CADソフトは難しそう!そんな悩みを持っていませんか?Autodesk Fusionの図面作成機能なら、初心者でも簡単に図面を作成できます。
3Dモデルから2D図面へのスムーズな移行、多様な図面ビューの作成など、Autodesk Fusion 図面作成基本的な操作を一つずつ丁寧に解説します。
Autodesk Fusionの図面作成機能とは?
Autodesk Fusionは、3Dモデルから高品質な2D図面を自動生成できるCADソフトウェアです。設計の効率化を大幅に図ることができ、寸法や公差などの情報を正確に反映することで、製造現場との連携もスムーズに行えます。
初心者でも直感的な操作で、図面を作成できるため、設計の幅を広げたい方や、効率的な作業を求める方におすすめです。3Dモデルと2D図面をシームレスに連携させることで、設計の精度を向上させ、様々な種類の図面ビューを作成できます。
Autodesk Fusionの図面作成機能のメリットとは?
Autodesk Fusionで図面作成の最も大きな特徴の一つが、3Dモデルから2D図面を自動生成できる点です。3Dモデルを作成後、数クリックで様々な投影図(正面図、側面図、上面図など)を生成できます。
Autodesk Fusionで図面作成の主なメリットは以下の通りです。
- 設計時間の短縮
- 設計ミスの減少
- 製造現場との連携強化
- 直感的な操作
- 高品質な図面作成
Autodesk Fusionの図面作成機能はどんな機能があるの?
Autodesk Fusionの図面作成機能は、設計の効率化を大幅に図ることができ、設計者の負担を軽減します。図面作成機能を紹介します。
図面作成機能は以下の通りです。
機能名 | 内容 |
図面 | 3Dモデルから正面図・側面図・上面図などの投影図を自動生成 |
図面ビューの作成 | 投影図だけでなく断面図・詳細図を作成可能 |
寸法の自動挿入 | 3Dモデルの寸法を2D図面に自動的に反映 |
図面ビューの配置とカスタマイズ | 図面ビューの配置・スケール・表示スタイルを自由にカスタマイズ可能 |
図面出力 | DWG・PDFなどの一般的なファイル形式で出力可能 |
部品表の自動生成 | 3Dモデルの部品情報を元に部品表を自動生成 |
カスタマイズ可能なテンプレート | 自社の図面規格に合わせたテンプレートを作成可能 |
Autodesk Fusion 図面作成のための3Dモデルを準備する
Autodesk Fusionで高品質な2D図面を作成するための第一歩は、3Dモデルの作成です。 3Dモデルは、図面の基となるデータであり、その品質が最終的な図面の精度に直結します。
3Dモデルの準備で重要なポイントは以下の通りです。
- 詳細な形状:
図面で表現したい全ての形状を正確に3Dモデルに反映 - 寸法の正確性:
すべての寸法を正確に設定し公差も考慮
なぜ3Dモデルが重要なのか?
3Dモデルは、製品設計の効率化と品質向上に不可欠です。3Dモデルから図面を自動生成できるため、設計時間が短縮され、設計ミスを事前に防ぐことができるからです。
3Dモデルの重要な点は以下の通りです。
- 図面の自動生成:
3Dモデルから投影図・断面図・詳細図を自動生成可能 - 寸法の自動挿入:
3Dモデルの寸法が自動的に図面に反映 - 設計ミス防止:
3Dモデルで設計ミスを修正することで図面の品質を向上 - 設計の効率化:
3Dモデルを一度作成すれば様々な角度からの図面を簡単に作成可能
3Dモデルを準備する
図面を作成する前に、3Dモデルを準備します。まずは、3Dモデルの準備から始めていきたいと思います。
- Autodesk Fusionを起動する。
- 名前を付けて保存する。ここでは「座付き穴」と名前を付けて保存します。
- スケッチを選択する。
- 長方形を選択する。
- スケッチで描く。
- 押し出しを選択する。
- 厚みを指定する。
- 座付き穴を描くための補助線を描く設定。
- 座付き穴を描くための補助線を描くためスケッチを選択。
- 座付き穴を描くための補助線を長方形で描く。
- 座付き穴を設定する。
- 残りの座付き穴を設定する。
- 座付き穴モデルが完成。
Autodesk Fusionの3Dモデルに基準点を設定をする方法
3Dデータ(3Dモデル)が準備できましたので図面の基準点を設定します。基準点を設定する目的は、3Dモデルを図面にした時に「どこが基準点」か分からなくなるからです。
- 基準点設定1(図面にした時にどこが基準点が分からなくなるため)
- 基準点設定2
- 基準点設定3
- 基準点設定4
Autodesk Fusionの3Dモデルを図面に移行する
3Dデータ(3Dモデル)が準備できましたので図面に移行します。3Dモデルから図面にシームレスに移行できるのが、Autodesk Fusionの良い点です。
用紙サイズを設定する方法
用紙サイズを設定する方法を説明していきます。
- 3Dモデルから図面に移行する。
- 用紙サイズを設定する。
- 図面枠が完成。
Autodesk Fusionで3Dモデルを図面に配置する方法
3Dモデルを図面に配置する方法を説明していきます。正面図、平面図、側面図の順番で配置していきます。
