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[徹底比較]OnshapeとFusion 360の特徴・使い方まとめ

OnshapeとFusion 360は、同時期に開発が開始された3DCADで、CADの中では後発で最新のアーキテクチャで作られており、どちらも日本で広く普及し始めているCADです。
どちらの製品も、製品設計をする時に役立つさまざまな機能が搭載されています。
ここでは、この2つの製品の基本的な特徴や使い方を、それぞれの製品を比較しながらご紹介します。

OnshapeとFusion 360とは

Onshapeは、アメリカのPTCという企業が開発した3DCADです。
もともとは、3DCADのデファクトスタンダードと言われているSOLIDWORKSの開発を行っていた方が開発をしているため、充実した機能と直感的な使いやすさが両立した3DCADです。

Onshapeには複数のライセンスがあり、ソフトを使用する目的によって必要なライセンスが異なります。
商業目的で利用した人が取得する必要があるのは、商用のライセンスです。
Onshapeには3種類の商用ライセンスがあり、利用する企業の規模によって、それぞれ必要となるライセンスの種類が決まっています。
一番性能の優れたOnshapeを使用したい場合に必要なのは、Enterpriseというライセンスです。
中小企業やコンサルティング事業者が使用するのに向いているのは、Professinalというライセンスです。
個人の利用者が商業目的で使用する場合には、Standardというライセンスを購入する必要があります。

Onshapeには教育用のライセンスもあり、教育用に利用する場合でも教育機関が使用する場合には、Education Enterpriseという有料のライセンスが必要です。
教職員や学生が教育のために使用する場合には、Education Standardという無償のライセンスを利用できます。
商用や教育用以外で使用する人は、非商用のライセンスで利用できます。
このライセンスも無料ですが、無料のライセンスは使用できる容量などに制限があります。

Fusion 360は、アメリカのオートデスク社が開発した3DCADソフトです。
オートデスク社は、CADを世界的に普及させたことで有名な企業で、この会社が販売した製品は使いやすくて価格が安かったことから、設計の仕事をしていた多くの人がこの会社の製品を利用するようになりました。
パソコンのソフトウェアにCADというジャンルが生まれたのも、この企業の功績です。

CAD/CAM/CAEという、CADに付随する製品も扱うオートデスク社が開発しているため、Fusion 360
はそれらの機能も搭載した拡張性が高い3DCADです。

Fusion 360を利用するためにはライセンスを購入する必要があり、1年契約のライセンスの他に、3年契約や1か月契約のライセンスもあります。
1か月契約よりも1年契約の方がお得にFusion 360を利用することができ、3年契約ならばさらに1か月あたりの利用料金が安くなります。

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OnshapeとFusion 360の特徴の比較

OnshapeとFusion 360はそれぞれ独自の特徴があります。
これらの特徴を比較することで、それぞれの商品の個性をより詳しく知ることができます。Onshapeの大きな特徴は、フルクラウドベース(SaaS型)の3DCADであることです。

使用するためには、インターネットに接続できる環境と、ウェブブラウザがあれば使用する事ができます。

一般のソフトウェアのようにパソコンにインストールする必要もないので、記憶容量が少ないパソコンでも使用できます。
製品を設計するために必要な演算も、クラウド上でおこなうことができ、システムを更新する必要もないので、誰でも手軽に使用できるソフトです。

Fusion 360もクラウドベースで利用できることが特徴の3DCADですが、Onshapeとは違いソフトウェアをインストールする必要があります。

Fusion 360はWindowsやmacOSの他に、AndroidやiOSで使用できる簡易版のアプリも開発されているため、ほとんどの環境で使用することができます。
OnshapeもこれらのOSの全てで使用することが可能で、さらにLinuxでも使用できます。

OnshapeとFusion 360を比較した時にどちらにも共通しているのは、使用できる言語の数です。
どちらの製品も8つの言語で使用できます。使用できる言語の種類も共通していて、使うことができるのは英語・フランス語・日本語などの言語です。

