自由研究は、自分の好きな内容やテーマで取り組める貴重な学びの機会です。なかでも「ものづくり」は身近な材料を使って、楽しみながらチャレンジできるテーマの1つです。
本記事では、簡単にできることから完成度の高い内容まで、さまざまな自由研究を紹介します。必要な物や手順までわかりやすく解説しているので、材料を揃えて自分だけの作品を作りだしましょう。
自由研究でものづくりをする際のポイント
自由研究でものづくりに挑戦する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- きっかけと予想を書く
- 準備物や手順をまとめる
- 写真を撮る
上記の内容を確認することで、より充実した完成度の高い自由研究に仕上がります。友達と差をつけられるチャンスのため、先にチェックしておきましょう。
ポイント①きっかけと予想を書く
自由研究のテーマを選ぶ際は、取り組もうと思ったきっかけを明確にすることが大切です。なぜその内容に興味を持ったのか、どのような疑問や好奇心を持ったのかを具体的に書き出しましょう。
例えば、普段から使用していたから自分でも作りたいと思った、どこにも販売されていないオリジナルな作品を作り出したかったなど、動機を明確にします。
また、研究を始める前に、どのような結果になりそうかを予想することも重要です。自由研究を行うことで得られそうな嬉しい発見や、ここは難しそうだと思ったなどを、自分なりにまとめておきましょう。
予想と実際の結果を比較すると新たな発見や学びが得られ、より完成度の高い自由研究に仕上がります。
ポイント②準備物や手順をまとめる
ものづくりの自由研究では、必要な物や手順までしっかりとまとめることが大切です。結果だけを書いて提出しても頑張った成果が伝わらないので、以下の内容まできちんと書きましょう。
- 使用した量
- 作業ごとの具体的な手順
- かかった時間
ほかにも、作業中に気づいた点や工夫した部分も記録しておくと、充実した内容になります。
ポイント③写真を撮る
ものづくりの過程を写真で記録することは、テーマをより分かりやすくするための重要なポイントです。完成した作品の写真はもちろん、材料や作業の各段階の写真も撮っておきましょう。
これらの写真をスケッチブックやレポート用紙に貼り付けて提出することで、他の人にも伝わりやすいレポートになります。研究の過程や結果を振り返るときにも便利なため、スマートフォンやカメラでこまめに撮っておきましょう。
ものづくりがテーマの自由研究5選
ものづくりがテーマの自由研究を5つ紹介します。
テーマ | 必要な物 |
---|---|
宝石のような琥珀糖 | グラニュー糖・水・粉寒天・かき氷のシロップ・クッキングシート |
押し花のしおり | 段ボール・キッチンペーパー・輪ゴム・厚紙・好きな花 |
冷凍庫いらずのアイスクリーム | 卵・牛乳・砂糖・生クリーム・氷・塩・ジップロックの袋 |
手でつかめるプルプルの水 | チカバルーン・5円玉 |
本格的なペンケース | CAD・3Dプリンター・フィラメント(素材)・サンドペーパー |
いずれも、必要な物を用意したらすぐにでも始められる内容です。それぞれの手順やポイントを解説するので、気になったテーマがあればさっそく自由研究に取り組みましょう。
①宝石のような琥珀糖
琥珀糖(こはくとう)は、美しい宝石のような見た目が魅力の和菓子です。必要な物はグラニュー糖300g・水200ml・粉寒天4g・かき氷のシロップ・クッキングシートで、手順は以下のとおりです。
ただし、火や包丁を使うため1人では行わずに、大人に手伝ってもらいましょう。
- >お鍋に水を注いでから粉寒天を入れる
- 火を入れずによく混ぜる
- 混ぜたら中火にして粉寒天が溶けるまでさらに混ぜる
- 粉寒天が溶けたらグラニュー糖を入れる
- トロっとするまで混ぜたら火を止める
- クッキングシートを敷いた平らな容器に流し入れる
- 5分ほど放置して冷めたら着色する
- 固まったら好きな大きさに切って乾燥させる
上記の工程で琥珀糖は完成しますが、さらにクッキングシートの上で3日~1週間ほど乾燥させると、シャリシャリとした食感になります。
切った形や乾燥させる日数、用意するシロップの色でも仕上がりは変わるので、さまざまな琥珀糖を作ってみましょう。
②押し花のしおり
押し花のしおりは、自然に触れながら手軽に取り組めるものづくりです。必要なものは、段ボール2枚・キッチンペーパー・輪ゴム・厚紙・好きな花で、手順は以下のとおりです。
- 段ボール2枚を電子レンジに入る大きさに切る
- 1枚目の段ボールの上にキッチンペーパーを敷いて好きな花を並べる
- お花の上にキッチンペーパーともう1枚の段ボールを重ねる
- ずれないように輪ゴムでとめて電子レンジ600Wで30秒間温める
- 冷ましてから輪ゴムを外す
- 段ボールとキッチンペーパーをゆっくり取って押し花を乾燥させる
- 乾燥させた押し花を厚紙に貼り付ける
上記の工程で、自分の好きな花で作るオリジナルのしおりが完成します。電子レンジを使うので、大人と一緒に行いましょう。
③冷凍庫いらずのアイスクリーム
