CADとは?初心者にも分かりやすいようにCADの種類やおすすめのCADを徹底解説

CAD/CAM/CAE 研究所

3Dプリンターが広まったことで、今まで、製造業や建築業で主に利用されてきたCADが一般ユーザーにも利用されるようになってきました。

ただ、ひとことでCADといっても様々な種類があります。
2次元CADや3次元CADや製造業向けCADや建築業向けCAD、無料で使えるCADから数百万円するCADまで、幅広いCADが流通しています。
CADオペレーターや設計の仕事などで使用する人も多く、とてもメジャーなソフトウェアです。

今回は初心者にも分かりやすくCADの種類や、それぞれのCADの特徴、CADを選ぶ際のポイント、CADの使い方について詳しく解説したいと思います。

CADのことは大体知っていて、いろいろなCADを比較したいという方はこちらのページがおすすめです。
業務利用にオススメなCADを徹底比較!各メーカーのCADの特徴を徹底解剖
無料で使えるCAD(2DCAD・3DCAD)フリーソフトを徹底比較!
建築CADを徹底比較!!2DCADと3DCADの特徴まとめ

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そもそも「CAD」とは?

CADは、「Computer aided design(コンピュータ支援設計)」の略で、コンピュータを用いて設計をすることができる設計支援ツールです。
そもそも、CADは設計現場で「ドラフター」による手書きの図面を電子化しコンピューター上で再現したものです。

コンピューターを覗く男性2人

いままで人の手によって行われていた設計作業をコンピュータによって支援し、効率を高めるごとができるようになりました。

また、2D主体の設計では難しかった様々な問題を解決するために発展を遂げ、現在では3Dモデルを作成し設計をおこなうことができる「3DCAD」が登場しています。
ただ、効率や3D導入のコストを考慮して2DCADで設計している企業もまだまだ多くあります。

CADはどんな時に使うのか?

設計(図面作成)

先ほどご説明したように、CADは「コンピュータ支援設計」とされ訳され、設計するために利用するツールです。
このようなイメージの設計図面を作成するために利用されます。
レンチの図面

設計図

3DCADで図面を作成する場合は、作成した3Dモデルを2次元図面に投影し作成することができます。
2次元図面と3次元図面

最近では、図面を作成せず3Dモデルだけで設計を完了する図面レス設計を導入する企業も増えてきています。
パソコンでCADソフトを操作する男性

デザイン

CADは設計だけでなくプロダクトデザインなどにも利用されています。
例えば車をデザインする際に、デザイナーが手書きのスケッチでデザインすることがありますが、これを3DCAD上で行うこともできます。
3DCADを利用してデザインをすることで、プランナーや設計者といった第三者にデザインが伝わりやすいメリットがあります。

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3Dプリンター用のデータ作成

3DCADを利用することで、3Dプリンターで使われている拡張子「STL」や「OBJ」の3Dデータを作成することができます。
無料で利用できる3DCADでも、3Dプリンター用のデータを簡単に作ることができます。
3Dプリンター用のデータを作る男性
3Dプリンター用のデータ作成方法は以前の記事「3Dプリンター用のデータを作成する方法」で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

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解析・シミュレーション

3DCADで作成した3Dモデルを利用してシミュレーションをすることができます。
例えば、椅子の3Dモデルを作成した際に、その椅子にどれくらいの力がかかったら壊れてしまうかなどをシミュレーションすることができます。
このシミュレーションに「CAE(Computer Aided Engineering )」というソフトを利用します。
CAEはCADとは別ソフトであることが一般的ですが、最近ではCAEがCADに付属しているソフトもあります。

CAE

CAEについては以前の記事「CAEとは?初心者でも分かりやすいようにCAEでできることを徹底解説」でわかりやすく解説しています。

その他、アニメーション機能を用いて部品同士の干渉をチェックすることができるCADもあります。
部品同士の干渉をチェック

加工用データの作成

ものづくりに欠かせない機械の一つがマシニングセンタと呼ばれる工作機械です。刃物を回転させて動かすことで金属や木材を削ることができます。

マシニングセンタは、NCと呼ばれるプログラミングによりコンピューター制されますが、そのNCプログラムを計算するソフトウェアを「CAM(Computer Aided Manufacturing)」といいます。

え、「CAD」の話をしていたのにそこは「CAD」じゃないの?
と思われた方もいるかと思いますが、3DCADで作成した3Dモデルを基にCAMを利用してNCプログラムを作成することができます。

基盤加工や穴加工をしている様子

先ほどご紹介したCAEと同じように、CAMはCADとは別ソフトであることが一般的ですが、最近ではCAMがCADに付属しているソフトもあります。
CAMについては以前の記事「業務利用におすすめなCAMを徹底比較!3DCAMの価格帯について」で初心者にも分かりやすく解説しています。

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CADの種類は?

