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3ds MaxとMayaの違いは?特徴や価格を比較してみた

プロの現場でもよく使われることの多いツールが3ds MaxとMayaです。どちらも標準的なモデリング機能から高度なアニメーション機能まで有します。

今回は各ソフトの細かい違いや、価格の違いについて詳しく解説していきます。

機能面で見る3ds MaxとMayaの違い

機能面で見た時にMayaと3ds Maxは、両者とも3DCG作成に必要なツールや機能が備わっているため初心者にとってそれほど大きな違いはありません。どちらも、3DCGでキャラクターを作成したり、アニメーションさせる機能が標準搭載されています。

ただ、3ds Maxはプラグインが豊富だったり、Mayaはアニメーション作成のための便利機能が豊富だったりと違うは存在します。これから3DCGを始めようと考えている方は、以下の違いは押さえておくと良いです。

導入前に知っておくべき違い

まず、両者のどちらを選ぼうか迷っている方は、大前提として3ds Maxは基本的にWindowsOSしか対応していないことを考慮する必要があります。既に3DCG用のパソコンを持っている方で、搭載されているOSがMacOSの場合、3dsMaxは動作対象外です。

そのため、Mayaにするか3dsMaxにするか選ぶ際は、必然的にMacOSにも対応しているMayaを選ぶことになります。MayaはWindowsOSでもMacOSでも動きます。ちなみに、対応OSであったとしても、パソコンのCPUやグラフィックハードウェアによっては動作しないこともありますので、OSの他に動作環境を満たしているか確認すると安心です。マイパソコンで動作するか確認したい方は、公式の体験版をインストールしてみて正常にソフトが動作するか確認しておきましょう。

映画業界でも使われてきたMaya

Mayaはその強力なアニメーション機能やVFX機能により映画業界では根強い人気を誇ってきたソフトです。ハリウッド映画でも活用されており、数多くの映画の3DCGをMayaが担ってきました。また、海外の映画業界で使われる他に、日本でも高いシェアがあります。

世界的に有名で広く使われているソフトのため、3DCGの専門学校ではベースとして利用するソフトとしてMayaを導入している学校も多いです。日本を飛び出して、海外で3DCGアニメーターを目指す方はMayaを習得しておくと、海外のスタジオでの就職する際にアピールできます。

建築業界でも使われてきた3ds Max

3ds Maxを開発しているオートデスクは、総合型ハイエンド3DCGソフト業界でも最大手で、MayaやSOFTIMAGE XSIを開発している会社を買収してきました。更に、CAD業界でも有名なAutoCADもオートデスク社の製品です。

3DCGのみならず、CAD業界でも名を馳せている企業で、自社で開発している3ds MaxとAutoCADのソフト間データ連携もしやすくなっています。そのため建築業界では3ds Maxユーザーも多いです。

価格面で見る3ds MaxとMayaの違い

次に価格面での違いですが、Mayaと3ds Maxには一定期間無償で使える学生版や教育機関版がありますので、該当される方はそちらからインストールして使ってみましょう。また、学生ではない一般ユーザーの場合、購入価格は以下のようになっています。

Mayaと3ds Max共通

¥858,000/3年契約
¥286,000/1年契約
¥36,300/1ヶ月契約
※将来的に変わる可能性はあります。

支払いはサブスクリプションになった点に注意

旧バージョンでは永久ライセンスも販売していたMayaと3ds Maxですが、2016年にその販売が終了し、これから利用したい方はサブスクリプション契約を結ぶ形になりました。ソフトをどのくらい利用する予定なのかによって、最適なプランを選ぶことが大切です。

1年以上利用する予定なら、1ヶ月契約プランを12ヶ月利用するより、1年契約よりも単純計算で149,600円もお得になります。また、サブスクリプションは契約時に自動契約更新の利用規約にも同意します。契約が近付いてきたり、自動更新がされたりすると確認のメッセージが登録したアドレスに届きますが、自動更新をキャンセルしたい場合は手続きが必要です。

有料プラグインの購入代金も考慮しよう

Mayaと3ds Maxは流体シミュレーション等の有料プラグインがありますが、それらのプラグインを導入する予定なら、その価格も考慮すると良いです。プロ向けのプラグインの場合、数万円以上することもあります。

炎や煙などのシミュレーション関連のプラグインは高価なものも多いので、Mayaや3ds Maxがあれば全てが事足りるとは限りません。シミュレーションの他にも色々と便利なプラグインがあるため事前に調べておくと安心です。

Mayaと3ds Maxのどちらを選ぶと良いのか

触って決める

利用する環境、予算、将来的に就きたい3DCG業界など、様々な条件によって利用すべきソフトは違いますが、選ぶ方法として実際に使ってみて使いやすいほうを選択するのも手です。Mayaも3ds Maxも総合型ハイエンド3DCGソフトとして何十年も実績を積み上げ、ユーザーに愛されてきたソフトであり、大抵の3DCGはどちらも作れてしまいます。

そのため、迷ったら操作感やフィーリングで決めるのも間違ってはいません。Mayaでも素晴らしい3DCGを作られる方もいますし、3ds Maxも同様です。人それぞれ好みは違いますので、体験版を利用してどちらのインターフェースが自身に合っているか等を確かめてみましょう。

ユーザー数や情報量で選ぶならMaya

CGプロダクションやスタジオ等のユーザー数やシェア率、情報量で選ぶならMayaという手もあります。沢山の方が利用しているソフトは、それだけネット上にチュートリアル動画や記事がアップされていることが多いです。

何か3DCGを学んでいる最中に困ったことがあったら、ネットの掲示板やSNSで質問すると、多くのMayaユーザーの目にとまりアドバイスを受けられることもあります。とにかくプロ界隈の人がよく使っていて、定番の3DCGソフトを探しているならMayaが良い候補に上がります。

かゆいところに手が届くソフトなら3ds Max

3ds Maxはプラグインのほかにスクリプト機能も充実しています。特にモデリングには定評があり、何かモデリングしている最中に不憫に感じることがあったら、プラグインでそれを簡単に補えることもあります。

無料で使えるプラグインも沢山あり、モデリングの作業効率をアップさせるモディファイアなども見どころです。有料プラグインはお金がかかるものの、更に便利な機能が使えるようになりますので、自分好みに3DCGソフトをカスタマイズしたいなら3ds Maxも便利です。

使いたいレンダラーで決めよう

その他、使いたいレンダラーを比較して決めるという方法もあります。全く同じ3DCGモデルやシーンでも、レンダリングに利用するレンダラーが違えば仕上がりも異なってきます。Mayaの場合、Arnoldがというレンダラーがあります。簡単な設定で写実的な3DCGをレンダリング出来るとして人気のレンダラーです。

プロの現場で使われている高機能で高品質なレンダラーを使えるだけでも、有料のMayaを利用する価値はあります。ちなみに、Arnoldレンダラーは3ds Maxでも利用することが可能です。ただ、Mayaと3ds Maxでは利用可能なレンダラーが違うこともありますのでその点には注意しましょう。

良いソフトで快適な3DCGライフを

3ds MaxやMayaは非常に高機能で機能も盛り沢山です。複数のソフトを使いこなされる方もいますが、サブスクリプションの維持費用などもあり、基本的には手に馴染んだソフトをメインに使うことになります。色々と比較して違いを知り、良いソフトを見つけ快適な3DCGを送れるようになっていきましょう。

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