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今更聞けないCIMとは?CIMの説明から活用事例やメリットを徹底解説

みなさんは「CIM」という用語をご存じでしょうか。
突然、CIMの事を聞かれても分からないという方もいるかもしれません。
CIMは建築業界などでよく使われている専門用語であり、建築や工事においては大きな役割を果たしているのです。

そこで今回はCIMについて、活用事例や導入によって得られるメリット、BIMとの違いなどを紹介していきます。

CIMとは建設業務の効率化を目的とした取り組み

CIMとは国土交通省が提言した建設業務における作業の効率化を目的とし、既に建築業界で浸透していたBIMをベースに開始された取り組みです。
3次元モデルを中心とする情報共有を関係者間で行う事で、建設生産システムの高度化及び効率化を図るのが主な取り組み内容です。
現行のCIMは、全体のライフサイクルを見通した情報マネジメントと3次元モデルを活用した情報の可視化が重要視されています。
2016年3月までの間に行われた多くの試行過程で、アセットマネジメントやプロジェクトマネジメントの必要性が重視されるようになった事が、現在の取り組みに至る理由となっています。
CIMが開始された当初、CIMのMはModelingのみを指していました。
しかし、その後マネジメントが重要であるという見方が強まり、CIM定義の変化に伴い現在ではModelingだけでなくManagementという意味合いもあります。

CIMの主な活用事例を紹介

それではCIMの主な活用事例を紹介していきます!

CIMの活用事例その1:CIMを活用した設計照査によって作業の効率化を実現

ある渓流保全工事にて、CIMの活用によって通常の2次元設計画面と比較して作業工程の一つが2週間から1週間程度になるなど、作業日数の大幅な短縮を実現させています。また2次元図面では把握しにくい、既存の構造物と計画施設との取り合いが視覚的に分かりやすくチェックできるようになり、照査の効率化に貢献しています。

CIMの活用事例その2:設計照査における作業時間の削減を実現

あるトンネル工事にて、CIMを活用する事でトンネルルートの図面作成に4日かかる予定が1日で完了となり、作業時間の短縮に繋げています。また地質調査結果をモデル化した事で、トンネルと既設水路の干渉チェックの可視化ができるようになるなど、設計条件の確認にCIMが役立っています。

CIMの活用事例その3:CIMを用いた数量算出によって作業時間の削減を実現

ある土木工事にて、複雑な層状でも3次元モデルで作成した地盤モデルなどから、層別の数量算出がCIMを活用する事で可能となりました。また、3次元的に現地を把握する事ができるようになり、安全対策が必要な箇所を容易に抽出させる事にもCIMが寄与しています。

CIMの導入によって得られるメリットとは

関係する部門や人との情報共有が容易にできる

CIMを導入する事で期待できるメリットとして挙げられる一つと言えるのが、情報の共有化が容易にできるという点です。
今までは設計図面を見て、一人一人が完成形をイメージするというケースもありました。
しかし、CIMでは細部まで可視化された3次元モデルが利用できるようになります。そのため、工事に携わる人はもちろん、地域住民など工事に関与しない人たちにも同じ情報の共有化が容易にできると言えます。
専門的な知識の有無に関係なく、同じ情報を共有する事で多くの人の合意を得て、着工に向けた準備がスムーズにできるようになり、結果的に完成までの期間短縮が期待できるのです。

資料作成の効率化が期待できる

建築や工事などに関する資料作成の効率向上が期待できる点もCIMのメリットの一つです。
通常の方法では設計情報を周知させる目的で、工事関係者や地元住民などに説明する際の資料作成が必要でした。
しかし、CIMには3次元モデルを用いた情報共有ができるという特徴がある事から、資料作成に費やす時間を省く事が可能です。
CIMで使用する3次元モデルは情報を具体的に可視化できるため、事前検討では大きな力を発揮すると言われています。
そのため、関連する資料がない場合でも、不具合の可能性がある内容を事前に認識する事も可能となるのです。
これによって施工前に対策を立てる事ができ、工事の手戻りというリスクをなくす事にも繋がります。

3次元モデルによって完成イメージの可視化が可能となる

3次元モデルによる完成イメージの可視化ができる点は、CIMの大きな特徴でありメリットと言えるでしょう。
完成までの一連の流れなどを具体的に表示してくれるので、工事関係者全員が同じ情報を共有する事が可能です。
またイメージを共有させるための打ち合わせ時間の短縮が期待できる他、協議をスムーズに進める事もできるようになります。

設計の工程で施行業者の意見が反映されやすくなる

CIMを導入すると、3次元モデルを使って同じイメージを共有できるようになるため、意思決定の場が一つにまとまりやすくなります。様々な業務を担当している人の意見が一度に挙げられるので、施工業者の意向も設計の工程で反映させる事が可能です。

維持管理業務でもCIMの活用が可能

維持管理業務においても活用可能である点もCIMのメリットの一つです。集めたデータを一つにまとめて管理し、関係者間で情報の共有などができるCIMは、維持管理業務でも力を発揮してくれます。
構造物のモデルの検索がスムーズに行えるので、完成後も必要な情報をすぐに入手して使用する事ができます。

CIMとBIMの違いとは

CIMのベースと言えるBIMとは、3次元モデルに部品の数量や価格などの属性データを追加したデータベースを作成し実際に建築する際、各作業工程にて活用する手法です。一方、CIMはBIMの論理や手法を参考にして作られています。CIMは設計から維持管理まで建設の全工程を含めた3次元モデルを作成し、建築に関わる全ての人が同じ情報を共有する事で効率化やイノベーションの実現が期待できます。つまり、CIMとBIMの大きな違いは、簡単に言うとモデリングに用いる情報が異なっているという事です。CIMはモデリングに設計から施工、維持管理までの全工程を指す建設の情報を活用します。それに対しBIMは家などを建てる事自体を指す建築の情報を活用してモデリングします。

CIMに対応しているソフトウェア

CIMに対応しているソフトウェアは下記になります。

TREND-CORE

「TREND-CORE」は、3次元モデルに設計情報を加えた3DAモデルの作成が簡単にでき、数量や面積の算出も可能なソフトウェアです。データ共有クラウドサービスに作成したモデルをアップロードし、ブラウザで閲覧する事もできます。

3D地図データ

「3D地図データ」は、建築案件における多様なプレゼンテーションで用いられている3次元の景観シミュレーションが作成できるソフトウェアです。対象の建築物の周辺地図のデータとBIMデータを統合させる事で、具体的なシミュレーションができるようになります。

3DCAD Studio

「3DCAD Studio」は、CIMを活用した3次元モデルの作成を支援する目的で開発されたソフトウェアです。3次元におけるデータ表現が強化されてる点が特徴の一つとなっており、作成した3次元モデルを様々な製品とデータ連携させる事が可能です。

V-nasClair

「V-nasClair」は、3次元モデルを作成する機能が豊富に搭載されている点が魅力と言えるソフトウェアです。出力機能も標準搭載されており、スクリプトを用いたユーザカスタマイズやCSVファイルの読み込みによるモデルの作成などもできます。

CIMを上手く活かすには事前に運用方法などを明確化しておく事が重要

CIMは建築や工事には必要不可欠な存在になっていると言えるでしょう。
情報の共有化や業務の効率化が期待できるなど、CIMには様々なメリットがあり、建築や工事に携わっている人たちを強くサポートしています。
そんなCIMを最大限に活かすには、事前に利用する目的や運用方法などを明確にし、必要なソフトウェアなどを使用しながら適切に調整していく事が大切です。

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