「建築CAD検定を取得したい」「建築CAD検定を取得するための学習方法がわからない」という方も多いでしょう。建築CAD検定は、建築図面の作成やCAD操作に関する実務レベルのスキルを客観的に証明できる資格です。しかし、出題範囲や難易度、どの級から受験すべきかが分からず、学習の進め方に悩んでいる方も少なくありません。
そこで本記事では、建築CAD検定の基本概要を整理したうえで、合格を目指すための具体的な学習ロードマップや、資格を取得することで得られるメリットについて、初心者にもわかりやすく解説します。
建築CAD検定とは?

建築CAD検定とは、建築分野に特化したCAD操作と図面作成の実務能力を評価する資格試験です。日本初の建築CAD資格で、機械系CADとは異なり、建築一般図の作成や図面トレースなど、建築実務に直結したスキルが問われる点が特徴です。
単なる操作知識ではなく、建築知識を踏まえて正確に図面を作成できるかという実践力が評価されます。現在では、大学や専門学校、職業訓練校、建設関連企業など幅広い教育・実務の現場で採用されており、建築業界でCADスキルを証明する代表的な資格として認知されています。
建築CAD検定の試験内容・合格率・難易度

建築CAD検定は、級ごとに求められるレベルが明確に分かれており、CAD操作スキルだけでなく、建築図面を正しく理解し、制限時間内に完成させる実務力が評価される実技試験です。以下は各級の試験内容一覧です。
| 級 | 合格率 | 難易度 | 試験時間 | 試験内容 |
|---|---|---|---|---|
| 准1級 | 19.2% | 難しい | 4時間10分 | RC造などの建築一般図4面をCADでトレース・完成 |
| 2級 | 60.1% | 普通 | 5時間 | ラフスケッチをもとに平面詳細図・立面図を作成 |
| 准2級 | 58.9% | 普通 | 3時間 | 詳細な指示図をもとに平面詳細図・立面図をトレース |
| 3級 | 72.2% | 易しい | 2時間 | 建築図面の要素別課題をCADで正確にトレース |
| 4級 | 89.9% | 易しい | 2時間 | 基本的な建築図面をトレース(高校団体受験のみ) |
建築CAD検定は、4級・3級でCAD操作の基礎力を固め、准2級・2級で実務に近い図面対応力を身につけ、准1級で総合的な実践力を証明する構成になっています。准1級は事実上の最高位とされ、設計製図試験に準拠した分量と密度の図面を限られた時間で完成させる必要があります。
また、以下の記事では建築CAD検定2級の概要や勉強方法ついて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
建築CAD検定の効果的な学習方法

