facebook

MOSの試験概要!出題範囲や勉強方法を解説

就職や転職において資格は大きな武器となりますが、特に重宝するのが汎用性の高い資格です。例えばその1つとして、マイクロソフト製のオフィスアプリを使いこなせることを証明する「MOS」が挙げられます。今回はそんなMOSの試験について詳しく掘り下げていきましょう。

MOSはどんな資格?

MOSは「マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト」の頭文字を取った略称であり、マイクロソフトが公認・運営している資格となっています。マイクロソフトのオフィスアプリは世界的にシェアが高いため、取得しておけば国際的な仕事にも役立つと言えるでしょう。知名度と実用性の高さから受験者数が絶えず、2023年9月次点で累計受験者数は500万人を突破しています。アメリカのサーティポート社とユタ大学が共同で行った調査によると、MOSの取得者は仕事における生産性向上を実感している人が多いという結果が出ました。管理職から見てもMOS取得者の評価が上々であり、企業の採用活動においてMOS保持者は注目される人材となっているのです。

MOSのおすすめ講座はこちら

MOSの試験について

MOSの試験は「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「Outlook」の5科目に分かれており、受験者は任意の科目を選ぶことが可能です。さらにそれぞれの科目は「一般レベル」と「上級レベル(エキスパート)」の2段階に分かれ、使用するアプリのバージョンによっても試験が異なります。何かしらの事情がない限りは最新版のバージョンを受験するか、自分が使っているオフィスソフトのバージョンに合わせるのが一般的です。規定の試験科目に複数取得することで「MOSマスター」「MOSアソシエイト」「MOSエキスパート」などの称号が贈られます。なお、MOSの試験はすべてコンピューターを使用した実技試験(CBT)で、試験時間は50分です。

各科目の出題範囲

ここでは各科目の出題範囲について、最新バージョンの試験に準拠しながら概要をかいつまんで紹介します。

Word

ビジネス文書作成の定番アプリとして多くの人が利用しているWordは、MOSの中でも人気が高い科目です。一般レベルでは「文書の管理」「文字、段落、セクションの挿入と書式設定」「表やリストの管理」「参考資料の作成と管理」「グラフィック要素の挿入と書式設定」「文書の共同作業の管理」の6項目が問われます。一方、上級レベルで問われるのは「文書のオプションと設定の管理」「高度な編集機能や書式設定機能の利用」「ユーザー設定のドキュメント要素の作成」「高度なWord機能の利用」の4項目です。無論、項目数が少ないからといって簡単な訳ではなく、1つ1つの設問で高度な内容を問われるので心得ておきましょう。なお、Word365には上級レベルの試験が存在せず上級レベルは2019からの対応となっています(2024年1月時点)。

Excel

表計算ソフトのExcelもまたマイクロソフトを代表するビジネスアプリであり、MOSの中でもWordと人気を二分しています。Excelにおける一般レベルの主題範囲は「ワークシートやブックの管理」「セルやセル範囲のデータの管理」「テーブルとテーブルのデータの管理」「数式や関数を使用した演算の実行」「グラフの管理」の5項目です。上級レベルになると「ブックのオプションと設定の管理」「データの管理、書式設定」「高度な機能を使用した数式およびマクロの設定」「高度な機能を使用したグラフやテーブルの管理」が問われます。

PowerPoint

プレゼンテーション用アプリとしてシェアを拡大しているPowerPointについては、MOSにおいて上級レベルの試験が開催されていません(2024年1月時点)。したがって、PowerPointは一般レベルのみ受験可能となるので注意しておきましょう。出題範囲は「プレゼンテーションの管理
」「スライドの管理」「テキスト、図形、画像の挿入と書式設定」「表、グラフ、SmartArt、3Dモデル、メディアの挿入」「画面切り替えやアニメーションの適用」の5項目です。

