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BlenderをiPadで使用する方法!手順をわかりやすく解説

3DCGデザインソフトの中でも高い人気を誇るBlenderですが、iPadにインストールしていつでもどこでも使用したい、という人も少なくないことでしょう。
実際にiPadでBlenderを使用する方法はあるのでしょうか。
今回は、iPadでBlenderを使う方法について、やり方が存在するのか、やり方がある場合の手順はどのようなものかについて解説します。

BlenderはiPadにインストールできるのか?

BlenderはiPadにインストールできるのか

結論から言えば、正規の方法でiPadにBlenderをインストールして使用する方法はありません
2023年9月現在、BlenderはWindows,MacOS,Linuxのみ対応しており、iPadやAndroidタブレットといった環境へのインストールは不可能となっています。
今後これらのモバイル環境に対応するかどうかも未定であり、BlenderがiOSやAndroidに対応する可能性は限りなく低いと考えたほうが良いでしょう。

Blenderはオープンソースのため有志の手でAndroid端末やiOS端末に対応させることも不可能ではありません。しかし、2023年9月現在においては公式、非公式問わずスマートフォンやタブレットに対応したバージョンの配布は確認できませんでした。

このことからも、Blenderがモバイル環境において「Blenderのアプリをインストールして使用する」という使い方ができる見込みはなさそうです。

BlenderをiPadで使用する方法とは

BlenderをiPadで使用する方法とは

Blenderはモバイル環境に対応したバージョンがないことは上述したとおりです。
しかし、だからといって「BlenderはiPadをはじめとしたモバイル環境では使えない」と諦めることはありません。ここで発想を逆転させましょう。

モバイル版のアプリが無いのであれば、PC版のアプリを使えば良いのです。
ただし言うまでもないことですが、PC版のアプリはiPadにインストールすることはできません。
ではどうするのかと言うと、iPadでBlenderをインストールしたパソコンを遠隔操作してやれば良いのです。

しかし、遠隔操作と聞くと、マルウェアを使った悪質な行為という印象を抱いている人も多いことでしょう。実際は、遠隔操作という機能自体はマルウェアを使う必要はなく、マイクロソフトやGoogleといった大手のソフトウェアベンダからもリリースされています。
正しく使えば今回のケースのようにモバイル端末からパソコンを動かしたり、ソフトの動かし方がわからない人を手伝ったりすることが可能となるのです。

遠隔操作ツール「Splashtop」でiPadでBlenderを動かす

今回は、遠隔操作ツールの中でも解像度の変更などが可能で快適に利用できる「Splashtop」を利用した手順を解説します。

  1. まずはiPadとパソコンのそれぞれにSplashtopのアプリをインストールします。
  2. Splashtopの公式サイトにアクセスして、「アプリダウンロード」のページを開きましょう。
  3. 左側でモバイル側にインストールするクライアントソフトを、右側でパソコン側にインストールするストリーマーソフトをダウンロードします。
    クライアントは「製品」を「Personal」、「プラットフォーム」を「iPad」としてください。
  4. ダウンロードボタンを押下するとApp Storeのダウンロードページに飛ぶので、そこでダウンロードを行いましょう。
    ストリーマーはBlenderが入っているプラットフォームを選択し、製品はクライアント同様に「Personal」を選んでください。
  5. パソコン側のストリーマーを先に起動して、メールアドレスとパスワードを設定しアカウント登録を行いましょう。
  6. その後、iPad側のクライアントを起動してストリーマー側で作ったアカウントにログインします。
    後は、iPadの解像度に合わせてSplashtopの解像度を変更すればOKです。

これでiPadからパソコンを操作できるようになったので、iPadからパソコンのBlenderを起動しましょう。左右のクリックはiPadの画面下部にマウスのボタンが用意されているので、ボタンをタップすることでクリックを行うことが可能です。
それ以外は特に特殊な操作は要求されないため、パソコンで使用しているときと同じやり方でBlenderを使ってください。

なお、Splashtopは無料版の場合、同一のLANネットワーク上に存在するパソコンのみを遠隔操作することが可能です。即ち、家の中でWi-fiに接続したiPadで、同じwi-fiルータに接続されてなおかつストリーマーが起動しているパソコンを動かすことはできますが、家の外でiPadから自宅のパソコンをインターネット経由で動かすことはできません。
家の外でも遠隔操作を行いたい場合は有料版のライセンスを購入する必要があるため、家の外から自宅のパソコンのBlenderを使いたい場合は有料版を購入しましょう。

iPadでBlenderを使うメリット

さて、iPadでBlenderを動かす方法について上記で説明しましたが、そもそもiPadなどのモバイル端末でBlenderを利用できることには、何かメリットがあるのでしょうか。
以下では、モバイル端末でBlenderを使うメリットを解説します。

いつでもBlenderを使った作業ができる

iPadをはじめとしたタブレット端末は持ち運びが簡単なことが最大の特徴と言えるでしょう。
そのため、電車に乗っている間やちょっとした待ち時間、旅行先など、普段ならばBlenderを触ることができないような状況でもBlenderを使った作業を行うことが可能です。
同様のことはBlenderを入れたノートPCでも不可能ではありませんが、タブレット端末と比べて重量が重く取り回しが難しかったり、スペックが抑えられがちなノートPCではBlenderがまともに動かないケースがあったりと、見逃せないリスクやデメリットも存在します。
上記のように遠隔操作を利用してBlenderを動かせば、自宅のパソコンでBlenderの各種処理を行わせるため動作が重いなどのリスクをある程度回避できる点は見逃せません。
ただし、外で使う場合は有料版の使用が前提となること、及びパケット通信料がかかることを念頭に置くようにしてください。

直感的な操作でBlenderを使うことができる

タブレット端末の利点は、画面をタップしたりスワイプしたりすることで直感的に操作することができる点にあります。そして、直感的な操作と相性が良いのが、Blenderをはじめとしたグラフィックソフトなのです。

マウスを使っていた人にとっては、直感的で思い通りに操ることができるタブレット端末は操作性が格段に変わることでしょう。自分の思うがままのモデリングができるようになることも、Blenderをモバイル端末上で動かすことのメリットと考えられます。

姿勢を問わない

パソコンで操作する際には、基本的にディスプレイの前に座り、マウスやキーボードに手を置く、という姿勢を取ることになります。作業が長時間に及ぶ場合、長時間座っていると筋肉の代謝や血流が悪くなるため、健康に良いとは言えません。

しかしだからといって姿勢を変えてしまっては逆に操作しづらくなる可能性もあります。
タブレット端末でBlenderを使える場合は、姿勢を変えたり崩したりしながらBlenderでの作業を進めることが可能です。極端な話、仰向けに寝ながらBlenderを操作することも不可能ではありません。自分が一番楽な姿勢を取り、ときに姿勢を変えながらBlenderを使うことができるため、特に作業が長時間に渡りやすい人やエコノミー症候群等が怖い人にとってはiPadでBlenderを使う方法も選択肢として十分検討に値します。

BlenderをiPadで使っていつでもモデリングを楽しもう

BlenderをiPadにインストールすることはできませんが、「遠隔操作」という方法でBlenderをiPadから利用することが可能です。遠隔操作を使えば、空き時間や移動時間を作業に当てることができるため、スキマ時間を有効活用することができます。

今回紹介した方法を活かして、いつでもどこでもモデリングを楽しめる環境を作ってみてはいかがでしょうか。

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