世界中に数多くのユーザーを持つUnityは、『ポケモンGO』や『スーパーマリオラン』などの大ヒットゲームを開発したゲームエンジンとして知られています。
近年では、個人でUnityを使ってゲーム開発に取り組むケースも増えてきましたが、ゲーム作りが初めての場合は思うように進まないこともあるでしょう。
この記事では、Unityを使ってゲームを作りたい初心者の方に向けて、Unityを使ったゲーム開発の流れ、インストールの手順、Unityのゲーム開発を学習する方法について解説します。
Unityゲームとは?
Unityゲームとは、多様なプラットフォームに対応するゲームエンジン・Unityで作られたゲームのことです。
Unityは、ゲームなどのエンターテイメント業界だけでなく、教育、医療、建築、広告など、さまざまな業界で利用されています。
Unityで開発されたゲームの魅力
Unityのゲームは多くの開発者に支持され、多彩なジャンルのゲームが生み出されています。
以下では、Unityならではのゲームの魅力をピックアップしてみました。
- 2D/3Dゲームのどちらにも対応できる
- 動作できるプラットフォームが多い
- ユーザーが作成した素材を購入・共有できる
- プログラミング知識がなくても簡単にゲーム開発できる
- プログラミングにより高度なゲーム開発にも対応できる
- 自由度が高くクリエイティブな可能性を広げられる
- 無料版と有料版から選択できる
- 情報収集できる活発なコミュニティがある
- 豊富な学習リソースがある
Unityの料金プラン
Unityのゲーム開発は基本機能であれば無料ですが、ゲーム機能を強化したい場合は有料プランへの移行も可能です。Unityの料金プランは以下の表をご覧ください。
プラン | 料金 | 主なサービス内容 |
Unity Personal | 無料 |
|
Unity Industry | 月額66,880円 |
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Unity Pro | 月額27,500円 |
|
参照:Unity公式サイト
無料で使える「Unity Personal」は、2024年1月に料金形態が改正されました。
現在(2024年7月)は、以下の条件を超えると料金が発生します。
- 過去12ヶ月のゲームの売上金額が20万ドル(約3000万円)
- 過去の全てのインストール数20万回
Unityの料金体系は随時変更するので、利用前には再度チェックしておきましょう。
Unityゲーム開発の流れ
Unityのゲーム開発は、ゲームの企画からリリースまで以下のステップで進めます。
ここでは、Unityを使ったゲーム開発の流れを表で分かりやすくお伝えしましょう。
フェーズ | 主な作業 |
①企画 | コンセプト、ストーリー、キャラクターを決める |
②設計 | ゲームシステム、UIデザインなどを設計する |
③制作 | アニメーション、エフェクト、サウンドを制作する |
④プログラミング | C#を使ってゲームロジックを記述する |
⑤テスト | ゲームの動作やバランスなどをテストする |
⑥リリース | ゲームを公開する |
Unityのゲーム開発における各ステップは、上記の順番通りでなくても、状況に応じて同時進行、もしくは前後して構いません。
重要なのは、チーム規模や目標に合わせて柔軟に進めること、各段階で綿密に計画を練ることです。魅力的なUnityゲームを開発するためにも、一つひとつのゲーム制作工程を丁寧に進めていきましょう。
Unityゲームエンジンのインストール方法
Unityのゲームエンジンを使うためには、まずソフトをインストールします。
以下では、Unity Hubのインストール方法、無料で使える「Unity Personal」の初期設定方法を解説します。
- Unity IDの作成
- Unity Hubのインストール
- Unity Hubの初期設定
ステップ①Unity IDの作成
Unityでゲーム開発する際にはUnity IDが必要です。
Unity IDがない方は、まず以下の手順を参考に作成しましょう。
- Unityの公式サイトにアクセス
- メールアドレスやパスワードなどの情報を入力
