E資格の取得を目指す際にどのような学習戦略が有効なのか、具体的なアドバイスを欲している方は少なくないでしょう。今回はE資格の合格率をはじめ、難易度や学習方法について詳しく解説します。
初めて挑戦する方や、独学での準備を検討している方に役立つ情報が満載なので、ぜひ参考にしてください。
E資格とは?
E資格とは、日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定する資格で、ディープラーニング技術を用いたエンジニアリングの知識と技能を証明するものです。この資格は、AI技術の中でも特にディープラーニングに特化しており、AIエンジニアとしての実践的なスキルを持つことを証明します。
E資格を取得することで、受験者はAIエンジニアとしてのキャリアを進める上で大きなアドバンテージを得られるでしょう。なお、概要をまとめると以下のようになります。
名称 | E資格 |
運営団体 | 日本ディープラーニング協会 (JDLA) |
制限時間 | 120分 |
問題数 | 100問前後 |
おおよその合格率 | 約60-70% |
受験費用 | 33,000円(税込) |
受験条件 | JDLA認定プログラムの修了 |
E資格の合格率は?
E資格の合格率は、一般的に約60〜70%とされています。例年の合格率を一覧にすると、以下のようになります。
開催回 | 合格率 |
2018 | 69.4% |
2019 (1) | 63.3% |
2019 (2) | 67.8% |
2020 (1) | 68.0% |
2021 (1) | 78.4% |
2021 (2) | 74.5% |
2022 (1) | 74.0% |
2022 (2) | 71.8% |
2023 (1) | 72.6% |
2023 (2) | 68.5% |
2024 (1) | 72.6% |
他の技術系資格試験と比較して比較的高い水準にありますが、これは受験者が事前に認定プログラムを修了し、一定の知識とスキルを身につけてから試験に臨むためです。また受験生には、そもそも業界従事者や経験者が多いことも理由のひとつです。
前述でも申し上げているとおり、E資格は日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定するプログラムを修了した人だけが受験可能です。この認定プログラムはディープラーニングの基礎から応用といった幅広い知識と技術を学ぶことができ、受講者はこれらを通じて実践的なスキルを習得します。
試験自体は120分間の時間制限の中で、理論的な知識だけでなく実践的な問題解決能力も問われます。また倫理的な問題や法的な側面についての知識も必要で、多角的な内容を含む試験であるため、合格率が6〜70%というのは、受験者がしっかりと準備をしている証拠ともいえます。
なお、E資格の合格率および難易度については以下の記事も参考になるので、ぜひ参考にしてください。
E資格に合格するコツ
この章ではE資格に合格するコツを、以下のとおりご紹介します。
- 目的を明確にする
- アウトプット中心の学習を行う
それぞれ見ていきましょう。
コツ①目的を明確にする
E資格に合格するための第一のコツは、まず目的を明確にすることです。資格取得の動機をはっきりさせることで学習の方向性が定まり、効率的な勉強が可能になるからです。
具体的には「なぜE資格を取得したいのか」「どのようなキャリアアップを目指しているのか」を自分の中で整理しましょう。この明確な目的が、モチベーションの維持や勉強計画をつくる際に重宝します。
逆に目的が曖昧なまま学習に取り組んでも、モチベーションの維持が難しいだけでなく、興味をもって学習に励むこともできないなど、効率が落ちて合格の可能性も下がってしまいます。
コツ②アウトプット中心の学習を行う
E資格に合格するためには、アウトプット中心の学習が非常に効果的です。具体的には参考書を読むだけでなく、実際に問題を解いたり、手を動かして実践的な演習を行うようにしましょう。
アウトプット中心の学習にシフトすると、より深い理解を深めることができます。問題集や過去問を解くことで自らの理解度が確認でき、どの分野に弱点があるかを把握できるため、効率よく勉強を進めることが可能になるからです。
また解いた問題をレビューしつつ正解に至る過程を再確認することで、より知識の定着が進みます。アウトプットを積極的に取り入れることで、自分の知識を実際に試験で活用できる状態に仕上げられます。
E資格で出題される内容と難易度
E資格の試験では、AIや機械学習、深層学習に関する広範な知識が求められます。出題内容は多岐にわたり、具体的には以下のような分野がメインになります。
出題分野 | 説明 |
機械学習の基本理論 |
など |
深層学習(ディープラーニング) |
など |
最適化技術 |
|
実装と応用 |
|
統計学と確率論 |
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データ前処理と分析 |
|
モデル評価と選定 |
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ビジネス応用 |