建築CAD検定を取得するためには大きく分けて3つの方法があります。自分に適した学習方法を選択しましょう。
- 大学・専門学校で学習する
- 参考書で体系的に学ぶ
- セミナー・講座を受講する
①大学・専門学校で学習する
大学や専門学校での学習は、建築CAD検定に必要な知識とCAD操作を基礎から体系的に身につけられる点が強みです。建築学科や建築デザイン系の学科では、製図の考え方や図面の読み取りといった建築知識と並行してCAD演習が行われるため、検定で問われる実務に近いスキルを段階的に習得できます。
また、建築CAD検定をカリキュラムに組み込んでいる教育機関もあり、過去の検定問題を活用した対策や模擬試験を受けられるケースもあります。
以下の記事では、CADの図面作成を学べる学校について詳しく解説していますので、チェックしてみてください。
②参考書で体系的に学ぶ
参考書を使った学習は、建築CAD検定を自分のペースで計画的に進めたい人に適した方法です。建築CAD検定向け参考書は、以下の内容で全体像を把握しやすい構成になっています。
- CADの基本操作
- 図面作成の手順
- 検定特有の出題傾向
特に、図面の完成形を意識した解説や手順付きの演習問題は、実技中心の検定対策として効果的です。また、苦手な分野を繰り返し確認できる点も参考書学習のメリットといえます。
③セミナー・講座を受講する
セミナーや講座を受講する方法は、短期間で建築CAD検定に必要なポイントを効率よく習得したい人におすすめです。検定対策に特化した講座では、出題されやすい図面の種類や作図手順、CAD操作の時短テクニックなど、独学では気づきにくい実践的なノウハウを学べます。
また、講師が実際の検定内容を踏まえて解説するため、重要度の高いポイントに集中して学習できる点も特徴です。質問や添削を通じて自分の弱点を把握できるため、理解のズレをすぐに修正できます。
建築CAD検定に必要な図面作成スキルを短期間で学習したい方は「BIM・建築 3DCAD Revitセミナー講習」の受講を検討してみてください。BIM・建築 3DCAD Revitセミナー講習では、Revitを中心にCADの活用方法、マンション一棟の作成、応用的な図面の作成など、試験だけでなく実務で活用できるスキルも身につけられます。
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|---|---|
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| 価格(税込) | 41,800円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
建築CAD検定を取得する学習ロードマップ
建築CAD検定を取得する際に闇雲に学習するのは避けましょう。以下の手順で進めるのがおすすめです。
- 建築CAD検定の概要を把握する
- 参考書で試験の全体像を掴む
- CADの基本操作を習得する
- 過去問題・模擬問題を繰り返す
①建築CAD検定の概要を把握する
建築CAD検定の学習を始める前に、どのような試験なのかを正しく理解することが重要です。建築CAD検定は、CADソフトを使って建築図面を作成・トレースする実技中心の検定であり、暗記だけでは合格できません。
級ごとに試験時間や図面の種類、求められるレベルが異なるため、自分が受験する級の内容を把握しておかないと、学習の方向性がずれてしまいます。
②参考書で試験の全体像を掴む
概要を把握したら、次に参考書を使って建築CAD検定の全体像を掴みましょう。参考書を読むポイントとして、1冊を何周もするのがおすすめです。なぜなら、さまざまな参考書が出版されている中で、書かれている内容に大差はないためです。
また、いきなり細かい操作を覚えようとするのではなく、「どんな図面を、どの順番で、どのレベルまで仕上げる必要があるのか」を理解することが目的です。全体像を掴んでおけば、CAD操作練習でも「これは検定で使う操作」「ここは重要なポイント」と判断しやすくなります。
③CADの基本操作を習得する
建築CAD検定では、CADの基本操作が身についていないと、どれだけ建築知識があっても時間内に図面を完成させることができません。そのため、以下の基本操作を身につけましょう。
- 線を引く
- 図形を修正する
- 寸法や文字を入れる
- レイヤーを使い分ける
最初は操作に時間がかかっても問題ありませんが、「毎回同じ操作を迷わず行える状態」を目指すことが重要です。参考書や操作解説を見ながら実際に手を動かし、同じ作業を何度も繰り返すことで、CAD操作は自然と身についていきます。
受験可能なCADソフト
建築CAD検定では、汎用CADであれば制限は設けてありません。全国建築CAD連盟では、例として以下のソフトが挙げられており、下記以外のソフトは事前に連盟までお問い合わせして受験が可能なソフトか確認する必要があります。
- Jw_cad
- AutoCAD
- AutoCAD LT
- Vectorworks
- DRA-CAD
初心者の方におすすめなのは、AutoCADです。建築業界での利用実績が多く、操作体系やコマンド構成が標準化されているため、建築CAD検定の学習と実務の両方に活かしやすいソフトです。
AutoCADの基本知識や操作スキルを短期間で身につけたい方は「AutoCAD基礎セミナー講習」の受講を検討してみてください。AutoCAD基礎セミナー講習では、建築CAD検定に必要な図面の作成方法や注釈、テンプレートの作成など学習できます。
| セミナー名 | AutoCAD基礎セミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 29,500円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
④過去問題・模擬問題を繰り返す
CADの操作に慣れてきたら、過去問題や模擬問題を使って実践的な練習に移ります。建築CAD検定では、制限時間内に図面を完成させることが求められるため、実際の試験を意識した図面作成が必要です。
最初は時間を気にせず、正確に図面を仕上げることを重視し、その後少しずつ作業スピードを上げていきます。問題を解いたあとは、「どこで時間がかかったか」「どの操作で迷ったか」を振り返り、次の演習に活かすことが重要です。
建築CAD検定を取得するメリット

最後は建築CAD検定を取得するメリットについて3つ紹介します。
- CADスキルを客観的に証明できる
- 就職・転職時の評価が高まりやすい
- 図面理解力・建築知識が体系的に身につく
①CADスキルを客観的に証明できる
建築CAD検定を取得するメリットは、自分のCADスキルを客観的に証明できる点にあります。CAD操作は「使えます」と口で説明するだけでは、実務レベルが伝わりにくいスキルです。
しかし、建築CAD検定は、実際にCADソフトを使用して図面を完成させる実技試験で構成されているため、一定水準以上の操作力と作図能力を有していることを示せます。特に未経験者や経験が浅い人は、実務実績の代わりとしてCADスキルを示せる点が強みになるでしょう。
②就職・転職時の評価が高まりやすい
建築CAD検定は、建築・建設業界において認知度が高く、就職や転職時の評価につながりやすい資格です。設計事務所や建設会社では、CADを扱える人材が即戦力として求められるケースが多く、検定を取得していることで基礎的な図面作成スキルがあると判断されやすくなります。
特に未経験から建築業界を目指す場合や、事務職・施工管理職から設計補助へ業務の幅を広げたい場合、建築CAD検定はおすすめです。履歴書や職務経歴書に記載できる点も、選考時の差別化につながります。
③図面理解力・建築知識が体系的に身につく
建築CAD検定の学習過程では、CAD操作だけでなく、建築図面の読み方や建築知識を体系的に学習可能です。検定では、平面図や立面図、断面図といった建築一般図を正しく理解し、作図に反映させる力が求められます。
そのため、自然と図面の構成や建物の成り立ちを意識するようになり、表面的な操作だけで終わらない理解が身につきます。
建築CAD検定についてのまとめ
建築CAD検定は、建築分野に特化したCAD操作と図面作成の実務力を客観的に証明できる資格であり、初心者から実務経験者まで幅広い層に価値のある検定です。級ごとに求められるレベルが明確に分かれているため、自身のスキルや目的に応じて段階的にステップアップできます。
合格を目指すには、検定の概要や試験内容を正しく理解したうえで、順序立てた学習が重要です。計画的に取り組むことで、検定対策だけでなく、実務でも通用する図面理解力とCADスキルを身につけることができるでしょう。
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