「iCADの導入を検討しているが、価格がいくらなのかわからない」「そもそも価格に見合う価値はあるのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、iCADの価格を紹介し、価格に見合う価値があるのかを特徴や導入事例をもとに解説します。無料で体験する方法についても紹介していますので、あわせてご覧ください。
iCADの価格一覧表

前提として押さえておきたいのが、iCADの価格は開発元の公式サイトでは公開されておらず、価格を知るには問い合わせや見積もりが必要です。
iCADには、機械・装置設計向けの「iCAD SX」と、2次元/3次元Hybrid設計向けの「iCAD MX」の2製品があります。販売店のCAD SHOPが掲載している価格は、以下のとおりです。
| 商品名 | 定価 | 販売価格(税込) |
|---|---|---|
| iCAD SX V8 2D設計(ローカルライセンス) | 1,223,640円 | 1,196,800円 |
| iCAD SX V8 2D設計 プログラムサポート | 149,556円 | 161,700円 |
| iCAD SX V8 3D2D設計(STD)(ローカルライセンス) | 1,563,540円 | 1,559,800円 |
| iCAD SX V8 3D2D設計(STD) プログラムサポート | 217,536円 | 236,500円 |
| iCAD SX V8 3D2D設計(PRO)(ローカルライセンス) | 1,903,440円 | 1,922,800円 |
| iCAD SX V8 3D2D設計(PRO) プログラムサポート | 265,122円 | 288,200円 |
| その他のiCAD製品 | ー | 要見積もり |
参考:iCAD SHOP
プログラムサポートの価格には、OSのバージョンアップへの対応や、使用PCの故障・変更に伴うパスワードの再発行も含まれます。
ローカルライセンスとネットワークライセンスの違い
一覧表に掲載されているのは、いずれもローカルライセンスの価格です。iCADにはもう1つネットワークライセンスがあり、価格以外の違いは以下の表をご覧ください。
| ライセンス形態 | 使い方 |
|---|---|
| ローカルライセンス | 1ライセンスにつき1台のPCで利用 |
| ネットワークライセンス | 導入本数分まで複数PCで同時起動が可能 |
ネットワークライセンスはローカルライセンスより価格が高くなりますが、1本のライセンスを複数人で使い回せます。「常時使う人は少ないが、触る人は多い」という環境なら、ライセンス本数を減らせる分だけ価格を抑えられるでしょう。
また、価格だけでなくiCADの概要を知りたい方は以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
iCADは価格に見合う?判断材料となる3つの特徴

iCADはローカルライセンスでも100万円を超えるため、「価格に見合った価値があるのか」と気になる方も多いはずです。ここでは、iCADの価格は見合う価値があるのか3つの特徴を紹介します。
- 300万部品を0.2秒で扱う超軽量エンジン
- 履歴や拘束に縛られない直感的な操作性
- メカ・電気・制御を1つのデータで完結できる融合設計
①300万部品を0.2秒で扱う超軽量エンジン
iCADの価格を検討するうえで注目したいのが、独自のCADカーネル技術による処理速度です。iCADは、300万部品を0.2秒で扱える超軽量・超高性能なエンジンを搭載しています。
数万点の部品で構成される大規模装置や、生産設備ライン全体でも、スムーズに設計・検証を進められます。
②履歴や拘束に縛られない直感的な操作性
iCADは、形状を直接触るような感覚で作成・編集できる、直感的な操作性が特徴です。編集対象の切り替えや履歴・拘束を意識せず、アセンブリファイル上ですべての形状を編集できます。
一般的な履歴ベースの3D CADのように、「どの部品のどのフィーチャーを修正するか」を細かくたどる必要がありません。そのため、2次元CADから移行する設計者でも操作を理解しやすい設計です。
③メカ・電気・制御を1つのデータで完結できる融合設計
iCADでは、構想段階から機構・ストローク・タイミングなどの動作情報を3Dデータへ入力できます。部品形状と動作を並行して検討できるため、装置完成後の干渉や動作不良を事前に確認できます。
プロフェッショナル版では動作設計や配管・配線設計、マイスター版では制御検証や電気回路設計に対応しています。メカ・電気・制御の各部門が同じデータを活用でき、データ変換や再設定の手間を減らせる点が特徴です。
iCADが価格に見合うかわかる導入事例
機能や特徴だけでは、価格に見合うかどうかの判断は難しいものです。そこで、実際にiCAD SXを導入した企業が、どのような課題をどう解決したのかを3社紹介します。
- 芝浦メカトロニクス|ハイエンド3D CADと比べたうえでiCADを選定
- 株式会社島根富士通|生産ラインの立上期間を40%短縮
- ローム株式会社|2,000部品の表示に30分かかる環境を刷新
①芝浦メカトロニクス|ハイエンド3D CADと比べたうえでiCADを選定
半導体製造装置を手がける芝浦メカトロニクス株式会社は、設計業務の効率化を目的に3D設計への移行を決断しました。同一メーカーの3D CAD、ハイエンド3D CAD、iCAD SXの3製品を比較検討したうえで、唯一実務に耐えられたiCAD SXを選定します。
導入後は、試作工程がない一品一様の受注製品にもかかわらず、設計段階で干渉ゼロを達成。製造工程の手戻りコスト削減につながっています。加えて、2次元CADで想定した設計時間に対して3割の短縮を実現し、3次元データとビューアの活用で組立手順書の作成工数も削減しました。
出典:iCAD
②株式会社島根富士通|生産ラインの立上期間を40%短縮
ノートPCなどの生産設備を内製化している株式会社島根富士通は、20種以上のモデル切替時に垂直立上げができる体制を目指し、3D設計へ移行しました。ワーク変更のたびに発生するロボットの好適配置や治具の設計製造が課題だったためです。
iCAD SXで設計・仮想検証を行った結果、ライン立上期間を40%短縮。具体的には、設備据付後の立上げ期間が5日から3日へと短くなりました。周辺設備を含むロボットシミュレーションが3D CAD上で行えるようになり、干渉も大幅に抑制されています。
出典:iCAD
③ローム株式会社|2,000部品の表示に30分かかる環境を刷新
半導体製造装置を内製しているローム株式会社は、干渉や組立時の不具合を減らすため、長年3次元設計への移行に取り組んできました。しかし、一度導入した3D CADは運用を断念しています。チーム設計を行おうとすると厳密なルール付けでモデルの扱いが難しく、2,000部品のファイル表示に30分以上かかっていたためです。
「柔軟なチーム設計」と「紙に鉛筆で描くような操作性とスピード感」を求めて改めてiCAD SXを選定した結果、設計上流工程の効率化と設計開発期間の短縮を達成しています。
出典:iCAD
iCADの価格を他の3D CADと比較

