ビジネスの現場では、感覚や経験に頼らないデータに基づいた意思決定が求められます。そのため、社会人はデータ分析の基礎知識を備えておくことが大切です。
本記事では、データ分析の基礎から学習方法、Excelを使った実践方法までわかりやすく解説します。データ分析について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
データ分析とは
データ分析とは、単に数字や情報を集めるだけでなく、仮説を立ててその検証を行うことを意味します。立てた仮説に基づいてさまざまなデータを比較して相関関係を明らかにしていくのが、データ分析の基本的な流れです。
一方で、データをただ集めてグラフや平均値を出すだけの作業は「集計」と呼ばれ、分析とは異なります。集計はあくまでデータ分析の準備段階である点に注意しましょう。
また、データ分析とあわせて押さえておきたい知識に統計があります。以下の記事では、統計の基礎を学べるセミナーを厳選して紹介しているので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
データ分析の基礎知識が必要な理由
近年、ビジネスにおいてデータ分析は欠かせないスキルとなっており、さまざまな意思決定の場面でデータに基づいた論理的な判断が求められています。
しかし、基礎知識を持たずに分析を行うと、誤った結論を導き出してしまう可能性があります。信頼性の高い意思決定を行うためにも、分析の基礎的な概念や正しい手法を理解しておくことは大切です。
特に、データを扱うビジネスパーソンは、分析についてしっかり押さえておきましょう。
データ分析の基礎を学ぶ方法
データ分析の基礎を身につけるには、自分に合った方法で継続的に学ぶことが大切です。データ分析の基礎を学ぶのにおすすめなのは以下の方法です。
- 本で学ぶ
- セミナーで学ぶ
これらの学習方法について見ていきましょう。
①本で学ぶ
最も手軽に始められる方法が本による学習です。データ分析に関する本は数多く出版されており、目的やスキルレベルに応じて選択できます。
例えば、初心者にはExcelを使った分析手法が学べる書籍が、高度なデータ分析をしたい方にはPythonを用いたデータ分析の書籍がおすすめです。
本による学習のメリットは、コストを抑えられる点と、自分のペースで進められる点にあります。時間や場所に縛られず、必要な知識を重点的に学べるため、初心者はまず書籍から基礎を身につけてみるとよいでしょう。
②セミナーで学ぶ
短期間で効率的にデータ分析の基礎を学びたい方には、セミナーの活用がおすすめです。セミナーでは、データ分析の基本概念から実践的な手法まで、体系的に学習できます。
また、講師による解説や質疑応答があるため、独学より理解を深めやすいのも大きなメリットです。
さらに、オンライン型や対面型など、セミナーの種類は多岐にわたります。自分の目的や予算に応じて選べば、より実践的なスキルを短期間で習得できるでしょう。
データ分析の基礎が学べる本を比較
データ分析の基礎学習の入りとして、本の利用はとてもおすすめです。以下に、データ分析を学べるおすすめの学習本の特徴をまとめてみました。
タイトル | 料金(税込み) | 特徴 |
問題解決の最初の一歩 データ分析の教室 | 1,925円 |
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Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書 第3版 | 3,058円 |
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図解即戦力 データ分析の基本と進め方がこれ1冊でしっかりわかる教科書 | 2,640円 |
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マーケティングリサーチとデータ分析の基本 | 1,870円 |
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データ分析失敗事例集 失敗から学び、成功を手にする | 2,376円 |
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データの力を100%引き出す「データ分析脳」の鍛え方 | 1,870円 |
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一からデータ分析を学びたい方は、これらの本から自分に合ったものを探してみてください。
データ分析の基礎が学べるセミナーを比較
データ分析の基礎を学べるセミナーは数多く存在していますが、それぞれ受講形態や料金に違いがあります。以下でセミナーの料金や特徴を比較しています。
セミナー | 料金(税込み) | 特徴 |
Udemy「ビジネスケースで学ぶPythonデータサイエンス入門」 | 21,800円 |
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侍テラコヤ「データサイエンスコース」 |
