facebook
AI

PoCとは?AI開発に必要な手順や成功のコツ

AI開発では、PoCというものが重要になる場合が多いです。
ただ、ビジネスシーンやIT業界で使われる専門用語であるため、PoCがいったいどのようなものなのか、なぜ重要なのかがわからないという方もいるでしょう。

そこで、AI開発におけるPoCについて、成功させるコツや、PoC実施に活用できるサービスと共に解説していきます。

AI開発におけるPoCとは

PoCとは、英語の「Proof of Concept」を略したもので、概念実証と翻訳されることが多いです。
AI開発を行う際には、まず仮説を立てる必要があります。
AIを開発した後に、実際に運用することをイメージした仮説です。
そして、その仮説を現実のものにできるかどうか、確かめるためにPoCを実施します。
基本的には、構想を練った後にPoCを行ってから、実際の開発作業に移るというのが、AI開発の一連の流れです。

AI開発におけるPoCの手順

AI開発のPoCでは、最初に課題を設定します。
そして、その課題を達成できるかどうかを確かめるために、簡易的な試作AIモデルを作成することが多いです。そのモデルの開発や、現実的な環境での実装を行いながら、検証をします。
試作モデルを開発する前段階として、まずはデータの取得が必要です。
AI開発に必須となる機械学習では、大量のデータを使用します。そして、AIの精度を高めるためには、どういったデータが必要なのかを確認しなければなりません。
また、開発時に用意するストレージを把握するために、データ量の確認も必要です。
もし、データの質や量が、課題よりも低い場合、見直しが必要となります。

データが集まったら、アノテーションという作業を行います。
アノテーションは、機械学習で使用するデータにラベルを付ける作業で、AI開発では必須です。
アノテーションの精度データ収集からアノテーションまでに必要なコストや時間を検証することも非常に重要です。

アノテーションが完了したら、実際に簡易的な試作モデルを作成して、実装できるかどうかの検証を行います。PoCでは、最初から課題を達成できるとは限りません。
何らかの問題が発生することの方が多いです。
その問題の原因を探り、課題を満たせるようになるまで、PoCを繰り返すことになります。

PoCを実施するメリット

PoCでは、作業工程に無駄が発生するという問題を解決することができます。
そのため、PoCを実施すると、より効率的にAI開発を進めていける可能性が高いです。
そして、コストの無駄を省くことにも繋がるので、低コストでのAI開発を実現しやすいです。

また、PoCの実施段階で、課題が実現不可能だとわかる場合もあります。
作業工程やコスト面を見直しても、メリットがほとんど生まれないAIは、開発そのものが無駄になりかねません。そのようなAIの開発を、PoCの段階で中止することで、最終的な失敗というリスクを回避できます。

PoCに対応しているAI開発サービス4選

PoCに対応しているAI開発サービス

企業向けDX・AI人材育成研修サービス

AI研究所が提供する企業向けDX・AI人材育成研修サービスは、AIに関する人材の育成や、DX化のための研修プランを作成するサービスです。

特に決まっている内容はなく、クライアントとなる企業のヒアリングによってAI課題を見つけ、その課題に応じたプランを提供するという特徴があります。
AI開発事業における幅広いサポートを行っているため、PoCのサポートも任せられるでしょう。
また、サービスを活用して、PoCに関する豊富な知識やスキルを身につける人材を育成するという手もあります。従業員をAIの専門家に育て上げられれば、PoCを自社で実施することによって、外部に依頼する必要がなくなるかもしれません。

こちらから自社に合うサービスをお選びください。

AIモデル開発・コンサルティングサービス

株式会社neoAIのAIモデル開発・コンサルティングサービスを利用すると、AI戦略のデザインやデータ分析など、AI開発の全体的なサポートを受けられます。
サービスの中にはPoCの実施も含まれ、AI開発における課題を見つけ出します。
そして、ただ課題を見つけるだけではなく、その課題に合ったAIの開発を、専門家に任せるということも可能です。場合によっては、最短2ヶ月での検証開始が可能なので、早くPoCを含めたAI開発を完成させたいときにも有効です。

AI PoC200

GLOBAL WALKERSのAI PoC200は、価格の安さを強みとしているサービスです。
日本人エンジニアによって教育された、オフショアエンジニアに作業を任せることで、コスト削減をしているという特徴があります。そして、PoCの作業に動員できるスタッフの人数も多いため、短期間でのPoC開発完了も期待できます。
基本的には、論文のプログラムとクライアントの希望を照らし合わせた後、独自のAIソフトを使用して検証を行います。費用を追加すれば、検証に使用するデータを増やしたり、AIソフトをチューニングしたりして、より高度な検証を行うことも可能です。

PoCサービス(システムズナカシマ)

ドローンなど多種多様なシステムを開発しているシステムズナカシマは、AI開発のPoCサービスも提供しています。学習データを用いた高度なPoCで、最終的にはレポートの形で結果を受け取れます。
そして、実現できる可能性が高いという結果が出た場合、そのまま本開発の依頼も可能です。
検証に使用する学習データは、クライアントから提供しても良いですが、システムズナカシマに任せることも可能です。よって、あらかじめ用意する必要はありません。
学習データの収集から依頼した場合、検証完了までの期間はおよそ2ヶ月半となります。

AI開発のPoC実施で成功するためのコツ

AI開発のPoC実施で成功するためのコツ

AI開発のPoC実施で成功するためのコツには下記があります。

高品質なデータを一定量集めること

PoCを成功させるためには、質の良いデータが必要不可欠です。
精度の低いデータを使用すると、正確な検証を行うことは難しいです。
そして、検証に十分な量のデータを集めることも大切です。高品質なデータを大量に集めた上で検証を実施すると、より正しい検証結果が出る可能性が高まります。
PoCに対応したサービスを利用する際には、クライアントがデータを提供することもありますが、十分なデータを集められないのであれば、データ収集を任せられるサービスを選んだ方が無難でしょう。

正確なアノテーションを行う

データにラベル付けを行うアノテーションは、PoCの検証結果に大きく影響します。
アノテーションが正確に行えなければ、正しい検証結果も出にくいです。
そして、アノテーションの作業は、データの量が増えれば増える程大変になっていきます。そのため、もし自社でアノテーションを行う場合、従業員の負担が大きくなりそうであれば、外注した方が良いでしょう。
PoCの内、アノテーション作業のみを別のところに任せるという選択肢もあります。

PoCのみに固執しないこと

PoCはあくまでも検証のために実施するもので、最終的な目標はAI開発を成功させることです。
そうであるにもかかわらず、PoCの結果を良くすることを重視してしまうのは良くありません。
PoCの結果にこだわりすぎれば、無駄な時間やコストがかかる恐れがあります。
したがって、達成すべき課題を高めに設定するのではなく、あくまでも現実的で、達成できそうな基準にしましょう。検証に使用する試作AIモデルも、本格的なものではなく、検証に使用できるものであれば問題ないです。

AI開発の結果を左右するPoC

AI開発を行う際に、PoCを疎かにすることは非常に危険です。
PoCの内容次第で、AI開発結果が大幅に変わります。
AI開発が成功するか失敗するかは、PoCにかかっていると言っても過言ではありません。
したがって、適切なサービスを活用しながら、正確なPoCを実施するしましょう。

最新情報をチェックしよう!