solidworks CAMの無償利用
体験版で操作性を確認してみよう
SolidWorksでは、製品デモを行っています。
購入前にデモンストレーションでその操作性や性能を確認することが出来ます。
また、ブラウザで使用する体験版も準備していますので、Solidworksの公式サイトに準備されているチュートリアルを見ながら操作を体験することも出来ます。
また、短期間でSolidworksの使い方を習得したい方にはSolidWorksセミナーもおすすめです。
Solidworksの特徴と使用するメリットとは
Solidworksを導入するメリットには以下の様なものがあります。
- 3次元をベースにした設計が出来る
- 操作習得が容易
- 導入コストを抑えられる
- Solidworksは3Dなので使いやすく、設計のコミュニケーションも簡単に
3次元をベースにした設計が出来る
Solidworks以外にもいろいろなCADソフトウェアがありますが、Solidworksを選ぶメリットは3次元をベースにした設計ができることです。
昔から使用されているCADソフトウェアは二次元で設計することを想定して開発されてきたものが多く、その発展機能として3次元設計をできるようにしてあります。
そのため、3次元でのデザインをするための機能があまり充実していなかったり、精度にかけてしまったりすることも少なくありません。
最初から3次元設計をするのを前提にして作り上げられているSolidworksであれば機能面で不足を感じることもなく、精度の高い設計ができるようになります。
操作習得が容易
また、Solidworksは習得が容易ですぐに現場で使用できるユーザーインターフェースになっているのも特徴です。
Solidworks以外にも3次元設計を想定して開発されてきたCADソフトウェアはありますが、設計するのに高いレベルのスキルが必要となる場合が多くなっています。
使いこなせずに諦めてしまうユーザーも珍しくはなく、導入の時点でデモをしてもらったときに既に断念しているケースもあるのが実態です。
しかし、Solidworksでは視覚的な表現を重視し、直感的に操作できるように仕上げられています。
そのため、設計や解析のための高度な機能も短期間で使いこなせるようになり、高いレベルの設計ができるようになるのがメリットです。
導入コストを抑えられる
多機能な3DCADの導入を考える場合、企業規模や産業によって違いはありますが、CATIAやPro-EなどのハイエンドクラスのCADの導入を考えることでしょう。
しかし、ハイエンドクラスのCADの導入には数千万円以上かかるとも言われています。
一方、SolidworksはミドルレンジクラスのCADでありながらハイエンドクラスのCADと同程度の機能を備え、且つ、導入にはハイエンドクラスほどの費用を要しません。導入コストがかかり過ぎるという点も3DCAD導入を見合わせる要因の1つでもありますので、コストがかからないという点はメリットの1つと言えます。
Solidworksは3Dなので使いやすく、設計のコミュニケーションも簡単に
3次元で視覚的にわかりやすくデザインされると専門家でなくても内容を直感的に理解しやすくなります。
そのデータをコミュニケーションツールとしても使えるように設計されているのもSolidworksの魅力です。
製品の企画から設計、生産に至るまで視覚的に理解できるデータに基づいたコミュニケーションを取れるプラットフォームになります。
さらには調達や保守、営業やマーケティングなどの業務にも正確な情報を応用することが可能です。
製品の設計を通して一貫した社内コミュニケーションのツールとしても活用できるのはSolidworksの特色でしょう。
SolidWokrsの操作をマスターできるオススメのセミナー
SolidWorksを業務で使えるようにマスターしたい方にオススメなのが、2日間でSolidWorksの操作を覚えることができる「SolidWorksセミナー」です。
こちらのセミナーは、SolidWorksを業務で使用するスキルを身につけてることを前提にされているセミナーなので、実際の業務の流れを想定したセミナー課題になっています。
設計変更やアセンブリ設計、図面作成など業務で必要なコマンド知識をひとつひとつ十分に把握することができるのでオススメのセミナーです。
3次元設計に強いSolidworksはおすすめソフト
Solidworksは3次元での設計を重視して開発されてきたCADソフトウェアで、直感的でわかりやすいユーザーインターフェースなのが魅力です。
機能も上位版を選ぶことでかなり充実し、高度な技術を持つ専門家でも満足できる仕上がりになっています。
製造設計現場で柔軟な使い方ができるCADソフトウェアとして現場への導入を検討してみましょう。