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【2024】Blenderの全てのマテリアルノードを説明と共に表で解説!これでノードを覚えよう!

この記事では、マテリアルノードの全ノード84種類を簡単な説明と共に表にして一覧で見ることができます。ノードとはレンダリング実行時の各処理を構成する機能ブロックのことで、ノーコードで質感や色感を変更できます。
また、全ノードを載せるだけでなく、それに付随した動画や全てのノードを知っておくことによる利点も含めて包括的に解説します。

Blenderのマテリアルノードとは

シェーディングワークスペース
Blenderのマテリアルノードは、3Dモデルの表面の外観を制御するための強力なツールです。ノードを使用することで、従来の方法よりも柔軟性が向上し、複雑な表現を行うことが可能です。
シェーディングワークグループの下の欄にある、シェーダーエディターの上にマウスカーソルを合わせて、「Shift」+「A」で出てくるブロックがノードです。
ノードブロック

Blenderのマテリアルノードの操作方法

以下は、Blenderのマテリアルノードに関する基本的な操作方法を解説します。

  1. マテリアルの作成
    • Blender内でオブジェクトを選択し、マテリアルタブに移動します。
    • 新しいマテリアルを追加して選択します。
  2. ノードエディタへの移行
    • マテリアルのプロパティエディタから、「シェーダーエディタ」に切り替えます。
  3. ノードの追加
    • シェーダーエディタ内で、「Shift」+「A」を押して新しいノードを追加します。
    • シェーダーノード、テクスチャノード、ベクトルノードなど、さまざまなノードがあります。
  4. ノードの接続
    • ノード同士を接続して、情報の流れを構築します。
    • 出力ノードをディフューズ、サーフェス、ディスプレースメントなどに接続します。

複雑な効果や表現を追求する場合、様々なノードを組み合わせて調整することができます。
こちらの記事でもノードについて触れられています。併せてご覧ください。

Blenderの使い方8選!今すぐBlenderを使いこなしてみよう

Blenderのマテリアルノード一覧

それでは、この項目において、全マテリアルノードをひとつひとつ簡単な説明を入れながら表にしてまとめていきます。それぞれ、入力・出力・カラー・コンバーター・シェーダー・テクスチャ・ベクトル・スクリプトのカテゴリに分かれています。カテゴリ別に見ていきましょう。

Blenderのマテリアルノード「入力」

入力ノードカテゴリ
Blenderにおけるマテリアルノードの入力には、さまざまなノードがあります。これらのノードは、ジオメトリ情報や外部からのデータをマテリアルに取り込むのに使います。

ジオメトリ
「ジオメトリ(Geometry)」は、3D空間内の物体や形状を構成する基本的な要素や情報を指します。Blenderのジオメトリは、主に頂点(Vertices)、エッジ(Edges)、フェース(Faces)などの要素で構成され、これらが組み合わさって3Dモデルを形成します。
アンビエントオクルージョンノード アンビエントオクルージョンとは、影の量のことを言い、影がより明確にでるため輪郭や形がはっきりと出ます。
属性ノード ジオメトリデータやオブジェクトデータから情報を取得するためのノードです。特定の属性(例: 法線、UVマッピング、カラー)にアクセスして利用できます。
ベベルノード 角を丸くするノードです。高負荷になるので使用にはご注意ください。
カメラデータノード カメラに関する情報を取得してマテリアルを制御できます。
カラー属性ノード ジオメトリオブジェクトの頂点カラー、フェースカラー、または UV マッピングから色情報を取得できます。
カーブ情報ノード ジオメトリ全体や特定のジオメトリ属性にアクセスできます。
フレネルノード 光沢や反射を表現するためのノードです。
ジオメトリノード ジオメトリ情報にアクセスしてマテリアルを制御することができます。
レイヤーウェイトノード オブジェクトの表面におけるレイヤーの厚みに基づいてマテリアルを制御できます。主に透明度や反射の制御に使用されます。
ライトパスノード 光のパスに応じてマテリアルを制御できます。ライトパスノードは、シーン内の光源に関する情報を提供します。
オブジェクト情報ノード オブジェクトに関する情報にアクセスし、それに基づいてマテリアルを制御できます。
パーティクル情報ノード パーティクルの属性や情報にアクセスし、マテリアルを制御することができます。
ポイント情報 このノードを使用することで、例えば頂点の座標、法線、カラーなどに基づいてマテリアルを制御することが可能です。
RGBノード このノードを使用すると、直接色を指定することができます。
タンジェントノード 異方性BSDFのための接線方向を生成します。
テクスチャ座標ノード テクスチャ座標で用いられます。テクスチャーノードのベクトル入力に使用されます。
UVマップノード 異なるテクスチャ座標セットにアクセスでき、これを用いてテクスチャのマッピングを調整することができます。
値ノード 色や数値などの値を生成または操作することができます。
ボリューム情報ノード ボリュームシェーディングを制御し、煙や雲などのボリュームエフェクトに使用されます。
ワイヤーフレームノード Cyclesで表示されるオブジェクトのエッジをワイヤーフレーム表示します。

