こんにちは!キャド研の濱谷です。
今回は、「ものづくりを行うためにCADが必要になった」「CADを始めてみたい」「お金をかけずCADを取り入れたい」……というような方におすすめしたい、無料で使うことができるフリーのCADソフトをご紹介します。
2DCADと3DCADの両方をまとめているので、用途に合わせてチェックしてみてください。
「そもそもCADのことをよく知らない……」と不安な方でも大丈夫。まずはCADの概要から見ていきましょう。
そもそもCADとは何?
Q. CAD(キャド)とは何ですか?
A. CAD(キャド)とは、「Computer Aided Design」の頭文字から取った略語です。
和訳すると「コンピューター支援設計」と言われることが多く、その名前のとおり、コンピュータを用いて設計をすることができるツールとなります。
もともと設計現場で手書きしていた図面をデジタル化し、コンピューター上で再現したものがCADです。
CADはソフトウェアの主な機能によって、「2DCAD」と「3DCAD」に分けることができます。それぞれどんなものなのかを順番にご紹介します!
2DCADとはどういうもの?
Q. 2DCADとはどういうものですか?
A. 2DCADは、2次元(2D)データの製図を行うCADです。
紙など平らな場所に表現する製図を、コンピューターを用いて設計することができます。
手書きに比べて簡単に修正や書き直しができる点を活かし、様々な設計に使われています。
3DCADとはどういうもの?
Q. 3DCADとはどういうものですか?
A. 3DCADは、3次元(3D)データの作成を行うCADです。
平面で行っていた2次元図面(2D)をコンピュータ上で3次元に拡張したもので、コンピュータ上の仮想空間で立体を構築していきます。モデルを立体的に作成することにより、より具体的なイメージを掴みやすいメリットがあります。
また、3Dモデルを一つ作るだけで、平面図や断面図といった複数の図面やパースを自動的に作成してくれるのも特徴です。
現在では様々な会社からCADソフトウェアが発表され、幅広い分野で活躍しています。
ものづくりをするために趣味でCADを使っている人も多く、CADを学ぶためのセミナーが開催されているほどです。
そんなCADですが、「使ってみたい!」といざ考えたときに気になるのは料金(価格)だと思います。
CADを購入する場合、どのくらいの費用がかかるものなのでしょうか。
CADの価格帯はどのくらい?
従来3DCADは数百万円ほどかかり、とても高額なものでした。
現在は技術の進歩や開発元の努力によって、数十万円ほどに価格が下がってきているものの、導入費用はなるべく抑えたいのが常です。
そこで今回ご紹介するのが「無料で使うことができるCADソフト」です。無料で提供していると言っても機能は十分に揃ったものが多く、特徴も様々です。
どんなものがあるか一緒にチェックしていきましょう!
無料で使えるおすすめの3DCADソフト 6選
それでは、無料で使うことができる「3DCAD」ソフトを見てみましょう。
無料なのでCADを初めて使うという方や、お試しで使ってみたいという方にもおすすめです。
3次元の図面設計をしたい方や、3Dプリンターでものづくりをしたい方はこちらから選んでみましょう!
