ドローンは遊びだけでなく、映画の撮影などはじめ業務用としても幅広く使用されています。正しく使用すれば色んな用途で楽しめるドローンですが、機種によって飛行申請が必要な場合もあるので機種選びも大変です。
そこで本記事ではドローンの種類や飛行に必要な申請を紹介し、おすすめ機種5選も紹介します。
ドローンとは?
専用のリモコンを使用することで、遠隔操作が可能な無人航空機をドローンといいます。ドローンは航空法により無人型の飛行機やヘリコプター状のような機械、手動または自動操縦によって遠隔操作が可能な飛行機械として定義されています。
ドローンの主な種類にはラジコンや農薬散布用ヘリコプター、マルチコプターなどの種類が一般的です。総重量が100グラム以下であればドローンをはじめとした無人航空機ではなく、模型航空機として分類され、飛行に関して特別な申請は不要です。
ドローンの種類
遊びだけではなく幅広い用途に使用されているドローンですが、実際にどんな種類のドローンが開発・販売されているのでしょうか。ドローンは主に、
- 産業用ドローン
- トイドローン
- カメラ付きドローン
などの種類に分類されます。ではそれぞれを詳しく解説します。
産業用ドローン
産業用ドローンは主に建設業や農業などに使用されるドローンです。建設業では現場設計のための測量・点検や、施工現場をさまざまな角度から空撮して安全面を確認する目的として頻繁に利用されています。
農業では農薬散布や農園の監視業務など、幅広い業務における有効活用が可能です。またドローンは高精度な自動制御システムも搭載しているので、事前に設定したエリアを自動飛行させて農薬散布や現場撮影などの業務を自動化することもできます。
トイドローン
飛行に関する特別な申請が不要で、重量100グラム未満の模型航空機として区分されているドローンをトイドローンといいます。申請のほかに通常では必要なID機器の搭載も不要なので、初心者がお試しで使うには最適のドローンです。
一方で無人飛行機同様に飛行禁止区域が設定されているので、指定のエリアを飛行させる場合には事前に飛行許可申請を提出しましょう。またトイドローンの中には屋内専用として設計されたものも多いので、操作に慣れるまでの練習用に最適です。
カメラ付きドローン
カメラ付きドローンとはレジャー用ではなく、撮影専用のために開発されたカメラ搭載型のドローンです。中でもカメラが最初から搭載されている空撮ドローンを使用すれば、操作しながらクオリティの高い撮影ができます。
カメラ付きドローンはほかの機種に比べて費用が高めですが、長距離飛行が可能なので遠くの景色の撮影も可能です。しかし100グラム以上のカメラ付きドローンは航空法が適用されるので、事前の飛行申請や期待登録などもしなければいけません。
ドローン飛行に必要な申請
ドローンの飛行では機種や重量によっていくつかの申請が必要で、きちんと申請をしなければ対象エリア内でドローンを操作することはできません。そこでここからは、ドローン飛行に必要な申請を紹介します。
機体のリモートID機能の搭載
リモートID機能の搭載も、ドローン飛行に必要な申請の1つです。リモートID機能はドローンの固体認識を行う際に必要で、機器に搭載すれば製品の登録番号や製造番号、速度や現在位置などの情報を発信し続けます。
その情報の中には所有者の個人情報は登録しなくてもいいので、ドローン購入時には早めに申請しましょう。
登録申請
100グラム以上のドローンを飛行させるためには、機体の登録申請も行わなければいけません。登録申請は国土交通省のサイトを検索し、サイト内にドローンに記載されている登録番号を入力します。
またドローンに何らかの改造を施した場合にも申請が必要で、その際に安全上に問題があると判断されれば登録が拒否される仕組みです。
飛行申請
飛行申請もドローンの飛行の際に必要な申請の1つです。この申請は飛行方法によって必要か不要かを決定します。
例えば空港周辺や高さ150メートル以上のエリア、人口集中地区などの地区でドローンを飛行させる場合には国土交通省への申請・許可が必要です。また公園などのエリアでもドローンの飛行を禁止している場合があるので、事前に確認しましょう。
ドローンの選び方
ドローンには複雑な操作も多く、自分に合ったドローンを選ぶためにもいくつかの点に注意しなければいけません。ここからはドローンの選び方を紹介するので、自分で選ぶ際の参考にしてください。
飛行時間で選ぶ
飛行時間で選ぶのも、ドローンの選び方の重要なポイントの1つです。ほとんどのドローンが10~30分の連続飛行が可能で、機種ごとで飛行時間が異なるので自分に適した飛行時間のドローンを選びましょう。
例えば小さめのサイズで設計・開発されているドローンは10分程度、サイズの大きな空撮用ドローンは20~30分の連続飛行が可能です。
落下防止機能や障害物検知機能の有無で選ぶ
ドローンを選ぶ際には、落下防止機能や障害物検知機能の有無で選ぶのもおすすめです。ドローンの飛行では周囲の障害物との衝突や、その後の落下などに注意しなければいけません。
そして操縦に慣れないうちは、衝突やそれに伴う落下などの危険性が高まります。そこで落下防止機能や障害物検知機能を有しているドローンを選択すれば、障害物を自動検知して衝突の事前予防が可能です。
サイズで選ぶ
サイズで選ぶのも、ドローンを選ぶ際のポイントです。ドローンは飛行場所まで持ち運ばなければいけないので、基本的にはコンパクトで軽量なタイプがおすすめです。