Blenderのマテリアルノード「出力」

出力ノードカテゴリ
出力カテゴリのノードは、シェーダーノードが生成した結果を最終的なレンダリングに出力する役割を果たします。複数追加できますが、使用できるのは1つのみです。

マテリアル出力ノード サーフェスオブジェクトへのサーフェスマテリアル情報の出力に使います。
AOV出力ノード 任意のシェーダーノードコンポーネントにカスタムレンダーパスを授けます。

Blenderのマテリアルノード「カラー」

カラーノードカテゴリ
カラーカテゴリのノードは、カラーカテゴリとある通り、マテリアルの色や彩度、輝度に関するノード群です。

輝度/コントラストノード 画像全体を明るさを変更する効果と、明るいピクセルを更に明るくし、暗いピクセルを更に暗くできます。
ガンマノード 色の表示を調整し、リニアな色空間とガンマ補正が適切に取り扱われるようにするためのものです。
HSV(色相/彩度/明度)ノード 画像の色相の回転、彩度の変更、画像の全体的な明るさをそれぞれ変更できます。
カラー反転ノード このノードを使用すると、色のすべての成分が反転されます。
光の減衰ノード 距離とともに減少する光の強度を変更できます。
カラーミックスノード 異なる2つの色を混ぜます。係数でAかBの色の比率を変えることができます。
RGBカーブノード 各カラーチャンネルとレベル調整のための色補正を視覚的に行うことができます。

 

Blenderのマテリアルノード「コンバーター」

コンバーターノードカテゴリ
コンバーターカテゴリのノードは、ノード間でデータの変換や変更を行うためのノードが含まれています。

黒体ノード 黒体温度をRGB値に変換します。温度が低いときは赤っぽく、温度が高いほど青白くなります。
範囲制限ノード 値を指定された範囲内に制限するために使用されます。
カラーランプノード 色のグラデーションを制御するために使用されます。これは特に、マテリアルの特定のプロパティを色でマッピングしたい場合に便利です。
カラー合成ノード 各カラーチャンネル、RGBを個別に合成することができます。
XYZ合成ノード XYZ座標を組み合わせてベクトルを生成できます。
Floatカーブノード RGBカーブノードのFloat版です。視覚的にFloat値を補正できます。
範囲マッピングノード 入力された値の範囲を別の範囲にマッピングすることができます。
数式ノード 加算、減算、乗算、除算、ベクトルのドット積やクロス積などの演算することができます。
ミックスノード 上述のカラーミックスのデータタイプの初期がFloatになっているノードです。値を混合します。
RGBのBW化ノード RGBカラーをグレースケールにマッピングします。
カラー分離ノード RGBを分離させて表示できます。対応する色のみを白、それ以外を黒色にしてくれます。
XYZ分離ノード ベクトルを個々のコンポーネントに分割します。
シェーダーのRGB化ノード BSDFの出力に追加効果を適用するための、非写実的なレンダリングができます。
ベクトル演算ノード 入力ベクトルに、数式演算を打ち込み使用します。
波長ノード RGB値の波長値に変換します。光スペクトルで特定の色を作成できます。

Blenderのマテリアルノード「シェーダー」

シェーダーノードカテゴリ
シェーダーカテゴリのノードは、オブジェクトの外観やシェーディングを制御するのに役立ちます。

シェーダー加算ノード 2つのシェーダーを加算します。
ディフューズBSDFノード ランバート反射とオーレン・ネイヤー反射という反射モデルを扱ったノードです。
放射ノード オブジェクトから光を発するために使用されます。
グラスBSDFノード ガラスや透明な物体の表現に使用されます。
光沢BSDFノード 物体の表面が鏡のように反射する特性をシミュレートするために使用されます。
ホールドアウトBSDFノード オブジェクトが他の要素を遮ることなく、背景に透明な領域を作成することができます。
シェーダーミックスノード オブジェクトの表面に対して異なるシェーダーを混合させることができます。
プリンシブルBSDFノード 物理ベースのレンダリングに特化しており、さまざまなマテリアルプロパティを単一のノードで簡単に制御できます。
プリンシブルボリュームノード 物体の内部のボリューム(煙、雲、ガスなど)に関するマテリアルを設定するためのノードです。
屈折BSDFノード 光の透過と屈折を表現することができます。
スペキュラーBSDFノード プリンシブルBSDFノードと似ていますが、メタリックの代わりに スペキュラーワークフローを使用しています。
SSSノード 光を通すけれども透き通ってはいない物質を表現する仕組みです。人の肌やクリームや大理石などに使用されます。
半透明BSDFノード ランバート反射モデルによる拡散透過シェーダです。ランバートディフューズ透過を追加するために使用されます。
透過BSDFノード 透明なマテリアルを作成するために使用されます。ガラスや水などによく使われます。
ボリュームの吸収ノード オブジェクト内のボリュームが光を吸収する効果を得ることができます。煙やガラスのような効果を作りたい場合に使用されます。
ボリュームの散乱ノード オブジェクト内のボリュームが光を散乱させる効果を得ることができます。煙、霧、大気などの効果を再現するのに役立ちます。