|
機械学習の基本理論として、統計学や確率論に基づいたモデルの理解、回帰分析や分類問題の解法が出題されます。具体的には、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)などの基本的な手法が中心です。
深層学習(ディープラーニング)の技術と理論では、ニューラルネットワークの基礎から畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)、生成モデルなどの先進的な技術まで幅広くカバーされます。バックプロパゲーションや勾配降下法といった最適化技術の理解も必要です。
さらに実装と応用に関する問題も出題されます。実際にAIアルゴリズムを実装するためのプログラミングスキルや、AIフレームワークの使用経験、さらにビジネス課題に対するAIの応用方法やケーススタディに基づいた問題も見られます。
難易度としては基礎から応用までの幅広い知識が求められるため、中級から上級レベルという位置づけといえるでしょう。理論的な知識に加えて実践的なスキルや経験も必要であり、十分な準備と実践的な学習が重要です。
なおE資格の内容については以下の記事でもくわしく解説しています。気になる方はぜひご一読のうえ、参考にしてください。
E資格に合格するための学習方法
E資格に合格するための学習方法は、主に以下のとおりです。
- 書籍や問題集を購入して独学
- インターネットや動画サイトを活用する
- ITスクールやセミナーで学ぶ
それぞれ、順を追って解説します。
学習方法①書籍や問題集を購入して独学
E資格に合格するための学習方法として、書籍や問題集を活用した独学が挙げられます。独学の一番のメリットは自分のペースで学習を進められることでしょう。
市販の書店やECサイトで販売されている、公式ガイドラインや試験範囲に基づいた書籍や、また過去問題集や模擬試験を利用します。実際に問題を解くことで、本番の試験に即した形式の問題に慣れることが可能になります。
そして定期的に自己評価を行ったうえで理解が不十分な分野を重点的に復習することで、知識の定着を図ります。とはいえ独学は自由度が高い反面、計画的な学習とモチベーションの維持が鍵となります。
学習方法②インターネットや動画サイトを活用する
E資格に合格するための学習方法として、インターネットや動画サイトを活用することも効果的です。インターネット上には多くの無料および有料の情報源が提供されており、とくに動画サイトは視覚と聴覚で学べるため理解が深まりやすいからです。
動きのある解説や講義を視聴することで、複雑な概念やアルゴリズムもわかりやすく学ぶことができます。またYouTubeなどでは、E資格に特化したチュートリアルや試験対策動画も数多く公開されており、試験に出やすいポイントや最新の出題傾向を把握するのに役立ちます。
さらにオンラインフォーラムやコミュニティに参加することで、他の受験者と情報交換や疑問解決を行うことができるため、学習効率が向上します。
学習方法③ITスクールやセミナーで学ぶ
E資格に合格するためには、ITスクールやセミナーを利用するのも効果的です。専門の講師から直接指導を受けられるものもあり、難解なテーマも理解しやすくなります。
またセミナーでは最新の試験傾向や対策情報を得られるため、より効率的に学習を進めることができます。なお、おすすめのセミナーはAI研究所が運営するE資格対策ディープラーニング短期集中講座です。
「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」は、最短でE資格合格を目指すための集中プログラムで、修了率99%、合格率83%以上という実績があります。
2024年8月30日から9月1日の試験に対応するため、様々な受講形式が用意されており、eラーニング、ライブウェビナー、会場受講が選べます。受講料は184,800円ですが、キャンペーンを利用することで76,780円に割引されさらに7月31日までの申し込みで直前フォローアップ講習が無料となります。
講座は基礎知識の習得から深層学習の理論、実践的な問題対策まで段階的に学べる内容が組まれているので、気になる方はぜひ以下のリンクから詳細をご確認ください。
JDLA認定E資格対策講座のスケジュール/お申し込みはこちら
E資格の合格率まとめ
E資格は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が提供する、ディープラーニングの専門知識を証明する資格です。合格率は一般的に60~70%前後とされており、合格するためにはディープラーニングの基礎知識だけでなく、実際の応用力も求められます。
学習方法としては、公式テキストの熟読やオンライン講座の受講、模擬試験の活用が推奨されます。E資格を取得することでAI技術の専門家としての信頼性が高まり、キャリアの幅が広がることが期待されます。
多くのプロフェッショナルが注目している資格に、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。