2DCAD / 3DCAD

CADには2次元図面を作成する2DCADと3次元モデルを作成できる3DCADがあります。

2DCADと3DCADのそれぞれのメリットですが、2D図面でもわかる簡単な形状(例えばサイコロのような立方体)であれば2DCADで作図したほうが早いですが、複雑な形状になるほど2次元図面だけでは表すことが難しく、3Dモデルのほうが分かりやすいというメリットがあります。

3DCADと2DCADの画面

視覚的に分かりやすいというメリット以外にも、3DCADで3Dモデルを作成することで、「体積」や「質量」、「重心」などの情報を得ることができます。
また、部品(アセンブリ)同士の組み付けシミュレーションを行うこともできます。
さらに、3Dモデルを作成することで、3Dプリンターで出力したり、先ほど解説した加工ソフト「CAM」や解析ソフト「CAE」で利用することができます。

新たにCADを使ういはじめるなら3DCADをおすすめします。

代表的な2DCAD:AutoCADJw_CADDraftsight など
代表的な3DCAD:Fusion 360Solidworks、Inventor、Revit など

製造業向け / 建築業向け

CADには、2DCADと3DCAD共に製造業向けと建築業向けのCADがあります。
設計をするという目的は変わりませんが、製造業向けのCADにはプロダクトを設計するためのコマンドが用意されているのに対しあります。
例えば、角(エッジ)を処理するためのコマンドである「フィレット」や「面取り」などです。
それに対して、建築系のCADには「通り芯」や「壁」、「階段」といった建築用のコマンドが用意されています。
また、基盤設計に特化したCADもあります。

代表的な製造系3DCAD:Fusion 360Solidworks、Inventor、CATIA など
代表的な建築系3DCAD:Revit、Archicad など

サーフェスモデリングに特化したCAD

3DCADには「ワイヤーフレーム」「サーフェス」「ソリッド」という3つの表現方法があります。

ワイヤーフレーム

ワイヤーフレームは、線のみで構成される為、軽量高速に描画ができます。
ただし、線だけなので色や影などの表現はできません。

サーフェス

サーフェスは、線で囲まれた閉じた領域を1つの面と見立て、面にも色が付けれられる為、ワイヤーフレームよりも立体の表現も格段に上がります。
ただ、中身は中空なので、体積や質量の計算はできません。

ソリッド

ソリッドは、サーフェスの外観だけでなく、中身の情報も持つため、質量、体積の計算も可能であり、また断面形状の表現も可能となっており、実際のモノの表現としては一番近いものになります。

一般的に3DCADは、「ワイヤーフレーム」「サーフェス」「ソリッド」と表現方法を選ぶことができますが、サーフェスモデリングに特化した3DCADもあります。
サーフェスモデリングは、自由曲面のモデリングがしやすいため、車などの滑らかな面をもつ流線型の3Dモデルをモデリングするのに利用されます。
流線型の3Dモデル

MEMO:3DCADと3DCGの違いは?
3DCADと3DCG、どちらも3Dデータを作成することができ、3DCGでも3Dプリンター用のデータを作成することができます。
ただ、3DCGは3Dアニメーションに利用されることが多く設計には向いていません。

3DCADは簡単に使えるのか?

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3DCADというと専門的で難しいイメージがありますが、実は覚えると簡単に3Dモデルをつくることができます。
ここでは、3DCADを使って3Dモデルを作る方法をいくつかご紹介します。

3Dモデルを足したり引いたりして作成する

プリミティブモデル(立方体、円柱、球、トーラスなど)といわれる形状を足したり引いたりして3Dモデルを作成します。
この足したり引いたりすることをブーリアン演算といい「和」「差」「積」があります。
直方体からブロックを作成する様子
これは直方体と円柱を配置したブロックですが、慣れれば数分で作成できます。

スケッチを押し出して3Dモデルを作成する

スケッチと呼ばれる下書き線を書いて、そのスケッチを上方向に押し出すことで3Dモデルを作成する一番ベーシックな方法です。
スケッチから3Dモデルを作成

スケッチを回転して3Dモデルを作成する

下書き線のスケッチを回転させて3Dモデルを作成します。
ボトルやシャフト形状などを簡単に作成できます。
スケッチを回転して3Dモデルを作成する様子

断面スケッチをつなぎ合わして3Dモデルを作成する

スケッチで作成した断面をつなぎ合わせて3Dモデルを作成します。
この断面をつなぎ合わせて作成するコマンドを「ルールド」や「ロフト」といいます。
断面スケッチをつなぎ合わせる様子

修正・編集コマンドを使って3Dモデルを編集する

スケッチを押し出したり、回転させて作成した形状を「修正・編集コマンド」を使って編集します。
例えば、「シェル」というコマンドを使うことで中をくり抜くことができます。
シェルコマンドで切り抜く様子

先ほど説明した、エッジを処理するためのコマンド「フィレット」や「面取り」もこの修正・編集コマンドです。
フィレットや面取りで角を修正

面を引っ張って3Dモデルを編集する

作成した3Dモデルの面やエッジを引っ張ってモデリングすることをダイレクトモデリングといいます。
ダイレクトモデリングは直感的に素早くモデルを修正できるメリットがあります。

