「ITパスポート、興味はあるけどITの知識が全くなくて不安…」
「何から勉強を始めたらいいか分からない」
そんな風に思っていませんか? ご安心ください。専門知識ゼロからでも、正しい学習ストラテジがあれば短期合格は十分に可能です。この記事では、あなたの不安を解消し、効率的な学習法を徹底的に解説します。
ITパスポートのストラテジ系の概要
ITパスポート試験の「ストラテジ系」は、企業活動におけるITの活用方法や、経営戦略、法務、システム戦略など、ビジネスをITで最適化するための知識を問う分野です。
単にIT技術の知識だけでなく、ITが経営判断や組織運営にどう影響するかという視点が重要視されます。現代社会において、すべてのビジネスパーソンに求められるITを活用した「ストラテジ」的思考力が試されるため、ITパスポート合格にはこの分野の理解が不可欠です。
マネジメント系・テクノロジ系との違い
ITパスポート試験の「ストラテジ系」は、ITを経営やビジネスにどう活かすかという戦略的な視点がポイントです。一方、「マネジメント系」は、ITプロジェクトの進め方や運用管理といった実務的な攻略点に焦点を当てます。「テクノロジ系」は、コンピュータの仕組みやネットワーク、セキュリティなど、IT技術そのものの知識が攻略点です。
相違点をまとめました。
- ストラテジ系はITを経営戦略に活かす視点
- マネジメント系:はITプロジェクト管理の実務
- テクノロジ系は IT技術の基礎知識を習得
それぞれ異なるポイントでIT知識が問われます。
ITパスポート試験の概要
ITパスポート試験は、ITを活用するすべての社会人に求められる基礎知識を測る国家試験です。出題分野は、企業活動や経営戦略に関する「ストラテジ」、開発・運用に関する「マネジメント」、技術に関する「テクノロジ」の3つです。CBT方式で実施され、年間を通して受験可能です。
ITパスポート試験の概要は次の通りです。
項目 | 内容 |
問題数 | 100問 |
出題形式 | コンピュータに表示された試験問題にマウスやキーボードを用いて解答する |
試験時間 | 120分 |
出題分野と出題数 | ストラテジ系:約35問
マネジメント系:約20問 テクノロジ系:約45問 |
合格は600点以上 | 総合評価点:1,000点満点中600点以上
ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の各分野で300点以上必要 |
ITパスポート合格に必要なストラテジ勉強時間目安
ITパスポートのストラテジ系は、ビジネスITの根幹をなすため、合格にはしっかりとした勉強法が必要です。
勉強時間の目安と勉強方法を押さえておくべき点は次の通りです。
- 勉強時間の目安は30~50時間
- 参考で概要を掴んだ後に過去問題に挑戦し間違えた箇所を復習
ITパスポートのストラテジが難しいといわれる理由
ITパスポートのストラテジが難しいといわれる理由は、「なぜこの選択肢が正解なのか」という戦略的な考え方ができないと、正しい回答を導けないことに起因しているものと考えて良いでしょう。
なぜ「ストラテジは難しい」と感じてしまうのか、その代表的な原因は以下です。
- 用語を暗記しているだけ
- 経営戦略と法務から見たITの活用を理解していない
- 効率の悪い勉強方法になっている
ストラテジ分野の理解を妨げる原因と、その対策を見ていきましょう。
①用語を暗記しているだけ
ITパスポートのストラテジ系は、用語を暗記するだけでは不十分です。ITがビジネスにどう活かされるかのストラテジ的視点が欠けていると応用が利きません。用語の意味だけでなく、用語が示す概念や背景を理解することが重要です。
②経営戦略と法務から見たITの活用を理解していない
ITパスポートのストラテジ系では、単なるIT知識だけでなく、ITが経営戦略や法務とどう結びつくかを理解が重要です。ITがビジネスにどう活かされ、法的な側面でどう考慮されるかという視点がなければ、理解には繋がりません。
③効率の悪い勉強方法になっている
ITパスポートのストラテジ系の勉強効率を妨げる最たるものが、「用語の丸暗記」です。用語を理解し、経営やビジネスにどう貢献するかという視点を持ち、コンサルタントになったつもりで過去問題を通して実践的な思考力を養いましょう。
以下のような勉強法では、意味がありませんので、避けてください。
- 過去問題を解きっぱなしでなぜこの答えになるのか深く考えない
- 問題演習を実施せず専門書を読み漁る
ITパスポート・ストラテジ系を攻略する5つのポイント
ITパスポートのストラテジ系は、ITをビジネスにどう活用するか問われます。単なる暗記ではなく、経営戦略や法務といったビジネス視点で理解することが重要です。
以下の流れ・ポイントを踏まえて攻略していきましょう。
- ストラテジの全体像を把握する
- ストラテジの出題傾向を把握する
- 企業と法務の攻略方法
- 経営戦略の攻略方法
- システム戦略の攻略方法
それぞれ深堀して解説していきます。
①ストラテジの全体像を把握する
ストラテジ系全体を通しての、概要的な学習ポイントを以下にまとめましたので、ご覧ください。
分類 | ポイント |
企業と法務 | ITと法律の関連を事例で理解し、過去問題を解きながら実践的な視点を学ぶ |
経営戦略 | ITが企業目標達成にどう役立つか、過去問題からITとビジネスを結びつける視点を学ぶ |
システム戦略 | ITが経営課題解決にどう貢献するかを理解し、過去問題で実践的な計画策定視点を学ぶ |
年を経るごとに出題傾向も変更されているので、以下続けてご覧ください。
②ストラテジの出題範囲傾向を把握する
ITパスポートのストラテジ系では、「企業と法務」の出題が特に増加傾向にあります。次いで「経営戦略」も多く出題されており、これら2分野が合否を分ける重要なポイントになっているのが分かります。