Access

データベース管理ソフトであるAccessのMOSは一般レベルが2016バージョンのみ、上級レベルが2019バージョンのみとなっているので注意してください。一般レベルの出題範囲は「データベースの作成と管理」「テーブルの作成」「クエリの作成」「フォームの作成」「レポートの作成」の5項目です。上級レベルでは「データベースの管理」「テーブルの作成と変更」「クエリの作成と変更」「レイアウトビューを使ったフォームの変更」「レイアウトビューを使ったレポートの変更」が問われます。

Outlook

電子メールおよび情報管理ソフトであるOutlookについても、上級レベルは2024年1月時点では実施されていないため一般レベルのみの受験となります。出題範囲は「Outlook環境の管理」「メッセージの管理」「スケジュールの管理」「連絡先とタスクの管理」の4項目です。

MOSのおすすめ講座はこちら

MOSを受験する際の流れ

MOSを受験する際は以下のようなプロセスで試験に臨みます。最初に予備知識を紹介するので、申し込み手続きの参考にしてみてください。

受験方法は2パターン

MOSには「全国一斉試験」と「随時試験」という2つの受験パターンが用意されているので、受験希望者は任意の方法を選択可能です。両者の違いは申し込み方法だけで、受験料・試験内容・合格証などはすべて共通となっています。全国一斉試験は毎月1~2回開催されており、全国約30ヶ所の試験会場で受験可能です。一方の随時試験は全国に1500箇所もの試験会場が設けられており、会場によってスケジュールが異なるもののほぼ毎日開催されています。

全国一斉試験を受験する流れ

MOSの全国一斉試験を受験するには、まず任意の試験日を選択してMOS公式サイトのフォームから申し込みます。折り返しの連絡で受験者IDが交付されるので、画面の指示に従ってID登録を済ませてください。登録したIDは今後の試験で再利用できます。申し込み時に入力したメールアドレスに受験票が届くので、試験会場・受験科目・受付時間や注意事項を確認しておきましょう。当日は会場で試験を受験した後、すぐに得点と合否を確認可能です。試験後は受験者全員に試験結果レポートが配布され、合格者は合格認定証およびデジタル認定証をWeb上で閲覧・印刷可能になります。

随時試験を受験する流れ

随時試験を受験する場合はMOS公式ではなく、試験を実施している会場へ直接申し込む形になります。試験実施日や申し込み方法は会場ごとに異なるので注意してください。受験者IDの登録は試験前日までに済ませておくようにしましょう。当日に試験会場で登録することもできますが、何事の試験でも余裕を持った行動が大切です。試験当日の受験・合否発表・書類配布の流れは全国一斉試験と共通になっています。

MOSを受験するための学習方法

MOSに合格するために有効な学習方法には、大きく分けて以下の2つが挙げられます。

独学する

MOSは受験者のITスキル次第で十分独学が可能です。独学と言っても出題範囲のスキルをしらみ潰しに身に付けていくのではなく、試験に対応している教材を購入するのが一般的となっています。MOS公式ページでは学習用教材の紹介も行っているため、自分で参考書を探す手間が必要ありません。教材も物理的な冊子媒体と動画教材の2パターンが展開されているため、自分に合った学習スタイルで知識とスキルを身に付けられます。

対策講座を受講する

独学に不安がある場合は、試験会場などで開催されているMOS対策講座を利用するのがおすすめです。当日の会場に通いながら学習を進められるので、試験の緊張感を和らげる効果も期待できます。また、同じ志を持った仲間が学習している環境に身を置くことになるので、モチベーション維持にも有効です。

MOSのおすすめ講座はこちら

MOSを取得して活躍の場を広げよう

マイクロソフト製のビジネスアプリは多くの企業で活用されており、特別な資格を持っていなくてもある程度使える人は多いです。しかし専門的な知識とスキルを証明できるMOSを取得しておけば、客観的に実力を証明できるため転職活動を有利に進められる可能性が高まります。試験勉強中に自分のスキルアップも図れるので、一石二鳥と言って良いでしょう。多様な科目があるMOSですが、自分の目的に合わせて取得を目指してみてください。

最新情報をチェックしよう!