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【2024】エクセルで四捨五入する方法は?ROUND関数や切り捨て・切り上げの方法

エクセルでの四捨五入は、数値を整える際の重要なテクニックであり、業務の効率化やデータ分析の精度向上に寄与するでしょう。ただ、単純な四捨五入だけでなく、切り捨てや切り上げといったより具体的な丸め処理も必要となる場面は多々あります。

この記事では、エクセル内で利用可能な四捨五入の方法と、それに加えて切り捨て・切り上げなどの丸め関数についても解説します。これらの関数を理解し、適切に利用することで、より精密なデータ処理が可能となるでしょう。どなたでも容易に理解できるように、具体的な手順とともに解説を進めていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

エクセルのROUND関数で四捨五入する方法

エクセルのROUND関数で四捨五入する方法

エクセルのROUND関数を用いて四捨五入を行う方法は、データ処理や分析を行う上で非常に重要です。しかし、この四捨五入の方法には実は2つの大きなポイントがありますので、これから詳しく解説します。

  1. どの位で四捨五入を行うか
  2. 負の数をどのように扱うか

どの位で四捨五入を行うか

ROUND関数を使用する際の基本的な書式は以下の通りです。

=ROUND(number, num_digits)

まず、四捨五入を行いたい数値「number」を選択し、四捨五入したい桁数「num_digits」を指定します。この桁数は、Decimal(小数点以下の位)またはInteger(整数部の位)で指定することが可能で、その内容に応じて以下のような結果となります。

Decimal(小数点以下の位)またはInteger(整数部の位)での指定 四捨五入の結果
Decimalを0に設定 選択した数値は最も近い整数に四捨五入
Decimalを1に設定 選択した数値は小数第一位で四捨五入
Decimalを2に設定 選択した数値は小数第二位で四捨五入
Integerを1に設定 選択した数値は最も近い10の倍数に四捨五入

これらの設定方法を理解すれば、エクセルの四捨五入機能を最大限に活用し、データ分析やレポート作成をより効率的に行うことが可能となるでしょう。特に財務報告では、通貨単位での精度が求められるため、小数点以下2桁で四捨五入することが一般的です。

負の数をどのように扱うか

エクセルのROUND関数を使用して四捨五入を行う際、負の数の取り扱いは一般的な数値とは異なる点があります。具体的に負の数を四捨五入する場合、その数値は絶対値が大きいほど小数点以下の桁数が増え、結果としてより細かい数値に四捨五入されるのです。

以下の例をそれぞれ見てみましょう。

四捨五入の内容 四捨五入の結果
-2.5を小数点以下第一位で四捨五入 -3
2.5を小数点以下第一位で四捨五入 3
-2.6を小数点以下第一位で四捨五入 -3
2.6を小数点以下第一位で四捨五入 3

これらの例からわかるように、負の数を四捨五入するときは、その結果は絶対値が大きい方向に四捨五入されるのです。

また、負の数の四捨五入では、以下のように小数点以下の桁数が多いほど四捨五入の結果が変わる可能性があります。

四捨五入の内容 四捨五入の結果
-2.55を小数点以下第二位で四捨五入 -2.6
-2.55を小数点以下第一位で四捨五入 -3

このように、負の数の四捨五入では、小数点以下の桁数により四捨五入の結果が変わることがあります。

以上のことを踏まえて、エクセルのROUND関数を使用する際には、負の数の取り扱いに注意が必要であることを覚えておきましょう。

次は、ROUND関数以外の丸め関数について、詳しく解説します。

エクセルのROUND関数以外で四捨五入する場合

エクセルには、ROUND関数以外にも様々な丸め関数が存在します。これらの関数を理解し適用することで、より高度なデータ処理や分析が可能となるでしょう。「ROUNDDOWN」関数や「ROUNDUP」関数は、それぞれ指定した位までの値を切り捨てたり切り上げたりする機能を持っています。

また、「MROUND」関数は、指定した基準値に最も近い値に四捨五入する機能を持っており、特定の倍数や基準値に沿った計算を行いたい場合に便利です。これらの関数もROUND関数と同様に、エクセルの公式バーに関数名と引数を入力するだけで簡単に使用することができます。

  1. 切り捨てを行う「ROUNDDOWN」関数
  2. 切り上げを行う「ROUNDUP」関数
  3. 基準値に近づける「MROUND」関数

切り捨てを行う「ROUNDDOWN」関数

エクセルには、四捨五入を行うROUND関数以外にも、数値を特定の方法で丸めるための多くの関数が存在します。その中でも、「ROUNDDOWN」関数は特に便利なものの一つです。この関数の特徴は、指定した小数点以下の位を切り捨てるという機能です。

以下のような形で使用し、数値には丸めたい数値を、桁数には丸める位をそれぞれ指定します。桁数が正の場合は小数点以下を丸め、桁数が負の場合は小数点以上を丸めます。

=ROUNDDOWN(数値,桁数)
たとえば、以下のようになるでしょう。
「ROUNDDOWN(123.456, 2)」→「123.45」

また、「ROUNDDOWN」関数は、四捨五入や切り上げとは異なり、必ず指定した位以下を切り捨てます。

こちらは、以下のようになるでしょう。

「ROUNDDOWN(123.456, 0)」→「123」

これは、「123.456」を整数にする際、小数点以下をすべて切り捨てるためです。

このように、「ROUNDDOWN」関数は、数値を小数点以下で切り捨てる際に便利な関数です。特に、必要な位までの数値だけを取り出す場合や、特定の位を基準に数値を丸める場合に活用できます。エクセルの丸め関数を理解し、適切に使用することで、より精度の高いデータ処理が可能となるでしょう。

さらに小数点以下を切り捨てする方法について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。

エクセルで小数点以下を切り捨てする方法!

