facebook

【2024】BlenderはMacで利用可能?推奨スペックと活用するメリット・デメリット

Blender(ブレンダー)を導入する際、「Macでも動く?」「Winowsパソコンの方が良いと聞くけど本当?」など疑問を抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか?

以前からMacを使用していて、Blenderの導入を検討している人や、新しくMacのパソコンの購入を検討している方には少し悩ましい要素だと感じるかもしれません。

今回は、Blenderに必要なパソコンのスペックやMacでBlenderを活用するメリット、デメリットについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。

Blenderとは

Blenderとは

Blender(ブレンダー)とは、無料で利用できるオープンソースの3DCG制作総合ソフトウェアです。ホームページのダウンロードリンクから、無料でアプリをダウンロードできます。
現行で販売されているパソコンであれば、どんなものでも基本的にはダウンロード可能です。

Mayaや3DSMaxのような有料ソフトと同様の機能が利用できるBlenderは、上級者にはもちろん、UIが非常に優れているため、初心者から中級者の方にもおすすめのソフトとなっています。

性能的にはBlenderでMacを利用可能

MacでもBlender(ブレンダー)が利用できるかどうかですが、Blenderが提示している性能的にはMacでも利用可能です。昨今のAppleが出すパソコンにはM1チップが搭載されており、現行モデルであれば、問題なく利用できます。

MacよりもWindowsが良いと言われる理由

とはいえ、MacよりもWindowsの方が3DCGに向いているという話はよく耳にすることでしょう。主な理由としては、次の5つからWindowsパソコンの方が向いているといわれています。

  • Windowsでしか使用できないソフトがある
  • Windowsを利用している人が多い
  • 導入のコストがかかる
  • 自由にカスタマイズできる
  • NVIDIAのGPUを利用できる

Windowsと異なり、Macの場合ハードウェアのカスタマイズがほとんどできません。
また、パソコン本体の価格も高めに設定されていたり、3DSMaxのようにWindowsにしか対応していないソフトがあったりする点で、MacよりもWindowsの方が優れているといわれます。

ただし、モデリングからレンダリングまで一貫してBlenderを使用するのであれば、Macでも問題はなく、むしろ高い操作性で利用できるため、問題はないでしょう。

Blender基礎セミナーの詳細はこちら

Blenderに必要なパソコンのスペック

Blender(ブレンダー)の公式ホームページには、最低・推奨・最高スペックについて記載されています。つまり、こちらのスペックを満たすものを購入すれば、WindowsでもMacでも問題ないことになります。

最低スペック

最低スペックは次のとおりです。

OS 64bit
CPU 2コア 2GHz以上
メモリ 4GB RAM
ディスプレイ 1280×720
デバイス マウス、トラックパッド、またはペン+タブレット
グラフィックカード 1GBのRAM、OpenGL3.3を搭載したグラフィックカード

これ以上のスペックのパソコンであれば、問題なく動作する「最低スペック」です。
現行で出ているパソコンの場合、基本的にはこのスペックを満たしているため、最低限Blenderを導入したいのであれば、どんなパソコンでも問題ないでしょう。

推奨スペック

次に、推奨されているスペックのパソコンについて紹介します。

OS 64bit
CPU 4コア以上
メモリ 16GB RAM
ディスプレイ 1920×1080
デバイス 3ボタンマウスまたはペン+タブレット
グラフィックカード 4GBのRAMを搭載したグラフィックカード

高解像度のレンダリングを行う場合、役不足ではありますが、基本的なモデル制作、レンダリングにおいてはまったく問題のないスペックです。

最高スペック

最高スペックは次のとおりです。

OS 64bit
CPU 8コア以上
メモリ 32GB RAM
ディスプレイ 1920×1080
デバイス 3ボタンマウスとペン+タブレット
グラフィックカード 12GBのRAMを搭載したグラフィックカード

このスペックを満たすパソコンであれば、ソフトに付属している機能は問題なく使えます。

ただし、アドオンや他のレンダラーを使用する場合は、その限りではありません。
他ツールで定義されているスペックを確認し、最高スペックのパソコンを導入した方が効果を発揮できるでしょう。

Blenderが学べるセミナーはこちら

MacでBlenderを使うメリット

Macでblender(ブレンダー)を利用するメリットは7つあります。それぞれ詳しく解説します。

Macでblenderを使うメリット①Macでしか使えないソフトがある

Windowsでしか利用できないソフトもありますが、同様にMacでしか利用できないソフトも存在します。たとえば、Apple Storeから出ている

  • 映像制作ソフト「Final Cut Pro」
  • 音楽制作ソフト「Logic Pro X」

です。これらのソフトは買い切りで比較的安価に導入できるため、3DCGと映像、3DCGと音楽というように複数ツールを組み合わせて使う方にはMacの方が良い場合もあります

