データにもとづいて物事を判断するために必要なのが統計です。しかし、統計と聞くと難しそうと感じる方も多いでしょう。
本記事では、統計の基礎が学べるおすすめの講習を7つ紹介します。講習で学べる内容や選び方のポイントも解説しているので、自分に合った学習方法を見つけるための参考にしてください。
統計とは
統計とは、特定の条件に合致する集団から個々のデータを集め、その傾向や性質を明らかにする手法です。数値をもとに全体の動きを把握し、そこから将来の動向を予測することができます。
統計で得られた結果は、国や地方自治体の政策決定にも活かされており、社会のさまざまな場面で重要な役割を果たしています。
また、統計のスキルを身につけてデータサイエンティストとして活躍したい方は、以下の記事を参考にしてみてください。データサイエンティストにおすすめの資格をレベル別で解説しています。
統計の講習で学べること
統計の講習を受けることで、主に以下のようなことが学べます。
- 統計の基礎知識
- データの可視化
- プログラミング言語の使い方
これらについて詳しく見ていきましょう。
①統計の基礎知識
講習では、「平均」「中央値」「標準偏差」など、統計における基本的な指標や概念を学習できます。これらは、データの傾向やばらつきを理解するために欠かせないものです。
統計の基礎を学ぶことで、感覚や思い込みに頼らず、数値に基づいた理論的な判断ができるようになります。
②データの可視化
数字だけでは把握しづらい情報を、グラフや図表を使って視覚的に表現する方法を学びます。例えば、棒グラフや散布図、ヒストグラムなどの作り方と使い分けを習得することで、データの特徴を的確に伝える力が養われます。
データの可視化は、資料作成やプレゼンでも役立つ実践的なスキルです。
③プログラミング言語の使い方
統計では、Excelだけでなく、PythonやRといったプログラミング言語が活用されるケースも多くあります。講習では、これらプログラミング言語の基本的なコードの書き方を学習できます。
はじめてプログラミングに触れる方でも、段階的にプログラミングスキルを身につけられるのが特徴です。
統計の基礎を学べる講習を選ぶポイント
統計の基礎を学べる講習を選ぶ際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 幅広い知識を身につけられるか
- オンラインで受講できるか
- 期間はどれくらいか
これらのポイントについて見ていきます。
①幅広い知識を身につけられるか
統計の講習を選ぶ際は、基礎的な知識だけでなく、実践力が身につく内容かどうかを確認しましょう。例えば、ExcelやR、Pythonなどの分析ソフトやプログラミング言語の使い方まで学べる講習であれば、現場でそのまま活かせるスキルが習得できます。
基礎から応用まで一貫して学べるカリキュラムが用意されているかで、スキルの習得具合が異なってきます。
②オンラインで受講できるか
講習にはさまざまな受講形態があります。特に、忙しい社会人や学生にとって、時間や場所を選ばずに学べるオンライン講習の方が、対面式よりも向いているケースも多いでしょう。
そのため、さまざまな選択肢から、自身のライフスタイルに合わせて講習を選ぶことで、学習の継続がしやすくなります。
③期間はどれくらいか
講習の受講期間も重要な選択基準です。1日〜数日で完結する短期集中型の講習もあれば、数週間〜数ヶ月かけてじっくり学ぶ講習もあります。
自分のスケジュールや習熟度に合わせて、無理なく継続できる期間の講習を選びましょう。
統計の基礎が学べるおすすめの講習7選
統計の基礎が学べるおすすめの講習は、以下の7つです。
講習 | 特徴 |
株式会社インソース「統計基礎講座」 |
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Udemy「数学講師が教えるゼロからの統計学入門」 |
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総務省統計局「誰でも使える統計オープンデータ」 |
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ユーキャン「データ分析実践講座」 |
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gacco「統計学I:データ分析の基礎」 |
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富士通ラーニングメディア「Excelで学ぶ統計学入門」 |
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DMM WEB CAMP「データサイエンスコース」 |
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これらの講習の詳しい特徴について見ていきましょう。
講習①株式会社インソース「統計基礎講座」
株式会社インソースの「統計基礎講座」は、eラーニング形式で受講できる動画教材です。業務で活用できる統計の基本知識を体系的に学べる内容で、初心者にも理解しやすい構成になっています。
