「Creoの導入を検討しているが使いにくいって本当?」と疑問に思う方も多いでしょう。
実際に操作が難しく他の3DCADソフトと比較して独特なインターフェースに戸惑うといった声も少なくありません。
しかし、Creoには他のソフトにない機能や設計の自由度を高めるメリットがあります。
そこで本記事では、Creoの強みや使用するメリットについて解説します。
また、実際に使用したユーザーの口コミ・レビューも紹介していますので、導入を検討している方は参考にしてみてください。
Creoは使いにくい?
Creoが使いにくいという言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。
しかし、実際に使いにくいということはありません。
Creoは製品設計の初期段階から製造までをシームレスに結びつけるモデルベースのアプローチを採用し、イノベーションを加速。
さらに、ジェネレーティブデザインやリアルタイムシミュレーション、産業IoT、ARなどの最新技術を活用できるため、短期間で高品質な製品開発が可能です。
シンプルな習得プロセスにより、初心者から中・上級者まで幅広く活用できるの点が魅力のソフトです。
ライセンス費用
Creoのライセンス価格は、サブスクリプション(年間契約)または SaaS(クラウドベース)のみとなっています。また、価格に関しては販売元で異なるため、詳細は表示されていません。
一番安価なCreo Design Essentialsは、ミッドレンジの最上級レベルの機能を搭載しており、価格としても若干優位な場合がよくあるそうです。
ノードロック版 | Creo Design Essentials | 要問い合わせ |
Creo Design Advanced | 要問い合わせ | |
フローティング版 | Creo Design Essentials | 要問い合わせ |
Creo Design Advanced | 要問い合わせ | |
Creo Design Advanced Plus | 要問い合わせ | |
Creo Design Premium | 要問い合わせ | |
Creo Design Premium Plus | 要問い合わせ |
Creoが持つ5つの強み
Creoが人気のソフトである理由は以下5つの強みを持っているからです。
それぞれについて解説します。
- 業界トップレベルの機能
- シミュレーションが容易にできる
- 初心者でもレベルの高い製品設計が可能
- 設計から製造まで1つのソフトで完結
- 製品設計のリアリティが高い
特徴①業界トップレベルの機能
Creoは、製品開発のあらゆるニーズに対応する高機能な3D CADソフトウェアです。
3D部品やアセンブリ設計、2D図面の自動生成をはじめ、板金やプラスチック部品の設計など、幅広い機能を搭載。アディティブマニュファクチャリングやAR技術、IoT連携といった最先端技術も統合されており、設計の精度を高めながら効率的に設計が可能です。
そのため、Creoを使用することにより、短期間で高品質な製品を開発することが可能です。
特徴②シミュレーションが容易にできる
Creoには、設計者や解析担当者がスムーズに活用できるシミュレーション機能が備わっています。シミュレーション機能は実際の動作環境を想定した応力や荷重のテストを行うことで、製品性能の検証が可能。
シミュレーション結果を基に設計の改善をスピーディーに実施でき、試作回数の削減やコストの最適化も期待できるでしょう。
また、3D CAD上で仮想プロトタイプを直接解析できるため、より迅速かつ正確な開発をサポートします。
特徴③初心者でもレベルの高い製品設計が可能
Creoはジェネレーティブデザイン機能により、AIを活用した自動設計が可能です。
このジェネレーティブデザイン機能を活用することで、経験の浅いエンジニアでも短時間で効率的な設計を実現でき、熟練エンジニアと同様の成果を得ることができます。
Creoは設計の生産性向上に加えて、製品開発のスピードアップを図ることができるのも強みと言えるでしょう。
特徴④設計から製造まで1つのソフトで完結
Creoは、CAD、CAE、CAM機能を一体化したオールインワンのソフトです。
設計から解析、製造までを一つの環境内で完結できるため、設計や解析など別々のソフトを使用する手間が省けます。
色々なツールを併用する必要がないため、コスト削減にもつながります。
つまり、Creoを使用することで設計の自由度を維持しながら、生産性の向上が期待できるのです。
特徴⑤製品設計のリアリティが高い
CreoはAR技術を活用することで、デジタルデータを現実世界に近い形で視覚化できます。
Vuforia Studioとの統合により、設計データをクリック数回でAR化し、関係者と共有することが可能。設計の意図がより伝わりやすくなり、クリック1回で製品を3D形式で表示することもできます。
リアルな設計機能があることで、製品開発プロセス全体の品質向上が期待できるでしょう。
Creoは本当に使いにくいのか使用するメリットを調査
実際にCreoは使いにくいのか、ここからはCreoを使用するメリットについて以下3点を紹介します。
- 設計プロセス全体の効率化ができる
- 高精度なモデル化が可能
- 幅広い業種に対応
設計プロセス全体の効率化ができる
