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【2025】Rhinoceros8とは?7との違いや価格情報・使い方を解説

3Dモデリングに利用できるソフトウェアを探しているのなら、アメリカのRobert McNeel & Associatesが提供している「Rhinoceros8」を導入するのがおすすめです。しかし、どのようなソフトなのかわからない、価格がいくらなのかイメージできないとお悩みの人もいるでしょう。

そこでこの記事では、Rhinoceros8の概要や価格情報についてわかりやすくまとめました。
Rhinoceros8の前バージョンである7との違いも解説しているので、購入を検討する参考にしてみてください。

Rhinoceros8とは

Rhinoceros8は、直感的な操作で3DモデリングができるCADソフトです。
ゼロからモデリングを実施できることはもちろん、プログラムを組むことにより、モデリングや設定の自動化を実行できるなど、豊富な機能が備わっています。

またRhinoceros8は、次のような多岐にわたる業種で利用されているソフトウェアです。

  • 建築・工学(建物・製品など)
  • 海洋デザイン(船舶など)
  • ジュエリーデザイン
  • ランドスケープデザイン(土木工事など)
  • 3Dアニメーション制作
  • 3Dプリント

ほかにも、映画デザイナーが利用するなど業界の垣根を超え、3Dモデリングを必要とするすべてのユーザーにおすすめのCADソフトだと言えます。1992年より開発がスタートしていることから歴史も長く、安定した品質と操作性を期待できるのがRhinoceros8です。

より詳しくRhinoceros8の情報を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2025】Rhinoceros(ライノセラス)とは?人気3Dモデリングソフトを解説

Rhinoceros7との違い

なかには、すでにRhinoceros7を導入済みだという人もいるでしょう。
参考としてRhinoceros8へのバージョンアップにより追加されたポイントを以下にまとめました。

追加機能 概要
シュリンクラップ ジオメトリのまわりを囲むようにメッシュを自動作成して3Dプリントを簡易化できる機能が追加された
モデリングの簡易化 3Dモデル上に線を書きこむだけで、押し出しや切り抜きなどを手軽に実施できるようになった
SubDのクリース メッシュ状のモデルに対し、フィレットのような複雑なフリーフォームでの形状変更が可能になった

7との違いは、主に作図調整における効率化という面でグレードアップしている点です。
より効率よくRhinocerosで3Dモデリングを実施できるため、新規購入者はもちろん、Rhinoceros7の利用者もRhinoceros8にバージョンアップをしてみてください。

Rhinoceros8の価格情報

Rhinoceros8は、商用版・学生および教員・学校向けで価格が変化します。
参考として以下に、Rhinoceros8の公表価格を整理しました。

商用版(税込) 学生および教員(税込) 学校(税込)
Rhinoceros8フルパック 187,000円 39,600円 198,000円
前バージョンのアップグレード(Rhinoceros8フルパック) 110,000円 19,800円 110,000円
アニメーション作成パック(Bongo 2) 83,600円 38,500円 126,500円
前バージョンのアップグレード(Bongo 2) 49,500円 19,800円 39,600円

なお、企業や個人で導入する場合には商用版を導入しなければなりません。
ただしグレードアップへの対応を除き、同じバージョンを使い続ければ、一括買い切りで利用できるのが魅力です。

またRhinoceros8の価格情報は、以下の記事で詳しく解説しています。

【2025】ライノセラスの価格を徹底解説!他社3DCADやライセンス別の価格比較

Rhinoceros8を無料で使う方法

「Rhinoceros8を購入する前に操作性・処理速度・所有するパソコンとの相性を知りたい」と考えているのなら、評価版を利用するのがおすすめです。参考として以下にRhinoceros8評価版の特徴をまとめました。

  • 90日間無料でRhinoceros8を操作できる
  • Rhinoceros8の全機能を無料で利用できる
  • 製品版と同じレベルのサポートを受けられる
  • 評価版でありながら商業用途にも使える

有料レベルの機能をまとめて90日間利用できるのが魅力です。
パソコンへの導入手順を後述しているので、ぜひ参考にしてみてください。

Rhinoceros8の推奨スペック

推奨スペック

Rhinoceros8は、3Dモデリング機能を搭載したソフトウェアであるため、ある程度の高処理に対応できるパソコンが必要です。参考として以下に、パソコンに求められる動作環境を整理しました。

Windows版 Mac版
OS Windows10~11 macOS12.4~15
メモリ 8GB以上 8GB以上
容量 5GB以上 10GB以上
グラフィック OpenGL 4.1対応

Rhinoceros8を導入するパソコンがWindowsなのか、Macなのかで推奨環境に違いがある点に注意が必要です。また旧バージョンと比べてOSやグラフィックにも違いがあるので、旧バージョンからのグレードアップを検討している方も、上記の推奨環境を目安にしてください。

Rhinoceros8の導入手順

評価版の位置
出典:Rhino公式サイト

はじめてRhinoceros8を導入するという方向けに、無料で使える評価版の導入手順を解説します。

まずは「Rhinoceros8」の公式ページへアクセスし、上画像と同じように、ページの途中にある評価版の「試す」というボタンをクリックしてください。ページが切り替わると、ダウンロードのためにRhinoアカウントを作成するように指示されます。

