設計業務の負担を減らすため、CADソフトに自動設計の仕組みを取り入れたいと考えている人も多いでしょう。しかし、具体的にどのような自動設計ができるのかわからないとお悩みの人もいるはずです。
そこでこの記事では、CADに自動設計を取り込む方法やメリットについてわかりやすくまとめました。実際にCADソフトで実施できる自動設計の具体例も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
CADの自動設計とは
CADの自動設計とは、設定した条件に合わせて自動で3Dモデルや図面を生成する設計手法のことです。
これまでCADを操作する際には、手動でオブジェクト等を挿入しつつ、モデルや図面を組んでいく必要がありました。一方で、自動設計に対応したCADソフトなら、必要最小限の労力だけで作図を進められます。
なお近年では、自動設計を取り入れているCADソフトが数多く登場しています。
「作図作業で何度もヒューマンエラーが発生した」「小さなミスが大きな手戻りとして返ってきた」などの失敗をした経験がある方は、ぜひCADを使った業務に自動設計の仕組みを取り入れてみてください。
CADに自動設計を取り入れる方法

CADの作図に自動設計を取り入れる手法には、複数の選択肢があります。
それぞれの動き方や対応できる自動設計の範囲を紹介しているので、自社に最適な方法があるかチェックしてみてください。
オリジナルのプログラムを組む
以下に示す考えや悩みを抱えている場合には、PythonやC++といったプログラミング言語を活用して、オリジナルの自動設計プログラムを組むのがおすすめです。
- 既存のCADソフトに自動化設計の機能が搭載されてない
- 複雑な作図工程をまとめて自動化したい
- 従来の自動設計の仕組みより高品質な自動化を実施したい
例えば、プログラミングの知識をもつ社内エンジニアに制作を任せたり、外部の開発企業に委託したりすることで、オリジナルの自動設計機能を付与できます。
自社のニーズに合う機能だけを厳選して利用できるため、既存のCADソフトなどで対応できない部分にも手が届く自動設計が可能となります。
ただし、オリジナルのプログラムを組むことから、継続してプログラムの保守・運用が必要です。また開発費用が高額になる場合があるため、あらかじめ予算を決めたうえで取り組むことが欠かせません。
自動設計ツールと連携する
CADの作図作業を効率化したいなら、次のような自動設計ツールを外部連携することで、一部の繰り返し作業などを自動化できます。
- RPAツール
- AI自動解析ツール
- 設計支援ツール
例えば、RPAツールはパソコン操作の動作をひとつずつ設定できることから「CADを起動して新規図面を作成・設定する」「完成した図面を特定の印刷設定でまとめて出力し、指定したフォルダに自動で整理する」といった自動化が可能です。
ほかにもExcelなどと連携できたり、設計業務の資料にまとめられたりと、業務で発生する一連の動作を自動化できます。ただ、ツールの導入に費用がかかるほか、細かな設定をする際には専門知識が必要になることに注意しなければなりません。
CADに搭載された自動設計機能を活用する

なるべく費用をかけず、効率的なCADの自動設計を取り入れたいなら、CADソフト自体に搭載されている自動設計機能を活用するのがおすすめです。
例えば、シーメンス提供のSolid Edgeという製品設計向けの3DCADソフトには、設計ルールを入力して3Dモデルの作成を自動化できる「設計オートメーション」の機能が搭載されています。
CADのみならずCAMの自動化にも対応しており、オペレーターの作図・検討の負担を最小限に抑えられるのが魅力です。
また、VBAのマクロを活用してルーティン作業を自動化できるなど、自動設計の機能が豊富に用意してあります。自動化のみならず設計にも利用できるCADソフトですので、製品設計業務に負担を感じている方は、Solid Edgeで自動設計を実現してみてはいかがでしょうか。
Solid Edgeの概要を詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
CADに自動設計を取り入れる流れ