OnshapeとFusion 360は利用できる機能の特徴で比較することもできます。

Onshapeの特徴は、大規模アセンブリへの対応や、PDM機能を搭載した柔軟なアセンブリ設計です。自動的にデータの管理を行いながら設計を行えるため、データの管理や共有が容易にできます。

リアルタイムコラボレーション機能も搭載されていて、ビジネスを分析するためのツールをまとめて利用できることも特徴です。

Fusion 360の特徴は、CAD/CAM/CAEが1つに統合されていることです。
品質の優れたCNC加工パーツを作れるのもこの製品の特徴で、熱溶解積層造形のような技術を使用して、金属3Dプリンティングをすることも可能です。
PCB設計の機能を一通り搭載していることもFusion 360の特徴で、電気の設計と機械の設計を並行しておこなうことが可能です。

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Onshapeの使い方

Onshapeを使用するためにはまずユーザー登録をする必要があります。クラウド型のソフトであるため、使用前にインストールは不要です。
無料版のOnshapeを使用したい場合には、Onshapeのホームページにアクセスして、無料版を配布しているページに移動して、必要な事項を入力する必要があります。氏名やEメール・電話番号の他に、利用する目的の入力も必要です。
趣味を利用目的として入力することもでき、学生や教職員であることを利用目的の欄に入力することもできます。
必要な事項を全て入力すれば、アカウントを作ることができます。
入力したメールアドレスに届けられたEメールを開いてアカウントを有効にすれば、ソフトを立ち上げることができます。

Onshapeを使い始める際に各種の設定を行っておくことで使いやすくなります。

ソフト内で使用する各種の単位(長さの単位や角度の単位)を始め、2次元図面を作成する際の寸法線や端末記号など、様々な詳細設定が可能です
マウスを操作する方法も自由に設定できます。
パンやズームや回転などの操作を、マウスの各ボタンに割り振ることができます。

プロファイルの設定をすることもでき、ニックネームを登録しておけば他の利用者と一緒に使用する時に、自分の名前が表示されます。
最後にブラウザのチェックをすればOnshapeを使用できます。

Fusion 360の使い方

Fusion 360を使用する場合には、無料から始められます。無料ライセンスは使用できる機能の一部が制限されています。

無料ライセンスを使用するためには、いくつかの条件を満たしていることを、オートデスク社に承認してもらうことが必要です。
無料で利用できるのは、個人が商用目的以外でデザイン制作のために使用する場合、学生や教職員、教育機関も無償で使用できます。スタートアップ企業も無償使用の対象になっていて、従業員の数が10人以下であることや、年間の総収益が10万ドル未満であるなどの条件を満たしている必要があります。
商用で利用する場合には、ライセンスを購入する必要があります。ライセンスはこちらでも購入できます。

契約は1年ごとの契約で、更新するためには新たな承認が必要です。

有償もしくは無償のライセンスを取得すれば、Fusion 360の使用を開始できます。
Fusion 360の機能を使用すれば、各種の3D図形も簡単に作成可能です。
円柱や直方体なども簡単に作ることができ、新規のコンポーネントとして円柱を作成すれば、画面上の任意の平面に配置することが可能です。

履歴機能を使用した柔軟な形状変更も可能で、押し出し、ロフト、フィレット、面取りなど多彩なフィーチャを使用しながらモデリングを行えます。

Fusion 360にはスカルプトモデリングと呼ばれる、CGソフトのようなポリゴンモデリングも搭載されているため、意匠やデザインの柔軟な設計も可能です。

その他の機能の使い方も順番に覚えておけば、Fusion 360を使用して自由に設計ができるようになります。

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クラウド型のCADであるOnshapeとFusion 360

OnshapeとFusion 360はどちらも、アメリカの企業が開発したソフトです。
どちらの製品も日本に多くのユーザーがいます。この2つの製品の共通点は、どちらもクラウド型のソフトであることです。
使用する前にソフトをインストールする必要がなく、インターネットが接続できる環境があれば、どこでも使用できます。

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