無料で使える3DCAD 目次
無料で使える3DCADその1:Fusion 360

「Fusion 360」は、Autodesk社が提供する3DCADです。
3DCADのモデリング機能に加えて、3DCAMやレンダリング、アセンブリ、2次元図面などの機能が搭載されています。
データはクラウド上で管理されるため、Webブラウザでもすぐに見てもらうことができる点も特徴です。
商用利用の場合は有料ですが、個人利用向けの非商用利用であれば無料で使うことができます。
学生や教育機関、非営利団体、スタートアップ企業であれば、無料ライセンスの対象になりますよ。
簡潔ですが表にまとめてみたので、自分がどのライセンスに適しているのかチェックしてみてください。
Fusion 360のスペック
機能 | ソリッド・サーフェス・自由曲面のモデリング、アセンブリ、図面作成、履歴、プラグイン、レンダリング、アニメーション、CAM、CAE |
---|---|
対応OS | Windows(64bit)、Mac |
インポート拡張子 | wire、dwg、iam、CATProduct、dxf、iges、prt、obj、asm、g、neu、3dm、sat、sldprt、step、stl、skp 他 計33種(ソフトの詳細はこちら) |
エクスポート拡張子 | dwg、ipt、dxf、fbx、igs、obj、sat、smt、step、stl、skp |
URL | https://bizroad-svc.com/fusion360/ |
Fusion 360のライセンスの種類
Fusion 360 無料ライセンス | Fusion 360 有料ライセンス | |
---|---|---|
価格(税込) | 個人利用向け:無料 スタートアップ企業向け:無料 |
1年間ライセンス:61,600円 3年間ライセンス:166,100円 |
対象ユーザー | スタートアップ企業向け
個人利用向け
学生・教育機関向け
|
商用利用 |
機能制限 | あり | なし |
デモムービーを見てソフトウェアを知ろう
Fusion 360で実際にモデリングする様子を動画で見てみましょう。
このようなチュートリアル動画が動画サイトやSNS上でたくさん見ることができるのは、ユーザーが豊富なFusion 360の強みと言えます。分からないことがあっても、学べる環境があるというのはとても助かりますね。
無料で使える3DCADその2:Onshape

続いて紹介するのは、フルクラウド3DCADの「Onshape」です。
基本機能を無料で使えるフルクラウド3DCADソフトなので、アカウント情報の登録だけですぐ使い始めることができます。
インターネット環境があれば良いので、OSの制限で使用できないといったストレスもありません。
「Onshape」にも無料版と有料版がありますが、無料版でも基本的なCAD機能に制限なく利用することができます。
ただし作成して保存したデータは、すべてOnshapeのパブリッククラウド上にアップロードされるため、世界中の誰でも検索し、閲覧することができるようになります。
作成したデータを他人に見られたくない場合には、有料版を使う必要があります。
無料版で操作感を試してみて、仕事のニーズや好みに合うようならば有料版に切り替える、というのが一般的な流れのようです。
アカウント登録のみの手軽さなので、始めやすいおすすめの3DCADです。
Onshapeのスペック
機能 | ソリッド・サーフェス、アセンブリ、図面作成、履歴 |
---|---|
対応OS | フルクラウドシステムのため、インターネットが使用できれば良い |
インポート拡張子 | dwg、iam、CATIA v4/v5/v6、dxf、iges、obj、neu、3dm、sat、sldprt、step、stl、他 計30種(ソフトの詳細はこちら) |
エクスポート拡張子 | dwg、ipt、dxf、igs、sat、step、stl、他 計10種(ソフトの詳細はこちら) |
URL | https://bizroad-svc.com/onshape-lp/ |
Onshpeのライセンスの種類
Onshape 無料ライセンス | Onshape 有料ライセンス(1年間) | |
---|---|---|
価格(税込) | 無料 | Standard:177,650円 Professional:248,710円 Enterprise:355,300円 |
対象ユーザー | ユーザー制限なし ※使用には以下の条件があります。 ・作成データの公開 |
ユーザー制限なし |
機能制限 | なし (※基本的なCAD機能) |
なし |
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無料で使える3DCADその3:SketchUp Free

続いて紹介する3DCADは「SketchUp Free」です。アメリカのTrimble社が開発・提供している3DCADで、主に建築・建設やインテリア業界で利用されている無料ソフトウェアです。
プリセットデータが多く用意されているので、建築の専門的な知識や図面の書き方を知らなくても、直感的に3Dデータを配置していくだけで簡単なモデリングができます。
建築スタディ用としての使用や、レンダリングソフトへ移行する前のソリッドモデルの作成用として使われることが多いソフトウェアです。
