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3D CADがアパレル業界をもっと豊かに楽しくする!3D着装シミュレーションとは?

10月18日(火)~20日(木)東京ビッグサイトで開催された「第13回ファッションワールド東京」。
ファッションに関連する事業を展開する企業が世界中から出展する日本最大のファッション展です。

私たちが注目したのは、ファッションワールド東京と同時開催の「第1回ファッションDX EXPO 秋」です。
各業界でDXが推し進められていくなか、アパレル・雑貨業界においてもITの適切な活用は喫緊の課題ですね。

ひときわ目立っていたのは、「ROSE BUD」や「JILL by JILL STUART」など多数の人気ブランドを展開するTSIホールディングスが、株式会社ユカアンドアルファとともに紹介する、アパレル3D着装シミュレーションシステム「CLO Enterprise」でした。
まさにアパレル業界の課題を解決する、最先端の取り組みといって良いでしょう。

今日のtipicsでは、アパレル業界での3Dモデリングシステムの普及について解説します。

アパレル3D着装シミュレーションシステム「CLO Enterprise」とは?

株式会社ユカアンドアルファは、アパレル業界を支える業務用ソフトウェア・システムの開発に特化した事業で、25年以上の歴史をもっています。
そんな同社が開発したCLO Enterpriseは、一言でいうとアパレル向けの3DCADツール
洋服の型紙から3Dデータを起こせるので、実物のサンプルを作ることなくシルエットや着装感を確認できます。

CLO Enterpriseでは、これまでにない繊細な表現とリアリティある3Dサンプルを実現し、2次元CADデータをもとにした3D着想シミュレーションはもちろんのこと、3Dから2Dへの展開、立体で確認しながらの型入れシミュレーションなどが可能になっています。

CLO Enterprise

また、数千種類の副資材DBを備えているため、軽量素材やジャージ、合皮などの布帛・カットソー・皮革などさまざまな表現ができます。
複雑なデザインのドレスやダウンジャケットなどの質感が重要な衣類、バッグ、アクセサリー、帽子、下着まで作成できるのも大きな特徴です。

CLO3Dサンプル

今回のファッションDX EXPO秋では、「ROSE BUD」と「JILL by JILL STUART」での実例を紹介しながら、VRoidのアバターを使った展示をしました。

VRoidのアバター

アパレル業界でもDXが熱い!

アパレル業界でもDXが熱い

アパレル業界にもDXの波が押し寄せています。
近年大きな成長を遂げているアパレルECはその第一歩といえるでしょう。
最近ではマーケティングや広報もデジタル化され、企画から販売まで一気通貫したDtoCビジネスモデルが登場したり、在庫管理や需給予測システムによって適量生産が実現しています。

長年アパレル業界を悩ませ、成長を阻害してきた要因がITのチカラで解決されつつあるといって良いでしょう。

また、テクノロジーの進化によってアパレル業界はどんどん省人化しています。
帳票入力などの手作業はRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したり、需給予測や生産数量、値引き幅の決定はAIシステムに任せれば、人が行うよりも正確な運営ができるはずです。

アパレル業界における収益構造の重しとなっていた人件費が削減できれば、高収益を実現することもできるでしょう。

DXの達成が命運を分ける!

今回TSIホールディングスが導入した3Dモデリングシステムによって、実物サンプル数を減らしたり、サンプルが間に合わないものに代用することもでき、企画・生産コストの大幅な削減につながる可能性があります。

また、3Dデータが出来上がった時点ですぐにネット市場に出すことも可能になり、競争激しいアパレル業界で新商品の開発スピードで優位に立つことができるはずです。

3Dモデリングシステム

アパレル業界のDXの有用性には疑う余地はありませんが、長らくアナログな運営に慣れ切っていたアパレルメーカーが最先端の技術を取り入れるのは想像以上に大変です。
そのため、今回のTSIホールディングスの取り組みは、まさに業界の先頭をリードするポジションを得たといっても過言ではないでしょう。

TSIホールディングスではほぼすべてのデザイナー、パタンナーが基礎研修を終え、すでにブランドごとにCLO Enterpriseの使用が開始されているそうです。
デジタル化が進んだ欧米や中国企業とより密接に取り組む体制づくりのためにも、企画・生産段階のDXは必要不可欠だと考えているようです。

事業における3D CADの活用を目指す企業担当者様には、株式会社VOSTが実施する「実践的に学べるFusion 360 CAMセミナー(法人向け)」がおすすめです!

3D CADの高度な技術は、あらゆる業界の発展に貢献するはず。
3D CADがより多くの人の生活を豊かに明るくしていけると良いですね!

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