建築や製造の現場では、CADを使ったDX化が加速化しています。
しかし、「高額なCADソフトは手が出しにくい」という理由で、導入を決断できないといった声も少なからず耳にします。TurboCAD(ターボキャド)は、そうした悩みを抱える企業に最適なコスパ抜群・高機能なCADソフトです。
本記事では、TurboCADの特徴や価格、ライセンスごとの機能を幅広く紹介します。
V26日本語版のWindows 11対応状況についてもお伝えするので、ぜひこの機会にTurboCADの魅力や特徴をご確認ください。
TurboCADとは?

TurboCADは、アメリカのIMSIDesign社が開発した、高性能でコストパフォーマンスに優れたCADソフトです。Windows版に加えてMac版も提供されており、使用環境を選ばず利用できる柔軟さも魅力です。
さらに、DXFやDWGなど主要なファイル形式に対応し、AutoCADやクラウド版のAutoDesk Fusionなど、業界で広く使われているCADとの互換性も抜群。既存データの活用、他ソフトとの連携もスムーズに行えます。
正確な2D製図とシンプルな操作性を両立
TurboCADは、正確な2D製図とシンプルな操作性を両立したCADソフトです。
例えば、2D製図の際にグリッドやスナップ機能を使えば、カーソルを狙いの位置(グリッドの交点)に近づけるだけで、マゼンタ色のひし形がその場所をピタリとロックします。このサインを確認してからクリックすれば、目的の点を確実に捉えて作図できます。
また、2Dの図形に厚みを加える「押し出し」や、立体をくり抜く「3D減算」など、基本的な3Dモデリング機能も搭載。さらに、メニューバーやツールバーからすべての操作にアクセスできるため、はじめてのユーザーでもスムーズに扱えます。
TurboCADが向いている分野

TurboCADは、建築・機械・インテリア・製品設計など、幅広い分野で活用できます。これらの中でも、特に建築設計との相性が抜群です。
まずは、TurboCADの対応分野と機能を表で見てみましょう。
| 分野 | 主な機能 | 内容 |
| 建築 | 建築専用オブジェクト | 建築の基本要素(ドア・窓・壁)を配置 |
| ハウスビルダーウィザード | 家屋の基本構造の自動生成をサポート | |
| 機械 | ACISソリッドモデリング | 高精度な立体作成技術 |
| 2Dジオメトリ拘束・寸法拘束 | 設計意図を維持したまま変更 | |
| インテリアデザイン | パラメトリック建築オブジェクト | 寸法変更で形状が自動更新 |
| 豊富な2D/3Dライブラリ | 家具や素材の部品が26,000点超 | |
| プロダクトデザイン | サーフェスモデリング | 曲面を重視した設計デザイン |
| プッシュ/プルモデリング | 直感的な立体編集 | |
| 3Dプリント | メッシュ修復・肉厚解析 | 出力エラーを防ぐためのデータ診断 |
上記のように、TurboCADは建築分野に特化した機能を豊富に搭載し、インテリアデザインでも建築機能が活用されています。その他、以下のような魅力的な機能も備えています。
- 建築業界で広く使われるAutoCADに似たUIを採用
- 立体モデルを基に平面図・断面図を自動作成(「モデルからシートへ」機能)
- クライアントへの提案に役立つフォトリアリスティックレンダリング
これらの理由も加味されて、TurboCADは「コストを抑えながらも実務で使える建築CAD」として、多くの設計現場に選ばれています。
TurboCAD 2025のライセンスと価格

TurboCAD 2025は、用途に応じて選べる4つの永久ライセンス、およびオプションを提供しています。各ライセンスの価格と主な特徴は以下の通りです。
| ライセンス | 価格(米ドル) | 価格(日本円) | 主な特徴 |
| Platinum | 1,499.99ドル | 約217,500円 | 最上位の専門機能を完備 |
| Professional | 999.99ドル | 約145,000円 | 3D機能搭載の本格派向け |
| Deluxe | 349.99ドル | 約50,750円 | 個人・学生・中小企業向け |
| Designer | 99.99ドル | 約14,500円 | 2D特化の入門版 |
| Copilot Professional/年 | $199.99 | 約28,999円 | AI設計オプションサービス |
※日本円価格は1ドル=145円で換算
このように、TurboCAD 2025は、価格と機能のバランスが取れた幅広いラインナップで、多彩なユーザーのニーズに対応しています。
TurboCAD 2025の新機能
TurboCAD 2025は、様々な新機能を搭載しています。ここでは、一覧でTurboCAD 2025の新機能をまとめてみました。
| 新機能 | 概要 | 対応ライセンス |
| 新設計ランチャー/スタート画面 | ワークスペース選択が直感的に進化 | 全ライセンス |
| リボンUIコマンド検索 | 必要なツールを即座に発見可能 | 全ライセンス |
| AIパーツクリエーター/エディター | 部品をAIが自動生成 | Platinum(全機能) |
| AIテキスト-CAD変換 | 文章による指示で図面作成 | 全ライセンス |
| カーテンウォール | 建物のガラス外壁システム設計効率化 | 上位3ライセンス |
| カーテンウォール(高度) | V-Meetで複雑な外壁デザインに対応 | 上位3ライセンス |
| TurboLux地面影 | よりリアルな影表現で建築 | 上位3ライセンス |
| 明るさスライダー | 画像の露出を細かく調整 | 上位2ライセンス |
| Teigha(ODA) 25.7更新 | AutoCADの互換性がさらに向上 | 全ライセンス |
| SketchUpフィルター改善 | 読み込み精度と安定性が大幅向上 | 上位3ライセンス |
上記の新機能を見ると、やはりAI機能の導入が目を惹きます。特に、プラチナライセンスの「AIパーツクリエーター」は複雑な部品も自動生成できる魅力的な機能です。
なお、AI機能のひとつ「AIテキスト-CAD変換」は、全プランともサブスクの「Copilot Professional」への加入が必要です。
TurboCADのライセンスを選ぶ4つのポイント

