会社内のいくつかあるプロジェクトを統合的に捉え、それぞれ評価する事によって、人員や予算等を最適な状態に分配する管理手法がPPM（プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント）というツールです。
そして、これを簡単に取り入れる事が可能なソフトがClarityです。
ではClarityとは具体的にどういうもので、導入するメリットは何か、また導入事例やPPMツールを導入する時の注意点について詳しく見ていきましょう。
Clarityとは？
Clarityとはマイクロソフトがサービスの提供を始めた、いくつかあるプロジェクトを一元管理出来る企業向けのPPM（プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント）ツールソフトウェアです。
分かりやすく言うと複数の書類を1つのケースに入れて、まとめて全体を見渡すというようなイメージです。Clarityは全ての機能を無料で使う事が出来ます。
Clarityでできること
では具体的にClarityでどういう事が出来るのか詳しく見ていきましょう。
Clarityで出来ること1．簡単な操作で複数のプロジェクトを一元管理出来る
Clarityはマウスをドラッグやドロップといった簡単な操作で、レポートを作成して広く共有する事が可能です。また客観的な指標に基づいて比較や見当も出来ます。
Clarityで出来ること2．リスクがあるプロジェクトを事前に把握出来る
Clarityを使う事でリスク指標が自動で計算されるので、複数あるプロジェクトの中でどれがリスクが高いかという事を把握する事が可能です。
その為同時に複数のプロジェクトを並走していてもリスクを見落とす心配もなく、プロジェクトを成功に導くアシストをしてくれるというのが魅力です。
さらに動いているプロジェクトのあらゆるデータがリアルタイムで社内で共有出来るので、いちいち個人の報告を待つ事もありません。
Clarityで出来ること3．予算内で計画の策定や変更が出来る
Clarityは計画段階のものや進行中のものも含めて全てのコストを一元管理出来ます。
さらに期間ごとに集計してチェックも出来るので、予算を超えてしまうような計画は承認する前に除外出来ますし、計画の変更も初期段階で行えます。
Clarityで出来ること4．プロジェクトの進捗状況を一目で確認出来る
プロジェクトの進捗状況のデータは皆でパソコンやスマートフォンアプリ等で共有可能なので、わざわざ報告する為に何回も資料を作成したり、会議を開く必要もありません。
またレポートも簡単に作成出来るので大幅に時間削減可能です。
Clarityで出来ること5．財源の割り当てや任命状況を一元管理出来る
Clarityは社内全ての財源の割り当てや任命の状況を一元管理出来る為、ポリシーに反するようなリソースアサインの防止に役立ちます。
Clarityの導入事例3選
ここでは、Clarityを導入してどのようにに使われているのかを見ていきます。
Clarityの導入事例1．プロジェクトの意思決定や効果測定
例えば、どの施策が効果があって、どの施策が効果がないかをデータに基づいて意思決定を行ったり、サイト内でどのコンテンツが効果的で、どこに配置したらよいかをテストしたりも出来ます。
Clarityの導入事例2．製薬メーカーでのユーザーの行動監視
Clarityはウェブページでユーザーが分かりにくいと感じる所を把握したり、ユーザーの行動を理解してユーザーが求めるコンテンツを追加するというような使われ方もします。
他にもユーザーがどれにどれ位クリックしているのかを調べて、何を求めているのかを調べる事も可能です。
ある製薬メーカーはユーザーの行動分析やヒートマップ解析を行う為にClarityを導入し、分析や改善案の立案等をしています。
さらにデータを基にして、ウェブサイトの改善も行っています。
Clarityの導入事例3．国際NGOでのデータチェック
またある国際NGOもユーザーの行動分析やヒートマップ解析を行う為にClarityを導入しました。
そして製薬メーカーと同じように集めたデータをチェックしながらウェブサイトの改善につなげています。
Clarityを導入するメリット
Clarityを導入するメリットは色々あります。
簡単に始める事が出来る
Clarityを利用すれば、簡単にPPMを取り入れる事が出来るので、未経験者でも企業戦略を立てる事が容易です。また操作方法も簡単なので、特別な知識を持っていなくても問題ないという所が魅力です。
直感的に操作を行える
Clarityはユーザーが快適に使えるように設計されていて、デザインも見やすく情報の把握も一瞬なので、直感的に操作を行えます。
例えばプロジェクトやアイデアは段階構造で俯瞰出来ますし、シナリオも時間が横軸で作業内容が縦軸になった棒グラフ上の一覧表で一度に表示出来るので比較しやすいです。
さらにデータもグラフ上ですぐに分かるのでレポートも作成しやすいというのがメリットです。
幅広いプラットフォームで使用出来る
Clarityはパソコンでは色々なブラウザやレポートツールに対応していますし、スマートフォンやタブレットでも閲覧が出来るので便利です。
無料で使用出来る
ヒートマットツールは、有料のものも無料のものも色々あります。
Clarityはあらゆる機能が全て無料で使えるので、いざ使ってみて自分とは合わなかったとしても無料なので金銭的に損をするという事はありません。
データの保有期間が無制限
Clarityは無料にもかかわらず、データの保有期間が無制限となっています。
その為長期的なアクセスデータも無料で分析出来て非常に便利です。
無料のツールだとデータの保有期間が決まっていて、期間を増やす場合は有料となるという事も少なくありません。しかし、Clarityはそんな心配もないので安心して利用する事が出来ます。
セッション数が無制限
Clarityにはユーザーがウェブサイトにアクセスした回数であるセッション数に制限がないです。
セッション数に制限をかけているサービスもある中で、Clarityは無料でセッション数の多いサイトにも利用出来るというのがメリットです。
ダッシュボードでウェブサイトの状況を把握出来る
Clarityを利用すれば、ダッシュボードでユーザーのクリック率やセッション数といった情報をチェック出来て便利です。
Clarityの導入方法
PPM（プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント）を導入しようと思っても、ソフトを全く使わないのはなかなか難しいです。また、アナログでPPMを導入しようとするとなあなあになってしまいプロジェクト管理が破綻してしまうこともあります。
Clarityは簡単に導入できるので、下記トライアルから試しに導入してみると良いでしょう。
期間限定でClarityを導入してみて、どういった点が良かったか社内で話し合ってみるのがおすすめです。
PPMツールを導入する際の注意点
PPMツールを導入する場合、いくつか注意点があるので見ていきましょう。
PPMツールでは、あくまで各事業の売り上げやシェアだけを考えて計算を行うので、他の部署と連携して事業活動を行う事での相乗効果の影響については全く考慮されていないので注意が必要です。
また、PPMツールが行う計算は、現時点での売上総額や市場成長率が参照されます。
その為、将来的な成長率の変化やシェアの変動予測は考慮されておらず、新技術によって業界に大きな変化が起きた時にすぐに対応出来ないというのが弱点です。
PPMツールで分析に利用した数値は調査により把握していたものなので、必ずしも正確とは限りません。実際に対象となる数値がいくつかあった場合、使う数値によって結果も変わってくるので、あくまで参考程度にとどめておいた方が良いです。
Clarityの導入事例や活用方法について まとめ
Clarityは簡単に始められ直感的に操作も出来ます。
また無料で使え、さらにデータの保有期間も無制限です。
その一方で事業間の相乗効果は考慮されていませんし、将来的な成長率の変化やシェアの変動予測も考慮されていない為、新技術等が生まれて業界に変化が起きた時にすぐに対応出来ないという弱点もあります。
このようにClarityの導入にはメリットがある一方で注意点もあるので、これら両方をきちんと見極めて利用するという事が重要です。
