機械設計をメインに、さまざまな業種で活用されている3DCAD「SOLIDWORKS」の使い方を覚えるために、練習を開始しようと考えている人も多いでしょう。しかし、具体的にどのような手順で練習をスタートしてよいのかわからないとお悩みの人もいるはずです。
そこでこの記事では、SOLIDWORKS初心者向けに練習方法をわかりやすくまとめました。
独学で図面を作成する方法や手順、練習問題も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
SOLIDWORKSの練習前に覚えておきたいこと
SOLIDWORKSの練習を始める際には、事前に目標を決めておくことが重要です。
例えば、SOLIDWORKSを使って3Dモデリングのみを担当する方は、ソフトウェアの基本機能や3Dモデリングの使い方を理解すれば、スムーズに作業を開始できます。
また別に、SOLIDWORKSで3Dモデルの安全性や強度を確認し調整を加えていくシミュレーションに対応する必要がある場合には、前述の知識にくわえてシミュレーションの機能も勉強しなければなりません。
さらには作成したモデルデータを使って3Dプリントをすることまで視野に入れている人もいるでしょう。その際には、3Dモデルのデータ出力の方法まで覚えておく必要があります。
このように、SOLIDWORKSを利用する人によって、練習すべき項目や範囲が違います。
業務に関係のない範囲まで練習をしないためにも、自分がどこまで対応するのかを決めたうえでSOLIDWORKSの練習をスタートしましょう。
SOLIDWORKSの練習方法7選
SOLIDWORKSは1995年から提供が始まっている3DCADソフトであることから、すでにさまざまな種類の練習教材が登場しています。しかし、どのような練習方法があるのかわからないという方もいるでしょう。
そこで、初心者からチャレンジしやすい練習方法をまとめました。
独学以外にもさまざまな学習が可能ですので、自分に合う方法を見つけて練習をスタートしてみてください。
1.SOLIDWORKSの基本操作や機能を理解する
まずSOLIDWORKSを練習する前に、ソフトウェアの基本操作や機能を学ぶことをおすすめします。
基本操作や機能を覚えておけば、参考書や学習コンテンツ、セミナー講習などで説明される機能についてすぐに理解できます。一方で基礎的な部分を理解していなければ、説明についていけないほか挫折するかもしれません。
詳しくは以下の記事で基本操作を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2.SOLIDWORKSを実際に操作して作図する
基本操作や機能を把握したら、実際にSOLIDWORKSを使って作図の練習を始めましょう。
人によっては「まず参考書を読み終わってから操作練習を始めよう」と考える人もいますが、実際に操作をしなければ記憶に定着せず、使い方を忘れます。ひと通り内容を理解して、いざ操作を始めようとしても最初に読んだ内容を忘れてしまうというケースも少なくありません。
一方で、学習と並行してSOLIDWORKSを実際に操作すれば、頭だけでなく手で使い方を覚えられます。「どの部分に触れれば何ができる」と判断しやすくなるため、なるべくSOLIDWORKSを使いながら作図を練習してください。
3.SOLIDWORKSのわからないポイントを調べる
ひと通りSOLIDWORKSの練習が済んだら、操作をする際に詳しく理解できなかった項目や苦手意識を感じたポイントを再度練習しましょう。
操作のなかで苦手に感じたポイントは、学習を後回しにしてしまいやすいほか、業務に適用できず急ぎの対応ができなくなることも少なくありません。
考えたことをすぐに実行できる知識・スキルを身につけるためにも、苦手意識がなくなるまで継続的に練習を続けてください。
4.SOLIDWORKSの参考書を購入して練習する
SOLIDWORKSは、基本操作やノウハウがまとめられた参考書を利用して練習を始められます。
参考書には、文章や画像を使ったわかりやすい説明が掲載されており、解説されている手順のとおりにSOLIDWORKSを操作することで、少しずつ知識を身につけられます。
参考として、以下に参考書で練習するメリットをまとめました。
- 自分のタイミングで練習できる
- 練習問題にチャレンジしてスキルを伸ばせる
- 練習用のCADデータなどが手に入る
例えば、参考書の種類によっては練習用のCADデータが添付されていたり、購入者特典として業務に役立つテンプレートを配布していたりと、魅力的なデータをゲットできる場合があります。
書店やECサイトなどで簡単に購入できるのはもちろん、SOLIDWORKSを使いながら練習しやすい電子書籍も販売されているため気になる参考書を探してみてください。
