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エクセルで割り算をする方法!簡単なやり方や関数

データを記録する際に便利なエクセルは計算方法や関数を知っておくと、作業効率を上げるのに役立ちます。

今回は割り算の計算方法と関数を用いたやり方を解説します。
操作は比較的簡単なので、ぜひやり方を習得してください。

エクセルの割り算とは

エクセルの割り算とは

エクセルの割り算は、覚えておくと家計簿や仕事で正確な数値を計算できて、データ分析に役立ちます。計算結果が自動的に更新されるので、データが変更されても再計算する必要がありません。

家計簿は年間収入を12で割って、月単位での予算金額を算出できます。
週単位や日単位の予算金額を把握したい場合は、1か月の予算金額を週数と日数で割ればスムーズに計算できます。

仕事上でも経費明細書の作成、固定資産の減価償却、1時間あたりの仕事量の決定、参加人数とチーム数の理想的な人数を計算するなどの業務が効率的に計算できます。

売り上げ表や価格表など、何回も数値を変えて使う表を作成する時に役立ちます。

足し算と割り算がミックスになっている数式を活用すれば、多くの生徒を対象とするテストの点数集計で平均点を求めるときなどにも便利です。

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エクセルで割り算をする方法

エクセルの割り算には「/」記号を使用します。
算数では「÷」の記号を使う割り算ですが、コンピューターでは文字として認識されるためです。
式の先頭に、「=(半角イコール)」を必ずつけましょう。

基本のやり方

最も基本的なのは、セルに割り算の式を直接入力する方法です。

  1. 割り算の結果を反映させたいセル(ここではセルC1)をダブルクリック
  2. 「=15/3」と入力
  3. Enterキーを押す

すると「15÷3」の答えである「5」が表示されています。

すでにデータ入力されている数値の割り算

すでにデータ入力されている数値の割り算をするときにも、直接入力は可能です。
例えばセルA1に15(割られる数)を、セルB1に3(割る数)が入力済の場合、セルC1に「=A1/B1」と入力します。Enterキーで確定すると、セルC1には計算結果である5が表示されます。
この方法は、セル参照に変更が反映されます。

セルA1の値を18に変更すると、C1に表示される値は、5ではなく6になります。
セルA1を3などの定数で割る場合は、セルC1に「=A1/3」と入力して答えの「5」を算出します。

一度に複数のセルの割り算

セル範囲を使って、一度に複数のセルの割り算することもできます。
例えば、セルA1からセルA5までのセルに1から5までの数値が入力されていて、セルB1からセルB5にそれぞれ2で割った数値を算出したい場合、セルB1に「=A1/2」と入力し、セルB1右下の小さな四角をドラッグすると、B2からB5までのセルに自動的に割り算が適用されます。
割り算の式の入ったセルの右下の小さな四角を、一気に下の範囲までドラッグすると、オートフィルで一気に数式をコピーすることができます。

複数のセルの値を1つのセルの値で割る方法

複数のセルの値を1つのセルの値で割る方法は、セルの絶対参照を使用します。
たとえば、セルC1の数値をセルD1の値で割る場合は、セルE1に「=C1/$D$1」と入力します。
セルの右下の小さな四角をE列の下方向にドラッグし、残りのセルにコピーします。
セルの絶対参照を示す記号「$」を使用したため、すべてセルD1の値で割った数値が表示されます。合計の売上高に占める各支店の割合を表示したい場合などに使われます。
計算式は次のようになります。

  • E2=C2/$D$1
  • E3=C3/$D$1
  • E4=C4/$D$1

ショートカットキー「F4」を利用する方法

ショートカットキー「F4」を利用する方法もあります。
セルE1に「=」と入力し、セルC1をクリック、次にセルD1をクリックして「F4」を押します。
ドラッグしてコピーすると、複数の支店の割合を自動計算できます。
「F4」を選択すると自動で絶対参照を示す「$」が付くのです。

関数でのやり方

以下の3つの関数を詳しく解説していきます。

QUOTIENT(クォウシェント)関数

2つの数値の割り算をして、商の整数のみを求めます。
余り部分は切り捨てられ、整数のみが表示されます。
たとえば、7と2の商を求める場合は3.5になりますが、QUOTIENT関数では整数のみが表示されるため、結果は3になります。

  1. 整数を表示するセルC1をクリック
  2. 「=QUOTIENT( 」と入力
  3. かっこの後に割られる数の値を入力
  4. その後に半角カンマを入力
  5. 続けて割る数の値を入力し、かっこを閉じる
  6. Enterキーで確定

そうすると結果が表示されます。
割られる数と割る数は数値を直接入力するか、セル参照を使用するか、どちらでも可能です。
分数の表現にすると「=QUOTIENT(分子, 分母)」のように記述します。
例えばこのように記述します。

  • 「=QUOTIENT(5,2)」は5÷2
  • 「=QUOTIENT(A4,16)」はセルA4÷16
  • 「=QUOTIENT(B2,C3)」はセルB2÷セルC3

MOD(モッド)関数

商の余りのみを表示します。

選択したセルに、「=MOD(割られる数,割る数)」という数式を入力すると、余りのみを表示させることができます。
整数のみを表示させるQUOTIENT関数とほぼ同じやり方です。セットで覚えておくと良いでしょう。

