BricsCADは実はとても便利なCADソフトで、さまざまな人が利用している2DCADソフトの1つです。
この記事では、BricsCADの特徴やメリット・機能などの基本的な情報について徹底的に解説していきます。
BricsCADの導入を検討している場合は、ぜひ参考にしてください。
BricsCADとは?
BricsCADは、ベルギーにあるBricsys社が開発を手掛けたものです。
最大の特徴は、2D、3D、BIMのすべてをdwgファイルで作成できることです。
Bricsys社は、dwg互換CADシステムの中でリーダー的な存在として知られています。
翻訳されている言語は、なんと15言語にものぼり、世界的に使われているシステムと言えるでしょう。
大阪に本社を持つ図研アルファテック株式会社が、日本における代表代理店となっています。
BricsCADには、いくつかの特徴があります。
AutoCADと高い互換性を持っている
dwgやdxfといった、AutoCADの既存データ資産を、そのままBricsCADへ移行できます。
互換したCADは、自動調整寸法やマルチテキスト編集、ワイプアウトなど様々な機能に対応することが可能です。
このシームレス化により、既存データを活かしつつ、BricsCADが持つ高度な機能を使って、高いパフォーマンスができるようになるのです。
BricsCADの扱い方や使い方について自信がない場合、BricsCADのセミナーを受けても良いでしょう。
2D作図から3Dモデルの作成、BIMまで幅広く対応可能
企業によっては、作成するデータの種類に合わせて、それぞれ別々のソフトを立ち上げている場合もあるでしょう。
2D、3D、BIMまで対応できるBricsCADを使えば、ひとつのソフトで、それぞれのデータを作成できるようになります。
2D図面から3Dデータを書き起こしたり、3Dデータから2D図面展開をしたりといった作業も、よりスムーズになります。
コストパフォーマンスが優れている
BricsCADは、低価格なことでも知られています。
BricsCADの中には、
- Lite
- Pro
- BIM
- Mechanical
- Ultimate
という5つの種類があります。
全てのタイプで2D図面の作成は可能ですが、3Dのモデリングをする場合はPro以上、そしてBIMデータを利用する場合はBIMもしくはUltimateといった具合に、タイプによって搭載されている機能が異なっているため、CADの用途に合わせて最適なものを選ぶことができます。
そのため、オーバースペックによるコストアップを防げるようになるでしょう。
また、全てのタイプに、
- スタンドアロンライセンス
- ネットワークライセンス
があります。
スタンドアロンには、さらにシングルとボリュームという二つのスタイルがあり、選択肢が豊富です。
V21におけるスタンドアロンライセンスとネットワークライセンスの金額は、以下のようになっています。
Lite: | スタンドアロン(シングル):¥75,900 | ネットワーク:¥148,005 |
Pro: | スタンドアロン(シングル):¥115,060 | ネットワーク:¥203,775 |
BIM: | スタンドアロン(シングル):¥225,500 | ネットワーク:¥439,725 |
Mechanical: | スタンドアロン(シングル):¥214,500 | ネットワーク:¥418,275 |
Ultimate: | スタンドアロン(シングル):¥248,600 | ネットワーク:¥484,770 |
さらに、他データの取り込みをしたいユーザー向けに、製品オプションも用意しています。
Communicator: | スタンドアロン(シングル):¥77,000 | ネットワーク:¥150,150 |
永久ライセンスの他に、BricsCADではサブスクリプション契約が可能なレンタルライセンスも取り扱っています。
「永久ライセンス・サブスクリプション」、「スタンドアロン(シングル)・スタンドアロン(ボリューム)・ネットワーク」という中から、それぞれの企業が持つニーズに合わせてプランを組み合わせることができるため、コストの最適化につなげられるようになるでしょう。
CADのライセンス費用が大きな負担になっていた企業にとって、注目すべきポイントと言えます。
さらに、BricsCADは海外出張時に使う時でも、ライセンスを追加購入する必要はありません。
日本で持っているライセンスが使えるため、グローバル化を進める企業にとって大きな助けになってくれるでしょう。
BricsCADの基本的な機能と特徴
BricsCADは、タイプによって搭載されている機能が異なります。
最もシンプルなLiteの場合は、CAD作図や2D拘束機能、PDFアンダーレイなどの機能を持っています。
さらに、SGVへの書き出しやポリライン変換コマンドといった機能もあり、様々な機能が搭載されているハイスペックなCADだと言えるでしょう。
BricsCADのProの場合、3Dサーフェスやダイレクトモデリング、アセンブリモデリングなど、さらに多機能なCADになっています。
これまでに多くの企業がBricsCADを導入しており、特徴を活かしながら、日々企業活動に励んでいます。
カスタマイズ可能なプラットフォーム
dwgファイルの互換性に優れているBricsCADですが、このCADでは、ユーザーに合わせて自社コマンドを作成し、カスタマイズすることもできます。
代理店である図研アルファテック株式会社では、CAD業界で長年培ってきたノウハウを活かし、カスタマイズ移植をはじめ、様々なサポートを行っています。
つまり、合理化や効率化を行い、より使いやすい仕様に育てられるCADということが言えるでしょう。
充実したカスタマーサービス
CADを使いこなすために、ユーザーはノウハウを学び、スキルを磨いていく必要があります。
しかし、特に初めの頃は、使用中に分からないことが発生したり、何らかのトラブルに巻き込まれてしまう場合もあるでしょう。
BricsCADでは、技術的な問題が起こった時でも、サポート体制が充実しているため、ユーザーは安心して利用することができます。
BricsCADの導入事例
株式会社ジャムコも、BricsCADの導入に成功した企業のひとつです。
株式会社ジャムコは、旅客機の化粧室や厨房設備のシェアは世界トップクラスという、航空機に特化した総合メーカーです。
かつてドラフターを利用して作図していましたが、時代の流れと共にCADへ移行し、3DのCADも併用していました。
しかし、設計用の端末をWindows7 64bitマシンへ移行する際に、問題が発生したのです。
当時使っていた2DのCADソフトはこのマシンに対応できず、設計者は目的に合わせて2台のマシンを使い分ける必要が出てきてしまいました。
その問題を解決するために採用したのが、BricsCADだったのです。
フローティングライセンスに対応しており、製品自体の金額も安いため、導入によってトータルコストを大幅に抑えられるようになりました。
また、ライセンスが端末に依存しないため、管理がしやすくなるといった効果もありました。
さらに、3D機能も搭載されているため、図面の種類にとらわれることなく業務改善が行えるようになったことも、高く評価されているようです。
BricsCADを導入して事業を成功に導くにはまずセミナーでBricsCADについて理解すると良いでしょう。
おすすめのBricsCADセミナーはこちらです。
BricsCADの無料体験版はある?
CADの導入は、大きなコストがかかってくるため、企業側が慎重に検討する項目のひとつと言えます。
BricsCADでは30日間の無料体験版が提供されており、迷っている場合は一度実際に使ってみて、その使い勝手を確認してみてはいかがでしょうか。
現在使っているCADと比べながら使っていくことで、その違いをより実感できるようになるでしょう。
BricsCADについてまとめ
今回はBricsCADの基本的な概要と、機能や活用事例について解説しました。
BricsCADは人気の2DCADですが、無料体験版もあるのでぜひ一度設計を試してみると良いでしょう。
もし自分に合うCADソフトだなと感じたら有料版ライセンスを購入するのがおすすめです。