WindowsでもMacでも使用でき、直感的な操作性により習得が易しく、プロ・アマチュアを問わず広く普及しています。
無料版の「SketchUp Free」は商用利用ができませんが、有料版のSketchUp Proを購入すると営利目的での利用が可能となります。
有料版のSketchUp Proでは、より高度なモデリング機能に加えて、AR/VR用データへの対応や採光や温度などの変化も計算できます。
ただし、機械設計などで使用される3DCADとは根本が異なっており、機械製造業界の3DCADの中間ファイルであるSTEPやIGESには対応しないので注意しましょう。
SketchUp Freeのスペック
機能 | サーフェス・自由曲面のモデリング、プラグイン、アニメーション |
---|---|
対応OS | Windows(64bit)、Mac |
インポート拡張子 | SKP、DWG、DXF、3DS、DAE、DEM、DDF、IFC、IFCZIP、KMZ、BMP、JPG、PNG、PSD、TIF、TGA、STL、PDF(*Macのみ) |
エクスポート拡張子 | 3DS、DWG、DXF、DAE、FBX、IFC、KMZ、OBJ、WRL、XSI、STL、PDF、EPS、BMP、JPG、TIF、PNG、DWG、DXF |
URL | https://www.sketchup.com/ja/plans-and-pricing/sketchup-free |
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無料で使える3DCADその4:FreeCAD

「FreeCAD」はオープンソースのため、開発途中というスタンスをとっており、個人利用・商用利用ともに無料で使用できる3DCADです。
履歴のあるソリッドモデリングが可能でカスタマイズ性が高く、他のソフトとの連携やスクリプト操作、機能拡張が可能です。
さらに、応力解析まで行える高機能な3DCADです。
モデリングはインストール時からできますが、アセンブリや図面などの機能は、拡張機能として自身でインストールする必要がある場合があります。
初心者にとっては使い方の習得に時間がかかるかもしれませんが、豊富な機能を無料で使うことができる3DCADです。
FreeCADのスペック
機能 | ソリッド、アセンブリ、履歴、プラグイン、CAE |
---|---|
対応OS | Windows、Linux、Mac |
インポート拡張子 | 3ds、obj、dwg、dxf、brep、bms、dat、svg、xlsx、inp、unv、、nc、iges、iv、oca、step、stl、svg 他 計40種 |
エクスポート拡張子 | amf、obj、dwg、dxf、svg、unv、nc、iges、iv、oca、step、stl、obj 他 計31種 |
URL | https://www.freecadweb.org/?lang=ja |
無料で使える3DCADその5:Creo Elements/Direct Modeling Express

「Creo Elements/Direct Modeling Express」は、ソリッドモデリングとサーフェスモデリングに対応した履歴の無い3DCADです。
元は高価な3次元CADの機能制限版なので、スケッチ機能やモデリング機能はプロ向けの高機能が備わっています。
ダイレクトモデリング手法により、パラメータや履歴、拘束などに左右されることなく、直観的で柔軟に3Dモデルを編集できます。
無料版には、1つのアセンブリファイルに60パーツまでの上限があります。
有料版のCreo Elements/Direct Modelingは、他のCADにデータを渡すためのエクスポート機能、レンダリングやシートメタルパーツなどの設計機能が追加されています。
ライセンスはオンライン環境が必須で、72時間ごとにインターネット接続によるライセンス確認が必要です。
Creo Elements/Direct Modeling Expressのスペック
機能 | ソリッド・サーフェス・自由曲面のモデリング、アセンブリ(上限あり) |
---|---|
対応OS | Windows(64bit)、Mac |
インポート拡張子 | pk2、bd2、se2、env、iges、step、mi、dwg、dxf、igs 他 計10種 |
エクスポート拡張子 | pk2、se2、env、stl、wrl、jpg |
URL | https://www.ptc.com/ja/products/creo/elements-direct/modeling-express |
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無料で使える3DCADその6:DesignSpark Mechanical

「DesignSpark Mechanical」は、3DCAD初心者の方でも使いやすい、履歴のないソリッドモデリングの3DCADソフトです。
商用利用も含めて、初期費用無料で使うことができます。
他のCADにデータを渡すためのエクスポート機能や2次元図面作成機能を使用する場合、有料の拡張モジュールを購入する必要がありますが、それ以外の基本機能は無料で使うことができます。
「DesignSpark Mechanical」は動作が軽くて安定しているので、スペックの低いPCでも動かすことができます。