TurboCADのライセンスを選ぶ際には、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
- 作業内容
- 業種・用途
- AI機能の活用
- 予算
①作業内容
TurboCADのライセンスは、作業の中心が「2D図面作成」か「3D設計」かで選択が変わります。
例えば、簡単な平面図やレイアウト作成など、2Dの基本操作のみで良い場合は2D作図専用の「Designer」で良いでしょう。一方で、立体設計やモデリングも行いたい場合は「Deluxe」以上が適しています。
特に、「Professional」は本格的な3D機能やレンダリングを備え、製品設計や建築デザインなど実務レベルに対応します。さらに高度な部品設計やAIパーツ生成まで行うなら、最上位の「Platinum」がおすすめです。
②業種・用途
TurboCADは、業種や用途でも適したライセンスが異なります。例えば、個人事業主や学生、デザイン事務所など軽作業中心の用途なら、CADの基本機能を網羅しつつコストパフォーマンスにも優れた「Deluxe」が最適です。
一方、建築設計や製造業など、専門性の高い業種では「Professional」または「Platinum」が適しています。また、エンジニアリング用途だけでなく、より自由な形状の設計が必要な業種は「Platinum」が良いでしょう。
③AI機能の活用
TurboCADのライセンス選びの際は、AIによる設計支援も注目したいポイントです。
例えば、「AIパーツクリエーター」の全機能を要するときは「Platinum」、文章入力による図面生成、複雑な部品の自動作成に対応できる「AIテキスト-CAD変換」を使いたい場合、「Copilot Professional」の追加契約が必要です。
AIを積極的に業務に取り入れたい企業は、この「Platinum」と「Copilot Professional」を視野に入れて選びましょう。
④予算
TurboCADのライセンスは、予算に合わせて選ぶことも重要です。TurboCADのライセンスは、約14,500円の「Designer」から、約217,500円の「Platinum」まで幅広く設定されています。
例えば、コストを抑えたい個人ユーザーや教育用途なら「Deluxe」や「Designer」、長期的な開発体制を整えたい企業なら上位モデルを選びましょう。
また、AI機能を使う場合は「Copilot Professional」プランが別途必要なので、これを含めたうえで予算を決めることもポイントです。
TurboCAD V26日本語版の現状
TurboCADといえば、V26日本語版に関する疑問の声を多く耳にします。結論からいうと、TurboCAD V26日本語版は、2024年9月30日をもって販売を終了しています。
この製品は、キヤノンITソリューションズが米国IMSI Design社の製品を日本向けにローカライズしたものです。2020年4月から販売していましたが、2024年8月1日に販売終了が正式に告知されました。
販売終了の対象は、PLATINUM、DELUXE、DESIGNERの各エディションのほか、アカデミック版やサポートサービスパックも含まれます。なお、すでに購入済みのソフトウェアは、今後も使用可能です
Windows 11への対応
上記以外に、「TurboCAD V26日本語版は、Windows 11に対応しているのか?」という質問も多くありますが、TurboCAD V26日本語版はWindows 11に対応していません。
キヤノンITソリューションズからの販売終了告知の中で、「TurboCADはWindows 11に対応しておりません」と明記していました。つまり、Windows 11環境での動作は保証されておらず、非推奨という扱いになっています。
これは、Windows 11がリリースされた時点(2021年10月5日)で、すでに販売終了の方針が固まっていたため、新しいOSへの対応検証やアップデート提供が行われなかったと推察されます。
TurboCADの代替ソフト
TurboCADに代わるCADソフトはいくつかありますが、互換性の高さという点では、やはりAutodesk社が提供するAutoCADとAutodesk Fusionでしょう。どちらもTurboCADのような買い切り型ではなく、サブスクリプション制で提供されています。
AutoCAD
AutoCADは、月間サブスク9,900円から利用できる定番のCADソフトです。世界中の設計事務所や建設会社で使われている業界標準のツールとして知られています。
特に、建築や土木の分野では、クライアントや協力会社から「AutoCAD形式で送ってください」と指定されることも多く、その人気の高さから多くの互換CADがリリースされています。
しかし、AutoCADは高度な作図・編集機能を多数搭載しているため、初心者の方は操作に戸惑いがちなのも事実です。
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Autodesk Fusion
Autodesk Fusion(旧称:Fusion 360)は、月間12,100円で利用できるクラウドベースの3D対応CADソフトです。このソフトウェアを利用すると、作成したデータは自動的にクラウド上に保存されるため、チームメンバーとのリアルタイムな共同作業ができます。
加えて、個人利用(非商用)であれば無料で利用できるため、学生や趣味でCADを楽しみたい方にとっては、TurboCADよりもさらにコスパ良く使えるツールです。
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TurboCADについてまとめ
TurboCADは、用途に応じて複数の永久ライセンス(Designer、Deluxe、Professional、Platinum)を提供しており、それぞれに搭載されている機能が異なります。
どれも買い切りライセンスであるため、購入後の後悔がないよう、必ず主な用途と必要な機能を明確に見極め、最適なライセンスを慎重に選択するようにしましょう。