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CAEとは?初心者でも分かりやすいようにCAEでできることを徹底解説

工場長濵谷

公開日:2019.06.04 最終更新日 : 2019.06.12

こんにちは濱谷です。
今回は、CAEでできることついてまとめてみました。
CAEを検討する際に役立ててください。

CAEとは?

CAEとはComputer Aided Engineering の略で、一般的に「解析」の意味で使われていることが多いと思います。

CADは、Computer Aided Design「デザイン・設計」ですが、デザインの側面が大きいデザイナーの方から、機構・構造設計がメインのお仕事をされている方まで、幅広い意味合いがあります。

CAEの「Engineering」は、「きちんと機能するよう設計する」「機構・構造設計」といったニュアンスが近いと考えられますので、前段のCAD利用者の中でも、比較的後者に利用されるイメージとなります。
3DCADデータによる「ものづくり」の中で、設計・開発を完結させるには、CADだけではなく、CAEの活用が欠かせません。

CAEと言っても種類は多岐に渡ります。
一般的にイメージしやすいのは、橋や建物などの建築物ではないでしょうか。

CAEイメージ-建築物

建築家は、『ラーメン構造か?ブレース構造か?力を集めるか?分散か?』といった構造計画から始まり、構造設計、構造計算を行います。
最終的には「建物が壊れないように部材断面を決める」ことになります。

また、メカ系のエンジニアに最も親しまれているのが「構造解析」です。

構造解析

さらに、静解析と動解析に分かれますが、それ以外にも、「熱伝導解析」「固有値解析」「流体解析」「樹脂流動解析」などがあります。
図にあらわすと、以下のようなイメージです。

イメージ図

今回は、構造解析を中心に、CAEでできることを確認してみましょう。

線形解析・非線形解析とは?

CAEによる構造解析の分野では、線形解析と非線形解析という分類がよく使われます。

線形というのは、負荷した荷重と変形量や変形形状が比例関係にある、ということです。

非線形はさらに材料非線形と幾何学的非線形に分けることができますが、今回は一旦非線形をひとまとまりにして理解していきましょう。

荷重をかけつづけてみる

壁から鉄の棒が出ていたとして、端に荷重をかけると、CAEで解析すると右図のような結果が出てきます。

荷重をかけつづけてみる-1

この状態であれば、荷重をかけるのをやめれば、元の左図の形に戻ります。
「荷重をかけて変形させ、荷重をかけるのをやめたら戻る」この状態を「線形」と言います。

さらに荷重をかけ続けると、以下のように大きく変形した結果がCAEの中で得られます。
しかし、お気づきの通り、現実世界では、途中で折れ曲がってしまったりすることが当たり前です。

荷重をかけつづけてみる-2

これをグラフに表したものが、応力ひずみ線図と呼ばれる、以下の図になります。

応力ひずみ線図

実線の直線部分が、荷重をかけるのをやめると形状が戻る範囲、それ以上荷重をかけ続けると、点線の部分になり、折れたり、破断してしまったりすることになる部分が「非線形」(1次関数で表せない)という意味になります。
※こちらは延性材の引っ張り試験結果ですが、イメージしやすいと思い利用しました。

CAEを使うときに知っておきたいこと

安全率と設計範囲

安全率 = 基準強さ/許容応力 となりますので、各材料によって「基準強さ」がきちんと設定されていれば、自動的に安全率が導き出されます。

基準強さは、降伏強度や最大引張強度、などの材料物性値として、CAEでは定義されています。

安全率を設定するときは、荷重の種類によって変える必要があります。
過去の実績や経験値で安全率を設定します。
先ほどの線形範囲(荷重をかけるのを止めると戻る範囲)で設計することを心がけます。

安全率と設計範囲

メッシュを切る

CAEではよく「メッシュを切る」といった表現をされます。
イメージしやすいのは、3Dプリンター用のSTLファイルのような形ではないでしょうか?

ただ、STLのように細かいものではなく、できるだけ簡易に構築できるイメージです。
例えば、以下画像だと、フィレットのR部分周辺だけ、他の部分よりメッシュが細かく切られています。

メッシュを切る

メッシュを切ることにより、CAEでは3Dモデルの中を力が伝達していく様を表現しています。

固定と荷重

CAEでは、空中に3Dモデルが浮いているようなイメージですので、固定する面やエッジ、荷重をかける箇所など、実際に使用した時を想定しながら設定します。

固定と荷重

材料を決める

CAEでは、材料を設定してあげる必要があります。
アルミ、鋼、プラスチックなど、最近では、CAEソフト内に物性情報が入っていますが、自社の物性データがある場合は、どんどん追加していかなければなりません。

材料を決める

解析する、評価する

安全率3~6を目指して解析しましたが、0.84の箇所がありました。角柱の根本部分ですね。

解析する、評価する

設計変更する⇒解析する⇒評価する

この繰り返しがいかに早く、机上で行えるかがCAEにとって重要なポイントになります。
結果を評価し、設計モデルに戻って、角柱を太くしたり、根元にフィレットを付けたり、といった設計改善を行うことができるわけですね。

ちなみに、根元にフィレットを付けたところ、安全率が2.5になりました。

根元にフィレットを付着

どのCAEソフトでも言えることですが、3DCADは切り離して考えてはいけないですね。

まとめ

いかがだったでしょうか?
CAEツールでできることを解説していきました。
今回はFusion 360 の静的応力解析を利用してご説明しました。

荷重条件や、固定条件、材料物性など、さまざまな解析種類や、シチュエーションがあると思います。
その用途に合ったCAEソフトを選択すると共に、少しでも「そんなに難しくないんだ」と感じてもらえれば幸いです。

また、最近では、構造解析の結果をデザインデータ(3DCADモデル)へ直接フィードバックし、人が考え付かないような3Dデータを作成する技術も出てきています。(別記事:ジェネレーティブデザイン

ジェネレーティブデザイン

今後ますますCAEの需要は増えていきますので、これを機にCAEを始めてみてはいかがでしょうか!
ではまた!

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工場長濵谷

工場長濵谷

3DCAD・CAMベンダーで製造業向けにコンサルティングの経験を積んだ後、メーカーで新規事業の立ち上げをしていました。現在は法人向けにFusion 360の立ち上げ支援やコンサルティングを行っています。趣味は育児と料理です♪
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