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技術提案の受注で成功するには?受注につなげるコツを詳しく解説

近年では業務の受注が技術提案によって決まるケースが増えています。
それにともない「良い提案書を作成しているはずなのに、受注につながらない」といった悩みを抱える企業が増えているそうです。

技術提案によって仕事を受注するためには、どのようなポイントに気を配るべきなのでしょうか。以下で、技術提案を成功させるためのコツについてみていきましょう。

受注を獲得しよう!技術提案とは?

技術提案とは、業務契約の際に用いられる、仕様や予定価格を決定のためのプロセスです。
発注者の依頼を受注したい企業は技術提案書(提案書)を提出して入札します。
なお、提案書とは、発注者に対してソリューションを提示するために提出する文書のことです。

技術提案は、仕様が確定されていない業務に対して用いられることが多く、一般的に提案内容に優れた企業が業務を受注することになります。発注者は各社から提出された技術提案を比較して審査し、さらに価格や期間などの交渉を通じて仕様を決定した後、受注契約を結びます。

技術提案は課題解決が重要!受注につなげるコツ

技術提案は課題解決が重要!受注につなげるコツ
提案の中で、自社の特徴やサービスを主張することも大切ですが、それらが相手にとっての課題解決に結びつかなければ、受注を得ることは、叶わないでしょう。
以下では技術提案を受注につなげ、成功に至るためのコツを紹介します。

技術提案を受注につなげるコツ1.技術提案書の提出先の課題を明示する

技術提案における最終的な目標は、適切な費用の元で業務の仕様を決定し、相手方の課題を解決することにあります。そのため、提案書の提出先企業が抱えている「課題」を明示できなければなりません。
課題を明らかにできない提案が、課題の解決策を示すとは考えられないからです。

技術提案を受注につなげるコツ2.提出先企業の正確な情報を収集し分析する

課題を明示するには、相手方の状況を正確に認識しておく必要があります。
それには情報収集が欠かせません。なるべく精度の高い情報やデータをとりまとめ、客観的な視点の元で分析するようにしましょう
このようにすることで相手方企業の課題を正確に把握で、ロジカルで説得力のある提案書となるでしょう。なお、この課程がおろそかであると、的外れな提案書となるおそれがあります。

技術提案を受注につなげるコツ3.必ず裏付けを示す

課題解決のための道筋は1つではありません。
さまざまな手法がある中で、自社の提案を選んでもらうためには、「なぜその解決方法を選ぶべきか」という明確な根拠を示さなければなりません。
それには客観的な情報やデータを元に提案内容を裏付けることが重要です。
裏付けがない提案は単なる願望でしかありません。明確な根拠を示し、実現性が高い提案であると納得してもらうことで、技術提案は受注へとつながります。

技術提案を受注につなげるコツ4.メリットを明確に示す

発注側にとって課題の解決は、依頼後の当然の帰結でしかありません。
競合他社より先んじて受注を獲得するためには、課題の解決だけではなく、提案の実行によって得られる付加価値(メリット)を示す必要があります。
例えば、提案による課題解決によって、将来どれだけの増収が見込めるかを示すのは、大きなメリットの提示となるでしょう。発注元企業の利益を念頭におきながら、技術提案をすることが大切です。

技術提案を受注につなげるコツ5.簡潔で明解な提案書を作成する

提案書は読み手に提案を理解してもらうための書類であって、事業計画書ではありません。
事細かに詳細な情報を書き連ねる必要もなければ、何十枚・何百枚におよぶ資料を提出する必要もありません。
相手方の問題や課題を解決させる提案が、具体的かつ理解しやすい形で表現できていれば、提案書は事足ります。発注者方の担当者が読みやすい程度の枚数にするようにしましょう。
また、課題解決のイメージが掴みやすいように、図面や表を用いるのもよいでしょう。
必要な情報をいかにわかりやすくまとめ、簡潔で明解な文書を作成できるかが、提案書作りにおける腕の見せどころです。

技術提案を受注につなげるコツ6.苦情減らす取り組みや商品を具体的に紹介する

技術提案書に実際に作業が開始されたら発生する恐れがあるような苦情やクレームを軽減できる取り組みや具体的な商品を提示すると評価UPにつながります。

技術提案をする際に、価格を抑えられる、苦情を減らせるといった取り組みとして、振動対策に効果的な「揺れウォッチャー」を紹介するとよいでしょう。

揺れウォッチャーは、複数個所で計測が可能なため、振動の多い箇所を一目で判別し、近隣住民や環境に配慮した振動の管理ができるようになります。また、データを蓄積し、地盤の状況などを踏まえた振動源となっているものを特定することが可能となります。
揺れウォッチャーを導入することにより苦情を減らし工事現場の生産性向上につながるでしょう。

揺れウォッチャーの詳細はこちら

技術提案受注のためのおすすめのセミナーを紹介

技術提案受注のためのおすすめのセミナーを紹介
短期間で技術提案について学習したいのであれば、研修やセミナーを利用するのがおすすめです。
以下では、数多くある技術提案が学べる研修およびセミナーのなかから、おすすめのものを2つ紹介します。なお、今回紹介したもの以外にも多くのセミナーや研修が開催されています。
なかには商工会議所や各業界の協会が主催しているものもあるので、興味がある方は問い合わせてみるとよいでしょう。