- 入力後、「Create a Unity ID」をクリック
- 入力したメールアドレスにUnityから認証メールが送付
- メールの「Link to confirm email」と書かれたリンクをクリック
- ログイン画面に遷移したらメールアドレスとパスワードを入力
- 「Sign in」をクリック
- アカウントを設定
ステップ②Unity Hubのインストール
Unity IDの作成が終わったらさっそくUnityをインストールしましょう。
Unityを使うためには、UnityプロジェクトとUnityエディタのバージョンを管理するツール「Unity Hub」をインストールします。
- 下記のUnityのダウンロードページからUnity Hubのインストーラーをダウンロード
- インストーラーを実行して「同意する」をクリック
- 「インストール」をクリックしてUnity Hubをインストール
引用元:Unity
Unity Hubのインストールは、通常5分から10分ほどかかります。
通信環境によってインストール時間は異なるので、ある程度時間がかかる場合でもそのまま待機しておきましょう。
ステップ③Unity Hubの初期設定
Unity Hubのインストールが完了したら、次は初期設定を行います。
- Unity Hubを起動
- 左上のユーザーアイコンをクリックしてサインイン
- サインインページが開いたらUnity IDでログイン
- 左上の歯車マークをクリックして「ライセンス」タブを開く
- 「無料のPersonalライセンスを取得」を選ぶ
- 利用規約に同意をクリック
これでUnity Hubの初期設定が完了です。
以下の記事は、UnityをMacにインストールする方法を画像付きで分かりやすく解説しています。
Macを使っている方はぜひ参考にしてください。
Unityで開発された大ヒットゲームとは?
Unityで開発されたゲームには、国内外でヒットしたタイトルが数多くあります。
以下では、特に大ヒットを遂げたゲームを3つ紹介します。
- ポケモンGO
- ドラゴンクエストウォーク
- スーパーマリオラン
Unityの大ヒットゲーム①ポケモンGO
2016年に世界中で大ブームとなったポケモンGOは、Unityで開発された位置情報ゲームです。
現実世界とバーチャルを融合させた画期的なスマホゲームで、プレイヤーは実際に外を歩きながらARを通してポケモンを捕まえることができます。
かつてない新感覚のゲームスタイルは多くのユーザーを魅了し、リリース直後には5つのギネス世界記録を達成。モバイルゲーム史上最速で売上高100億円を突破する大ヒットゲームとなりました。
現在も根強いファンが数多く、定期的なアップデートにより常に進化を続けています。
ポケモンGOは、Unityの強力な機能と柔軟性、さらに位置情報とAR技術の組み合わせによって成功を収めた好例です。
Unityの大ヒットゲーム②ドラゴンクエストウォーク
ドラゴンクエストウォークは、国民的RPG・ドラゴンクエストをモチーフとした位置情報ゲームです。先ほどのポケモンGOと同じようにスマートフォンを使い、移動しながらゲームが進行していきます。
このゲームの開発には、現実世界の地図データをドラクエの世界に合わせて変換する「Maps SDK for Unity」を採用しました。
さらに、大量のオブジェクトをスムーズに表示する「Entity Component System」技術も導入し、美しいグラフィックとシンプルな操作性、没入感のあるゲーム体験を提供しています。
Unityの大ヒットゲーム③スーパーマリオラン
スーパーマリオランは、任天堂の人気キャラクター・マリオを使った初のスマホ版ゲームです。
Unityを使用して開発されたこのゲームは、2016年にiOS版、2017年にAndroid版がリリースされ大ヒットしました。
ゲーム内では、マリオが障害物を潜り抜けて各ステージを走り、ジャンプしてコインを集めます。
シンプルで分かりやすい操作性、レトロ感あるドット絵が再現されたマリオのゲーム世界が、世代・性別を問わず人気を集めました。
ちなみに、基本のゲームプレイは無料ですが、ワールド1以降は有料ゲームとなります。
Unityのゲーム開発を学習する方法