また、コマンド数が非常に少ないため、操作方法のトレーニングや専門知識がなくても簡単に使うことができるのも特徴です。
同じシリーズの電気設計用CAD「DesignSpark Electrical」や、プリント基板設計用CAD「DesignSpark PCB」と組み合わせる事で、基盤設計から筐体設計まで行えます。
DesignSpark Mechanicalのスペック
機能 | ソリッド、アセンブリ、図面作成(有償)、プラグイン |
---|---|
対応OS | Windows |
インポート拡張子 | RSDOC、ECADファイル(IDF、IDB、EMN)、OBJ、SKP、STEP (読み取りのみ)、STL、TXT、JPG、BMP、PNG |
エクスポート拡張子 | RSDOC、AMF、DXF、OBJ、3D PDF (ファセットのみ)、SKP、STL、XAML、JPG、PNG |
URL | https://www.rs-online.com/designspark/mechanical-software-jp |
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無料で使える3DCADのメリット・デメリット
さて、ここまで6つの「無料で使える3DCAD」をご紹介しました。
どの3DCADも多種多様な機能が備わっていて、無料で使えるのがありがたいものばかりです。
紹介した6つの3DCADのメリット・デメリットを表にまとめましたので、比較の参考にしてみてください。
メリット | デメリット | ||
---|---|---|---|
![]() |
Fusion 360 |
|
|
![]() |
Onshape |
|
|
![]() |
SketchUP Free |
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![]() |
FreeCAD |
|
|
![]() |
Creo Elements/Direct Modeling Express |
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|
![]() |
DesignSpark |
|
|
無料で使えるおすすめの2DCADソフト 3選
続いて、無料で使うことができる「2DCAD」ソフトを見てみましょう。
現在も2DCADのニーズは高く、仕事で利用しているところもたくさんあります。
無料ソフトから使いたい方はこちらから選んでみましょう!
無料で使える2DCAD 目次
無料で使える2DCADその1:AutoCAD

最初にご紹介するのは、Autodesk社が提供する2DCAD「AutoCAD」です。
「AutoCAD」はCADソフトウェアの中でもトップシェアを占めており、世界中で使用されています。日本でも、建築・土木・機械分野の汎用CADとして広く使われているソフトウェアです。
シェア率が高いので、データ共有がしやすいメリットがあります。
また、ユーザーが多いので作図方法や設定などの使い方の製品情報を、ネット上のサイトやSNSで得やすいというメリットもあります。
機能としては、各専門分野(建築設計や機械設計)に特化したツールセットがあり、設計用途に応じてさらに使いやすく改良されています。これは他のCADソフトウェアにはないポイントです。
また、拡張性が高いところも特徴に挙げられます。
Autodesk App Storeの拡張機能で「AutoCAD」をカスタマイズしたり、その他のAutodesk社製品、サードパーティーのアドオンソフト等と連携することで、様々な業界に特化した専用機能などを付加することができます。
分野に応じて様々な機能を使い分けることで、どのような業務においても最適な作図が可能になります。
「AutoCAD」は無料体験版が提供されています。この無料体験版はAutoCADをインストールしてから30日間、無料で全機能を使用することができます。
機能制限もないので実務に近い形で作図でき、使い方を試してみることができるのでおすすめです。
AutoCADのスペック
機能 | CAD、3D設計、2D図面、レンダリング、アニメーション 等 |
---|---|
対応OS | Windows(64bit)、Mac |
インポート拡張子 | dwg、dxf、3ds、sat、ipt、iam、model、session、exp、dlv3、CATPart、CATProduct 他 計33種(ソフトの詳細はこちら) |
エクスポート拡張子 | dwg、dxf、dwf、dwfx、sat、bmp、dwg、dxx、eps、iges、igs、stl、wmf、dgn |
URL | https://bizroad-svc.com/autocad-license/ |
AutoCADのライセンスの種類
AutoCAD 無料体験版 | AutoCAD 無料ライセンス | AutoCAD 有料ライセンス | |
---|---|---|---|
価格(税込) | 30日間無料体験:無料 | 学生・教育機関関係者用ライセンス:無料 | 1年間ライセンス:71,500円 3年間ライセンス:193,600円 |
対象ユーザー | ユーザー制限なし | 学生・教育機関関係者のみ | ユーザー制限なし |
