3DCADソフトは高価で学生ではなかなか手が届きにくい価格帯でしょう。しかし、設計の勉強は手を動かさないと身につかないので、3DはCADソフトを購入しなければいけません。実はAutodesk社が提供する3DCADソフトInventorなら、学生の場合無料で利用することができます。
そこでここでは、Inventorの学生版を無料で利用する方法について解説します。
Inventorってどんなソフト?
Inventorは、CADをはじめとする様々なソフトウェアを開発しているAutodesk社の3DCADソフトです。特に機械設計に必要な機能が充実しており、主に製造業の現場で用いられています。
Autodesk社と言えば、2DCADソフトのAutoCADが有名です。Inventorは、AutoCADと連携できるので、この2つを組み合わせて使うことが多いです。
学生がInventorを無料でインストールする方法

Inventorは、教育機関に所属する教師や学生なら無料で利用できます。それでは、Inventorの学生版のインストール方法について解説します。
- まずはAutodesk Education Community製品のページに移動します。
ここで学生アカウントの作成ページへ移動できます。
- こちらのページで自分の個人情報に加えて、通っている学校の情報を入力してください。
また、個人で使用する場合はドロップダウンに「学生」という項目があるので、忘れずに選択してください。
ただ、アカウントを作るだけでは学生版をダウンロードできません。
- アカウントができたらもう一度Autodesk Education Community製品のページに移動してサインインを行います。
ログインをしたら、ドロップダウンリストの中から通っている学校を選びましょう。
リストに自分が通っている学校が無かった場合には、「学校が見つかりませんか?」をクリックし、学校名を入力しましょう。
あとは認証が確認するのを待ちます。基本的に認証は1週間程度で終わります。
しかし、ドロップダウンリストの中に通っている学校が無かった場合、認証に1週間以上時間を要するかもしれません。そして場合によっては追加認証として、学校に在籍していることがわかる書類の提出が求められることがあります。この場合は2週間以内に必要書類を提出しなければいけません。認められている書類の種類は学生証や成績証明書、授業料の納付書などです。
これらの手続きが完了すれば、学生版のInventorをダウンロードできるようになります。
万が一、すぐにInventorを使用したい場合は体験版を使ってください。体験版では30日間無料でInventorを利用できます。機能は通常版と変わらないので、学生アカウントの認証までの繋ぎとして使うと良いでしょう。
インストールは、Autodesk Education CommunityのInventorのページからできます。ログインした状態でインストールを行いましょう。
基本的にはすべて「次へ」をクリックし続ければ問題ありません。ただし、Inventorのすべてのファイルをインストールしようとすると、1時間以上時間を要することがあります。この場合、「インストールの環境設定」で一番上にある「Autodesk Inventor」以外のチェックを外してインストールしてください。ただ、あくまでこれは必要最小限なので、Inventorの機能をすべて使いたい場合は後ほど他のファイルもインストールしてください。
学生がつまずく!Inventorのインストールに失敗する原因は?
Inventorは、インストールに失敗することも少なくありません。インストールだけで挫折してしまう人もいるほどです。
それでは、Inventorのインストールに失敗した時に、どのように解決すれば良いのか解説策を紹介します。
TEMPフォルダの容量を空ける
TEMPフォルダは動画サイトの動画やWebサイトの画像など、読み込んだものを一時的に保存するフォルダのことを言います。長期間TEMPフォルダを放置していると、数GB分データが溜まっていることがあります。これらをすべて削除して、TEMPフォルダの中身をきれいにしましょう。ただ、TEMPフォルダにアクセスするには管理者権限が必要です。
管理者以外でログインしている場合は一旦ログインし直しあうえで削除してください。
再度インストールしてみる
TEMPフォルダを削除しても起動できないなら、再度インストーラを使ってインストールしてみましょう。
インストーラを再度ダウンロードしてインストールし直す
再度インストールしても失敗してしまうなら、インストーラのダウンロードに失敗している可能性が考えられます。
一度インストーラを削除したうえで再度ダウンロードし、インストールし直しましょう。
インストールに失敗したコンポーネントを特定する
何回もインストールに失敗するなら、失敗したコンポーネントをログから特定することで成功することがあります。ログを見てインストールに失敗したものがあれば、コントロールパネルの中にあるプログラムから特定のプログラムをアンインストールしましょう。
また、WindowsもしくはMacの前提条件がインストールされていない、もしくはインストールに失敗している状態なら、こちらを手動で正しくインストールしましょう。
クリーンアンインストールから再インストールをする
これまで紹介してきたやり方を実行しても失敗するなら、最後の手段としてクリーンアンインストールしましょう。
- まず、管理者権限でWindowsにログインします。
- Windowsボタンをクリックして、「スタート」の中からクリーンアンインストールツールを探しましょう。
- そしてアンインストールツールを実行して一通り削除したら、TEMPフォルダの中にある残りのファイルを削除します。
- 最後にWindowsレジストリエディタでAutodesk関連のファイルを削除したらクリーンアンインストール完了です。
- 一連の作業が終わったら再度インストールしましょう。
ただし、このやり方はコンピュータの基幹システムを操作することになるので、間違えて違うフォルダ・ファイルを消してしまった場合、パソコンそのものが使えなくなる、他のソフトウェアが使えなくなるリスクを伴います。
そのため、あくまで最後の手段であることを理解し、あまりパソコンを使い慣れていない人は身近にいるパソコンに詳しい人に頼むことをおすすめします。
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学生のInventor活用事例を紹介!

工業系の高校や専門学校、大学では授業でInventorを使っているところも多いです。それでは、実際の学生のInventorの作品例や活用事例を紹介します。
IYV大分高度コンピュータ専門学校
IYV大分高度コンピュータ専門学校では、授業の一貫にてInventorを使用しました。この際、実際に制作したものを3Dプリンターで出力して動く模型を制作しました。
太田情報商科専門学校
太田情報商科専門学校では、講義の一貫でAutoCADとInventorを組み合わせて使用した実習を行っています。現場を想定した実習を行うことで、就職率100%を実現しています。
Autodesk製品は学生の間無料!学生はお得にAudodesk製品を使用しよう
Inventorに限らず、Autodesk製品は学生の間無料で利用することができます。工業系のソフトウェアは高価で学生からすると正規料金で買うのは痛い出費でしょう。
AutoCADなどの定番製品ももちろん無料で利用できるので、学生の間はぜひAutodeskのEducation Communityを活用してください。
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