先述したように、Unityで開発したゲームには大ヒット作も数多くあり、「Unityのゲーム開発を学びたい」という方も増えてきました。
しかし、一口に「Unityのゲーム開発を学ぶ」といっても、その方法はさまざまです。
Unityの学習は、ゲームの目的、学習に対する希望、そして一人ひとりの個性によって適した方法は異なるため、複数の学習方法からベストなサービスを選択しましょう。
以下では、Unityのゲーム開発におすすめの学習方法を3つ紹介します。
- 書籍を利用する
- Unity公式チュートリアルを参照する
- セミナーに参加する
学習方法①書籍を利用する
Unityのゲーム開発は、書籍を活用して学習することができます。
Unity関連書籍は数多くリリースされており、サービス内容や機能の変化に合わせて、常に新しい書籍が書店に並ぶほど充実しています。
書籍学習のメリットは、好きな時間に自分のペースで進められる、インターネット環境がなくても学習できることです。
一方デメリットは、独学であるため、モチベーション維持が難しいことです。
書籍では書面のみで解説されているため、高度なゲーム開発を理解するのは難しい点もデメリットといえるでしょう。
書籍学習を効果的に進めるためには、計画的に学習を進め、モチベーションを維持することが重要です。
学習方法②Unity公式チュートリアルを参照する
Unityのゲーム開発は、Unity公式チュートリアルを使って学習することもできます。
Unity公式チュートリアルの「Unity Learn」では、初心者向けのチュートリアル動画が充実しており、「玉転がし」のような簡単なプロジェクトから段階的にスキルを習得できます。
Unity IDがあれば無料で利用できるため、気軽に始められるのも魅力です。
ただし、ゲーム開発中に疑問点や不明点が出た場合は、UnityコミュニティやUnityカスタマーサービスなどを活用して自分で解決しなければいけません。
書籍学習と同様に、自己解決力や自己管理力が求められる点には注意が必要です。
学習方法③セミナーに参加する
Unityのゲーム開発を学ぶ方法にはセミナーの利用も挙げられます。
独学では難しいモチベーション維持や課題解決を、セミナーという環境で克服し、効率的にゲーム開発スキルが身につきます。
セミナーと聞くと、高額な受講料やスケジュール制限をイメージする方も多いかもしれません。しかし近年では、リーズナブルな価格で参加できる短期型セミナーも増えています。
近年は、従来の会場受講に加え、オンラインやeラーニングなど学習スタイルも多様化しているため、「自由なスタイルでゲーム開発学習に取り組みたい」という方にも最適です。
Unityゲーム開発初心者におすすめ!Unity基礎セミナー
ProSkillのUnity基礎セミナーは、初心者でもUnityゲーム開発の基礎から応用まで学べる2日間集中セミナーです。
カリキュラム1日目はゲーム画面操作やキャラクター作成などの基本操作、2日目はゲームAIやエフェクト機能といった高度な内容を学習。
口コミでも、「説明が分かりやすく、初心者でもスムーズに理解できた」など高評価が多数見られます。
受講スタイルは会場での対面受講とオンラインを使うライブウェビナーの2種類。
会場が遠い方や多忙で会場まで足を運べない方でも気軽に利用できます。
ただし、こちらのセミナーは人気が高く、残り席が少なくなっています。
利用を検討している方は以下のページで残席状況、開催日程をチェックしておきましょう。
Unityのゲーム開発セミナーを比較検討したい方は、以下のUnity講習のおすすめランキング記事を参考にしてください。
Unityゲームを作る方法についてまとめ
近年、Unityでゲーム開発を楽しむ人が増え、個人で開発したゲームが大ヒットするケースも現れています。ゲーム開発の夢を大きく広げるUnityですが、ゲームのクオリティを高めるためには、やはりプロ講師から直接指導を受けるセミナーがベストな選択肢といえるでしょう。
ProSkillのUnity基礎セミナーは、UnityやCGの教育経験豊富なモノづくりのスペシャリストが、一人ひとりの夢実現に向けて直接指導を行います。
多彩なスタイルで学習できる人気のセミナーは、下記ページからご確認ください。
