デジタル化が進むなかで、押さえておきたい知識としてITがあります。しかし、ITの意味や、どのような仕事があるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ITの基本的な意味から業界の種類、よく使われる専門用語、そしてIT業界で活躍する職業までを詳しく解説します。
ITについて基礎から理解したいという方や、将来IT業界で働きたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
ITの基礎知識
ITとは、「Information Technology（インフォメーション・テクノロジー）」の略で、日本語では「情報技術」と訳されます。
情報技術は、情報の収集・処理・伝達を行う技術全般を指します。
1990年代後半に家庭用PCが出回ったことをきっかけに、ITという言葉が一般的に認知されるようになりました。
現在では、ICカードやカーナビ、電子決済など、さまざま分野でITの技術が使用されています。
IT業界の分類
ITを活用した業界はさまざまあり、以下のような種類に分類されます。
- Web業界
- 情報処理サービス業界
- 通信インフラ業界
- ハードウェア業界
- ソフトウェア業界
これらの業界の特徴について見ていきましょう。
業界①Web業界
Web業界は、インターネットを活用したサービスを提供する業界です。具体的には、Webサイトの制作・運営、Web広告の配信、ECサイトの構築、Webアプリの開発などが挙げられます。
近年では、SNSやソーシャルゲームなども担っており、Web業界の需要はますます高まっています。また、技術の進化とともに、新しいサービスが生まれる革新性の高い分野でもあります。
業界②情報処理サービス業界
情報処理サービス業界は、企業の業務課題をITで解決する業界です。顧客のニーズに合わせて情報システムを設計・開発し、導入後の保守や運用までトータルでサポートします。
システム開発の全体を管理する業界であるため、IT全般の知識が求められます。また、IT知識以外にも、プロジェクトマネジメント能力や、顧客との円滑なコミュニケーション能力も必要です。
業界③通信インフラ業界
通信インフラ業界は、インターネットを使うために欠かせない通信網を提供している業界です。Wi-Fiや光回線などのインフラ整備や運用を担っています。
NTTやKDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった大手携帯キャリアも通信インフラ業界に含まれます。
通信インフラは、ビジネスだけでなく医療やエンターテイメントなど、さまざまな分野で使われるため、今後さらに注目される分野の一つです。
業界④ハードウェア業界
ハードウェア業界は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの情報機器や、その周辺機器の製造を行う業界です。
パソコンメーカーやスマートフォンメーカーなどがこの業界に含まれます。
また、近年ではモノをインターネットにつないで通信する「IoT」が進んだことにより、家電もハードウェア製品に含まれるようになりました。
業界⑤ソフトウェア業界
ソフトウェア業界は、OSやアプリケーションソフトを開発する業界です。OSは、パソコンではWindowsやmacOS、スマートフォンではiOSやAndroidなどが該当します。
コンピューターを動かすための基本的なシステムであり、ハードウェアの効率的な動作には欠かせません。
押さえておきたいIT用語
ITには専門用語が多数あります。以下の表では、代表的なIT用語とその説明を簡潔にまとめています。
| 用語 | 説明 |
| フロントエンド | ユーザーが直接触れるWebサイトやアプリの見た目や操作部分を指す。 |
| バックエンド | サーバー側で動作する処理部分を指す。 |
| AI | 人間のように分析や判断を行う技術の総称。画像認識や自動運転、チャットボットなどに応用されている。 |
| 機械学習 | データからパターンやルールを自動的に学習するAI技術の一種。 |
| ディープラーニング | 人間の脳の仕組みを模倣した「ニューラルネットワーク」を使い、より高度な学習を行う技術。 |
| サーバー | ネットワークを通じてサービスやデータを提供するコンピューター。 |
| DX | ITを活用して業務やビジネスモデルを革新する取り組み。 |
| IoT | 家電や車などのモノをインターネットにつなげ、情報の収集や制御をする技術。 |
| ビッグデータ | 膨大なデータ群のこと。 |
これらは、ITの基礎を学ぶうえで重要な用語です。意味を理解しておくことで、今後の学習や実務に役立つでしょう。
ITの基礎を身につけたら就職できる職業
ITの基礎知識を身につけると、IT関連職種への就職・転職の可能性が広がります。なかでも代表的なのがITエンジニアです。ITエンジニアとは、ITに関わる開発をする職業の総称です。
例えば、システムの設計・開発から運用までを担当する「システムエンジニア」や、システムエンジニアが作成した仕様書をもとに、プログラミング言語を使って実際にシステムやアプリを作り上げる「プログラマー」などが一例として挙げられます。
このように、ITにはさまざまな職業があるため、さまざまな選択肢から自分の興味や得意分野に応じてキャリアを築くことが可能です。
ITエンジニアの働き方
ITエンジニアは、企業の正社員として働くほか、派遣社員や業務委託、フリーランスといった多様な働き方が可能です。