また、この記事では実際にシェーダーノードを使っています。
こちらの記事も参考にしてください。

Blenderでガラスの作り方の基礎!設定・不具合対策についても解説

Blenderのマテリアルノード「テクスチャ」

テクスチャノードカテゴリ
テクスチャカテゴリのノードは、オブジェクトにテクスチャを適用する際に役立ちます。

レンガテクスチャノード レンガの壁のような外観をシミュレートすることができます。
チェッカーテクスチャノード 正方形のチェッカーパターンを生成します。主にテクスチャを使用して物体の外観を制御する際に利用されます。
環境テクスチャノード 外部の画像やHDR(High Dynamic Range)画像を用いて、シーン全体に照明や背景の情報を提供することができます。
グラデーションテクスチャノード 色や値が徐々に変化するグラデーションを生成するために使用されます。
IESテクスチャノード 光源の分布や特性を表現するための特別な形式のテクスチャです。照明効果をリアルにシミュレートできます。
画像テクスチャノード 画像を使用してオブジェクトのマテリアルにテクスチャを適用するためのノードです。
マジックテクスチャノード サイケデリックなカラー テクスチャを追加するために使用されます。
マスグレイブテクスチャノード オブジェクトのマテリアルにテクスチャを適用する際に使用され、リアルな表面のディテールを追加するのに役立ちます。
ノイズテクスチャノード マテリアルのシェーダーノードエディター内で使用され、物体の表面にランダムなディテールを追加するのに役立ちます。
点密度ノード ボリュームや表面のマテリアルにおいて、パーティクルの存在や配置に基づいて変化する効果を得るために使用されます。
大気テクスチャノード 自動的にリアルな空の背景を提供するためのプロシージャルなテクスチャノードです。これは主にシーンの照明や背景の生成に使用されます。
ボロノイテクスチャノード オブジェクトの表面にランダムな細かい模様やセル状のパターンを作成するのに使われます。
波テクスチャノード 波模様を生成するために使われ、テクスチャやマテリアルのデザインにおいて、波紋や波のような効果を追加するのに役立ちます。
ホワイトノイズテクスチャノード 物体の表面にランダムな粒(ノイズ)を作ることができます。

Blenderのマテリアルノード「ベクトル」

ベクトルノードカテゴリ
ベクトルカテゴリのノードは、ベクトルデータを操作してテクスチャやマテリアルの表現を制御する際に使用されます。

バンプノード オブジェクトの表面に微小な凹凸を模倣し、質感や陰影の見た目を改善するのに役立ちます。
ディスプレイスメントノード オブジェクトの表面に凹凸やディテールを追加し、より詳細でリアルな見た目を実現できます。
マッピングノード テクスチャやノイズなどの座標を操作できます。オブジェクトの表面に配置されたテクスチャのスケール、回転、シフトなどを調整が可能です。
ノーマルノード 法線情報を操作するためのノードです。法線を変更することで光の反射や陰影が変わり、質感を制御することができます。
ノーマルマップノード 法線マップを処理するためのノードです。法線マップは、物体の表面に微小な凹凸やディテールを追加するのに使用され、光の反射や陰影の見た目をリアルにするのに役立ちます。
ベクターカーブノード カーブを直感的に操作でき、シーンの速度を上げたり落とすことが可能です。
ベクトルディスプレイスメントノード ディスプレイスメントマップから得たベクトルを使用して、オブジェクトの頂点を変形させるために使用されます。
ベクトル回転ノード ピボットポイントの周りのベクトルを回転させることができます。
ベクトル変換ノード ワールド座標、カメラ座標、オブジェクト座標など、異なる座標系間でベクトルを変換するのに使用されます。

Blenderのマテリアルノード「スクリプト」

スクリプトノードカテゴリ
スクリプトカテゴリのノードはスクリプトノードのみです。Pythonスクリプトを使用してノードを制御することが可能です。

スクリプトノード Blender内部にPythonスクリプトを書き込む、若しくは外部のPythonスクリプトを書き込んだファイルからスクリプトを作成可能です。

さらに詳細な使用方法をお知りになりたい方は、こちらのBlenderの全マテリアルノードの解説動画を参考にしてください。

この動画では、全てのマテリアルノードを網羅するとともに使い方のレクチャーもしています。英語での解説なので、日本語字幕を入れることをお勧めします。
この動画を作成した理由は、誰もこのような動画を作っていなかったからとのことです。
こちらと併せてご覧いただければ更に理解が深まることでしょう。

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Blenderのマテリアルノードを覚えてマテリアルを作ろう

以上、Blenderのマテリアルノード全84種類の紹介と簡単な説明でした。この記事をどのようなノードを使うべきか悩んだ時の解決の糸口として使っていただければ幸いです。

Blenderにはマテリアルノード以外にも様々な機能があります。Blenderの知識を深めたいという方は、是非この機会に「Blender基礎セミナー」を受講してみてはいかがでしょうか。

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