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【2024】AutoCAD LTのスクリプト方法とは?メリットや手順

AutoCAD LTで作業している方へ、同じ一連のコマンドを何度も繰り返していませんか?
例えば、毎回同じ一連の手順を踏んで図面をクリーンアップしたり、古い図面で定義されているCAD標準仕様を更新する必要があるなどです。
そこで今回は、お決まりの定型処理がスクリプトの実行で一瞬でできる機能をご紹介しましょう。

AutoCAD LTには、この「スクリプト」というすばらしい機能があります。
スクリプトを使えば、繰り返し作業を自動化したり、複雑な操作をワンクリックで実行したりできるので、作業時間を大幅に短縮できるのです。

この記事では、AutoCAD LTでスクリプトを使用する方法や注意点、すぐに使いこなせるコツなど、初心者でもわかりやすく解説していきます。
スクリプトをマスターすれば、あなたの図面作成が劇的に進化し、作業効率もアップしますのでぜひお試しいただければ幸いです。

AutoCADのスクリプトとは?

AutoCADのスクリプトとは?

まずはスクリプトの概念や一般的な使われ方を軽くおさらいしておきましょう。

スクリプトは、コンピューター上で一連の処理を実行するための指示を記述したものです。
一般的には、テキストファイル形式で記述され、プログラミング言語と呼ばれる専用の言語を使用して記述されます。

スクリプトは、さまざまな用途に使用できますが、大きく分けてつぎの3種の目的や用途で利用されています。

作業の効率化ができる

1つ目は、この記事でお伝えしたいスクリプトを使った作業の効率化
例えば、繰り返し行う作業を自動化することで、作業効率を向上できます。

カスタマイズできる

2つ目は、アプリケーションやシステムをユーザーのニーズに合わせて簡単にカスタマイズするためのスクリプトです。

開発環境で便利に使える

そして3つ目は、開発環境で頻繁に利用されている汎用スクリプトもあることです。
この場合のスクリプトは、単体のプログラムとして、あるいは他のプログラムと連携して、新しい機能やアプリケーションを開発する効率化に役立っているんです。

スクリプトとは、結局のところ、ルーティン化できる動作や命令を覚書として書き込んでしまえば、後はいつでもすばやく指示が出せて実行できる仕組みと覚えておいてください!

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AutoCAD LTでスクリプトをするメリット

AutoCAD LTでスクリプトを使うメリットは多岐にわたります。
ここではAutoCAD LTのスクリプトを使うメリットについて解説していきます。

作業時間が大幅に短縮できる

まず、なんといっても作業時間を大幅に短縮できます。
例えば、同じ図形を何度も描く必要がある場合、スクリプトを使って一発で実行できます。
また、複雑な寸法設定や定型的な図面作成も、ワンクリックやドラッグだけで完了です!
今までは、毎回同じ操作を永遠と繰り返していた時間が短縮でき、空いた時間を図面の最終目標やアイデアに集中できるようになります。

ミスが減少する

次に、スクリプトを使うことで設計のミスが減少します。
手作業よりもスクリプトの方が正確であり、より精度の高い図面を作成できます。
また、作業の標準化が簡単に図れるということも大きなメリットといえるでしょう。
スクリプトを使えば、作業手順を統一し、チームメンバー間で作業内容を一貫させることが容易になります。

図面の品質が向上する

さらに、スクリプトを使うことで図面の品質が向上することは必至です。
一貫した作業手順により、図面の品質を維持し、改善しやすくなることは容易に予測できるのではないでしょうか。

私自身、スクリプトを多用してAutoCAD LTを利用してみて気がついたことですが、スクリプトを使いこなすことでカスタマイズ性も高まります。
AutoCAD LTを自分のニーズに合わせてカスタマイズしやすくなるんです。
独自のツールバーやショートカットキーを作成できる機能が備わっていますので、スクリプトを増やしつつ自分のプロジェクトをこなしていくと、同じ属性のプロジェクトの作業効率が信じられないぐらい向上したんです。

これは優秀な部下や同僚が仕事を手伝ってくれる以上に役に立っていると感じています。
図面を頭の中で組み立てていく過程で、大まかなイメージができれば即完成できるといったスキルが向上し、仕事に自身が持てるようになりました。

総括すると、AutoCAD LTでスクリプトを使うことで図面作成を効率化し、作業効率を向上できます。
初心者でも簡単に始められるため、積極的に取り組んでみることをお勧めします。
では、スクリプトの具体的な設定方法や使い方について詳しく解説していきましょう!