機能制限 | なし | なし | なし |
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無料で使える2DCADその2:BricsCAD

「BricsCAD」は3DCAD機能が備わった世界品質の互換CADです。
2DCADの機能に関しては、先ほどご紹介したAutoCADとの互換性が高く、利便性の高さが評価されています。ほとんどのレイアウトがAutoCADのまま使うことができるので、AutoCADユーザーの方はスムーズに移行することができます。
また、2DCADの機能に限らず、「機械設計(アセンブリ設計、板金設計、稼働シミュレーション、BOM)」、「BIMデータ」といった本格的な3DCAD機能も使うことができます。
「BricsCAD」は無料体験版の「BricsCAD Ultimateトライアル」が提供されています。この無料体験版はインストールしてから30日間、無料で全機能を使用することができます。
有料の製品版は永久ライセンスが用意されています。
必要な機能に応じて複数のバージョンがありますが、全ての機能を使うことができる「BricsCAD Ultimate」が一番お得と言えるでしょう。
ランニングコストをかけずにCADを導入したいという方にとくにおすすめしたいCADソフトです。
BricsCADのスペック
機能 | 2D作図機能、2D拘束、図面拡張、3D機能、ダイレクトモデリング、API拡張機能、アセンブリ機能、3D拘束機能、BIMの機能 等 |
---|---|
対応OS | Windows(64bit)、Mac、Linux |
インポート拡張子 | dwg、dxf、dwt、dwf、wmf、emf、wmz、emz、dae、dgn、3dm、skp、ifc、rfa、rvt(ソフトの詳細はこちら) |
エクスポート拡張子 | dwg、dxf、dwt、dwf、wmf、emf、wmz、emz、3dm、ifc、fbx、stl、udatasmith、asat、asab、pdf、svg、bmp(ソフトの詳細はこちら) |
URL | https://www.bricsys.com/japan/bricscad.html |
BricsCADのライセンスの種類
BricsCAD Ultimateトライアル | BricsCAD有料ライセンス (永久ライセンス) |
|
---|---|---|
価格(税込) | 30日間無料体験:無料 | Lite:75,900円 Pro:104,500円 BIM:225,500円 Mechanical:214,500円 Ultimate:248,600円 |
対象ユーザー | ユーザー制限なし | ユーザー制限なし |
機能制限 | なし | ライセンス形態により使用できる機能が異なる |
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無料で使える2DCADその3:Jw_cad

「Jw_cad」は、商用利用を含め無料で使うことができる2DCADです。
開発に建築士が関わっているため建築分野に便利な機能が多く、建築汎用CADとも呼ばれています。建築業界では、設計ツールとして最も普及しているCADソフトとも言われます。
完全無料のフリーソフトである上に機能も豊富で使いやすく、ネット上のサイトに図形や設備などの無料ダウンロードデータが豊富にあるのも、「Jw_cad」が広く普及している理由のひとつです。
「Jw_cad」には建築系の専用コマンドが揃っているので、簡単に壁や柱を作成できます。
紙に製図していたような感覚で作図ができるので、グリッドが引きやすくなっており、平面図からパースを書くのも素早く簡単に行えます。
Jw_cadのスペック
機能 | 2D図面作成機能、2.5D機能、日影図作成機能、天空図作成機能、建具や設備などの簡単作図機能 |
---|---|
対応OS | Windows ※有志により、Mac OS用の「JW-CAD for Mac」が配布されています。 |
インポート拡張子 | dxf、jww、jwc、sxf |
エクスポート拡張子 | dxf、jww、jwc、sxf |
URL | https://www.jwcad.net/ |
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無料で使える2DCADのメリット・デメリット
さて、2DCAD編では3つの「無料で使える2DCAD」をご紹介しました。
どの2DCADも多種多様な機能が備わっていて、無料で使えるのがありがたいものばかりです。
紹介した3つの2DCADのメリット・デメリットを表にまとめたので、比較の参考にしてみてください。
メリット | デメリット | ||
---|---|---|---|
![]() |
AutoCAD |
|
|
![]() |
BricsCAD |
|
|
![]() |
Jw_cad |
|
|
ここまで、無料で使うことができる3DCAD / 2DCADをご紹介しました。
無料ですから、まずは気になったCADを触ってみるのが良いと思います。
とは言え、初心者がCADの操作方法を習得するには、順を追って学んでいく必要があります。
CADはどんな風に学んだら良いのでしょう? 気になる勉強方法をご紹介します!
CADを学ぶにはどうしたら良い? おすすめの勉強方法は?