一般的に手のひらサイズのものをミニドローン、5㎝以下のさらに小さなものをマイクロドローンと呼び、趣味程度の目的であれば十分活用できます。一方で業務用の撮影などで使用する空撮ドローンはサイズが大きく、飛行許可も必要なので用途に合わせて選びましょう。
ドローン初心者におすすめの機能
ドローン初心者は操作に不慣れなので、サポート機能が充実しているドローンを選ぶのも重要です。ではドローン初心者におすすめの機能を紹介します。
自動帰還機能
自動帰還機能も、ドローン初心者におすすめの機能の1つです。この機能を活用すれば、指定の地区までドローンが帰還して自動的に着陸します。
したがって初心者の方が飛行中に機体を見失っても、自動的に戻ってくるので安心です。さらに操作電波が悪くなった時点で自動帰還するモデルも開発されるなど、初心者による操作を考慮した便利な機種が多数開発されています。
GPS機能
初心者におすすめのドローンの機能として、GPS機能も挙げられます。GPS機能を搭載したドローンは通常版では操作が難しい、空中で自動静止するホバリングを簡単に楽しむことが可能です。
しかしGPS電波の届きにくい場所や障害物の多い山間部などでは、機体を見失うリスクもあるので注意しましょう。
ヘッドレスモード機能
ヘッドレスモード機能も、ドローン初心者におすすめの機能の1つです。ヘッドレスモード機能とはコントローラーのレバーを倒した方向のみ、常にドローンが飛んできてくれる便利な機能です。
ドローンは構造的な観点から、どちらが前方か分からない場合も多く、飛行中に方向感覚が分からなくなる場合があります。そこでヘッドレスモードを使用すれば、機体の向きに関係なく操縦者がレバーを倒した方向に移動するので操作しやすい点もメリットです。
ドローンのおすすめ機種5選を紹介!
ドローンは遊びや仕事など、幅広い用途に活用できるツールですが、実際にどんな機種が開発・販売されているのでしょうか。ではドローンのおすすめ機種5選を下記に表記し、それぞれを詳しく紹介します。
機種名 | 特徴 |
DJI「Ryze Tech Tello」 | 宙返りや空中で制止するホバリング機能など、難しい操作も簡単にできる |
DJI「DJI Mavic 3 Pro Cine Premium コンボ」 | 4/3CMOS Hasselbladカメラや70mm中望遠カメラや166mm望遠カメラなど、高性能なカメラを搭載 |
DJI「DJI Mini 3 Pro」M16205 | 3方向障害物検知機能も搭載するなど、飛行中の機能も抜群 |
GFORCE「LUCIDA」GB120 | 機体にはフルHDカメラを搭載し、スマホやタブレットとの接続によりライブ映像が可能 |
DJI「DJI AIR 2S」MASCP1 | 空中撮影が可能な、「マスターショット」などの便利な機能を搭載 |
DJI「Ryze Tech Tello」
DJI「Ryze Tech Tello」は初心者向けのトイドローンで、ワンタッチ操作で難しい離着陸を可能にした機種です。宙返りや空中で制止するホバリング機能など、難しい操作も簡単にできる点もメリットといえます。
DJI「DJI Mavic 3 Pro Cine Premium コンボ」MA3CCC
3眼カメラを搭載し、4/3CMOS Hasselbladカメラや70mm中望遠カメラや166mm望遠カメラなど、高性能なカメラを搭載しているドローンがDJI「DJI Mavic 3 Pro Cine Premium コンボ」MA3CCCです。最大飛行時間も43分と長めに設定されているので、思う存分空中撮影を楽しみたい方に最適な機種といえます。
全方向障害物検知機能も搭載しているので、通常では飛行が困難なポイントでも飛行・空撮しやすい点もメリットです。
DJI「DJI Mini 3 Pro」M16205
DJI「DJI Mini 3 Pro」M16205は、コンパクトなサイズが特徴的なドローンです。折りたたんでポケットに入れて携帯できるので、色んな場所で楽しむことができます。
3方向障害物検知機能も搭載するなど、飛行中の機能も抜群です。最大34分間飛行できるうえに高性能カメラも搭載しているので、色んな場所で長時間空撮を楽しめます。
GFORCE「LUCIDA」GB120
長さが5㎝程度で、アーム収納によりさらにコンパクトにできるドローンが、GFORCE「LUCIDA」GB120です。小型が特徴的なドローンですが、機体にはフルHDカメラを搭載し、スマホやタブレットとの接続によりライブ映像を楽しむことができます。
DJI「DJI AIR 2S」MASCP1
DJI「DJI AIR 2S」MASCP1は5.4K動画に対応するなど、空中撮影におすすめのドローンの1つです。1インチCMOSセンサーやインテリジェントHDR技術を搭載しているので、高品質な撮影ができます。
自動飛行時における空中撮影が可能な、「マスターショット」などの便利な機能を搭載しているのもメリットです。
自分に合ったドローンで楽しもう!
本記事ではドローンの種類や飛行に必要な申請を紹介し、おすすめ機種5選も紹介しました。ドローンは仕事だけでなく、レジャーをはじめさまざま分野で有効的に活用できます。
近年は多種多様な機種が開発・販売されているので、機種選びの際は本記事を参考にして自分に合ったドローンを選び、思う存分楽しんでください。