例えば、セルB3には10、セルC3には4が入力されていたとします。
余りを表示させたいセルE3には「=MOD(B3,C3)」と入力すると、MOD関数を使って割り算の余り2が表示されます。

商の切り上げ、切り捨て、四捨五入をする場合の
ROUNDUP関数、ROUNDDOWN関数、ROUND関数

切り上げには、ROUNDUP(ラウンドアップ)関数を利用します。
ROUNDUP関数は指定した桁数で切り上げることができます。

  1. 「=ROUND(割られる数/割る数),表示したい小数点以下の桁数」と入力
  2. セルB3が10、セルC3が3の場合、割り算としては10÷3=3.3333333となる
  3. セルE3に「=ROUNDUP(B3/C3,1)」と入力
  4. ROUNDUP関数を使って割り算結果(例:3.33333…)の小数点第2位を切り上げて、「3.4」と表示される
  5. 小数点以下の桁数が3桁にしたい場合はセルE3に、「=ROUNDUP(B3/C3,3)」と入力
  6. 「10÷3=3.333333…」の商が、小数点以下3桁になるよう「3.334」と切り上げた状態で表示される

切り捨てには、「ROUNDDOWN(ラウンドダウン)関数」を利用します。
ROUNDDOWN関数は、指定した桁数で切り捨てることができます。

  1. 「=ROUNDDOWN(割られる数/割る数),表示させたい小数点以下の桁数」という入力
  2. セルE3に「=ROUNDDOWN(B3/C3,1)」と入力
  3. ROUNDDOWN関数を使って割り算結果(例:3.3333…)の小数点第2位を切り捨てて、「3.3」と表示される

四捨五入には、「ROUND(ラウンド)関数」を利用します。
ROUND関数は、四捨五入して指定した桁数まで表示します。
「=ROUND(割られる数/割る数),表示したい小数点以下の桁数」という数式です。

  1. セルE3に「=ROUNDDOWN(B3/C3,0)」と入力
  2. ROUND関数を使って割り算結果(例:3.3333…)の小数点第1位を四捨五入し、「3」と表示される

結果を%(パーセント)表示にするやり方

商を「%」で表示する方法は、セルの書式設定から行う場合、%にしたいセルの上で右クリックします。「セルの書式設定」の「表示形式」タブから「パーセンテージ」を選択すると結果が%で表示されます。

ショートカットキーで行う場合は%にしたいセルを選択した状態で、Ctrl+Shift+5を同時に押せば、%で表示されます。
キーボードの「%」は「5」と同じキーなので簡単に覚えられるでしょう。

足し算と割り算をミックスする計算方法

足し算と割り算がミックスになっている数式では、足し算より割り算の計算を先に行います。
結果を表示するセルに「=A1+A2+A3+A4÷A5」の数式を入力したときに計算する順番は、A4÷A5を計算し、A1とA2とA3とA5÷A6の商を足し算することになります。

足し算部分を先に計算してセルA5で割りたい時は「=(A1+A2+A3+A4)÷A5」とします。
平均点を求める場合に便利です。SUM関数を使うときは、

  1. 結果を表示するセルに「=sum(A1:A4)÷A5」と入力
  2. 結果を表示するセルをクリック
  3. ホームタブの「編集」グループ内の「オートSUM」を選択
  4. A1からA4をドラッグ後に「/」を入力
  5. セルA5をクリック

するとオートSUM機能を使って簡単にSUM関数を挿入することができます。

エクセルで割り算ができないときのエラーと対処法

エクセルで割り算ができないときのエラーと対処法

まずパソコン自体の確認としては「地域と言語」設定が日本語以外の設定になっていないか確認しましょう。

「#DIV/0!」というエラーになる場合

割る数を「0」または「空白セル」に設定すると「#DIV/0!」エラーになります。
割る数を0以外に設定してください。
割る数、すなわち分母が数値であれば、割られる数、分子が「0」や「空白セル」であっても「#DIV/0!」エラーにはなりません。

もう1つは、「/(半角スラッシュ)」や「,(半角カンマ)」などの記号や関数を間違って入力している可能性があります。
関数を入力した場合はスペルや大文字が含まれていないかチェックしてください。
演算子記号を「÷」で記載してしまった可能性もあります。

日付が表示される

エクセルで割り算をしようとして「10/5」のように入力すると、10月5日と日付が表示されてしまう時は、数値の前に「=」をつけ忘れています。
「=」がついていないと数式として認識されないからです。

「#DIV/0!」エラーを回避するために活用できる関数

「IF関数」と「ISERROR関数」を使うことです。「=IF(ISERROR(A1/B2),””,A1/B2)」と表現します。

  • ISERROR関数でエラー判定する

ISERROR関数は、カッコ内のA1/B2の計算式を判定する関数です。
エラーの時には「true」、エラー出ない時には「false」を返します。

  • IF関数で真偽に応じた値を返す

IF関数は、論理式が「真(true)」の場合と「偽(false)」の場合で返す値を変えることができる関数です。真(エラー)の場合は「””(空白)」を、偽(A1/B2が数値)の場合はA1/B2の計算結果を返します。

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エクセルの割り算は演算子『/(スラッシュ)』と関数を使おう

エクセルの割り算は演算子『/(スラッシュ)』と関数を使った2種類のやり方があります。

関数を知っておくと、目的に応じて切り上げ・切り捨て・四捨五入して希望通りの桁数で表示してくれます。活用できれば、今よりも作業効率がアップするはずです。

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