CADを学ぶ方法はたくさんありますが、以下ではおすすめの勉強方法を大きく3つに分けてご紹介します。
おすすめのCADの勉強方法 目次
CADを学ぶ方法その1:インターネット上の情報を見る
シェア率の高いCADに関しては、インターネット上のサイトやSNSなどで、有志によるチュートリアルが公開されています。
動画にしてまとめている方もいるので、Youtube等でCADの名前を一度検索してみると良いでしょう。
また、ご紹介した「Fusion 360」「AutoCAD」に関しては、Autodesk社からコミュニティフォーラムが提供されており、分からない点を質問することができる環境づくりがされています。
他のユーザーによる過去の質問を見ることもできるので、つまずいた点をチェックしてみるのにも便利ですよ。
CADによっては情報が少ないものもありますが、手軽さで言えばインターネットが一番学びやすいと言えるのではないでしょうか。
もちろん、インターネット上の情報に抵抗がある方や、「アナログな勉強方法が好き!」という方もいらっしゃると思います。
アナログ派の方には以下の方法がおすすめです。
CADを学ぶ方法その2:書籍を利用する
CADによっては、操作方法を学ぶことができる書籍が出版されています。
「Fusion 360」を例にして、おすすめの書籍を以下でご紹介します。
Fusion 360操作ガイド ベーシック編 2022年版
3DCAD「Fusion 360」の操作ガイドのベーシック編。
楽しい題材を基に、基本的な機能や3Dデータを作成する際の考え方の解説がされています。
これから「Fusion 360」を使い始めるという方にぴったりの一冊です。
Fusion 360操作ガイド アドバンス編 2022年版
3DCAD「Fusion 360」の操作ガイドのアドバンス編。
ベーシック編で学んだ内容を応用し、より複雑な形状のモデリング、有機的な形のモデリングなどを学習することができる内容となっています。
CADを学ぶ方法その3:セミナーを受講する
「CADを学んでみたい」「操作してみてもよく分からない」「ひとりで習得するのは不安がある」など、CADを誰かに教わる環境が欲しいという方は、セミナーがおすすめです。
現在は対面のみならず、オンラインで受講できるCADセミナーが様々あります。
Fusion 360 3DCAD入門セミナー
2日間のセミナー。3DCAD未経験者でも安心して受講できるカリキュラムが組まれています。短期間で集中して身につけたい方にぴったりのセミナーです。
申し込み後、1年間いつでもどこでも視聴可能なEラーニング版もあります。
セミナーの日程が合わない方や、マイペースに進めたい方はEラーニングを選んでみると良さそうですね。
到達目標 |
|
受講スタイル | 会場受講 / ライブウェビナー / Eラーニング |
料金(税込) | 会場受講:30,800円 ライブウェビナー:30,800円 Eラーニング:27,500円 |
URL | >https://3d-printer-house.com/3dcad-campus/ |
法人向け Onshape CADセミナー
2日間のセミナー。Onshapeをすぐに業務で使用できるよう、基礎的なモデル作成に必要なコマンドの習得をはじめ、応用的なデータ作成など広範囲な内容を学ぶことができます。
法人向けとして、社員教育としても好評のセミナーです。
到達目標 |
|
受講スタイル | 会場受講 / ライブウェビナー |
料金(税込) | 会場受講:110,000円 ライブウェビナー:110,000円 |
URL | https://bizroad-svc.com/onshape/ |
AutoCAD基礎セミナー
2日間のセミナー。実務に即した課題をもとにトレーニングする実践形式を採用していますが、法人のみならず個人でも受講可能なセミナーです。
基礎的な課題から始まり応用操作に至るまで、短期間で集中してAutoCADを学ぶことができます。こちらもEラーニング版が用意されています。
到達目標 |
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受講スタイル | 会場受講 / ライブウェビナー / Eラーニング |
料金(税込) | 会場受講:30,800円 ライブウェビナー:30,800円 Eラーニング:22,000円 |
URL | https://bizroad-svc.com/autocad/ |
【2022年】無料(フリー)で使えるおすすめのCAD比較まとめ!2DCAD・3DCAD別フリーソフトも紹介【合計9選】 まとめ
今回は「無料で使えるおすすめのCAD」を3DCAD / 2DCADに分けてご紹介しました。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ながら、ご自身の目的に合ったCADを見つけてもらえたら嬉しいです。
操作につまずいたときは紹介した勉強方法を試してみてください。とくにセミナー受講は、講師の方に直接質問ができる場でもあるのでおすすめです!
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