切り上げを行う「ROUNDUP」関数

ROUND関数だけではなく、エクセルには切り上げを行うための「ROUNDUP」関数もあります。ROUNDUP関数は、指定した桁数に基づいて数値を最も近い大きい整数に丸めるために使用されます。

=ROUNDUP(数値,桁数)

試しに数値をいれてみると、以下のようになるでしょう。

「ROUNDUP(3.14159, 2)」→「3.15」

ROUNDUP関数は、特に財務計算や物理計算で便利で小数点以下の数値を考慮せずに、次の整数値に丸めることを可能にします。また、ROUNDUP関数は、以下のように負の数に対しても使用することができます。

「ROUNDUP(-3.14159, 2)」→「-3.15」

しかし、ROUNDUP関数は、丸める桁数を指定しない場合、デフォルトで0桁(つまり、最も近い整数)に丸められます。したがって、この関数を使用する際は、丸める桁数を適切に指定することが重要です。

さらに、ROUNDUP関数を使用する際は、結果が元の数値よりも大きくなることを常に心に留めておく必要があります。この特性が、特定の計算で問題を引き起こす可能性があるためです。

以上のように、ROUNDUP関数は、特定の桁数で数値を上に丸めるための強力なツールです。しかし、その使用方法を正しく理解し、適切に適用することが重要です。

基準値に近づける「MROUND」関数

「MROUND」関数は、エクセルの中でも特殊な丸め関数の一つです。この関数は、指定した基準の倍数に最も近い値に丸める機能を持っています。つまり、基準となる数値に最も近い値に丸めることが可能となります。たとえば、5の倍数に丸めたい場合や、10の倍数に丸めたい場合など、特定の基準での丸めを行いたい際に非常に便利な関数となるでしょう。

この関数は、以下の形で使用します。

=MROUND(丸めたい数値,基準となる数値)

丸めたい数値が基準となる数値の倍数に最も近い値に丸められます。

たとえば、以下のように数値をいれてみると、123は120と130の間に位置しているので、最も近い10の倍数である120に丸められるでしょう。

「MROUND(123, 10)」→「120」

また、「MROUND」関数は、負の数でも使用することが可能です。負の数を指定した場合には、その数値の絶対値が基準となる数値の倍数に最も近い値に丸められます。

以下のように、結果は負の数となります。

「MROUND(-123, 10)」→「-120」

このように、「MROUND」関数は、四捨五入だけでなく、特定の基準での丸めを行いたい際に重宝する関数です。基準となる数値により、より細かく丸めの制御が可能となるでしょう。

以上、ROUND関数以外の丸め関数の一部ご紹介でしたが、次はエクセルの四捨五入でエラーが出る原因と対策について見ていきましょう。

エクセルの四捨五入でエラーが出る原因と対策

エクセルでの四捨五入操作中にエラーが発生する主な原因はいくつかありますが、最も一般的なものは数値の不正確な入力です。たとえば、数値がテキスト形式で入力されていると、ROUND関数は期待通りに動作しないことがあります。これを防ぐためには、セルの形式を確認し、必要に応じて「数値」形式に変更することが重要です。

さらに、四捨五入を行う桁数に非現実的な値(非常に大きな数値や文字列など)が指定されている場合にもエラーが発生することがあるため、適切な数値範囲を保持することが重要です。

エラーメッセージが表示された場合は、その内容を注意深く読み、問題の原因を特定しましょう。エクセルのエラーメッセージは通常、問題の解決に必要な手がかりを提供します。

たとえば、「#VALUE!」エラーは、ROUND関数に不適切な形式のデータが渡されたことを示しています。この場合、対象のセルのデータ形式を再検討し、正しい形式で値が入力されていることを確認する必要があるえしょう。

次に、エクセルでの高度な四捨五入テクニックについて見ていきましょう。

エクセルでの高度な四捨五入テクニック

四捨五入の基本操作は理解できたところで、今度はそれをさらに高度に活用するテクニックについて解説します。エクセルの四捨五入関連の関数は一見シンプルな機能に見えますが、正確な数値処理を行うためには、これらを熟知して活用することが重要です。

  1. 条件付きで四捨五入をする方法
  2. マクロを使って四捨五入を自動化する方法

条件付きで四捨五入をする方法

条件付きの四捨五入は、特定の条件下でのみ数値を丸める場合に使用します。これには「IF」関数と組み合わせて「ROUND」関数を使うことで実現できます。

マクロを使って四捨五入を自動化する方法

四捨五入のプロセスを自動化するには、エクセルマクロを使用します。VBAを用いて四捨五入のルールを設定し、一連のデータに対して自動で四捨五入を行うスクリプトを作成することができます。

いずれのテクニックも、エクセルの高度な機能を活用するための基礎となるものです。これらを理解し、実践することで、エクセルを使った数値処理の幅が広がるでしょう。

エクセルマクロを有効にする方法やVBAの組み方については、以下の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。

エクセルのマクロを有効にする方法!VBAの組み方の例も紹介

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エクセルで四捨五入する方法についてまとめ

この記事では、エクセルでのさまざまな関数を使用した四捨五入の方法から、さらには高度なテクニックに至るまでを解説しました。正確な数値処理はデータ分析から日常の業務報告まで幅広い場面で求められるため、これらのテクニックをマスターすることで、より効果的なデータ処理が可能となります。エクセルの四捨五入機能を上手に活用して、業務の効率化を図りましょう。

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