正社員として企業に所属する場合は、安定した収入や福利厚生を得ながらスキルを高めていけます。また、フリーランスとして独立すれば、自分のスキルや経験を活かして柔軟に仕事を選択できます。
このように、ITエンジニアは多様な働き方ができるため、自身のライフスタイルに合わせた働き方をしたい方におすすめです。
ITエンジニアを目指すならおすすめのプログラミング言語
ITエンジニアになるためには、プログラミング言語の習得が必要です。特に、以下の言語はITエンジニアを目指す方におすすめです。
- Java
- JavaScript
- Python
これらの言語について詳しくみていきましょう。
言語①Java
Javaは、企業の業務システムやAndroidアプリの開発などで広く利用されている言語です。その汎用性の高さから、エンジニアを目指す人に高い人気を誇ります。
以下は、Javaで「Hello, Java!」と表示する基本的なコードです。
Javaは、大規模なシステム開発に適しているため、ITエンジニアのなかでもシステムエンジニアを目指す方におすすめの言語です。
また、Javaの基礎についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。Javaの特徴や基本的な使い方について解説しています。
言語②JavaScript
JavaScriptは、Webサイトの動きを作る際によく使用される言語です。ブラウザ上で実行できるクライアントサイドの言語である点も特徴の一つです。
以下のJavaScriptのコードを実行すると、ブラウザ上に「Hello, JavaScript!」というアラートが表示されます。
JavaScriptは、Webサイトに動きを加えたり、アプリを開発したりできるため、ITエンジニアのなかでもフロントエンドエンジニアを目指す方におすすめの言語です。
また、JavaScriptの基礎についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。JavaScriptの基本的な使い方から応用的な使い方まで解説しています。
言語③Python
Pythonは、シンプルな文法でプログラミング学習者からの人気が高い言語です。AIやデータ分析、機械学習など、近年需要が急増している分野で活用されています。
以下は、Pythonで「Hello, Python!」と表示させるコードです。
Pythonは、AI開発に強いため、ITエンジニアのなかでもAIエンジニアを目指す方におすすめの言語です。
また、Pythonを本格的に学習したいと考えている方は、Python基礎セミナー講習がおすすめです。Python基礎セミナー講習では、Pythonの基本的な使い方や、AI開発の手法などについて学べます。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
| セミナー名 | Python基礎セミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill（ゲット プロスキル） |
| 価格(税込) | 27,500円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面（東京・名古屋・大阪）・ライブウェビナー・eラーニング |
ITの基礎を学ぶ方法
ITの基礎を身につけるには、自分に合った学習方法を選ぶことが大切です。ITの基礎を学ぶなら、特に以下の方法がおすすめです。
- 本で学ぶ
- スクールで学ぶ
- セミナーで学ぶ
それぞれの学習方法についてみていきましょう。
学習方法①本で学ぶ
本を使った学習は、ITの基礎をコストパフォーマンスよく勉強できる方法です。本なら一冊数千円で購入でき、何度も読み返すことができます。
また、電子書籍の場合、端末を活用すれば、外出先や移動中でも手軽に学習できるのも魅力です。さらに、自分のペースで進められるため、休みの日や隙間時間を活用したい方にも向いています。
特に、独学でITの基礎を学びたい方は、まず本を購入するところから始めるとよいでしょう。
学習方法②スクールで学ぶ
スクールは、効率よくITの基礎を学びたい方に適した学習方法です。特に、プログラミングを学んでIT業界へ転職したい方におすすめです。
プロの講師による指導や、体系的に整理されたカリキュラムにより、初学者でも基礎から応用まで段階的に学ぶことができます。また、就職サポートがついているスクールもあるため、IT業界を目指す方はぜひチェックしてみてください。
学習方法③セミナーで学ぶ
セミナーは、短時間でITの基礎を学べる手軽な学習手段です。1日完結型や、数時間で受講できる形式が多く、週末や仕事終わりに参加しやすいのが特徴です。
内容は初心者向けから応用までさまざまで、実際にパソコンを操作しながら学べる実践的なセミナーもあります。まずはITに触れてみたいという方にとって、セミナーは最初の一歩としておすすめです。
ITの基礎についてのまとめ
今回は、ITの基礎や業界について紹介しました。ITとは、情報技術のことであり、現代社会のあらゆる場面で活用されています。
IT業界にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。また、Java・JavaScript・Pythonといったプログラミング言語も、ITに関わるうえで押さえておきたい知識です。
今後、ITスキルの需要はますます高まっていくと予想されるので、IT業界に興味のある方は、ぜひ基礎から学んでいきましょう。
