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【2026】デジタルワークフローとは?システムの選び方や具体的な9のステップ

日本の製造業は、長年培ってきた高度な技術力により、部門内の作業は効率的で高品質です。

しかし、その一方で、部門間の連携が不足しているという課題を抱えており、新しい取り組みを始める際、組織間の調整に時間がかかり、なかなか進まないケースも少なくありません。

この課題を解決するため、注目されているのがワークフローのデジタル管理です。ワークフローのデジタル管理は、部門間の連携を強化し、業務効率を向上させ、組織全体の生産性を高めることに繋がります。

今回は、デジタルワークフローで得られるメリットやシステムの上手な選び方、設定する9のステップを詳しく解説します。

デジタルワークフローとは

デジタルワークフローとは、従来の紙ベースで行われていた業務処理をコンピュータ上で電子化し、一連の作業を自動化・効率化する仕組みのことです。

具体的には、稟議書や請求書などの書類作成、申請、承認などの業務をシステム上で行えるようにすることで、人手を介さずにスムーズな処理を行うことができます。

事務作業の効率化を図り、人材の貴重な時間をより創造的な業務に集中させることが可能です。

デジタルワークフローで得られるメリット

ワークフローシステムを導入すると、業務効率化など、さまざまな効果が期待できます。主なメリットは以下の通りです。

時間短縮で書類を作成できる

デジタルワークフローの導入は、業務の効率化に大きく影響するため、入力規則の設定と必須項目の設置により、申請者は誤入力のリスクを減らし、スムーズに申請書を作成できます。

また、データベースへの取引先情報の登録と申請書作成画面との連携により、必要な情報を簡単に呼び出すことができ、作業時間を大幅に短縮できるでしょう。

さらに、スマートフォン対応により、場所を選ばずに作業が可能となります。紙ベースのワークフローと比較して、申請書の作成から承認までのプロセスを迅速化し、業務全体の効率向上に繋がります。

承認作業が短縮できる

従来、紙ベースで行われていたワークフローでは、上長の出張などにより承認作業が遅延し、業務に支障をきたすことがありました。

しかし、デジタルワークフローの導入により、誰がどの案件の承認を行っているのか、リアルタイムで確認でき、承認が滞っている場合には、担当者に迅速に連絡し、処理を促すことができるのです。

また、システムによっては、一定期間承認が完了しない場合にアラート通知を送信する機能も搭載されており、承認漏れを防止することができます。

書類が紛失するリスクを軽減できる

デジタルワークフローシステムを導入することで、ファイリングや棚への保管などの手間がかかっていた書類管理作業が不要になり、書類の紛失リスクも軽減されます。

さらに、システム上で指定した条件に基づいて書類を検索できるため、必要な書類を素早く探し出すことができ、業務の生産性向上にも繋がるでしょう。

ペーパーレス化で業務効率化が図れる

従来の紙ベースの業務では、従業員が書類の作成、配布、保管などの作業を手作業で行っていました。

そのため、業務に多くの時間と労力がかかり、人的ミスの発生リスクも高まっていましたが、デジタルワークフローを導入することで、紙による作業から脱却し、企業全体の生産性向上に繋げることができるのです。

データ活用がしやすい

従来の紙ベースでは、過去に作成した同様の書類を参考にしたい場合、膨大な書類の中から目的のものを探し出す必要があり、時間と手間がかかっていました。

しかし、デジタル化することで、これらの書類をデータとして一元管理し、キーワード検索によって必要な情報を迅速に取得できるようになります。

セキュリティ対策を強化できる

紙によるワークフローでは、書類の紛失や改ざんのリスクが常に存在します。例えば、承認待ちの書類が担当者のデスクに積み上げられている状況では、盗難や不正な書き換えが行われる可能性や本人以外が誤って書類に目を通してしまうことで、機密情報が漏洩するリスクも考えられます。

一方、デジタルワークフローでは、多くの製品がクラウドサービスを採用しており、従業員一人ひとりに固有のIDとパスワードが割り当てられます。

この仕組みによって、情報漏洩や不正改ざんのリスクを大幅に軽減し、安全かつ効率的な業務遂行が可能です。

ワークフローをデジタル管理する方法

ワークフローをデジタル管理する方法

次に、デジタルワークフローの導入方法を3つのパターンに分けてご紹介します。

ツール内のデジタルワークフローの機能を活用する

まずは、自社で利用中のビジネスチャットや社内コラボレーションツールに目を向けてみましょう。

これらのツールにデジタルワークフロー機能が搭載されている場合、既存のUIや操作性に慣れている従業員は、スムーズに新たなシステムに移行できるでしょう。

ただし、複雑な申請フローを構築できない場合や追加費用が発生する場合もあるため、導入前に機能や料金体系を十分に確認することが重要です。

デジタルワークフローシステムを自社開発する

自社開発は、自社の業務に完全に合うシステムを構築することができます。要件定義から開発、運用までを一貫して行うことで、既存のシステムとの連携や業務プロセスへのスムーズな組み込みも期待できるでしょう。

