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【2025】Autodesk Fusionのモデルを縮小する方法を紹介!拡大方法もあわせて解説

「作成したモデルのサイズを変更したいけど、やり方がわからない」という方も多いでしょう。

Autodesk Fusionでは、モデルのサイズ変更が行える機能が用意されているものの、初めて触れる方や操作に慣れていない方にとっては、どのツールを使えばよいか迷うことも多いものです。

そこで本記事では、Autodesk Fusionを使ったモデルの縮小方法をメインに、拡大方法も併せて詳しく解説します。実際の操作手順やコツを知ることで作業効率が向上し、デザインの幅も広がりますので最後までご覧ください。

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Autodesk Fusionのモデルを縮小するとは?

Autodesk Fusionのモデルを縮小するとは?

Autodesk Fusionにおけるモデルの縮小や拡大は言葉の通り、モデルのサイズを変更することです。主に既存のモデルを小型化したり、大型化したりする場面で使用されます。

モデルの縮小は、試作品の製作やデザインの検証を行う際、材料や製作コストを抑えるために重要な機能です。また、他のパーツとの組み合わせや特定のスペースに収めるための調整としても必要になります。

一方で、縮小や拡大を行う際にはモデルの形状が歪んでしまうリスクもあるため、操作方法を理解しておくことが大切です。Autodesk Fusionには尺度をはじめ、便利なサイズ変更機能が搭載されており、初心者からプロまで幅広く活用されています。

尺度のコマンド一覧

尺度のコマンド一覧は以下の表を参照ください。

設定項目 概要
エンティティ 拡大・縮小する形状を選択
形状を選択すると拡縮の原点が自動設定されるが、×ボタンで削除して任意のポイントを指定することも可能
尺度のタイプ
  • 均一:すべての軸で同じ倍率を適用してサイズを変更
  • 不均一:X軸、Y軸、Z軸ごとに異なる倍率でサイズを調整
尺度係数 「均一」の場合に使用できる項目で、全体の倍率を設定
X距離 「不均一」を選択した際に有効になり、X軸方向の倍率を指定
Y距離 「不均一」の設定時に表示され、Y軸方向の拡縮倍率を入力
Z距離 「不均一」を選んだ際に適用可能で、Z軸方向の倍率を設定

以下の記事では、Autodesk Fusionのモデリングについて詳しく解説していますので併せて参照ください。

【2025】Autodesk Fusion(Fusion 360)の簡単なモデリング方法をわかりやすく解説!

Autodesk Fusionのモデルを縮小できるメリット

Autodesk Fusionのモデルを縮小できるメリット

Autodesk Fusionのモデルを縮小できるメリットは以下の3点です。

  • 設計の柔軟性が向上する
  • 試作コストを削減できる
  • 小さいモデルで設計の課題を発見できる

メリット①設計の柔軟性が向上する

Autodesk Fusionでモデルを縮小できると、設計における柔軟性が向上します。モデルのサイズを自由に変更できることで、条件に応じた設計の比較が容易になります。

例えば、同じデザインでも、小型化することで特定の空間に適合するかどうかを検証できるため、設計の幅が広がります。また、縮小したモデルを元に新たな設計案を試すことで、効率的に業務を進めることが可能です。

メリット② 試作コストを削減できる

モデルの縮小機能が使用できれば、試作品を作成する際にコストの削減が可能になります。

小さなモデルを試作することで、使用する材料の量を大幅に削減できるためです。また、縮小したモデルを使えば、3Dプリンターの造形時間が短縮されるため、時間的コストも軽減されます。

モデル作成の効率化により、限られた予算内でより多くの試作やデザイン検証を行うことが可能になるため、プロジェクトの成功率が高まるでしょう。

メリット③小さいモデルで設計の課題を発見できる

縮小したモデルを利用すると、設計上の課題や改善点を効率よく発見することができます。

小さなモデルは全体像を把握しやすく、各部品の組み合わせやフィット感、構造的な弱点を検証するのに適していると言えるでしょう。また、縮小モデルを使えば設計の視覚化が簡単になり、共有やフィードバックを得やすくなるため、早い段階での問題解決が可能です。

これにより、試作や本製作に移る前に課題を修正し、最終的に完成する製品の品質を向上させることができます。

Autodesk Fusionのモデルを縮小する基本操作

ここからは画像付きでAutodesk Fusionのモデルを縮小する方法について解説します。今回はわかりやすいように以下の直方体を使用していきます。

直方体

次に上のタブにある「修正→尺度」をクリックします。

尺度

すると下記画面のように右横にダイアログボックスが表示されます。エンティティとは、先述した通り「ボディまたはスケッチ」を指します。直方体を選択します。

ダイアログボックス

次に「点」を選択します。ここでの点とは、軸にする部分(原点)です。そのため、軸にする部分を原点として、縮小ができます。実際に縮小してみましょう。

ボディ選択

すると直方体のサイズが小さくなりました。また、画面に出ている数値を入力する「尺度係数」に入力すると指定のサイズに変更ができます。

尺度係数の入力

ここでポイントとなるのが尺度のタイプ「均一」「不均一」の項目です。均一にすると1つの矢印を引っ張ることでX軸、Y軸、Z軸のサイズが変更されます。しかし、X軸だけサイズを変更したいということもあるでしょう。その場合は画面下の「尺度のタイプ」を「不均一」に変更します。

尺度のタイプ

すると、矢印が3つ表示されます。これでX軸、Y軸、Z軸それぞれのサイズを変更できます。試しにZ軸のサイズを縮小してみましょう。

X/Y/Z軸で変更可能

これで自身が縮小したい部分だけを縮小することが可能です。

拡大方法

拡大方法も縮小方法と同様になります。実際にZ軸だけ拡大すると以下のように拡大できます。

拡大

縮小と拡大の方法は難しいものではないため、積極的に使用していきましょう。

Autodesk Fusionのスケッチで縮小拡大は可能?