ストラテジ系を効率よく攻略するには、出題傾向の正確な把握が不可欠です。過去問分析を通して、企業と法務の分野が頻出で、どのような形式で問われるのかを理解しましょう。法務と経営の基礎知識を重視した学習計画を立てることで、短期合格へ大きく近づきます。
③企業と法務の攻略方法
ITパスポートの「企業と法務」は、ビジネスにおけるITの活用と法律の関係を理解することが重要ですから、以下のポイントを抑えておくとよいでしょう。
- 条文丸暗記でなく「問題演習を通して理解」する
- 出題傾向を掴み、IT社会における「企業の法務リスク管理」の視点を持つ
企業と法務の勉強ポイント
試験では、このように出題されます。
問題:買掛金は、貸借対照表ではどこに分類されるか。
答え:負債
買掛金とは、商品やサービスを先に受け取り、後日代金を支払う義務があるため負債に分類されます。将来の支払いを約束する債務にあたります。
ITパスポート試験の企業と法務では、企業活動における法務の基礎知識などが問われます。
④経営戦略の攻略方法
ITパスポートの「経営戦略」分野は、ITが企業の成長にどう貢献するかというストラテジ的視点が求められます。
以下が経営戦略の攻略ポイントです。
- 戦略が現実の企業でどのように活用されているかをイメージする
- 過去問を解く際は選択肢一つひとつがどのような経営ストラテジに該当するかを分析する
経営戦略の勉強ポイント
試験では、このように出題されます。
問題:自動車メーカA社では、近い将来の戦略を検討するために自社の強みと弱み、そして、外部環境の機会と脅威を整理した。この結果を基に、強みを活用して脅威を克服する対策案として、適切ななものはどれか。
- ア.熟練工の定年を延長、又は再雇用を実施する。
- イ.低金利で資金を調達し、石油を大量に備蓄する。
- ウ.電気自動車の研究開発を推し進め、商品化する。
- エ.ブランドイメージを活かして販売力を強化する。
答え:ウ
引用:【ITパスポート試験】過去問題 平成28年度春期 問30
下記はSWOT分析表です。経営環境である4つの「機会」脅威」「強み」「弱み」のカテゴリを見ながら考えていきましょう。
外部環境 | |||
機会 | 脅威 | ||
内部環境 | 強み | 強みを活かし機会をつかむ戦略 | 強みを活かし脅威を克服する |
弱み | 機会を活かし弱みを克服する戦略 | 最悪の事態を回避する戦略 |
問題で提示されている要素と上記表を合わせてみると、「強み(ブランドイメージ、研究開発の蓄積)」で、「脅威(石油価格の高騰・環境保護意識の浸透)」を克服するので、「石油を使わない電気自動車の研究開発を推し進め商品化する」のが適切であることを導き出せるでしょう。
そのため回答としては、強みを活用し脅威を克服する対策案を選択できる「ウ」が正解となります。
ITパスポート試験の経営戦略では、ITを駆使した経営の考え方を学び、企業が持続的に成長するための道筋を描く知識が問われます。
⑤システム戦略の攻略方法
ITパスポートの「システム戦略」分野は、ITシステム知識だけでなく、企業がITをどう経営に活かすかという戦略的な視点が重要です。
システム戦略の攻略ポイントは以下2点です。
- 「システム導入・計画・運用・評価までの流れ」を理解する
- 「企業の課題をITで解決する具体例」をイメージして過去問を解く
システム戦略の勉強ポイント
試験では、このように出題されます。
問題:RPA(Robotic Process Automation)の特徴として、最も適切なものはどれか。
- ア.新しく設計した部品を小ロットで試作するなど、工場での否定型的な作業に適している。
- イ.同じ設計の部品を大量に製造するなど、工場での定型的な作業に適してしる。
- ウ.システムエラー発生時に、状況に応じて実行する処理を選択するなど、PCで実施する非定型的な作業に適している。
- エ.受注データの入力や更新など、PCで実施する定型的な処理に適している。
答え:エ
RPAとは、「ルールに基づき反復されるPC操作を自動化する技術のこと」ですので、正解は「エ」となります。
このように、ITパスポート試験のシステム戦略では、企業の現状分析からシステムの企画・立案、そして導入後の評価に至るまで、ITを活用した戦略的な視点が問われます。関連する用語の意味を理解したうえで、それらのITをどう戦略的に活用できるか、知識を持っておくのがポイントです。
ITパスポートストラテジ攻略におすすめの参考書
ITパスポート試験の「ストラテジ」分野は、ITを活用した経営戦略や法務知識が問われ、ビジネス視点でITの活用法を学べるものが理想です。
参考の選び方は次の通りです。
- 図解が豊富で解説が丁寧
- 最新の法改正に対応
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ITパスポートのストラテジ系に苦手意識がある方へ
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- 試験の全体像
- ITの基礎知識
- 経営戦略
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ITストラテジまとめ
ITパスポートは、IT知識ゼロからでも正しい学習ストラテジを実践すれば十分に合格可能です。特にストラテジ系の攻略には、過去問演習が何よりも重要です。出題傾向を掴み、ITとビジネスを結びつける視点を養いましょう。
ITパスポートの合格は、あなたのキャリアを広げ、変化の速いIT社会で活躍するための大きな一歩となります。諦めずに学習を続ければ、必ず結果に繋がります。今日から未来へのIT学習を始めましょう。ITパスポート試験に向けて悩んだ場合は、プロの講師から学ぶかことが一番です。
