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Fusion 360で作ったデータを3Dプリンターで造形するには?やり方と手順を解説

Fusion 360で作成した3Dモデルは、3Dプリンターで造形することが可能です。
ただ、3Dプリンターの製品数は非常に多いため、どれを選べば良いのかがわからない人が大勢います。
そこで、Fusion 360を使用する際におすすめの3Dプリンターを、実際にプリントする手順と共に紹介していきます。

Fusion 360が使える家庭用3Dプリンター2選

まずは、Fusion 360と連携しやすい家庭用3Dプリンターを紹介していきます。

Adventurer3

Adventurer3
Adventurer3(アドベンチャー3)」は、FLASHFORGEが提供する低価格帯の3Dプリンターです。
海外メーカー製品ですが、日本語に対応しています。
そして、STL形式対応なので、Fusion 360のデータをプリントすることが可能です。
フィラメント内蔵型であり、本体がスタイリッシュな見た目なのも特徴です。
そして、フィラメントカバーは、造形カバーとは別に用意してあります。
そのため、造形途中でフィラメントが不足した場合、フィラメントカバーを開けて追加するということが可能です。

また、本体にはタッチパネルディスプレイが搭載してあり、造形に関する情報を把握可能です。
さらに、造形エリアには遠隔カメラが付いています。
そのカメラで撮影されている映像は、クラウドを通じてどこからでも確認することができます。

Aquila C2

VOXELABの3Dプリンター「Aquila C2」は、家庭用3Dプリンターの中でも、価格が安いのが特徴です。
それでいて、220×220×250mmという、比較的大きなサイズに対応することが可能です。
また、稼働させてから5分で加熱が完了し、造形精度が高いです。
そのため、コストパフォーマンスを重視したい人におすすめの3Dプリンターです。
そして、スライサーソフトも、日本語には対応していないものの、標準で付属します。
そのため、Fusion 360とスキルさえあれば、手軽に造形を行うことが可能です。

Fusion 360が使える業務用3Dプリンター

Fusion 360が使える業務用3Dプリンター

次に業務用や企業用の3Dプリンターで、Fusion 360と合わせて使いやすい3Dプリンターを紹介します。

Raise3D Pro3

Raise3D Pro3
Raiseの業務用3Dプリンターは、日本でのシェア率が高いことでも知られる3Dプリンターシリーズです。
そのRaise製品の中でもグレードが高いのが、Raise3D Pro3です。
業務用らしく、300×300×300mmという大きなサイズに対応していて、最小で0.01mmという積層ピッチを実現することが可能です。
そして、STL形式に対応しているため、Fusion 360で造形したデータの造形もできます。

Raise3D Pro3には、軽量でスムーズに動くエクストルーダーや、剛性が強化されたZ軸など、高精度かつ安定した造形を行うための機能が数多く搭載されています。
さらに、取り外しが簡単にできるホットエンドや、柔軟性があり、造形物を外しやすいプラットフォームプレート、自動ノズル調整といった、使いやすい機能も豊富です。
よって、Fusion 360のデータ出力から造形までの流れを、ストレスなくスムーズに実現したい場合におすすめです。

Fusion 360でSTL形式の3Dデータを作成する方法

Fusion 360と3Dプリンターを使って造形を行う場合、手順としてまずFusion 360側で3Dデータを作る必要があります。
そのため、

  1. Fusion 360に標準装備されているCAD機能を使って、3Dモデルを作成します。
  2. Fusion 360でそのモデルを開いている状態で、ファイルアイコンから「3Dプリント」を選択します。
  3. 3Dプリントの設定画面が表示されるため、「OK」を選択します。

これで、3Dプリンター用のSTL形式データが完成します。

スライサーソフトで調整と3Dプリンターへのデータ送信を行う方法

スライサーソフトで調整と3Dプリンターへのデータ送信を行う方法

Fusion 360で出力したSTLデータは、そのままでは3Dプリンターに使用することができません
スライサーソフトというものを使用して、プリンターに対応する形に変換する必要があります。
Fusion 360は多彩な機能を持っていますが、スライサーソフトの機能は搭載されていないため、ユーザーが自らスライサーソフトを用意することとなります。
ただ、3Dプリンターには、標準でスライサーソフトが付属することが多いです。
その場合は、付属するものを使用する形で問題ありません。
スライサーソフトが付属しない3Dプリンターを使用する場合は、「Cura」や「Slic3R」などの汎用ソフトを使用しましょう。

スライサーソフトは、3Dモデルを輪切り状にするものです。
そして、3Dプリンターは、輪切り状になったモデルを、下から一層ずつ積み重ねる形で造形をしていきます。
具体的な使い方はスライサーソフトによって異なりますが、基本的な使い方はほぼ同じです。
まずはコンピュータにインストールし、3Dプリンターとの紐付けを行います。
そして、使用するSTLソフトを開いた後、調整を行います。
スライサーソフトでは、一層ごとの厚みやプリントする位置、モデルの比率などを変更可能です。
また、プリント中に不安定になるモデルの場合、サポート剤の配置設定も行います。

そうして、スライサーソフトでの設定が完了したら、3Dプリンターにデータを送信すれば、プリントが始まります。
付属のスライサーソフトであれば、接続した3Dプリンターに直接データを送れます。
また、中にはUSBメモリなどの記録端末を経由して、3Dプリンターにデータを送らなければならない場合もあります。

必要に応じて「3Dプリントユーティリティに送信」のチェックを外す

Fusion 360でSTLデータを出力する際、「3Dプリントユーティリティに送信」という部分にチェックボックスがあります。
そこにチェックを入れておくと、3DプリンターのスライサーソフトにSTLデータがそのまま送られます。
もしSTLデータを保存した上で、スライサーソフトで読み取る場合は、チェックを外しておく必要があります。
また、ソフトによってはFusion 360からデータを送れない場合があり、エラーが発生します。
その場合も、「3Dプリントユーティリティに送信」のチェックを外します。

目的に合わせた使いやすい3Dプリンターを選ぼう

STL形式でのデータ出力ができるFusion 360は、大抵の3Dプリンターのスライサーソフトと組み合わせて使うことができます。
ただ、3Dプリンターは製品ごとに性能や価格が異なるため、使用目的や使用環境に合わせて選ぶようにしましょう。

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