- 正面図を配置する。
- 表示する3Dを選択。(現在、全ての3Dが表示されている状態)
- エッジの線を表示設定する。
- 投影図を配置する。
- 移動した図を選択し移動する。
- 回転したい図を選択する。
補助線を作成する方法
図面に補助線を入れることで、図面の精度向上、図面理解の促進、設計意図の伝達といった様々なメリットが得られます。補助線を適切に活用することで、より正確で分かりやすい図面を作成することができます。補助線を入れる方法を説明を進めていきます。
- 中心線を入れる。
- 円の中心線を入れる。
寸法注記を入れる方法
図面上で、対象物の大きさや形状を数値で示すことを「寸法注記」と言います。寸法注記は、図面を読み解く上で最も重要な要素の一つであり、設計意図を正確に伝えるために欠かせません。寸法注記を入れる方法を説明していきます。
寸法注記の内容は以下の通りです。
- 寸法線:
図形上の2点間に引かれる線で寸法を測る範囲を表示 - 寸法補助線:
寸法線から直角に引かれる線で寸法数値を記入する位置を表示 - 寸法数値:
測った長さ・直径・角度などの数値を記入 - 寸法単位:
ミリメートル(mm)・センチメートル(cm)・メートル(m)など寸法の単位
- 寸法を入れる。
公差を記入する方法
公差とは、図面上に記載された寸法に対して、許容される誤差の範囲のことです。つまり、設計図に記載された寸法はあくまで理想値であり、実際に製作される部品には多少の誤差が生じます。この許容される誤差の範囲を数値で示したのが公差です。
- 公差を記入する。
- 寸法に個数やコメントを記入する。
- 寸法の位置を移動する。
並列寸法を作成する方法
並列寸法とは、図面上で一つの基準線を共有しながら、複数の寸法を並べて記入する方法です。
並列寸法のメリットは以下の通りです。
- 基準からの距離が明確:
すべての寸法が共通の基準線から測られているため位置関係が明確 - 部品の配置関係が分かりやすい:
特に穴の位置関係を示す際に有効 - 寸法の誤差を減らす:
基準となる点が一つなので測定誤差を減らすことが可能
- 並列寸法を選択する。
- 並列寸法を記入する。
- 寸法を移動する。
直列寸法を作成する方法
直列寸法とは、図面上で寸法線を一直線に並べて、それぞれの要素の寸法を記入する方法です。線路のように、寸法が連続して並んでいることから、この名前がついています。
直列寸法のメリットは以下の通りです。
- 寸法の累積:
各寸法が前の寸法に連続して加算されるため全体の長さを把握しやすい - 図面の簡素化:
複数の寸法を一つの直線上にまとめることができるため図面がすっきり - 加工順序の明確化:
加工する際の順序をイメージしやすい
- 直列寸法を選択する。
- 直列寸法を記入する。
- 寸法を移動する。
注記を記入する方法
図面に注記を記入する目的は、図面を見た人が、図面だけでは伝えきれない情報を正確に理解し、製品を正しく製造できるようにするためです。
注記を記入する主な目的は以下の通りです。
- 図面だけでは伝えきれない情報を補足する
- 誤解を防ぐ
- 製造上の問題点を事前に防ぐ
- 品質管理の向上
- テキストを選択する。
- テキストボックスを作成。
- テキストを入力する。
- 基準を注記したので目印の球を非表示にする。
Autodesk Fusionが学べるお勧めセミナー
Autodesk Fusionについては記事でも学べますが、理想的な記事を見つけるのは大変です。また、有料のコンテンツも多いためお金を払うのならセミナーを受けるのがおすすめです。
スタッフが特におすすめするのは「Autodesk Fusionセミナー講習」というセミナー講座で、Autodesk Fusionを触ったことがない初心者でも受講できる優しいセミナーとなっています。
Autodesk Fusionセミナー講習ではどんなことが学べるのかというと、
- Autodesk Fusionでモデリング方法と設計変更
- 3Dモデルからの図面化と寸法や注記を追加
- スケッチの寸法と幾何拘束
- データの保存・共有方法・ファイルのインポート・エクスポート
- サーフェスを適切に利用した高度なモデリング
- 応力解析の条件の設定と設計変更
- 複数のソリッドボディを利用したモデリング・アセンブリ内のモデリング
- 部品の組上げ・干渉チェック
- 組図・分解図・部品表の作成・編集
このような基本操作から実際のモデリング・応用解析まで学ぶことができます。
誰でも参加しやすいセミナーなので、Autodesk Fusionをプロから学びたいと思う人はぜひこの機会に参加してみてください。
Autodesk Fusionで図面作成のまとめ
今回はAutodesk Fusionで3Dモデルから図面作成をする方法を手順に沿って詳しく解説しました。
Autodesk Fusionでの図面作成は、一見難しそうですが、手順を踏んで行えば初心者でも十分行うことができます。
ただ、図面作成は、3Dモデルを作ることが重要なので3Dモデル作成で、つまずいたらセミナーでプロに教わるのがおすすめです。
ぜひこの機会にAutodesk Fusionで3Dモデルから図面作成を始めて、設計の世界に突入してみてください。