また、ExcelやGoogleフォーム、オープンソースソフトウェアなどを活用すれば、初期費用を抑えてシステムを構築することも可能です。予算が限られている場合でも、デジタルワークフローを導入することができるでしょう。

ただし、自社開発には開発に必要な人的リソースや時間や専門知識が求められます。システム開発の経験がない場合、開発に時間がかかり、想定外のトラブルが発生する可能性もあるでしょう。

エクセル計算の基礎と応用については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

【2025】エクセル計算の基礎と応用!関数活用で作業を効率化しよう

ワークフローシステムを導入する

デジタルワークフローの導入は、業務効率化や生産性向上を左右するため、設計されたワークフローシステムを活用することで、安定した運用とトラブル発生時のサポート体制が確保されるでしょう。

ワークフローシステムには、大きく分けて「オンプレミス型」と「クラウド型」の2つの形態があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。

オンプレミス型 クラウド型
特徴 サーバーなどを自社で設置し、システムを構築・運用する クラウド上でサービスを利用する
メリット
  • 細かいカスタマイズができる
  • セキュリティ面での信頼性がある
  • 初期費用が抑えられる
  • 短期間で導入できる
デメリット
  • 高額な初期費用がかかる
  • 継続的なコストが発生する
  • システム管理の専門知識が必要
  • カスタマイズ性が低い
  • 情報漏洩のリスクがある
  • インターネット環境が必要

オンプレミス型は、高いカスタマイズ性とセキュリティを求める企業に適している一方で、クラウド型は、短期間で導入したい、コストを抑えたいという企業に適しています。

システム管理は、企業の円滑なデジタルワークフローを支える基盤となる重要な役割です。システム管理の中心的な役割を担うのがシステム管理者です。

システム管理者は社内SEとも呼ばれ、社員がスムーズに業務を行えるよう、IT環境の整備やトラブルシューティングなど、多岐にわたる業務を行うため、システム全般に関する深い知識はもちろん、社員の声に耳を傾け、ニーズに応えるコミュニケーション能力も求められます。

システム管理者になるために必ず取得しなければならない資格はありませんが、GETT ProskillのCAD人材育成サービスでは、貴社の業務内容や育成したい人材像を詳しくお聞きし、短期から中長期まで、最適な教育プランをご提案しております。

お客様のご要望に合わせ、eラーニングのカリキュラムをカスタマイズし、貴社の理念や組織風土に合った社内SEを育成できることが特徴です。

自社のビジョン実現のために技術を活用できる社内SEは、企業にとって貴重な資産になるでしょう。

オンプレAIとクラウドAIについては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

【2025】オンプレAIとクラウドAIの違いはなに?それぞれのメリットや移行する具体的なステップ

デジタルワークフローシステムの上手な選び方

デジタルワークフローシステムの上手な選び方

自社に合ったシステムのタイプが特定できたら、次は各システムを比較検討します。以下のポイントに注目して、最適なシステムを選びましょう。

自社の要件に沿った運用ができるか

デジタルワークフローシステムを導入する際、自社の業務にどれだけフィットするかが成功の鍵を握ります。

特に、独自の商習慣を持つ企業にとっては、申請手続きや決裁フローが複雑なため、システムがそれらに柔軟に対応できるかが重要です。

自社に最適な機能や特徴を把握する

自社に最適なシステムを選ぶためには、各製品の機能をしっかりと把握することが重要です。

例えば、シンプル機能で十分な場合は、申請フォーム作成やWeb承認・決裁などの基本機能のみを搭載した製品がおすすめです。

また、特定の業務に特化したい場合は稟議書や報告書などの業務関連の申請に特化した製品や経費や有給などの経理・人事・労務に関する申請も一括して行えるワークフローシステムが良いでしょう。

どんな外部システムと連携できるか

デジタルワークフローシステムを導入する際、外部システムとの連携機能は欠かせない要素の一つです。

経費精算システムや会計システムなどの基幹系システムはもちろん、SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールとの連携も可能です。

しかし、連携できるツールの種類や連携によって実現できる機能は、システムによって異なるため、導入を検討する際には、必ず事前にどのようなツールと連携できるのか、どのようなことができるのかを詳細に確認することが重要です。

デジタルワークフローを設定する9のステップ

デジタルワークフローの設定は、以下の9つのステップで行えます。これにより、仕事がよりスムーズになるでしょう。

  1. 自社の課題を洗い出す
  2. ワークフローマップを作成する
  3. 無料トライアルを活用する
  4. デジタル化する文書を選定する
  5. システムの導入に合わせてルールを変更する
  6. 承認ルートを設定する
  7. 導入する前に必ずテストを行う
  8. KPIで進捗を確認する
  9. 改善の余地があれば微調整する

