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AI開発とは?流れや必要なものを解説

現代において驚異的な進歩を遂げているAIは、我々の日常生活やビジネスシーンでも欠かせない存在となってきました。

本記事では、AI開発について、およびAI開発をするために必要なもの・スキル、AI開発をする手順・流れ、AI開発の学習方法について解説します。

AI開発とは

AI開発とは、AI(人工知能)を持ったコンピューターシステムを開発することです。
コンピューターが与えられたデータを学習し、

  • 認識能力
  • 判断能力
  • 問題解決能力
  • 予測分析

などを実行できるようになる技術をAIといいます。

AI開発の歴史

AI開発がスタートしたのは1950年代です。
AIという言葉が初めて使われたのは、イギリスの数学者・アラン チューリングの著書である「計算する機械と人間」です。著書中では、「機械に思考能力があるか否か」を検証するためのチューリングテストを行っています。
ただし、この際のチューリングテストでは、確実に機械が知能を持っているということを確証できませんでした。

AI開発が進んだのは1980年代です。
人工知能に知識を学習させることにより問題解決を促す技術・エキスパートシステムが多数誕生したことがきっかけでした。この時期は第2次AIブームとも呼ばれ、様々な企業が業務ツールの一環としてエキスパートシステムを導入しました。
ちなみに、エキスパートシステムはAmazonなどの企業で現在も使われています。

1990年代になると、機械学習の台頭によりAI開発において新たな波が訪れました。
大量のデータを用いた手法やパターン認識に基づく機械学習アルゴリズムが開発されると共に音声認識や画像認識などの技術が誕生しました。

AIは2000年代以降にさらなる進化を遂げます。
多層ニューラルネットワークを用いた学習手法・ディープラーニングが台頭したことにより、画像、音声、自然言語などの領域で驚異的な成果をもたらしました。

現在では、車の自動運転や音声による家電製品の沿革操作、オンライン広告のパーソナライゼーションなど様々な領域で活用されています。倫理的問題などAIの発展に関しては課題も多いですが、AIの進化は今後も私たちの社会に革新的な変化をもたらすと予想されています。

AI開発をするために必要なもの・スキル

AI開発をするために必要なもの・スキル

AI開発をするために必要なものとしては、まずデータが挙げられます。
AIはデータに基づいて学習するため、事前に適切なデータセットを準備しておかなければいけません。データを準備する際には、高品質かつ多様なデータを収集するスキル、データの前処理を行うスキルが必要です。

AI開発にはプログラミングの知識が必要です。
具体的には、基本のプログラミング言語であるPythonやC言語、Ruby、Javaなどの知識があること、プログラミング言語を使って簡単なデータの処理やモデルの実装ができることなどが挙げられます。

AI開発には、数学や統計学に関するスキルも必要です。
AIのアルゴリズムやモデルには、線形代数、確率論、統計モデリングのような数学と統計学の知識、および実際に適用できる能力が求められます。また、機械学習アルゴリズムやニューラルネットワークの理解、モデルのトレーニングや評価方法のようなディープラーニングの知識も必要です。

その他には、問題を正しく定義して解決策を見つけるスキル、AIモデル構築や評価を有利にするドメインに関する知識、アイデアを基にしてモデルを改善・進化させる能力なども必要です。

AI開発をする手順・流れ

今からは、AI開発をする手順・流れについて解説します。

AI開発をする手順1:目標設定

AI開発で最初に行うことは、達成したい目標を明確にすることです。例えば、

  • 画像データを解析して物体を正確に認識する能力の向上
  • 構文解析
  • 情報抽出などの自然言語処理タスク精度の向上
  • 売上予測や必要予測などのモデル構築
  • 特定のタスクやプロセスを自動化するオートメーションシステムの構築

などが挙げられます。

AI開発をする手順2:データ収集

AIはデータに基づいて学習するので、事前に適切なデータセットを収集する必要があります。
具体的なデータとしては、

  • MNISTやCIFAR-10のような物体のデータセット
  • タイムスタンプなどの動画データセット
  • IMDBレビューデータセット
  • Wikipediaコーパスのようなテキストデータセット
  • LibriSpeechやTED-LIUMのような音声データセット

が挙げられます。

AI開発をする手順3:データ前処理

続いて、収集したデータの前処理を行います。具体的には、

  • 欠損値の処理
  • 想定値の削除
  • ノイズの削除
  • スケーリング
  • クレンジング

などです。これらの処理を行うことにより、モデルがスムーズに学習できるようになります。

AI開発をする手順4:モデルの選択

次に、目的に適したモデルやアルゴリズムを選択します。
例えば、画像認識を行うなら畳み込みニューラルネットワーク、自然言語処理を目的としているならば再帰ニューラルネットワークを選びましょう。

AI開発をする手順5:モデルをデータセットに適用

ステップ5では、選択したモデルをデータセットに適用します。
モデルをデータセットに適用すると、モデルがデータのパターンや関連性を学習し、予測や判断ができるようになります。

AI開発をする手順6:モデルの評価

モデルをデータセットに適用したら、モデルの性能を評価してください。
一般的には、モデルの精度や再現率、F1スコアを評価します。
モデルの評価は、モデルが目標に対してどの程度適しているかを測定することが目的です。

AI開発の学習方法

AI開発の学習方法

AI開発の学習方法としては、まず講座の利用が挙げられます。
AI開発に関する学習を行っているサービス機関は多く、利用者も増加の一途をたどっています。

しかし、講座と一口にいっても種類は多彩です。
例えば、講座によってカリキュラムや学習期間、学習目標、価格などが異なります。
そのため、自分の希望や目的を明確にした上で、選択することが大切です。

ちなみに、講座は直接対面して学習するタイプだけではなく、Zoomなどでつながりながら学習するオンラインコースやアーカイブ動画を視聴するeラーニングなどもあります。
そのため、「働きながらAI開発を学びたい」、「生活スタイルを崩さずに学習したい」という人でも、講座次第では気軽に利用できるシステムとなっています。

その他には、市販されている書籍や学術論文を用いて学習する方法もあります。この方法で学習する場合、自分のペースで学習できる、スキマ時間を有効活用できるという点がメリットです。
一方、独学なので、モチベーションを保ちにくい、学習の不明点をスムーズに解決できないなどのデメリットもあります。

AI開発に関する書籍は多数販売されていて、学術論文も幅広いトピックをカバーしています。
例えば、

  • AI初心者向けの書籍
  • プログラミングに特化した書籍
  • WEBアプリ開発の書籍
  • AIを活用したマーケティングに関する書籍

などです。また、E資格やG検定など、AI関連資格取得を目的とした書籍も多く販売されています。

AI開発に関する論文も、

  • 統計学に注力した論文
  • AI研修者によりディープラーニングの最新論文
  • など多彩です。そのため、学習したい分野、もしくは自分のスキルに適した書籍・論文を選択することが重要です。

AI開発は手順通りに進めることが大切

AI開発を行う際には、目標設定からデータ収集、前処理、モデル選択などの手順を踏んで進めるのが一般的です。「AI開発の手順が良く分からない」という場合には、AI開発に関する書籍や講座などのサービスを活用することをおすすめします。

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