AutoCAD LTでスクリプトをする方法、具体的なやり方

AutoCAD LTでスクリプトをする方法、具体的なやり方

AutoCAD LTでスクリプトを使用する手順は大まかには次の3ステップです。

  1. スクリプトの作成(調達)
  2. 保存
  3. 実行

これだけですが、それぞれのステップでいくつかの注意点がありますので解説していきます。

スクリプトの作成

まず、スクリプトの作成または調達方法です。
プログラミング言語の知識がある方は自分でスクリプトを記述して作成するだけですが、プログラミング言語習得まで時間が割けない人の場合はスクリプトダウンロードサイトを利用するのもおすすめです。

例えばAutodesk ExchangeやScriptForgeといったスクリプト共有サイトではAutoCAD LTを含むさまざまなCADソフト用のスクリプトが公開されています。
無料で入手できるものも多く、汎用性が高いスクリプトもありますのでおすすめです。

自前で用意する場合は、テキストエディタでスクリプトファイルを作成します。
スクリプトはコマンドを順番に記述したテキストファイルであり、拡張子は.scrにする必要がありますので覚えておいてください。

保存して実行する

次に、作成(入手)したスクリプトファイルを適当なフォルダに保存します。
このとき、何のスクリプトなのかすぐわかるようなファイル名にしておくと作業効率もよくなるでしょう。

ここまでできればあとはスクリプトを必要なときに実行するだけです。
AutoCAD LTでスクリプトを実行する一番簡単な方法は、ドラッグ&ドロップと思います。

スクリプトファイルをAutoCAD LTのウインドウにドラッグ&ドロップするだけでスクリプトで指示される動作が自動的に実行されます。

他にも、操作画面はそのままでスクリプトファイルを呼び出して実行したい場合は、ツールバーの「マクロ」パネルを開き、実行したいスクリプトファイルを選択して「実行」ボタンをクリックします。

コマンドラインから実行する方法

コマンドラインから実行する方法も簡単です。
コマンドラインに「LOAD “ファイルパス”」と入力してスクリプトを読み込み、その後「RUN “スクリプト名”」を入力して実行します。

このように、自分の操作勝手や、やりやすい方法で実行するようにしてください。

補足として、自分でスクリプトを作成するにはAutoCAD LTの場合、AutoLISPに関する知識が必要であり、複雑なスクリプトを作成する場合は専門知識を持った人に相談することをお勧めします。
私の場合は、まず必要なスクリプトファイルを共有サイトで探し、無い場合はよく似たスクリプトをダウンロードして目的のスクリプトに近づけるよう書き換えて使用しています。
スクリプトを書き換える方法やコツなどは別の機会に解説させていただきます。

また、AutoCAD LTのスクリプトについて詳しく知りたい場合は、Autodeskの公式ドキュメントや書籍、オンラインチュートリアルを参考にすると良いでしょう。

AutoCAD LTと通常AutoCADでのスクリプトの違い

AutoCAD LTと通常のAutoCADでは、スクリプトの使い方に違いがありますので説明しておきます。

スクリプトの種類が違う

まず、使用できるスクリプトの種類について異なります。
AutoCAD LTではAutoLISPのみを使用できますが、通常のAutoCADではAutoLISPとVBAの両方が利用可能です。
この違いは、AutoCADの利用目的によっては大きな制限と感じる場合もありますので事前に注意が必要といえるでしょう。

スクリプトの実行方法が違う

また、スクリプトの実行方法についても若干の制限があります。
AutoCAD LTでは、スクリプトを実行する方法としてツールバー、コマンドライン、ドラッグ&ドロップがあります。
一方、通常のAutoCADではこれに加えてリボンからも実行できます。
AutoCAD LTでは、リボンからスクリプトを実行することはできません。
これは、AutoCAD LTがVBAに対応していないためです。
私の場合、職場で使うAutoCADに慣れていましたので、リボンから実行できないのは少なからず違和感がありました。

その他に、通常のAutoCADにはAutoCAD LTにはない3D機能などが搭載されていますが、スクリプトの作成に必要な知識は両者で共通しています。
まとめると、AutoCAD LTはVBAに対応していないため、スクリプトの種類が制限されており、実行方法も一部異なりますが、基本的なスクリプトの作成には両者で同じ知識が活用されます。

AutoCAD LTのスクリプトを学ぶには

AutoCAD LTのスクリプトを学ぶには、セミナーや講座がおすすめです。
AutoCADと若干実行方法が違うものの、AutoCADのスクリプトセミナーでも概要を学べますし、LTに応用は十分可能です。
AutoCAD LTのスクリプトを教えてくれるセミナー講座は少ないので、AutoCADのスクリプトセミナーから学んでみると良いでしょう。

スクリプトは独学だとかなり難しく挫折しがちなので、ぜひ気軽にセミナー講座を受けてみてください。

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AutoCAD LTのスクリプトについてまとめ

AutoCAD LTのスクリプトの使い方やメリット、通常AutoCADとの違いについて解説してきました。
スクリプトを使いこなせるようになると、作業効率だけでなく生産性や創造性も大幅に向上できるようになります。
初心者の場合でも、スクリプト共有サイトやダウンロードサイトを積極的に利用することで容易にスクリプトを導入できますのでぜひチャレンジしてみてください!

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