このように、Macでしか利用できないソフトウェアがあり、それを活用する場面が多いのであれば、Macの利用を検討すると良いでしょう。

Macでblenderを使うメリット②データの移行が簡単

MacはApple製品間のデータ移行が非常に簡単です。

たとえば、iPhoneとMacを無線でつなぐ「Air Drop」を使用すれば、他の人との共有もしやすいでしょう。また、標準搭載されているバックアップ機能(Time Macine)を活用すれば、パソコンの中身を自動で定期的に保存してくれます。

このように、Macはデータ移行のしやすさが特徴です。

Macでblenderを使うメリット③パソコンの耐久度が高い

Macは本体がアルミでできているため、本体を角にぶつけてしまったときも、WindowsよりもMacの方が助かる可能性は高いです。もちろん、その分本体が重くなってしまいますが、重要なデータを保存してある方にとってはその方が安心でしょう。

パソコンが物理的に壊れにくいこともMacのメリットとなっています。

Macでblenderを使うメリット④デザイン性が高い

Macはデザイン性の高さが魅力のパソコンです。
Mac特有のミニマルなデザインが好きで、Macを選ぶというユーザーも多いようです。

Macでblenderを使うメリット⑤OSが使いやすい

Mac OSはUIが優れています。ファイルを開く動作は、最初は使いづらく感じますが、慣れればWidowsよりもMacの方が使いやすいと感じる方は多いようです。

また、Spotlightではコマンドキーを入力するだけで必要なファイルを検索できます。
ショートカットで作業効率が上がる点もMacを選ぶメリットといえるでしょう。

Macでblenderを使うメリット⑥リセールバリューが高い

リセールバリューとは、機種変更で自身が使用していたMacを売る際につく価格のことです。
Macは人気が高く、状態が良ければWindowsよりも高く売れます。

具体的には、10万円前後で購入したMacを5〜10年ほど使用しても、4万円程度の値段で売れるケースがあります。Windowsの場合は同条件の場合、1万円前後で取引されることも少なくないため、買い替えながらMacを利用する人にとってはメリットを感じやすいでしょう。

Macでblenderを使うメリット⑦サポート対応が充実している

MacはApple Careが充実しており、故障してしまった場合にもすぐに修理してくれます。
ユーザーはApple Storeに行くか、オンラインで問い合わせるだけで簡単に問題を解決可能です。

Windowsの場合はさまざまなパーツが組み込まれているため、Macよりも修理に時間がかかることが多いです。

MacでBlenderを使うデメリット

一方で、Macで Blender(ブレンダー)を利用するデメリットもあるため、併せて確認しておくことが大切です。メリットに共感した上で、デメリットも許容できるのであれば、Macの購入を検討しても良いでしょう。

Macでblenderを使うデメリット①最新バージョンでは不安定要素がある

Blenderの最新バージョンはWindowsを中心にチューニングされています。
そのため、アップデート直後には不具合が発生するケースが多いです。
数日で治ることもありますが、場合によっては数ヶ月間我慢しながら利用しなければならないケースもあるため注意が必要です。

Macでblenderを使うデメリット②Windowsパソコンとの互換性が低い

3DCG系の事務所ではWindowsパソコンを使用していることが多いです。
そういった会社にデータを共有する場合、Windowsとの連携がうまくいかず、データ自体を正しく送信できないケースもあるかもしれません。

そのため、会社にデータを送信するなど他の方と共有するシーンが多いなら、現段階ではWindowsを利用する方が無難だといえるでしょう。

Macでblenderを使うデメリット③Windowsよりレンダリングに時間がかかることも

Windowsには、NVIDIAのGPUを搭載できることも多いですが、MacはAMDのGPUしか利用できません。そのため、Windowsパソコンよりもレンダリングに時間がかかってしまうケースは多いです。

特に、時間がかかるレイトレーシングレンダリングの場合に、WindowsとMacでかかる時間に大きく差が開くケースはあります。高速でレンダリングする必要があるなら、Windowsを利用すべきです。

Macでblenderを使うデメリット④排熱性が低い

Windowsのパソコンには熱を逃すための排熱孔が多数開いています。
しかし、Macには少しの排熱孔しかなく、パソコン本体が熱くなってしまうケースも多いです。

その結果、動作が重くなったりレンダリングに時間がかかるなどの支障をきたしたりすることもあるため、長期間利用する場合はWindowsの方が向いているでしょう。

BlenderをMacで使う まとめ

Blender(ブレンダー)に必要なパソコンのスペックやMacでBlenderを活用するメリット、デメリットについて解説しました。

結論としては、MacでもBlenderを利用できます。しかし、現在のところ、Windowsを使用している3DCG制作会社が多いため、共有性が低いという問題は無視できないところです。

とはいえ、Blenderには多くの企業が出資しており、中にはGoogle、Amazon、Facebook(現Meta)、Apple(GAFA)も存在しています。そのため、Mac用にアップデートを繰り返し、進化していくことが期待できるでしょう。

個人や小規模環境で3DCGを制作していて、どちらでも選べる環境ならば、Macを利用した方がメリットを感じられるかもしれません。本記事の内容も参考に、3DCG用にMacの導入も検討してみてください。

Blender基礎セミナースケジュール/お申込みはこちら

最新情報をチェックしよう!