CADに自動設計の仕組みを取り入れる際には、自動化に失敗しないためにも正しい手順を理解したうえで動き始めることが重要です。参考として自社に最適な自動化設計の仕組みを取り入れる手順を以下に整理しました。
| 手順 | 参考例 |
| 自社が抱えているCADに関する課題を抽出する | ・人力でCADを操作しているため作業時間が膨大になっている ・繰り返し発生するCAD作業に負担を感じている |
| 導入すべき自動設計の仕組みを選定する | ・自社に最適なツールやシステム、機能をリサーチする ・比較表を作成して最適案を選定する |
| 社内ルールを決める | ・自動設計の作業が属人化しないようにルール化する |
| テスト運用を実施する | ・正しく自動設計を運用できるかテストを実施して精度を高める |
なかでも重要なのが、自社が抱えている課題の抽出とテスト運用です。
まず課題抽出をしないまま動き始めると、最終的な導入の効果を実感できにくくなります。
期待する自動設計の効果を得られないほか、関係のない項目のみ改善されるというケースも少なくないため、必ず明確な課題をリストアップしてください。
また、自動設計のツールやシステムなどの導入には高額なコストが発生します。
自動設計機能を搭載したCADソフトの導入などにも費用がかかるため、まずは無料体験版やトライアルなどを活用し、テストを実施するのがおすすめです。
上記の検討でSolid Edgeを導入しようと考えている方は、以下の記事をチェックしてみてください。
CADに取り入れやすい自動設計の具体例
自動設計を導入するにあたり、CADでどのような自動化を実施できるのかイメージできないという方もいるでしょう。そこで、CADに取り入れやすい自動設計の具体例を3つ紹介します。
繰り返し作業の自動設計化
まずシンプルでわかりやすいのが、CAD操作のなかで何度も発生する繰り返し作業を自動設計化する方法です。同じ手順を何度も繰り返すことから、VBAといった自動設計の機能でルールを決めることにより、次のような作業負担を縮小できます。
- オブジェクトを挿入する際の色や線の太さといった条件決め
- アセンブリや材料のプロパティを何度も設定する作業
- 外部データの読み込み時に実施する座標設定
シンプルな作業であるがゆえ、つい手作業で実施しがちですが、同じ作業が積み重なると膨大な時間を奪われてしまいます。CADオペレーターなどにヒアリングを実施して、繰り返し手作業で作図している項目がないか確認したのち、自動設計の仕組みを取り入れてみてはいかがでしょうか。
図面準備や出力に関する設定の自動設計化
CADを扱う人のほとんどに関係する次のような設定作業は、自動設計に向いているポイントです。
- 図面を新規作成して図枠やレイヤーを設定する作業
- データ出力時の保存先や保存条件などの設定作業
例えば、図面を新規作成した場合には、表示するサイズ表記をcm単位なのか、mm単位なのかといった設定をしなければならないほか、作図の際に利用するレイヤーをひとつずつ用意していくといった作業が発生します。
対して、自動設計の仕組みを取り入れれば、ワンクリックで上記の作業を完了できるのが魅力です。細かな設定を簡単な操作で終えられることから、作業中に発生しやすいヒューマンエラーの防止につなげられます。
3Dモデル作成の自動設計化

普段からよく定型的な形状の製品などを作成しているなら、設計オートメーションの機能を使って、3Dモデリングを自動設計化するのがおすすめです。設計オートメーションとは、次のような条件を入力するだけで、時間のかかるモデリングを瞬時に生成してしまう便利な機能です。
- 製品のサイズ
- 素材
- 色・材質
- 強度
必要な条件を与えるだけで簡単に製品の形状をモデリングでき、手動で対応するのは細かな調整だけに抑えられます。
「自社製品の設計で少しずつ製品が違うものを作図しなければならない」「類似製品を設計するケースが多い」という場合には、ぜひ設計オートメーション機能を活用してみてください。
CADの自動設計はSolid Edgeがおすすめ

本記事で紹介したCADの自動設計に着手したいけれど、どのようなツールを導入すべきかお悩みの人もいるでしょう。
もし、少しずつ規格が異なる製品などをCADで作図する製品設計の業務に自動設計の仕組みを取り入れたいのなら、シーメンス社が提供している「Solid Edge」を導入するのがおすすめです。
製品設計に関する豊富なCAD・CAE・CAMの機能が搭載されている便利なツールであることはもちろん、本記事で紹介した設計オートメーションの機能や、VBAとの連携に対応しています。
何度も発生する繰り返し作業・類似の製品モデリングを自動化しやすいほか、無料トライアルを利用して、自動化の精度を事前に確認できるのが魅力です。興味がある方はこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
| プラン | 価格(税込) |
| Design and drafting | 19,601円/月~ |
| Foundation | 42,162円/月~ |
| Classic | 47,318円/月~ |
| Premium | 67,986円/月~ |
CADの自動設計についてまとめ
CADの自動設計を実現したい場合には、プログラミング、自動設計ツール、CADの自動設計機能の活用といった方法があります。そのなかでも費用負担を減らしつつ作図や自動設計の仕組み化を効率よく進行したいのなら、CADに搭載された自動設計機能を使うのがおすすめです。
Solid Edgeといった製品設計向けのCADソフトには、3Dモデリングの自動化、繰り返し作業の自動化に対応した機能が搭載されています。無料トライアルも用意されているため、興味がある方はぜひ導入を検討してみてください。