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総務省統計局「社会人のためのデータサイエンス入門」 | 無料 |
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DATA VIZ LAB「データ利活用・データ分析基礎講座」 | - |
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Schoo「ゼロから始めるデータリテラシー入門」 |
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Aidemy「未経験・文系から学ぶ データサイエンス講座」 |
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目的や学習スタイルに応じて、自分に合ったセミナーを選択しましょう。
また、今回紹介したセミナーの詳細について知りたい方は以下の記事を参考にしてください。記事内では、ほかにセミナーのメリットや選び方なども解説しています。
データ分析をする際の注意点
データ分析を進めるうえで、あらかじめ意識しておくべきポイントがあります。特に、データ分析をする際は、以下の点に注意しましょう。
- 正確なデータを用いる
- 目的意識を持って分析を行う
なぜこれらに注意しなければいけないのかについて見ていきます。
①正確なデータを用いる
分析の正確性を保つためには、使用するデータが信頼できるものであることが不可欠です。できる限り一次情報を用いて、出所が明確なデータを活用しましょう。
また、データに欠損や異常値が含まれていないかも重要な確認ポイントです。これらを見落としたまま分析を進めると、誤った傾向を導いてしまう恐れがあります。
②目的意識を持って分析を行う
データ分析では、なにを明らかにしたいのか、どんな課題を解決したいのかといった分析の目的を明確にすることが大切です。
目的が曖昧なままでは、分析の方向性がぶれてしまい、有効な結果は得られません。目的を定めたうえで、それに最適なアプローチ手法を選ぶことが、効果的な分析へとつながります。
Excelを使ってデータ分析をする方法
データ分析というと専用のソフトが必要と思われがちですが、Excelでも基本的なデータ分析は可能です。特に「データ分析」ツールを活用することで、回帰分析や分散分析、ヒストグラムなどの分析を簡単に行えます。
実際にExcelのデータ分析ツールを使って、回帰分析を行う手順について見ていきましょう。
手順①データ分析ツールを有効化する
データ分析ツールは、初期状態ではExcelの画面に表示されていないため、最初に機能を有効化する必要があります。データ分析ツールの有効化は以下の手順で行えます。
- Excel上部にあるファイルタブをクリックする
- 左側メニューの「その他」から「オプション」を選択する
- 「Excelのオプション」ウィンドウが開いたら、「アドイン」メニューを開く
- 画面下部の「管理」欄から「Excelアドイン」を選び、「設定」ボタンをクリックする
- 表示される一覧から「分析ツール」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックする
この操作で、Excelのデータタブにデータ分析が追加されます。
手順②回帰分析を行う
データ分析ツールが有効になったら、以下の手順で回帰分析を行ってみましょう。
- データタブの「分析」グループにある「データ分析」をクリックする
- 分析手法の一覧が表示されるので、「回帰分析」を選択し、「OK」をクリックする
- ダイアログボックスが表示されたら、「Y入力範囲(目的変数)」のセル範囲と、「入力範囲(説明変数)のセル範囲を指定する
- データの1行目に見出しがある場合は、「ラベル」にチェックを入れる
- 結果を表示したい場所に「出力先」を指定する
- 「OK」ボタンをクリックして分析を実行する
回帰分析は、データ同士の関係性を把握する代表的な手法です。目的変数が説明変数によってどのように変化するのかを明らかにできます。
また、基本的なExcelの使い方について学習したいなら、Excel基礎セミナー講習がおすすめです。Excel基礎セミナー講習では、関数の使い方やグラフの作成方法など、データ分析にも役立つ知識が学べます。気になる方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
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データ分析の基礎についてのまとめ
今回は、データ分析の基礎について紹介しました。データ分析は、仮説に基づいてデータを検証し相関関係を明らかにする手法で、業務改善において欠かせないスキルです。
感覚や勘に頼らず、客観的な判断ができるとして、多くの分野で活用されています。しかし、誤った分析をしてしまうと、かえって業務効率を下げてしまいます。
そのため、データ分析を行ううえで、基礎知識は必ず身につけておかなければいけません。学習をする際は、書籍やセミナーなど、自分に合った方法で進めることで効率的に知識として身につくでしょう。
