近年注目が高まっている「ディープラーニング」のスキルを証明できる資格に「E資格」があります。名前は知っているけど、試験内容や受験資格などの具体的な情報については知らないという人は少なくないでしょう。
そこで今回は、ディープラーニングに関係する数少ない資格である「E資格」の概要や取得メリットなどについて解説します。
E資格とは「日本ディープラーニング協会」が主催する資格
まずは、E資格の概要から解説しましょう。非常に重要な「受験資格」などの基礎的な情報について説明します。
概要
E資格とは、一般財団法人「日本ディープラーニング協会(JDLA)」が主催・認定する資格試験で、ディープラーニングのスキルを証明できる資格です。なお、E資格の「E」とは「Engineer」の略であり、AIエンジニアの実務を行う上で必要な知識やスキルを問われる試験です。
試験日
E資格の試験は毎年8月と2月の2回実施され、次回日程は次のとおりです。
| 試験名 | 2026年 第1回 E資格(エンジニア資格) |
|---|---|
| 試験日 | 2026年2月20日(金)~2026年2月22日(日) |
| E資格受験の申し込み期間 | 2025年12月1日(月)~受験日前日23:59まで |
申込方法
E資格の申込のためは、下記の手順で行いましょう。
- 新規ユーザー登録
- 試験予約
- 受験料の支払い
- 予約完了メールの受領
受験資格
E資格を受験するには、「JDLA認定プログラム」を修了していることが受検資格となります。
『JDLA認定プログラム』とは、JDLAがセミナーの内容や学習範囲が正しいか審査して認定したセミナーで、20社弱が開講しています。
認定プログラムの受講期間は、長いものだと6ヶ月程度となるため、E資格取得を検討する場合には、セミナーの受講期間も含めた勉強の計画を立てる必要があります。
E資格を取得するメリット
E資格を取得すると、次のようなメリットがあります。
- 需要の高いAI分野のスキル証明になる
- 業界内での転職の際に有利になる
- 合格者限定コミュニティで人脈を広げられる
- 名刺に合格者の証としてロゴを使用できる
ここからは、これらのE資格を取得することで得られるメリットについて解説します。
需要の高いAI分野のスキル証明になる
AI市場は年々需要が高まっており、今後さらに私たちの身の回りの製品やサービスもより利便性の高いものになっていきます。それに対してAIエンジニアは現状それほど多くないため、人材としての需要が徐々に高まっています。
そのため、E資格を取得することで、将来的な需要を見込めるAIに関するスキルを証明できます。現状AI業界にいなくても、DX推進による作業効率化や問題解決においてAIを活用することも増えているため、AIスキルを保有していることでさまざまなビジネスシーンで重宝される人材になることができます。
業界内での転職の際に有利になる
AIエンジニアは需要が高まっているため、年収も高水準の求人が多く、転職による年収アップを目指すことができます。
転職活動においては、保有スキルをアピールして他の受験者との差別化を図る必要があります。AIに関する資格は多くないため、E資格を取得することで、ディープラーニングに関するスキルをアピールすることができ、転職活動で有利になります。
合格者限定コミュニティで人脈を広げられる
E資格を取得すると、E資格の合格者のみが参加できる専用のコミュニティ(Slack)に参加することができます。最新情報を得られたり人脈作りに役立てたりすることができるため、E資格を保有することで、スキルの保有を所持できること以外にも、ビジネス展開に応用することも可能になります。
名刺に合格者の証としてロゴを使用できる
E資格を取得すると、名刺やプロフィールにJDLAが使っているE資格のロゴの使用権が得えられます。そのため、名刺交換相手に、「AIに関して高いスキルを保有している人」と認識してもらえるので、そこから会話のきっかけになったり、関連ビジネスの依頼につながったりするチャンスが生まれます。
ディープラーニングと「JDLA認定プログラム」の関係性
E資格の受講には「JDLA認定プログラム」の講座を受講していることが必要となります。ディープラーニングとJDLA認定プログラムにはどのような関係があるのでしょうか?