ハタコンサルタント株式会社:技術提案 文章力・提案力 強化 2日間コース

主に、土木・建築・建築設備といった、建設事業者向けの技術提案のセミナーです。
このセミナーでは技術提案に用いる文章力や提案力を高めることを目的にしています。
カリキュラムには多くの演習が含まれるので、すぐに実践力がほしい方におすすめです。
受講料は税込み価格で60,000円(コンテク会員の場合は55,000円)です。
期間は2日間。東京・名古屋・大阪での集団受講方式です。

株式会社インソース:提案書の作り方研修

提案書の作成方法をステップ化することによって、短期間で優れた提案書の作成技術を身に付けられる研修です。提案の訴求力に悩んでいる方におすすめです。
学習した内容が身に付くように、多くの演習がカリキュラムに組み込まれています。
実際に提案書を作成して発表を行うので、自分の作る提案書の弱点が明確に捉えられるようになるでしょう。
費用は通常26,400円(税込み)です。会員登録すれば24,400円で利用できます。
受講方式はオンラインとセミナールームの2種類から選択可能です。

技術提案における注意点!5つのポイント

技術提案における注意点!5つのポイント
受注を目指して技術提案をする際には、次の5つのポイントに注意するようにしてください。

技術提案の注意点1.提案書のコンセプトを明確にする

提案書のコンセプトは明確にしましょう。
コンセプトは提案書が何を示すのかをわかりやすく伝える部分であり、提案書全体における考え方のことです。コンセプトが明解な提案ほど、結果が想像しやすくなり、説明が容易になります。その結果、発注者方の社内における選考を通過しやすくなります。
コンセプトを作るときには、
  • メリット
  • イメージ
  • 結果

の3点を盛り込むようにして作成するとよいでしょう。
コンセプトが曖昧な提案書は「もはや提案書ではない」という意識を持つようにしてください。

技術提案の注意点2.ゴール設定が課題解決につながるようにする

いかに興味深い内容の提案書であっても、それが課題解決につながらないアイデアなら、受注を獲得することはできません。技術提案では必ずゴール設定が課題解決に結びつくようにすることが大切です。
ゴールと課題解決がずれてしまう提案は、情報の分析や収集の段階がおろそかになっていることが考えられます。提案内容をチェックした際に、ずれがあるように感じたときは、情報の分析や収集に立ち戻ることをおすすめします。

技術提案の注意点3.非現実的な技術提案は無意味

提案内容は現実化できなければ意味がありません。
技術提案の場は、壮大なアイデアを聞く場ではないからです。
実現性のないことに付き合わされても、相手企業にはなんのメリットもありません。
技術提案では「現在の時点で実現可できるもの」を提示するように気を付けてください。
近い将来に現実化可能とされている技術や、認証がまだされていない技術などは、現実可能性があるアイデアと混同しがちです。しかし、現在の時点においてそれらは実現できません。
提案書に取り入れないように注意しましょう。

技術提案の注意点4.「企画書」にならないように注意

提案書を企画書のように書いてしまうと、どれだけよいアイデアを提示しても、受注につなげることは難しくなります。
企画書は社内に対して提出する書類です。
新規プロジェクトを立ち上げる際などに、同じチームのメンバーや事業所内で情報を共有するために用いられます。プロジェクトなどの実施の了解をとりつけ、アイデアやプランを実行するためのフローなどが記されます。
対して技術提案書は社外に提出する書類です。
実行に対する具体的なフローなどは求められていません。提案書においては、あくまでも課題解決を明確に示した、社外向けの文書を提出する必要があります。
また、自社内では共通理解の情報であっても、社外ではそうはいきません。
自社以外の人が目を通して理解できる文書に仕上げる必要があります。
企画書と提案書はよく似た部分を持った書類ですが、その性質が異なります。
しっかりと分けて作成するように注意しましょう。

技術提案の注意点5.アイデアはすべて見せてはいけない

技術提案では、課題解決のアイデアを示すだけでなく、その実効性を裏付ることが大切です。
しかし、アイデアの詳細までを示す必要はありません。下手に課題解決の全容やフローを示すと、そのアイデアが競合他社に奪われてしまう可能性があるからです。
また、課題解決方法の全容を発注先企業が知ってしまうと、より安価に受注してくれる企業に課題解決を依頼してしまうかもしれません。
実際にこのようなトラブルは、近年増加傾向にあります。
技術提案で受注を目指す場合には、公開する情報の範囲に気を付けましょう。

技術提案を受注に導くには?

技術提案を成功に導くためには、課題解決をゴールに設定し、現実において実現可能なアイデアを示す必要があります。それには情報の精査や分析が重要です。
また、書類提出のための技術面を磨くことも大切です。
もし技術提案が苦手だと感じているのであれば、専門のセミナーを利用しましょう。短期間で提案書の作成技術を学べるので、すぐに技術提案を成功に導けるようになるかもしれません。

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