Rhinoアカウント作成画面
出典:Rhino公式サイト

赤色のボタンをクリックするとログイン画面へ移動するため、下側に表示されている「新規アカウントを作成」をクリックしましょう。直接メールアドレスを入力して登録することも可能ですが、Googleアカウントがあれば、入力なしで登録できます。

ログインページ
出典:Rhino公式サイト

また、アカウントの登録が完了すると、評価版のダウンロードページへと移動します。
プライバシーポリシーへの同意をしたのちに、共有されたライセンスキーをコピー&保管し「今すぐ日本語をダウンロード」をクリックしてください。

評価版の承認画面
出典:Rhino公式サイト

これで、Rhinoceros8のインストーラーが自身のパソコンにダウンロードされました。
最後にインストーラーを起動して下画像の「今すぐインストール」をクリックすれば、3~5分程度で評価版の導入が完了します。

Rhinoceros8のインストーラー起動画面

一般的な無料体験版の申込み方法と同じ手順で導入できるので、ぜひ紹介した流れを参考にしながら評価版を利用してみてください。

Rhinoceros8の主な機能と使い方

Rhinoceros8では、NURBS(ナーブス)と呼ばれる処理容量の軽いスプラインの機能を使って3Dモデリングを実施できます。参考として以下に、基本機能とその使い方をまとめました。

2D図形を挿入する

円ツールの起動

Rhinoceros8では、平面や側面の表示ウィンドウを利用して、円柱や矩形、ポリゴンといった2D図形を挿入できます。

例えば、以下の手順でRhinoceros8を操作すれば、上画像と同じように平面ウィンドウに円を挿入できます。

  1. 画面左側のコマンド一覧にある「円ツール」を起動する
  2. ワークスペースにある平面ウィンドウで任意の中心点を決めてクリックする
  3. 画面上部にあるコマンドラインもしくは任意で半径を入力する

非常にシンプルな操作で、円を挿入できました。
ほかの2D図形も似た手順で挿入できるので、ぜひ機能を試してみてください。

2D図形にサーフェスを付与する

平面サーフェスの反映

Rhinoceros8には、挿入した2D図形を3Dモデリングで使うための機能として「サーフェス」という面を表示するコマンドが搭載されています。今回は前述で挿入した円の2D図面を使い、上画像と同じように、円の内側にサーフェスを挿入します。

  1. 画面左側のコマンド一覧にある「サーフェス(平面曲線から)」を起動する
  2. 挿入してある円をクリックしてエンターキーを押す

サーフェスは格子状のオブジェクトとして表示されます。
この作業で、ただの線でつくられた円に、面としての機能を付与できました。

平面サーフェスを3Dモデルに変更する

円柱の作成

前項で作成した円の平面サーフェスは、単体だとZ軸に厚みのない薄い円で構成されています。
そこで平面サーフェスを3Dモデルに変える機能として利用できるのが、Rhinoceros8の「押し出し」です。参考として以下に押し出しの手順を整理しました。

  1. 画面左側のコマンド一覧にある「押し出し(直線)」を起動する
  2. 円の外側をクリックする
  3. 表示されたメニューの「曲線」を選択したのちにエンターキーを押す
  4. Z軸に面が押し出されるため、任意の高さに調整したらクリックする

これで以下のような円柱が表示されました。

完成した円柱

XYZさまざまな方向に押し出しができるので、ぜひ試してみてください。

3Dモデルの表示を変更する

円柱の表示変更ボタン

スプラインで構成されている3Dモデルで作業がしづらい場合には、Rhinoceros8の表示設定で3Dモデルの表現を変更できます。

画面上側に表示されているツールバーの「表示>シェーディング」をクリックすれば、次のように、線から3Dの状態のモデルへと表示が変わります。

円柱のモデル表示

表現が詳細になった分、処理が重くなりますが、外観をチェックしながら作業したい場合には表示方法を変えておくのが便利です。

また、以下のように短期間で、基本的な操作や設定から、曲線的なフォルムのモデリングや、オブジェクトの形状にあった修正・修復といった実務で必要なスキルを、網羅的に学べるセミナーもあります。
独学で習得するには時間がかかるRhinocerosですが、こうしたセミナーを活用すれば、わからないことは講師に直接確認しながら、短期間で効率よく習得できます。気になる方は以下でチェックしてみてください。

セミナー名Rhinoceros基礎セミナー講習
運営元ProSkilll(プロスキル)
価格(税込)38,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京)

Rhinoceros8についてまとめ

直感的な操作で3Dモデリングを実施できるRhinoceros8は、他業種で導入しやすいCADソフトです。買い切り版があるため購入しやすいことはもちろん、3Dモデリングができるソフトのなかでも比較的安価に購入できます。

使い方もシンプルですので、建築・製品デザインや3Dアニメーションの作成などを検討している方はぜひ評価版を利用して操作性をチェックしてみてください。

Rhinoceros8のアイキャッチ
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