Creoは、製品の構想から設計、解析、検証までを一元化できる統合型3DCADソリューションです。
モデルベースの設計アプローチを採用することで、2D図面の代わりにアノテーション付き3Dモデルを活用し、設計から製造、検査、サービスまでの全工程をシームレスにつなげることが可能です。また、設計ミスの削減や手戻りの最小化が実現し、全体の作業効率が大幅に向上します。
さらに、リアルタイムシミュレーションを活用することで、試作回数の削減も期待できるでしょう。
高精度なモデル化が可能
Creoは、パラメトリックモデリングやフリースタイルサーフェスモデリングをはじめとする高度なモデリング機能を備えており、複雑な形状や細部まで精密な設計が可能です。
設計の早期段階で重量やコスト、パフォーマンスなどをシミュレーションすることで、最適な設計を追求できるのです。リアルタイムでのフィードバックにより、設計品質の向上とエラーの削減が可能となり、製品開発の精度が飛躍的に向上。これにより、設計プロセス全体の信頼性を高めると同時に、市場投入までの時間を短縮することができます。
幅広い業種に対応
Creoは、自動車、航空宇宙、医療機器、家電製品など様々な業界のニーズに応えられる柔軟なCADソフト。材料や製造プロセスに応じた最適な設計手法を選択できるため、業界ごとに適合した製品開発が可能です。
付加製造や複合製造プロセスの活用により、サステナビリティやコスト削減にも貢献します。
つまり、各業界の特性に応じた設計の最適化を実現し、競争力のある製品開発を支援してくれるのです。
Creoを使用した導入事例
ここからは実際にCreoを使用した設計事例を紹介します。紹介する企業は下記3社です。
- 中央電子株式会社
- 株式会社高峰楽器製作所
- 戸上電機製作所
中央電子株式会社
中央電子株式会社では、構想設計や干渉チェックなど、多くの時間を要する作業に時間を取られており、本来の設計業務に集中することができませんでした。
そこで、設計プロセス全体の効率化を図り、設計者の創造性を解放することを目的として、Creoを導入しました。
また、併せてWindchillを導入し、3次元データの管理だけでなく、製品開発に必要なBOM管理、構成管理、バリエーション管理など、幅広い機能を使用。設計データの共有と管理が効率化され、製品開発プロセス全体の最適化が実現しました。
株式会社高峰楽器製作所
株式会社高峰楽器製作所は世界的に有名なギターの製造を行っている会社でネックやブリッジといったパーツの製造においては、従来、加工品質の安定性と作業効率が大きな課題となっていました。そこでCreoを導入します
Creoの3次元CAD機能を活用することで、ネックやブリッジといった複雑な形状のパーツを正確にモデル化し、2次元図面では表現が難しかった寸法や形状を明確にすることが可能になりました。これにより、設計段階から製造段階までの情報共有が円滑になり、誤差を最小限に抑え、加工品質の安定化を実現しました。
戸上電機製作所
戸上電機製作所は、電力システム機器、探査機器など、多岐にわたる製品を設計・製造する老舗メーカーです。同社は設計業務の効率化とコストの削減を目指し、CreoとWindchillを導入します。直感的な操作性と柔軟なワークフローを備え、設計者の作業効率を大幅に向上させました。
また、Windchillとの連携により、設計データの管理がより一元化され、製品開発プロセス全体の効率化に貢献しました。
以下の記事では、導入事例を5つ紹介しています。導入のイメージを持ちたいという方は併せてご覧ください。
Creoの口コミ・レビューを紹介
ここからはCreoを使用しているユーザーの口コミやレビューを紹介します。
動作エラーになることはほとんどない。
引用:ITreview
優れている点・好きな機能
- 2D図面から3Dモデルへの変換が楽である
- 3Dモデルから製造時の工程等を入力できるため、機械設計だけでなく製造工程での効率化に繋がる
- 自社独自で使いたい機能をオプションとして追加してくれる
- 板金用のモデリングができ、展開図面を描く必要がなくなった
- ホースなどの不定形状のモデルの設計も容易にできる
改善してほしいポイント・欲しい機能・分かりづらい点
- 設計履歴が残るのはいいが、その分、設計意図をしっかり考える必要がある
- 設計意図の残し方が慣れないと分かりにくい
引用:ITreview
Creoは使いにくいのかについてよくある質問
ここでは、Creoは使いにくいのかについてよくある質問をまとめています。
初めてPTCのホームページを利用する場合は、アカウントを作成しなければなりませんが、インストールすれば使用することが可能です。
Creoは使いにくいのかについてのまとめ
本記事では、Creoの使用感について詳しく解説しました。
Creoは、単なる3DCADソフトウェアにとどまらず、製品開発プロセス全体を革新するソフトです。
パラメトリックモデリングによる柔軟な設計、シミュレーション機能による高精度な検証、そしてジェネレーティブデザインによる設計など機能は様々です。
また、Microsoft Officeに似た直感的なユーザーインターフェースは、設計者の作業効率向上が期待できるでしょう。ぜひ、本記事を参考にCreoの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