ここからは、ディープラーニングとJDLA認定プログラムの関係性や、JDLA認定プログラムの概要について解説します。
概要
JDLA認定プログラムとは、「日本ディープラーニング協会(Japan Deep Learning Association)」が認定する講座のことです。
日本でディープラーニングを取りまとめる団体が直々に審査しているため、認定プログラムとなっている講座は厳しい基準をクリアしているもののみとなっており、ディープラーニングやAIに関して体系的に学習するためには有意義なものとなっております。
「E資格」に受験資格が設けられている理由
E資格を受講するにはJDLA認定プログラムを受講する必要がありますが、なぜそのような仕組みになっているのでしょうか?それは、E資格の受講形式と日本ディープラーニング認定協会の想いによるものです。
本番のE資格試験はCBT方式(コンピュータを利用した試験方式)で、選択式の試験です。難易度が低いわけではありませんが、現場レベルのエンジニアスキルを証明するためには、実務レベルのプログラミングスキルを保有している必要があります。
そこで、実際にコーディングや実践形式のプログラミングを経験するために、JDLA認定プログラムが受験資格として設けられているのです。
受講料
JDLA認定プログラムの価格は幅広く、10万円を切るものから40万円を超えるものまでかなり広範囲です。
ただし、価格が安いからといって内容が充実していないわけではなく、逆に高いからといってサービスが手厚かったり内容が充実していたりするとも限りません。費用は抑えつつ、自分のレベルや好みに合わせたものを選定するようにしましょう。
E資格の難易度
E資格の合格率は次のとおりです。
| 開催回 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
| 2018 | 342 | 337 | 234 | 69.44% |
| 2019#1 | 396 | 387 | 245 | 63.31% |
| 2019#2 | 718 | 696 | 472 | 67.82% |
| 2020#1 | 1,076 | 1,042 | 709 | 68.04% |
| 2021#1 | 1,723 | 1,688 | 1,324 | 78.44% |
| 2021#2 | 1,193 | 1,170 | 872 | 74.53% |
| 2022#1 | 1,357 | 1,327 | 982 | 74.00% |
| 2022#2 | 917 | 897 | 644 | 71.79% |
| 2023#1 | 1,131 | 1,112 | 807 | 72.57% |
| 2023 #2 | 1,089 | 1,065 | 729 | 68.45% |
| 2024 #1 | 1,215 | 1,194 | 867 | 72.61% |
| 2024 #2 | 930 | 906 | 600 | 66.23% |
| 2025 #1 | 1,077 | 1,043 | 712 | 68.26% |
| 2025 #2 | 1,067 | 1,039 | 730 | 70.26% |
参照元:「E資格(エンジニア資格)2023#1」結果発表(1,112名が受験し、807名が合格)(一般社団法人日本ディープラーニング協会)
このデータから、合格率は63~78%程度となっていることがわかります。
次に、受験者の職種は次のとおりです。
| 職種 | 合格者数 | 全体の割合 |
| 営業・販売 | 9 | 1.12% |
| 企画・調査・マーケティング | 40 | 4.96% |
| 経営・社業全般 | 10 | 1.24% |
| 経営企画 | 7 | 0.87% |
| 研究・開発 | 337 | 41.76% |
| 情報システム・システム企画 | 202 | 25.03% |
| 生産・製造 | 40 | 4.96% |
| 総務・経理・人事 | 9 | 1.12% |
| 学生 | 76 | 9.42 |
| その他 | 77 | 9.54% |
| 総計 | 807 | 100% |
このデータから、職種は「研究・開発」と「情報システム・システム企画」が合わせて約7割となっています。つまり、受験生の多くが専用のセミナーを受講した上で受験しているエンジニアであり、その合格率が63~78%ということになります。したがって、エンジニア以外の合格者にとってはかなり難易度の高い資格試験だと考えられます。
※なお、前述のようにE資格の受験のためにはJDLA認定プログラムを修了する必要があります。
E資格対策ディープラーニング短期集中講座とは?
E資格を取得するためには、E資格対策ディープラーニング短期集中講座を利用するという選択肢があります。そのE資格対策ディープラーニング短期集中講座にはどのような特徴があるのか、詳しく解説していきます。
合格者実績が高いおすすめ講座
2025年8月に実施されたE資格試験の合格者の約3.5人に1人がE資格対策ディープラーニング短期集中講座の受講生でした。
こちらはGETT Proskillが提供する、E資格の取得を目的にしている講座で、事前学習と短期間の講座というカリキュラムのため、効率的にE資格取得を目指せます。基礎から学んでいけるので、E資格に必須なディープラーニングに関する知識を持っていない初心者であっても受講可能です。そして、あくまでもE資格試験合格が目標で、必要な内容が短期間のカリキュラムにまとめられています。よって、効率的に試験合格を目指したい人向きです。
JDLAに認定されているプログラム
E資格取得のために試験を受けるには、まずまずJDLAに認定されているプログラムを修了させなければなりません。認定プログラムの中には、長い時間をかけなければならないものや、修了が難しいものもあります。E資格対策ディープラーニング短期集中講座であれば、短期間で修了できる可能性が高いです。講座を受講するだけで修了でき、修了試験もありません。そうして、約99%という高い修了実績を誇っています。そのため、短い期間で確実に認定プログラムを修了したいという人向きです。
| セミナー名 | E資格対策ディープラーニング短期集中講座 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 54,780円〜 |
| 開催期間 | 4日間 |
| 受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング |
| JDLA認定プログラム修了報告期限 | 2026年2月4日(水)23:59まで |
まとめ
AIやディープラーニングは成長市場であり、エンジニアの需要もますます高まる業界です。しかし、まだまだスキルを証明する資格は多くなく、E資格はスキルを証明する資格として有効です。
これからディープラーニングやAIの知識を可視化して、スキルをアピールしたい方は、資格取得を目指してみてください。