冷凍庫なしでアイスクリームを作るのは、科学の力を活用した楽しい自由研究です。必要なものは卵1個・牛乳150ml・砂糖30g・生クリーム100ml・氷1kg・塩300g・ジップロックの袋(大・小)で、手順は以下のとおりです。
- ボウルに卵1個・砂糖を入れてよく混ぜる
- 牛乳と生クリームも入れてさらに混ぜる
- 小さめのジップロックに入れてチャックを閉める
- 大きいジップロックに氷・塩を入れる
- 大きいジップロックに手順3の小さいジップロックを入れる
- タオルや布で包んで振って固まったら完成
氷に塩を混ぜることで氷の熱が奪われて、ジップロックに入った袋は0℃以下になります。その仕組みを利用したため、冷凍庫を使わなくてもアイスクリームが完成します。
アイスクリーム作りの手順を写真付きで記録して説明し、材料が固まった理由を調べて自分なりにまとめるとよいでしょう。
④手でつかめるプルプルの水
プルプルの水を作って、手でつかめるようにする実験です。チカバルーンと5円玉があればすぐにできる自由研究で、手順は以下のとおりです。
- 5円玉の穴にチカバルーンを塗る
- 上から水を流す
上記の方法で、手でつかめるプルプルな水ができあがります。まとめ方としては、ぷるぷるの水作りの手順を写真付きで紹介して、固まり具合や触感についての感想も加えると良いでしょう。
チカバルーンの量を増やしたり減らしたりして、さまざまな大きさの水を作るとさらに面白くなります。用意する材料が少なく工程もシンプルなため、簡単にできる自由研究の1つです。
⑤本格的なペンケース
本格的なペンケース作りは、3Dプリンターを活用した自由研究です。CAD・3Dプリンター・フィラメント(素材)・サンドペーパーがあれば、クオリティの高い作品ができあがります。手順は以下のとおりです。
- 3DCADソフトでペンケースのデザインを作成する
- 細部を調整してデザインを仕上げる
- データを保存して3Dプリンターで出力する
- サンドペーパーで磨く
3DCADでデザインしているパソコンの画面や、印刷の様子を写真で記録しておきます。さらに、工夫した点やこだわった箇所を詳しく解説しましょう。また、3Dプリンターを使ったものづくりのメリットや注意点についての考察を加えると、内容がさらに充実します。
以下の記事では、ものづくり以外のテーマも紹介しています。他の内容にも興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
自由研究でものづくりをするには3Dプリンターがおすすめ
ものづくりの自由研究をするには、3Dプリンターの活用がおすすめです。CAD(コンピューターで図面を作成できるツール)と3Dプリンターがあれば、オリジナルの作品を作ることが可能です。
ここでは、ものづくりの自由研究に3Dプリンターを利用するメリットを紹介します。
オリジナルの作品を作れる
3DCADでデザインして3Dプリンターで印刷すれば、自分だけのオリジナル作品を作ることが可能です。例えば、先ほど紹介したペンケース以外にもフィギュアやブックスタンド、おもちゃなども作成できます。
慣れるまでは複雑に感じるかもしれませんが、操作方法を覚えるとスムーズに作れるのでおすすめです。スキルを磨くと、友達と被らないような作品やクオリティの高いアイテムも完成します。
CADは多様なソフトがありますが、デザインするにはAutodesk Fusion(Fusion 360)が良いでしょう。使い勝手がよく個人利用の場合は無償版を利用できるため、導入しやすいソフトです。
こちらの記事では、3DプリンターにAutodesk Fusion(Fusion 360)がおすすめな理由を、さらに詳しく解説しています。気になる方はあわせてご覧ください。
3DCADの使い方を学ぶ方法
3DCADを使いこなすには、サイトやYouTubeを参考にする方法があります。無料で公開されているものが多いため、お金をかけずに使用方法を学べます。しかし、習得できるまでに時間がかかるほか、初めてCADを使用する方にはハードルが高いでしょう。
CADでデザインするのが苦手だと思う方は、セミナーを受講するのがおすすめです。なかでも、ProSkilllのAutodesk Fusionセミナー講習は2日間で学べるため、短期間で使いこなせるようになります。
費用は会場受講とライブウェビナーは33,000円、eラーニングでは27,500円とリーズナブルです。詳細は下記のボタンをクリックしてご確認ください。
ものづくりの自由研究のまとめ
ものづくりをテーマにした自由研究は、創造力を養える良い機会です。自分が興味を持てるテーマを選び、計画を立てて取り組みましょう。
まずは必要な材料を確認して事前に揃え、正確な記録を取りながら進めることで、スムーズに進行できます。また、途中経過や完成品の写真を撮っておくと、後から見返したときに分かりやすくなります。
結果だけでなく、過程や考察をしっかりとスケッチブックやレポート用紙にまとめて提出するのがポイントです。ものづくりの自由研究を通じて、オリジナル作品を完成させましょう。