それぞれを具体的に見ていきましょう。

①自社の課題を洗い出す

まずは自社の業務における課題を明確にすることが重要です。例えば、上長の出張による承認遅延や複雑な承認ルートによるミス発生など、企業によって課題は様々です。

これらの課題を効果的に解決するためには、実際の業務に携わる従業員へのヒアリングが重要です。例えば、紙ベースのワークフローを日常的に利用している従業員は、そのプロセスにおける課題や改善点について最も詳しい立場にあるでしょう。

従業員の生の声を参考にしながら課題を洗い出し、自社に最適なデジタルワークフローシステムを導入することで、業務効率化と生産性向上が期待できるでしょう。

②ワークフローマップを作成する

業務全体を詳細に把握するため、ワークフローマップを作成することをおすすめします。ワークフローマップとは、業務の始まりから終わりまでの全プロセスを可視化した図のことです。

このマップを作成することで、自動化できる作業や自動化によって得られる効果を明確にすることができます。

それぞれの自動化業務ごとにワークフローマップを作成することで、より効果的に自動化を進めることができるでしょう。

③無料トライアルを活用する

デジタルワークフローには多くの製品が販売されており、機能や料金体系も様々であるため、「有名」「安価」といった理由だけで製品を選んでしまうと、いざ導入してみると使い勝手が悪く、従業員に受け入れられないといった事態に繋がる可能性があります。

そこで、無料トライアルを積極的に活用することをおすすめします。 無料トライアルでは、実際に製品を操作することができるため、自社の業務に合っているか、従業員が使いやすいかどうかを事前に確認できるのです。

④デジタル化する文書を選定する

紙のワークフローをデジタル化する場合、稟議書や請求書、見積書など、どの文書から始めるかを慎重に検討する必要があります。

すべての文書を一度にデジタル化しようとすると、多大な時間と労力を必要とするため、まずは日常的に頻繁に利用する文書から始めることをおすすめします。

多くの社員が日々取り扱う文書からデジタル化を開始し、システムへの入力や承認フローなどの運用に慣れてきたら、段階的に他の文書のデジタル化を進めていくことで、スムーズな業務効率化ができるでしょう。

⑤システムの導入に合わせてルールを変更する

紙のワークフローからデジタルワークフローに移行する際には、既存のルールがそのまま適用できないケースが多数発生するため、デジタルワークフローのシステム導入に伴う新たなルール作りが必須となります。

例えば、文書の保管はサーバー上での管理となるため、ファイル形式やバックアップ方法など、具体的なルールを定める必要があります。また、デジタル文書には機密情報が含まれる場合が多いため、セキュリティ対策も重要な課題です。

誰でも過去の申請書にアクセスできるような環境はセキュリティリスクが高いため、文書ごとに閲覧制限を設けるなど、適切なルール設定が求められるでしょう。

⑥承認ルートを設定する

デジタルワークフローを導入する際、文書の種類や金額に応じて、適切な承認ルートを設定することが重要です。

また、高額な取引に関する稟議書については、上長だけでなく、社長などの役員からの承認が必要となる場合もあります。

自社で設定したい承認ルートが導入するデジタルワークフローシステムで実現可能か事前に確認し、スムーズな運用ができるよう準備を進めましょう。

⑦導入する前に必ずテストを行う

新しいデジタルワークフローを自動化する場合、導入前に必ずテストを実施しましょう。特に、顧客対応に関わるワークフローについては、細心の注意を払ってテストを行います。

新しいワークフローを全従業員に展開する前に、業務に支障をきたしたり、混乱を招いたりするような不具合をすべて解消することが重要です。

⑧KPIで進捗を確認する

新しいデジタルワークフローが業務に役立っているかどうかを評価する上で、KPIは有効な手段です。

KPIは、ワークフローの自動化がビジネス目標達成に貢献しているかを定量的に示すものであり、他の指標よりも柔軟に調整できるという特徴があります。

企業の状況や目標が変化する中で、ワークフローもそれに合わせて見直す必要があるため、KPIによる評価は重要です。

例えば、「四半期ごとの新規顧客数」をKPIとして設定した場合、この数値が増加していれば、顧客管理システムが適切に機能していることを示す一つの指標となります。

⑨改善の余地があれば微調整する

導入後は、自動化がKPIにどのような影響を与えているかを定期的に確認し、改善点があれば特定することが重要です。

過去のデータを振り返り、進捗状況を把握することで、ワークフローを最適化し、業績向上と従業員のモチベーション向上に繋げられるでしょう。

定期的なチェックが行われることで、効果を厳密に評価し、長期的に生産性を大幅に向上させることができるでしょう。

デジタルワークフローで業務効率化を図ろう

今回は、デジタルワークフローで得られるメリットやシステムの上手な選び方、設定する9のステップを解説しました。

デジタルワークフローを導入することで、これまで紙で行っていた申請業務の余計な手間や時間を削減し、コストも抑えられます。

ただし、デジタルワークフロー導入にあたっては、従来の紙の申請書フォーマットが使えない場合や事前にシステムの機能を確認する必要があります。

今回紹介したポイントを参考に、自社に合ったシステムを選び、スムーズな導入を進めましょう。

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