また、統計の基礎を単に学ぶだけでなく、実際の業務でどのように活かすかについても具体的に解説されているのが特徴です。さらに、練習問題も用意されており、学習内容の定着や理解度の確認がしやすい点も魅力といえるでしょう。
これから統計を学び始めたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
講習②Udemy「数学講師が教えるゼロからの統計学入門」
Udemyの「数学講師が教えるゼロからの統計学入門」は、統計を初めて学ぶ方や、これまで統計に苦手意識を持っていた方に向けた入門講座です。
平均値と分散の理解から、正規分布を用いた確率計算まで、統計の基本的な内容を丁寧に解説されています。
また、統計検定3級の対策にも対応しており、基礎知識の定着を図る練習問題も充実しています。自宅で繰り返し学習できるオンライン講習のため、自分のペースで無理なく学べる点も魅力です。
講習③総務省統計局「誰でも使える統計オープンデータ」
総務省統計局の「誰でも使える統計オープンデータ」は、無料で受講できるオンライン講座です。統計オープンデータを活用しながら、実際のデータ分析手法を学べる内容となっています。
データ分析の事例から活用方法までを幅広くカバーしており、実務に役立つスキルの習得が可能です。確認テストによる理解度チェックも用意されているため、学んだ内容を知識として定着させながら進められるでしょう。
講習④ユーキャン「データ分析実践講座」
ユーキャンの「データ分析実践講座」は、Excelを用いてデータ分析の手法を実践的に学べる講座です。分析の基礎から応用までを段階的に学べる構成となっており、初心者でも無理なく体系的にスキルを習得できます。
また、確認テストが用意されているため、理解度をチェックしながら進められるのが特徴です。さらに、受講後には事後テストもあり、学習前後での成長を実感できます。
若手社員や中堅社員など、ビジネスで統計を活用したい方は、ぜひチェックしてみてください。
講習⑤gacco「統計学I:データ分析の基礎」
gaccoの「統計学I:データ分析の基礎」は、オンラインで受講できる動画講座です。統計の理論だけでなく、実際のデータをどのように整理・処理するか、そして統計をどのように活用できるかといった実践的な内容も学べます。
初めて統計に触れる方でも、データ分析の基本的な考え方や方法を理解できる構成となっているため、これから統計を学びたい初心者におすすめの講習です。
講習⑥富士通ラーニングメディア「Excelで学ぶ統計学入門」
引用:富士通ラーニングメディア「Excelで学ぶ統計学入門」
富士通ラーニングメディアの「Excelで学ぶ統計学入門」は、Excelを活用しながら統計学の基礎と実践的な手法を学べる講習です。ビジネスシーンで役立つ代表的な統計手法を幅広く学習できるのが特徴です。
ライブ形式で進行するため、自宅やサテライトオフィスなどからも参加できます。実際の業務に直結するスキルを身につけたい方におすすめの内容です。
講習⑦DMM WEB CAMP「データサイエンスコース」
DMM WEB CAMPの「データサイエンスコース」では、統計の基礎を含むデータサイエンスの知識をゼロから体系的に学習できます。Pythonを用いたデータ解析のスキルも身につけられるため、実務での活用を見据えた実践的な内容です。
また、週2回のメンタリングサポートがあり、学習に行き詰まってもすぐに質問できる環境が整っています。将来的にデータサイエンティストとして活躍したい方に最適な講座といえるでしょう。
Excelで統計分析をする方法
表計算ソフトであるExcelを使えば、難しい計算をしなくても簡単に統計分析を行えます。統計分析の一例として、相関分析をする方法について見ていきましょう。
手順①分析ツールを表示する
Excelでは、統計機能を使うために「分析ツール」を有効にする必要があります。以下の手順で設定を行いましょう。
- ファイルタブをクリックする
- 「その他」から「オプション」を選択する
- 左側のメニューから「アドイン」をクリックする
- 画面下の「設定」ボタンをクリックする
- 「分析ツール」にチェックを入れて「OK」をクリックする
これで、データタブに「データ分析」の項目が追加されます。
手順②相関分析をする
分析ツールが使えるようになったら、次の手順で相関分析を行います。
- 相関を調べたいデータをあらかじめ用意しておく
- データタブの「データ」グループにある「データ分析」を選択する
- 「相関」を選択して「OK」をクリックする
- 「入力範囲」に相関を調べたいデータの範囲を指定し、「出力先」に結果を表示したい箇所のセルを指定する
- 「OK」ボタンをクリックすると相関のデータが表示される
表示された相関係数は、「1」に近いほど強い相関があることを意味します。
また、Excelを使った統計分析についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。分析ツールでできることなどについて解説しています。
統計の基礎講習についてのまとめ
今回は、統計の基礎を学べるおすすめの講習を7つ厳選して紹介しました。統計は、データに基づいて物事を判断するために欠かせないスキルです。
講習を選ぶ際は、基礎から応用まで一貫して学べる内容かや、オンラインで受講できるのかなどといった点が重要です。自分の目的や生活スタイルに合った講習を選ぶことで、統計の知識を着実に身につけることができるでしょう。
