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【2025】NXのクラウド版を利用しよう!SaaS系の3DCADを活用するメリットとは?

好きな場所からアクセスできる製品設計向けの3DCADソフトをお探しなら、クラウド版のNXシリーズ「NX X」を利用するのがおすすめです。しかし別途提供されている社内ネットワーク版との違いがわからないとお悩みではないでしょうか。

そこでこの記事では、NXのクラウド版を利用する魅力・メリット・注意点についてわかりやすくまとめました。クラウド版・社内ネットワーク版がおすすめな人の特徴も紹介しているので、契約形態を判断する参考にしてみてください。

NXはクラウドでも利用できる

クラウド版NX X
出典:シーメンス公式サイト

NXは、製品設計向けの機能が搭載されたハイエンド3DCADです。
CADの機能だけではなく、CAM・CAEに対応しているほか、製品情報を管理できるPDMの機能も備わっています。

なお、これまでのNXは社内ネットワークに接続して利用する「NX」という利用形態を使うのが一般的でした。そのため社内サーバー等を利用することから、社内でしかNXを利用できません。

ですが2022年4月、シーメンスが新たにSaaSビジネスへ着手したことにより、クラウド版のNXである「NX X」が登場しました。

新たに登場した「NX X」はクラウドベースで利用できる3DCADであるため、ソフトウェアの更新やストレージ容量などに強みがあります。より詳しくNX Xの概要を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2025】SiemensのNX Xとは?主な機能や使用するメリットを解説

NXのクラウドと社内ネットワークとの違い

NXのクラウド版、社内ネットワーク版の違いを下表に整理しました。
導入・運用において異なるポイントを見ていきましょう。

クラウド版 社内ネットワーク版
動作環境 ネットワーク環境があれば自由に起動できる(屋内外も可能) ネットワーク環境を構築するためのWANやLANの構築が必要
セキュリティ対策 不要だがシーメンスに依存する 自社対応が必要
バージョン対応 常に最新版を維持 手動での更新が必要
導入コスト イニシャルコストを抑えられる
(サブスクリプションとしてランニングコストがかかる)
構築も含めると高くなりやすい

クラウド版と社内ネットワーク版は、主に導入するための環境構築が異なります。

まずクラウド版は、ネットワーク環境さえあれば、サーバー等のIT機器などを所有せずにNXを起動できます。またプロバイダー(シーメンス)がセキュリティ対策を講じてくれるため、保守・運用の手間を最小限に抑えられるのが魅力です。

次に社内ネットワーク版は、社内にネットワーク環境を構築することからスタートしなければなりません。ハイスペックのサーバー等を用意できれば、その分だけ高負荷の処理にも対応できますが、費用面が高額になりやすいほかセキュリティ対策等の運用コストがかかります。

また環境構築を軸として、費用、データ管理、セキュリティ等が変化してくるので、上表の項目等を比べつつ導入する形態を選びましょう。

なおシーメンスが提供しているSolid Edgeとの違いを知りたい方は、以下の記事がおすすめです。

【2025】Solid EdgeとNXの違いを機能面や価格面から徹底的に検証!

NXをクラウドで利用するメリット

NXのクラウドのメリット

NXのクラウド版を利用すれば、ソフト管理に関する複数のメリットを得られます。
なぜクラウド版を利用すべきなのか、詳しい理由を見ていきましょう。

社内パソコンの容量を取らない

クラウド版のNXは、インターネットを通じて3DCADソフトを利用できるため、社内にあるパソコンの容量を取らないのがメリットです。

例えば、ハイエンド3DCADソフトを社内のパソコンに導入するためには、数十GBもの容量が必要になります。しかし、ほかのソフトウェアを導入していたり、パソコン自体のスペックが低かったりすると、パソコンの容量が足りずにソフトを導入できません。

対してクラウド版のNXは、インターネット環境さえあればデバイスの条件に依存することなくソフトウェアを利用できます。

「よくパソコンの容量が不足しがちになっている」「容量の増設やパソコンの購入に費用をかけられない」という場合には、クラウド版のNXを利用しましょう。

ソフトウェアをインストールする必要がない

NXのクラウド版は完全管理型クラウドサービス(SaaS)であることから、ソフトウェアをパソコンにインストールしない状態で運用できます。

NXに必要なのは、契約関係者のIDやパスワードだけです。

複数台のパソコンにNXを導入する場合には、インストールするだけでも大変な手間がかかるため、インストールやアンインストールなど、ソフトウェア管理の手間を減らしたい場合に役立つ契約形態だと言えます。

常に最新版を利用できる

NXの最新バージョン

クラウド版のNXは、プロバイダーであるシーメンスがアップデートに対応するため、契約者は特にアップデートなどの対応をしなくても最新版の利用を続けられます。

そのため、アップデートをする手間を削減できるのはもちろん、自社内でインフラの維持管理に時間を割く必要がなくなるのがメリットです。

クラウド版ではないNXで発生していた「ひとりの管理者が1台ずつアップデートをする」といった手間がかかる作業を減らしたいなら、クラウド版のNXを利用することをおすすめします。