ここまで特徴や事例を確認しましたが、iCADの価格を他の3D CADと比較してみました。ポイントは、初期費用ではなく総額の価格です。ライセンス形態が違う製品同士を初期費用だけで並べても、判断を失敗する可能性があるため、注意しましょう。
代表的な3D CADとの価格比較は以下の通りです。
| 製品 | 価格 | ライセンス形態 |
|---|---|---|
| iCAD SX V8 3D2D設計(STD)(ローカル) | 1,559,800円+プログラムサポート:236,500円/年 | 永久ライセンス+年間サポート |
| SOLIDWORKS Design Standard | 528,216円/年 | 永久ライセンスか年間サブスクリプション、または期間利用 |
| Autodesk Inventor | 444,400円/年 | サブスクリプション |
| Autodesk Fusion | 116,600円/年 | サブスクリプション |
出典:SOLIDWORKS/AUTODESK/AUTODESK
上記の価格表だけを見ると、iCADの価格だけが150万円超と突出して高く見えます。しかし、これはライセンス形態の違いによるものです。iCADは本体を買い切る永久ライセンスの価格であるのに対し、他の3製品は1年間使うための価格になります。
それでも、他のCADソフトに比べると価格は高めですが、性能に見合った価格と言えるでしょう。
iCADの価格を確認する前に無料で体験する方法

iCADは決して安い価格とは言えません。そのため、iCADを導入するのであれば実際に無料で体験して利用するのがおすすめです。GETT Proskillでは、iCADの無料体験版を提供しています。
また、以下のリンクからは無料体験版をダウンロードできるだけでなく、
- 事例の資料ダウンロード
- 価格の見積もり依頼
- iCADの概要説明
など確認できます。本記事で紹介したとおり、iCADの価格は販売店によって掲載価格が異なり、公式には非公開です。正確な価格は見積もりでしか確認できません。
「まずは自社の部品点数で動くか試したい」「グレードとライセンス数を決めたうえで価格を知りたい」という方は、以下より無料体験版をダウンロードしてみてください。
実際にiCADを使いたいという方は、以下の記事で使い方について解説していますので、あわせてご覧ください。
iCADの価格についてのまとめ
iCADの価格は公式サイトで公開されていないため、導入時には販売店への見積もりが必要です。3D2D設計(STD)のローカルライセンスは150万円を超え、年間のプログラムサポート費用もかかりますが、本体は永久ライセンスのため、年間契約の3D CADとは単純に価格を比較できません。
iCADが価格に見合うかどうかは、初期費用だけでなく、設計時間や手戻りの削減、ライン立上げ期間の短縮まで含めて判断することが重要です。まずは無料体験版で自社の部品点数や設計業務に適しているかを確認し、必要なグレードとライセンス数を整理したうえで見積もりを依頼しましょう。