Autodesk Fusionのスケッチで縮小拡大は可能?

Autodesk Fusionのスケッチで縮小拡大は可能です。実際に以下の正方形で実施してみましょう。

正方形

ここで注意するのが「拘束」を外す作業が必要になるということです。以下のアイコンが表示されている場合は拘束されているため、図形のサイズを縮小・拡大することはできません。

拘束のアイコン

削除の方法は拘束のアイコンを右クリックして、削除をクリックします。

拘束の削除

拘束されている4点を全て外し、上部だけを拡大する場合は線を選択し上にドラッグします。すると正方形を拡大することができました。

上部に拡大

スケッチ部分では線だけでなく、点でも拡大や縮小が可能です。

Autodesk Fusionの縮小を学ぶならAutodesk Fusionセミナー講習

Autodesk Fusionセミナー講習 ProSkilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」は、Autodesk公認の集中型2日間セミナーで、初心者から実務レベルまでのスキルを最速で習得できる内容が特徴です。この講習では、3DCAD未経験者にも分かりやすい基礎講義から始まり、高度なモデリングや応力解析、組図の作成技術までを体系的に学べます。

さらに、会場、ライブウェビナー、eラーニングの3形式を選べるため、自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて受講が可能です。公式教材「Autodesk Fusion完全攻略セミナーガイド」も提供されるため、講義受講後の復習や実務での活用にも最適です。

受講後は公認の修了証が発行され、即戦力としての技術を証明できる点も魅力。短期間で効率的に学びたい方にとって、最適なセミナーです。

受講形式 会場/ライブウェビナー/eラーニング
受講費用
  • 会場/ライブウェビナー:58,300円(税込)
  • eラーニング:41,800円(税込)
受講内容(到達目標) 【1日目】

  • Autodesk Fusionでのでのモデリング方法を理解し、設計変更がしやすいモデリングができる。
  • 3Dモデルから図面化し、寸法や注記を追加できる。
  • スケッチの寸法、幾何拘束を理解し追加できる。
  • データの保存・共有方法、ファイルのインポート・エクスポートができる。
  • サーフェスを適切に利用した高度なモデリングができる。

【2日目】

  • 応力解析の条件を設定し、結果から設計変更ができる。
  • 複数のソリッドボディを利用したモデリング、アセンブリ内でモデリングができる。
  • 部品の組上げ、干渉チェックができる。
  • 組図、分解図、部品表の作成・編集ができる。
持ち物 特になし(筆記用具程度)
会場住所
  • 東京都千代田区内神田3-18-3 アドミラル神田ビル4階
  • 愛知県名古屋市中区錦3丁目8-7こまビル6階
  • 大阪府大阪市淀川区西宮原1丁目4-25 NLC新大阪12号館3階

また、Autodesk Fusionの縮小や拡大を独学で勉強したいという方は以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

【2025】Autodesk Fusionの勉強方法!3DCADを効率よく独学する手段も解説

Autodesk Fusionのモデルを縮小や拡大する活用例

Autodesk Fusionのモデルを縮小や拡大する活用例

Autodesk Fusionのモデルを縮小や拡大する活用例は以下の2点です。

  • プレゼン用のミニチュアモデル作成
  • 実物大モデルの確認

例①プレゼン用のミニチュアモデル作成

Autodesk Fusionを活用してモデルを縮小すれば、プレゼンテーション用のミニチュアモデルを効率的に作成できます。実際の製品や構造物をそのままの形状でミニチュアに再現できるため、会場や展示スペースが限られる場合にもモデルの魅力を伝えることが可能です。

例えば、建築模型や工業製品の設計を縮小して立体的に表現することで、プロジェクトの意図や設計の細部をわかりやすく伝えることができます。また、3Dプリンターと連携することで、設計データを物理的なミニチュアとして短時間で出力することができ、製作時間やコストの削減も実現可能です。

例②実物大モデルの確認

Autodesk Fusionを用いてモデルを拡大すると、設計段階での検証が可能になります。

特に、実物大のモデルをシミュレーション空間で再現することで、設計者はプロトタイプを作成する前に部品同士の適合性や動作範囲を正確にチェックできます。例えば、大型機械のアセンブリでは個々の部品の干渉がないか、組み立て手順が合理的かを視覚的に確認できるため、製造段階でのトラブルを未然に防ぐことが可能。

また、実物大モデルを基に応力解析や動作シミュレーションを行うことで、耐久性やパフォーマンスの検証も可能になります。

Autodesk Fusionにおける縮小についてのまとめ

本記事では、Autodesk Fusionにおけるモデルの縮小をメインに拡大方法やメリットについて解説しました。

モデルの縮小や拡大は初心者でも簡単に実施でき、設計の柔軟性や試作の効率化が向上します。具体的な操作手順をマスターすることで、試作品やプレゼン用ミニチュアの作成など、幅広い活用が可能になります。

また、ProSkilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」は初心者でも安心して受講できるセミナーですので、受講を検討してみてください。

Autodesk Fusionのモデルを縮小する方法を紹介!拡大方法もあわせて解説
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