ダイレクトモデリングの他にパラメトリックモデリングがあります。
パラメトリックモデリングは、数値で寸法をすべて管理することができるので、設計変更などに素早く対応することができます。
ダイレクトモデリングで修正

ここにあげた方法以外にも3Dモデルを作成する方法はありますが、大体この5つの方法でほとんどの3Dモデルを作成することができます。

CADを選ぶときのポイント

CADを選定する際のポイントを紹介します。

まず一番重要なポイントがCADの機能と価格になります。
冒頭でもふれたように、CADには無料で使えるものから、数百万円するCADがあり、当たり前ですが無料のCADと数百万円するCADでは機能が違います。

しかし、最近では無料のCADや安価なCADでも数百万円するCADと同じようなことができるようになっています。
例えば、3Dプリンターを使って簡単なモデルを作りたいというだけどあれば、正直どの3DCADを使ってもあまり変わりないため、安価なCADでも問題ありません。

ただ、たとえば数千から数万点の部品から構成されているモノを設計したり、またデータ管理まで一緒に行いたいなどといった場合は、金額が高いCADのほうがおすすめです。

また、対応しているデータ拡張子も重要になります。
取引先からくるデータが使えるかどうか、また取引先に渡す際のデータ拡張子に対応しているかどうかということも確認しておきましょう。

またCADによっては、ユーザーインターフェースが日本語に対応しておらず英語になっている場合があるため、CAD初心者の方にはユーザーインターフェースが日本語化されいてるCADの方がおすすめです。

おすすめの3DCAD

どの3DCADを購入するか悩まれた方は、Autodesk社が開発している高機能クラウド3DCAD「Fusion 360」がおすすめです。

Fusion 360:オートデスク社

Fusion 360は年間56,000円と安価で使うことができ、30日の無料体験版があるためまず使ってみるのにおすすめです。
さらに、30日間の無料体験期間が過ぎても、学生や非商用利用、スタートアップであれば無償で使うことができます。

Fusion 360

Fusion 360はとても安価に使うことができますが、数百万円するCADと同じような機能がついています。
また、上記でご紹介したような、「設計」「デザイン」「3Dプリンター用のデータ作成」「CAE」「CAM」に全てに対応しています。

Fusion 360:オートデスク社

さらに、「パラメトリックモデリング」にも「ダイレクトモデリング」にも対応しているので、本当におすすめの3DCADです。
Fusion 360についてもっと詳しく知りたいという方は「フリー(無料)でも使える高機能3D CAD Fusion360とは」をチェックしてみてください!

Fusion 360の詳しい機能紹介はこちら
製造業・法人向け Fusion 360セミナーはこちら
入門者向け Fusion 360セミナーはこちら

おすすめの2DCAD

2DCADでトップシェアを誇るのが「AutoCAD」です。

AutoCADのロゴ

AutoCADは、建築・土木・機械・電気など様々な分野で導入されています。
AutoCADは年間199,800円で利用することができますが、機能が制限されている分安く購入できる「AutoCAD LT(年間62,640円)」もあります。
AutoCADとAutoCAD LTの違いについては以前の記事「AutoCADの機能紹介!AutoCADとAutoCAD LTの違いを徹底比較」で詳しく解説しています。

また、無料で2DCADを使いたい問い方にはJw_CADもおすすめです。
ただ、用途にもよりますが今から2DCADを導入されるよりも3DCADを導入されてはいかがでしょうか?

CADを比較する際に覚えておく役にたつCAD関連の用語まとめ

CAM
CAMとはコンピュータ支援製造 (Computer Aided Manufacturing)の略であり、製造分野において、CAD等で作成されたデータをNC加工などで利用するためのソフトウェアです。工作機械(マシニングセンタ)で加工する上で必須のシステムとなります。
CAMの詳しい説明についてはこちらをご参照ください。


CAE
CAEとはComputer Aided Engineering の略で、一般的に「解析」の意味で使われています。
CAEの「Engineering」は、「きちんと機能するよう設計する」「機構・構造設計」といった意味合いがあります。
3DCADデータによる「ものづくり」の中で、設計・開発を完結させるには、CADだけではなくCAEの活用が欠かせません。
CAEの詳しい説明についてはこちらをご参照ください。


レンダリング
3DCADで作成した3Dモデルに、色や材質、明るさ、背景等を設定してレンダリングすることで写真のような綺麗な画像を作成することができます。
ライトのモデリング


アセンブリ
複数の部品で構成さらた組み立て品をアセンブリと呼びます。
アセンブリの機能を使うことで複数の部品を作成する場合、組み立てた際に干渉してはまらないことがないか、可動部品を動かしたときに正しく動くか、といった検証をすることができます。


まとめ

今回はCADについて詳しくお伝えしました。
CADオペレーターやCAD関係の仕事は、求人や派遣も募集も多く、一定の需要のある業種だと言えそうです。
CADが未経験の方でも、少しCADのことを知っていれば業務の幅や趣味の幅が広がるかもしれません。
興味のある方は下の関連記事もご覧ください。

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