他ソフトとの連携が容易になる

NXのツール連携

クラウド版のNXは、社内ネットワーク版と比べて連携をしやすくなるのがメリットです。

まず社内ネットワーク版で連携をする場合には、社内ネットワークの構築や連携作業が必要であり、実装するまでに膨大な時間が必要でした。対してクラウド版のNXはインターネット経由で簡単に他ソフトとの連携が可能です。

また、NX Xには複数のアドインを入手できるパッケージプラン「NX X Value Based Licensing」が用意されています。機械学習やレンダリング、解析などの豊富なアドインを入手できるため、拡張機能を活用したい方はクラウド版のNXを活用するのがおすすめです。

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NXのクラウド版の利用時に気をつけること

NXのクラウド版である「NX X」を利用するにあたり、気を付けておきたいポイントが3つあります。導入後のトラブルを避けるためにも、事前に確認しておきましょう。

シーメンスのサーバーに依存する

クラウド版のNXは、シーメンスが提供しているサーバーのスペックに次のポイントが依存します。

  • セキュリティ
  • 運用やメンテナンス

例えば、シーメンスが提供しているサーバーがサイバー攻撃を受けて停止すると、契約者は復旧するまでNXを利用できなくなります。また緊急メンテナンスなどの影響をダイレクトに受けるため、定期的にバックアップを取ることが重要です。

社内ネットワークよりも処理が遅い場合がある

クラウド版のNXは、シーメンスのサーバースペックに依存することから、次のような場合には社内ネットワークよりも処理スピードが遅くなることがあります。

  • ハイスペックな社内ネットワーク環境からクラウド版のNXに移行した
  • 同時タイミングで世界中のユーザーがクラウド版のNXを利用した

例えば、高負荷に対応できる社内ネットワークは、有線で通信できることから、高速での処理が可能です。一方で、ネットワークを介して利用するクラウド版になると、ネットワーク環境の通信状況でスピードが変化します。

スピードの変化で悩まないためにも、社内ネットワークとクラウドとのスペックを比較することから始めてみてください。

既存NXユーザーはクラウドへの乗り換えが必要になる

すでにシーメンスのNXを利用しており、社内ネットワークを構築している場合には、クラウド版へ乗り換えるために以下の手続きが必要です。

  • 契約内容の変更
  • 既存ソフトウェアの削除・移行

なお社内ネットワークからクラウドに移行する手続きは、比較的簡単です。
一方で、クラウドから社内ネットワークに移行する場合には、環境の構築からスタートしなければなりません。

また契約条件が変更するほか、料金等も変更になるので、現在契約しているNXからどれくらいの金額差が出るのかを問い合わせてみてください。

NXはクラウド・社内ネットワークのどちらがいい?

社内ネットワークとクラウドの違い

初めてシーメンスのNXを導入するにあたり、クラウド・社内ネットワークのどちらを導入すべきかお悩みではないでしょうか。選択する参考として、2つの契約形態がおすすめな人の特徴を整理しました。

クラウドのNXがおすすめな人

NXのクラウド版がおすすめなのは、次のような目的がある人です。

  • NX導入の初期費用を抑えたい
  • ソフトウェアの社内管理コストを削減したい
  • 離れた場所にいるユーザーと連携して作業をしたい
  • デバイスのスペック等に依存しない契約方法を選びたい

クラウドを通じて利用できる「NX X」は、ネットワーク構築の費用、そしてソフトウェアの初期導入費用がかかりません。サブスクリプション形式として契約を続けられるため、必要なときだけ契約をし、不要になればすぐに解約できるのが魅力です。

また、クラウドを介して社内外でソフトを利用できます。
世界中のユーザーと作業の連携が可能であるため、手軽さとお得さ、柔軟性をお求めの人に最適な契約方法です。

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社内ネットワークのNXがおすすめな人

NXの社内ネットワーク版がおすすめなのは、次のような目的がある人です。

  • クラウドサーバーのサイバー攻撃リスクを避けたい
  • 社内の機密情報の流出リスクを避けたい

社内ネットワークの場合、自由にネットワーク環境を構築できることから、特にセキュリティ面の強化に役立ちます。

なお、社内ネットワークは継続的な保守管理が必要です。
ネットワーク構築・管理に強い人材がいるのなら、社内ネットワークでもうまくNXを運用できるでしょう。

NXのクラウド版についてまとめ

NXのクラウド版は、デバイスのスペックを問わず手軽にNXを利用できるほか、ソフトウェアの管理の手間を削減できるのが魅力です。ただし、社内ネットワークでの契約形態とはセキュリティ面などに若干の違いがあります。

もしNXのクラウド版に興味をお持ちなら、まずは無料体験版を利用するのがおすすめです。
30日間すべての機能を利用できるので、申し込みからスタートしてみてはいかがでしょうか。

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