5.学習サイトを利用して練習する
費用をかけずにSOLIDWORKSの練習を始めたい方は、Web上に公開されている学習コンテンツを活用するのがおすすめです。
例えば、本記事のようにSOLIDWORKSのノウハウや基礎知識を解説しているWebサイトを確認することで、使い方や操作方法を練習できます。画像付きで初心者向けのノウハウが解説されているため、自分が学びたいコンテンツを見つけて練習を始めてみてください。
なお、学習サイトを使って練習を始める際には、情報の公開日を確認することが重要です。
なかには、古いバージョンの情報が掲載されているコンテンツもあるので最新の情報が公開されている学習サイトを利用しましょう。
6.SOLIDWORKSの動画を見ながら練習する
参考書や学習サイトに掲載されている解説や画像だけでは、SOLIDWORKSの操作を理解するのが難しいという人も多いでしょう。それなら、動画コンテンツを利用して無料で練習を始めるのがおすすめです。参考として動画コンテンツの魅力をまとめました。
- 操作の流れを動画としてチェックできる
- 操作がわからない部分をいつでも見返すことができる
動画コンテンツを使えば、実際にSOLIDWORKSを操作している映像を見ながら練習できます。
言葉による解説、画面を動かしながらの操作説明を受けられるので、初心者からでも気軽にSOLIDWORKSのスキルを身につけたい人におすすめです。
7.SOLIDWORKSのセミナー講座を受講して練習する
前述した独学の方法でSOLIDWORKSを練習できない、挫折した経験があるという方は、プロの講師からSOLIDWORKSの使い方を教えてもらえるセミナー講習を受講するのがおすすめです。
例えば「SOLIDWORKSセミナー講習」では、2日間でSOLIDWORKSの基礎~応用の知識を学べます。講師に直接質問できるのはもちろん、実際に操作している様子を見ながら使い方を学べるのが魅力です。
会場受講・ライブウェビナー・eラーニングなど豊富な練習方法に対応しているので、SOLIDWORKSを効率よく学習したい方は、セミナー講習を受講してみてください。
参加方法 | ・会場受講 ・ライブウェビナー ・eラーニング |
受講費用(税込) | ・会場参加58,300円 ・ライブウェビナー58,300円 ・eラーニング41,800円 |
会場 | 東京・名古屋・大阪 |
SOLIDWORKSの練習問題
SOLIDWORKSに触れながら作図をしてみたいという方向けに、練習問題をまとめました。
まずは上画像と同じ3Dモデルを作成してみてください。
以下より、作成手順を解説します。
まず「デザインツリー>平面」からスケッチ機能を起動し「線ツール」を使って次の面を作成してください。
続いて、作成したスケッチを3Dモデル化するために、フィーチャーの項目から「押し出し」を選択して「10mm」を入力してください。
最後に、フィーチャーの「フィレット」という機能を選んで端部を「5mm」の曲線に変更すれば、練習問題と同じ3Dモデルが完成します。
なお、SOLIDWORKSの画面構成や基本操作、コマンドの利用まで詳しいチュートリアルを学びたい方は、以下の記事がおすすめです。画像付きで、項目の位置や作図機能の使い方を解説しています。
SOLIDWORKSの練習は無料トライアルから始めよう

なかにはSOLIDWORKSの導入を検討するために、簡単な練習から始めようと考えている人も多いでしょう。それならまずは、製品購入をする前に無料トライアルを使って練習を始めるのがおすすめです。
SOLIDWORKSでは、SaaS型として、Web上でSOLIDWORKSの無料トライアルを利用できます。自身のパソコンにソフトウェアを導入する必要がないため、会員登録だけ済ませればすぐに練習をスタートできます。参考として以下に、無料トライアルの利用手順をまとめました。
- SOLIDWORKSの公式サイトにアクセスする
- 会員登録をしてアカウントを作成する
- SOLIDWORKSの製品ページにアクセスして無料トライアルをクリックする
なお、無料トライアルは時間制で利用できます。
無料トライアル上で作成したデータは保存できないほか、時間が来ると強制的にページが切り替わるため、簡単な練習や機能チェックのために活用してください。
SOLIDWORKSの練習についてまとめ
SOLIDWORKSを業務に活用するためには、まず練習を積み重ねて効率よく作図できるようになることが欠かせません。
また近年では、独学に役立つ教材やWebコンテンツが豊富に用意されています。
プロの講師からSOLIDWORKSの練習をサポートしてもらえるセミナー講習なども開催されているので、この機会に自身のスタイルに合う練習方法にチャレンジしてみてください。
