Unityは、直感的な操作性と豊富な機能により、VRゲームやシミュレーション・アトラクションなど、さまざまなVR体験を生み出せるツールです。
この記事では、VR開発の基礎知識から、実際にVRアプリを制作するまでの手順まで、初心者でも分かりやすいよう丁寧に解説していきます。
VR開発に興味がある方やVRを使って何か新しいことをしたい方は、ぜひ一緒にVRの世界を探求していきましょう!
Unityで作るVRとは
Unityは、ゲーム開発だけでなくVR(仮想現実)コンテンツ制作にも広く利用されているゲームエンジンです。
直感的な操作性と豊富な機能により、初心者から上級者まで幅広いユーザーがVR体験を生み出せます。
具体的には、以下の様なVRコンテンツが作成可能です。
VRゲーム
剣や銃を手に取って戦うアクションゲームや謎解きアドベンチャーゲーム・スポーツゲームなど、さまざまなジャンルのVRゲームを開発できます。
比較的簡単なシューティングゲームから、プレイヤーが体にセンサーをつけて動きが反映される凝ったVRゲームまでUnityで開発可能です。
VRシミュレーション
医療現場や災害現場といった臨場感あふれるシミュレーションを作成し、教育や訓練に役立てられます。
こういった利用方法で高齢者の避難経路の事前確認や医療現場でのチームワークの強化といった実績がすでに構築されつつあります。
アイデア次第で企業や商業施設の訓練にも貢献できるでしょう。
VRアトラクション
遊園地のアトラクションのようなVR体験を制作し、オリジナルエンターテイメントを提供できます。
ハリウッド並みの大規模アトラクションでもUnityを使えば個人で製作可能です。
VR展示
博物館の展示物などをVRで再現し、より深く理解を促せるようになります。
文章や絵だけでの説明では実感しにくい展示物の詳細も、VRを使うことで直感的な理解を提供できます。
VRショッピング
商品を実際に手に取って試すようなVRショッピング体験を提供できます。
ネットショッピングでもすでに利用されています。
VR体験を提供することで、見込み客に商品のメリットや導入後の変化を高い精度で伝えられるでしょう。
Unityで作れるVRの種類
これからVR開発に取り組む方に覚えておいて欲しいことを紹介します。
Unityで作るVRは、主に以下の2種類に分類されます。
- 没入型VR
- 非没入型VR
詳しく解説していきます。
1. 没入型VR
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着し、3D空間を自由に移動・探索できるVRです。
まるで自分がその世界にいるかのような感覚を味わえます。
プレイヤーが手足にセンサーをつけることで、実際の動きを画面に反映するといったVRも増えています。
2. 非没入型VR
VRゴーグルやセンサー類を必要とせず、手軽にPCやスマートフォンなどの画面でVR体験を提供するものです。
没入型VRに比べて簡易的なVR体験となりますが、気軽にVRを楽しめます。
UnityはVRの可能性を広げる強力なツールです。
VR技術を活用することで、今までにない新しい体験を生み出せるでしょう。
UnityのVR活用事例
UnityのVR開発は、ゲーム分野だけでなくさまざまな分野で活用されています。
実際にどこでどのような活用がされているのか実際に見てみましょう。
たとえば次のような分野で活用されています。
- ゲーム
- 教育
- 医療
- 不動産
- 観光
詳しくみていきましょう。
ゲーム
人気VRゲーム「Beat Saber」や「Job Simulator」などは、Unityで作られています。
統計によるとスマホで遊べる60%以上のゲームはUnityで開発されているそうです。
お気に入りのVRゲームもUnityで開発されたゲームかもしれません。
教育
アメリカのNASAは、宇宙空間をVRで体験できる教材をUnityで作っています。
それだけUnityは信頼性が高いプラットフォームと言えるでしょう。
医療
医療従事者は、VRシミュレーションを使って手術の練習や患者の状態の可視化を行っています。
VRを用いての治療方法の解説や、病状の可視化を提供することで患者へ安心感を与えることにも貢献しているといえるでしょう。
不動産
不動産会社は、VR内覧システムを使って顧客に物件を紹介しています。
物件の立地条件や建物の構造、内装の状態などをVRで紹介することでコスト削減と物件選びのスピーディー化に貢献するでしょう。
観光
観光地では、VRツアーを提供して観光客の満足度を高めています。
これにより、集客が難しかった観光地や過疎地の集客が効率化され、UnityでVR体験を提供することで経営がV字回復したという観光地もあります。
これらは実際に利用されている一例に過ぎません、あなたのアイデア次第で無限にVRコンテンツを利用できるでしょう。
UnityでVRを作る方法!
UnityでVRを作るには、次の5つのステップが必要です。
- VR開発環境を構築する
- VRプロジェクトを作成する
- VR空間を構築する
- VRインタラクションを実装する
- VRアプリをビルド・デプロイする
順に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
1.VR開発環境を構築する
UnityとVRプラットフォーム(Oculus Rift、HTC Viveなど)のSDKをインストールします。
各プラットフォームの公式サイトからダウンロード可能です。
VRプラットフォームのSDKをインストールすると、通常のゲーム開発以上にパソコンのハードウェアへの負荷が増える場合があるかもしれません。
使用しているのパソコンのスペックを確認したり、事前にメモリやグラフィックボードのアップデートしたりすることをおすすめします。
2.VRプロジェクトを作成する
Unityを起動したあと、新規プロジェクトを作成し、VR設定を行います。
プロジェクト設定で、VRプラットフォームとXR設定を選択します。
3.VR空間を構築する
3Dモデルやテクスチャなどを配置して、VR空間を構築します。
直感的な操作で、何度でも修正できますので納得できるVR空間を構築しましょう。
4.VRインタラクションを実装する
プレイヤーがVR空間とどのようにインタラクションできるかを設定します。
5.VRアプリをビルド・デプロイする
作成したVRアプリを、VRプラットフォームで実行できるようにビルドしてデプロイします。
より具体的な情報は、公式ドキュメントや検索エンジンで比較的容易に情報を仕入れられるでしょう。
UnityでVRを作る時のコツ
UnityでVRを作るには、通常のゲーム開発に加えて、VR酔いを防ぐための対策やパフォーマンスの最適化など、さまざまな点に注意する必要があります。
以下に、UnityでVRを作る時のコツをいくつか紹介します。
UnityでVRを作る時に大切にしたいポイント | UnityでVRを作る時のコツ |
VR酔いを防ぐ | ・フレームレートを安定させる ・プレイヤーの動きと視覚的な動きを一致させる ・酔いやすい要素を避ける |
直感的な操作性 | ・一般的な操作方法を採用する ・チュートリアルを用意する ・フィードバックを充実させる |
パフォーマンスの最適化 | ・3Dモデルやテクスチャを軽量化する ・ロジックを最適化する ・不要な処理を削除する |
テストプレイ | ・さまざまなVRデバイスでテストする ・さまざまなユーザーにテストしてもらう ・問題点を修正する |
これからVR開発に取り組む方も、コツを知っておくことでスムーズに開発できるでしょう。
ぜひ参考にしてください。
VR酔いを防ぐ
VR酔いは、VR体験中に生じる吐き気や頭痛などの症状です。
VR酔いを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
1.フレームレートを安定させる
フレームレートが不安定だと、酔いやすくなります。
ターゲットフレームレートを設定し、そのフレームレートを維持できるようにしましょう。
2.プレイヤーの動きと視覚的な動きを一致させる
プレイヤーが実際に動いた時と、視覚的に感じる動きが一致していないと、酔いやすくなります。
プレイヤーの頭をトラッキングし、視覚的な動きをそれに合わせるようにしましょう。
3.酔いやすい要素を避ける
激しい動きや回転、画面の揺れなどは、酔いやすくなります。
これらの要素をできるだけ避けるようにしましょう。
直感的な操作性
VR空間での操作は、直感的で分かりやすいものにする必要があります。
以下のような点に注意してください。
1.一般的な操作方法を採用する
ボタンやジェスチャーなど、一般的な操作方法を採用することで、ユーザーが迷うことなく操作できるようにしましょう。
2.チュートリアルを用意する
初めてVR体験をするユーザー向けに、チュートリアルを用意して操作方法を説明しましょう。
3.フィードバックを充実させる
ユーザーの操作に対して、適切なフィードバックを与えるようにしましょう。
パフォーマンスの最適化
VRコンテンツは、通常のゲームよりも処理負荷が高くなります。
パフォーマンスの最適化を意識して開発する必要があります。
1.3Dモデルやテクスチャを軽量化する
3Dモデルやテクスチャのポリゴン数やファイルサイズを減らすことで、処理負荷を軽減できます。
2.ロジックを最適化する
複雑なロジックは避け、できるだけシンプルなロジックで開発するように意識してください。
3.不要な処理を削除する
使用していないスクリプトやコンポーネントはこまめに削除するといいでしょう。
テストプレイ
VRアプリは、実際にVRデバイスでテストプレイを行い、問題点を修正していくことが重要です。
以下のような点に注意してテストプレイを行ってください。
1.さまざまなVRデバイスでテストする
複数のVRデバイスでテストし、どのデバイスでも快適に動作することを確認しましょう。
2.さまざまなユーザーにテストしてもらう
異なる年齢層やVR経験のあるユーザーにテストしてもらい、フィードバックをもらいましょう。
3.問題点を修正する
テストプレイで発見された問題は、修正しましょう。
ちょっとした裏技
UnityでVRで作る時のちょっとした裏技を紹介します。
ちょっとした裏技 | ポイント |
VR酔い対策のアセットを活用する | ・VR酔い対策を目的としたアセットが多数公開されている ・アセットを活用すると、より簡単にVR酔いを防げる |
VR開発に関するコミュニティに参加する | ・VR開発に関するコミュニティに参加すると、他の開発者から情報を得たり、アドバイスをもらえる |
これらのコツを参考に、快適で楽しいVR体験を生み出してください。
UnityのVRについてまとめ
Unityは、VRコンテンツ制作にも適したゲームエンジンです。
直感的な操作性と豊富な機能により、初心者から上級者まで幅広いユーザーがVR体験を生み出せます。
VRは、ゲームや教育・医療など、さまざまな分野で活用されています。
UnityでのVR開発をマスターすることで、革新的なVRコンテンツの制作が可能になるでしょう。
ゲーム開発に興味がない人もVR開発に取り組んで成功している方が大勢います!
直感的な操作でVR開発ができるUnityは、あなたの新しいキャリアを築く強力なツールになるでしょう。
